インターネットの普及、それに伴う楽天やAmazonなど、さまざまなECサイトの登場により、国内で扱われる宅急便の数は年々増加しており、10年前と比べるとおよそ1.5倍になっています。これにより社会的な問題となっているのが、宅急便の20%と言われる再配達の発生です。再配達が増えることで、荷物を運ぶトラックから排出されるCO2の量は40万トンを超え、年間で10万人近くの労働力が再配達に費やされています。 こうした社会問題となった再配達を解決するため、さまざまな企業が対策となるビジネスモデルを展開しています。
スマホが鍵になる宅配ロッカー「SPACER(スペースアール)」
こうした再配達問題を解決するため動いていたスタートアップ企業「株式会社SPACER」は、スマホを使って鍵の受け渡しを可能にした、新たな宅配ロッカーを2018年3月1日より開始すると発表しました。
「SPACER(スペースアール)」は、他の宅配ロッカー同様に、駐車場やスーパーなど街中に設置出来るタイプのもの。大きく違う点というと、鍵の施解錠は全てスマートフォンで行うということ。SPACERの近くでアプリを立ち上げ、アプリ内操作で鍵を開けたり閉めたりします。さらに「SPACER」は、電子キーを自分以外の人に渡すことも可能なので、わざわざ鍵を渡すためにお互いが会う必要もなく、手軽にやり取りが可能となっています。
価格も手ごろで導入しやすい
また「SPACER(スペースアール)」の特徴として、手頃な価格設定があります。街中にある宅配ロッカーを設置するとなると、費用がかかるため導入を控える人も多いかと思います。しかし一般的な宅配ロッカーの導入費用が、200~300万円ほどになるのに比べ「SPACER(スペースアール)」の導入は、設置やメンテナンスまで込みで40万円!そのため利益率も高く、駐車場やコンビニ、スーパーの入り口など広いところから小さいスペースまで、幅広く導入ができ、空いたスペースもしっかり利益に繋げることが可能です。 では詳しい操作方法や、特徴を見ていきましょう。
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「SPACER(スペースアール)」の操作方法
「SPACER」の使い方は、とても簡単。・荷物を預ける場合
空いているSPACERを見つけ、近くでiPhoneアプリを立ち上げる。表示されたロッカーの番号を確認し、荷物を入れて扉を閉める。そしてアプリ上で、鍵を閉めたいロッカーの番号をタップします。アプリ内の「Chat」機能で、鍵を共有したい開いてを検索して、鍵を共有する。・荷物を取り出す場合
該当のSPACERの場所へ行き、近くでアプリを立ち上げる。近くにあるロッカーから、共有されたSPACERの番号をタップして開ける。 https://sma-locker.jp/article/rakutenbox/こんなシチュエーションに使える「SPACER(スペースアール)」
新しいタイプのロッカーである「SPACER(スペースアール)」は、ただ荷物を預けて受け取るだけでなく、さまざまな使い方が可能として紹介されています。
①基本的な荷物の預け入れ
SPACERへの荷物の預け入れは、2時間まで無料です。その後6時間ごとに240円の料金が発生します。時間の増やし方は、アプリ上で6時間延長券を購入し、使用しているSPACERのチケットアイコンをタップのうえ、タイマーを6時間加算します。時間がマイナスになると、開かなくなってしまうので注意しましょう。②営業時間外でも受け渡しが可能
例えばクリーニング屋さんなど、営業時間が限られているお店などに設置すれば、商品の受け渡しを24時間可能になります。どうしてもこの日に受け取りたいけど、時間内に帰ることができないサラリーマンなども、SPACERを使えば、帰り道に受け取ることができます。③フリマアプリやオークションでの匿名取引も可能
人気の「メルカリ」や「ヤフオク」といったフリマアプリや、オークションサイトなどで取引をする際、取引相手が自宅や会社の近くだった場合、SPACERを使えば宅配便を使う必要が無くなります。配送料や梱包作業も必要なく、住所や名前を知られることのない匿名でのEC取引が可能です。その商品がすぐ欲しくても、これまでだと発送して到着までに時間がかかっていましたが、お近くのSPACERを使うことで、受け取りまでの時間も短縮できます。④街おこしイベントのゲームにも使える
商店街や町内に設置していれば、クイズに答えて正解するともらえる鍵で宝箱を開けるゲームを、SPACERを宝箱にすることで、スマホを使った新しいシステムのゲームを開催することも可能です。 https://sma-locker.jp/article/minikura_locker/まとめ
現時点ではiOSのみでの対応となっており、これからAndroid版も登場していくという「SPACER(スペースアール)」。2018年7月ごろにはURLによる電子キーの共有機能を予定しており、これによりLINEなどのメッセージアプリでも鍵のやり取りが可能となっていきます。「SPACER」は、1回の利用ごとに電子キーの暗号はランダムで変わり、本体ごとで解読方法が違うため、セキュリティ面でも安心できる仕組みとなっています。 正式リリースに先駆けて、都内の5つのTSUTAYAで導入を行っているため、近くのかたは一度試してみてはいかがでしょうか。設置済みTSUTAYA
- SHIBUYA TSUTAYA(渋谷区)
- TSUTAYA BOOK APARTMENT(新宿区)
- TSUTAYA 赤坂店(港区)
- TSUTAYA 祖師谷大蔵店(世田谷区)
- TSUTAYA 新大久保店(新宿区)
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!
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