ランサムウェアの感染が世界的に広がり、ニュースで取り上げられることも多くありましたね。これらの問題を受け、各社でネットワークセキュリティの見直しや、セキュリティシステムのニーズなどが高まっています。今回は、2017年6月29日にNTTが提供を開始した、セキュリティ知識が無くても始められる「おまかせサイバーみまもり」というUTMサービスのご紹介です。
UTMとは
UTMとは「Unified Threat Management(統合脅威管理)」の略です。ファイアウォール、VPN、IPS/IDS、Webフィルタリング、アンチウイルス、アンチスパムなど、複数の異なるセキュリティ機能を一つのハードウェアに統合し、集中的にネットワーク管理をするセキュリティ装置を指します。
セキュリティ機能が集約されているUTMは、ゲートウェイ1台で処理が可能なため、セキュリティをする上で懸念点だった各システムの導入・保守・管理でかかってしまう多大なコスト問題も解決する、注目のセキュリティサービスです。
すぐ傍にあるマルウェアの脅威
「関係ない」では済まない…狙われる中小企業
目に見える被害が無いため「セキュリティソフトがあるから安心」「自分の会社には関係ない」「中小企業だから狙われないだろう」と考えている企業が多いのが現状です。しかし、関係ないという認識は改めたほうがいいでしょう。なぜなら、サイバー攻撃で狙われるのは中小企業だからです。
では、なぜ狙われるのか?前述したとおり、大企業に比べ中小企業はセキュリティに対する意識が低いということが原因に挙げられます。その穴を狙ったサイバー攻撃による情報漏洩や、ネットバンクの被害が中小企業で多発しているのです。平成27年に発生した新型ウイルスの登場で、ネットバンク不正送金の被害総額が急増し、史上最悪の30億円を突破しました。
感染したうちの90%が“認識がなかった”
マルウェア(※)の恐ろしいところは「自分では感染したと気付かない」こと。外部から指摘されてはじめてサイバー攻撃に気付いたという割合は、なんと90%までに昇ります。原因はインターネットの特質にあります。私たちは、もし財布からお金が消えてしまっていたら気付くと思いますが、サイバー攻撃の場合は、データを消さずにコピーできるので、表面上は何も変わらないため気付くことができません。自分は大丈夫だと思っていても、知らぬ間に内部データが漏えいしていた、外で悪用されていた、といったケースがほとんどなのです。
現セキュリティを見直そう
マルウェアによるサイバー攻撃の対抗策として誕生したのが、ファイアウォールです。不正アクセス時には自動破棄・通報する“門番の役割”を果たしていました。ところが、時代が進むにつれ進化したマルウェアが登場し、現代では、ファイアウォールではブロックしきれないものまで発生しています。データを守る為、多様化したマルウェアへの対策の見直しが必要となっています。
セキュリティソフトとUTMの違い
「既にセキュリティソフトで対策しているから問題ないのでは?」「セキュリティソフトとUTMの機能は同じじゃないの?」と思う方も多いのではないでしょうか。ここで、UTMとセキュリティソフトの特徴を簡単に比較していきましょう。
≪セキュリティソフト≫
●パターン化された既知ウイルスにのみ対応
●セキュリティソフトはPC自体を守り、外部ネットワークからの侵入を防ぐことは不可能
●1台感染してしまうと複数台に感染する可能性がある
セキュリティソフトは特定の既知のウイルスからPCを守ります。そのため、パターン化されている従来のウイルスであればセキュリティソフトで対応可能でした。しかし、近年では1日に何万という単位で新しいウイルスが発生しているので、発生した後に対策するようでは到底間に合いません。
また、セキュリティソフトは、ネットワークではなくPC自体を保護しています。つまり、既に社内ネットワークまでウイルスが入り込み、PCの一歩手前まで到達したところをギリギリ抑えこんでいるという状態です。これがパターン化されていない新ウイルスであれば感染してしまう恐れがあります。
≪UTM≫
●統合されたセキュリティで、多様化した新ウイルスにも対応
●外部からの侵入を防ぎ、また内部情報の流出もブロック
●1台が感染してしまっても、他のPCに広がることを阻止
新しいマルウェアの対抗策として登場したのが、UTMです。セキュリティソフトと大きく違うところは、社内ネットワークに入る前に外部からの侵入を防げることです。また、何種類もあるマルウェアに対応したセキュリティ機能が統合されているので、UTMひとつだけで対策ができます。
高性能セキュリティが求められる時代に
セキュリティソフトは最終的にPC保護のために利用し、それ以前の段階で、外部からの侵入を防ぐことが最も重要となります。2000年代に社会問題化した情報漏洩を踏まえ、2017年5月に施行された新個人情報保護法により、中小企業でも個人情報の対応が必要となりました。今後マイナンバーの運用も本格化してきます。多様化・複雑化したマルウェアからまとめてカバーするため、今やセキュリティシステムの導入は、基本となっています。
NTTのUTMサービス「おまかせサイバーみまもり」とは
このような時代背景があり、NTTでは、多発し続けるマルウェアの対策として、ネットワークセキュリティの強化を目的とした、24時間365日対応のUTMサービス「おまかせサイバーみまもり」がリリースされました。セキュリティ対策したいけど、どこから手をつければいいかわからない!という方でも、導入から運用代行までおこなうので、安心してスタートすることが出来ます。
「おまかせサイバーみまもり」3つの特徴
1. 専用BOXが不正アクセスを検知&遮断!
不正な通信、プログラムの攻撃、有害だと思われるアクセスを自動ブロックします。また、ユーザーからの業務上不要なURLアクセスやアプリの利用を制限し、安全に業務をおこなえるフィールドを確保します。
2. モニタリング・サポート
NTT東日本が、ユーザーの通信状況を監視し、対応が必要な場合には連絡してくれます。また毎月の脅威ブロック状況を見える化してレポート報告します。万が一の故障対応サポート行っています。
3.ウイルス感染時の駆除・復旧
感染してしまった!という場合の遠隔サポートを行います。原因の疑いがあるネットワークからの隔離を支援、ウイルス駆除、原因究明サポートをします。緊急事態には訪問にてリカバリ対応しています。
■月額利用料
≪Standardプラン≫
推奨同時接続機器台数(パソコン・モバイル・ネットワークカメラ等):50台
月額利用料:10,000円/月
専用BOX 24時間訪問修理オプション:2,000円/月
最低利用期間:60ヶ月
≪Professionalプラン≫
推奨同時接続機器台数(パソコン・モバイル・ネットワークカメラ等):100台
月額利用料:17,000円/月
専用BOX 24時間訪問修理オプション:2,000円/月
最低利用期間:60ヶ月
UTMのメリットと注意点
≪メリット≫
■なにより低コスト!
今までのように、多数のセキュリティシステムを同時に運用する必要がありません。UTMひとつで包括的なセキュリティ対策が可能なため、運用コストが削減できます。また、セキュリティ専門の社員を配置する人件費も不要になります。ランニングコストも低コストで、中小企業でも導入しやすいのがポイントです。
■迅速にメンテナンスができる!
UTMはハードウェアひとつで運用可能なため、一つひとつのソフトを更新する必要がありません。アップデートも一度に行えます。専門知識も不要で、メンテナンスは今までと比べて迅速に行えます。
≪注意点≫
■万能ではない
懸念すべき部分といえば、UTMに搭載されているセキュリティ機能のレベルです。1台に多機能がまとまっているため、本来のセキュリティ製品より性能が若干劣る場合があります。また、通信速度の低下の可能性も否定できません。しかし、通信速度に関しては、ハードウェアの設定で改善ができます。
まとめ
こうして見ていくと、UTMの多機能なセキュリティのパフォーマンスや低コストは、専門のセキュリティ担当が在籍しない中小企業にも優しく、導入するのにピッタリなサービスです。今回ご紹介した「おまかせサイバーみまもり」は、セキュリティ面で不安があるお客様に代わって、NTTが24時間365日ネットワークサービスを見守ってくれます。また、万が一、不正アクセスを検知した場合も、NTTが代行して駆除を行い、ネットワークの安全を迅速に確保します。そしてもしお困りごとがあった際には、NTT東日本へ電話をすれば専門の担当がサポートしてくれます。このようなサービスが月額10,000円~利用できるのは、お得ですよね!
新個人情報保護法の施行や、本格的なマイナンバーの運用が始まり、様々なモノがネットに繋がっていくIoT時代の到来で、ネットワークのセキュリティは、常に最先端且つ安全性が高いものを選択する必要がでてくることでしょう。各国を騒がせたマルウェアの脅威は、いつ使っているパソコンを襲うかわかりません。貴重なデータを守る高性能なセキュリティが求められる今、信頼できるNTTのUTMサービスで対策していきましょう。
UTMサービスの導入を検討されている方は、お気軽にWizにご相談ください。詳しい説明をご希望の方は弊社担当からご連絡させていただきます。
無料ご相談フォーム
商品に関するお問い合わせや、
業務改善のお困りごとがあれば
どんなことでもWiz cloudにご相談ください。
この記事が良かったら、“いいね!”をしてください!
最新情報をお届けします!
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!
人気記事ランキング
関連記事
スポンサーリンク