本記事では、オフィスにデジタルサイネージを導入する流れを6つのステップに分けて解説します。
あわせて、導入にかかる期間の目安と、社内稟議や運用でつまずきやすい注意点も紹介します。この記事の手順に沿って進めれば、抜け漏れなく運用開始までたどり着けるはずです。
なお、オフィスにおけるデジタルサイネージの基礎知識や活用シーンの全体像は、オフィス向けデジタルサイネージの解説記事をあわせてご覧ください。
目次
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【全体像】オフィスにデジタルサイネージを導入する流れと期間の目安
まずは全体像です。オフィスへのサイネージ導入は、次の6ステップで進めます。
| ステップ | やること | 期間の目安 |
|---|---|---|
| STEP1 | 導入目的と設置場所を決める | 1〜2週間(社内稟議を含む) |
| STEP2 | 機器と配信方式を選ぶ | 1〜2週間 |
| STEP3 | 設置環境の確認と工事の手配 | 1〜3週間(工事の有無で変動) |
| STEP4 | コンテンツと運用体制を準備する | 1〜2週間(STEP3と並行可) |
| STEP5 | 設置・初期設定・テスト配信 | 1〜3日 |
| STEP6 | 運用開始・効果測定と改善 | ― |
トータルの期間は、 スタンド設置1台などの小規模導入なら最短2週間程度、標準的には1〜2ヶ月が目安 です。
壁掛け工事や配線工事を伴う場合、多拠点へ一斉導入する場合は、さらに余裕を見ておきましょう。
それでは、各ステップで具体的に何をするのかを順番に解説します。
STEP1|導入目的と設置場所を決める
最初のステップは、機器選びではなく「目的の整理」です。ここが曖昧なまま進めると、後のステップすべてが決められなくなります。
導入目的を明確にする
オフィスサイネージの目的は、大きく 「社内向け(情報共有・エンゲージメント向上)」と「社外向け(来客・採用候補者へのブランディング)」 に分かれます。
まずは自社の課題に照らして、何のために導入するのかを言語化しましょう。
- 全社周知がメールに埋もれて届いていない → 社内広報の強化
- 紙の掲示物の更新が負担になっている → 掲示運用の効率化
- エントランスで会社の魅力を伝えたい → 来客・採用ブランディング
下記の記事では、他社がどんな目的でサイネージを活用しているかについて、具体的なモデルケースを紹介しています。自社に近いケースを参考に、目的を具体化してみてください。

設置場所・台数・「誰がいつ見るか」を想定する
目的が決まれば、設置場所は自然と絞られます。 社内広報が目的なら社員の動線上(執務エリア・食堂・エレベーターホール)、ブランディングが目的ならエントランス が基本です。
このとき、「誰が・どのタイミングで・何秒くらい見るか」まで想定しておくと、後のコンテンツ設計がスムーズになります。
たとえばエレベーター待ちの30秒で見せるのか、食堂で数分間見せるのかによって、流すべきコンテンツの長さも構成も変わります。
また、社内稟議を通す立場の方は、この段階で目的・設置場所・期待する効果(KPI)をセットで資料化しておくのがおすすめです。
STEP2|機器と配信方式を選ぶ
目的と設置場所が決まったら、それに合う機器構成と配信方式を選定します。
必要な機器一式を把握する
オフィスサイネージに最低限必要なのは、次の3点です。
- ディスプレイ:設置場所と視聴距離に合ったサイズ・輝度のもの
- 再生機器(STB):コンテンツを表示させるための小型端末。ディスプレイ一体型の製品もあります
- 設置什器:自立スタンド、壁掛け金具、天吊り金具など。オフィスではレイアウト変更に対応しやすいスタンド式が選ばれることも多くあります
配信方式を決める:スタンドアロン型かクラウド型か
コンテンツの更新方法には、大きく2つの方式があります。
- スタンドアロン型
USBメモリなどで端末に直接データを入れて表示する方式。ネットワーク不要で始めやすい一方、更新のたびに現地作業が必要です - クラウド型
インターネット経由で配信管理システム(CMS)からコンテンツを更新する方式。遠隔で即時更新でき、複数台・複数拠点の一元管理に向いています
更新頻度が低く1台だけならスタンドアロン型、こまめに更新したい・複数台を管理したい場合はクラウド型 が基本の考え方です。

調達方法を決める:購入・レンタル・リース
機器の調達には、購入のほかにレンタル・リースという選択肢があります。 長期運用が前提なら購入、まずは試したい・イベント的に使いたいならレンタル が向いています。

STEP3|設置環境の確認と工事の手配
機器選定と並んで重要なのが、設置環境の事前確認です。ここの確認漏れは「設置当日に映らない・設置できない」という最も避けたいトラブルに直結します。
確認すべきポイントは次のとおりです。
- 電源:設置場所の近くにコンセントがあるか。ない場合は電源工事や配線モールの敷設が必要
- ネットワーク:クラウド型の場合、有線LANが引けるか、Wi-Fiの電波が安定して届くか
- 壁面・天井の強度:壁掛け・天吊りにする場合、下地が機器の重量に耐えられるか
- 視認環境:窓からの逆光や照明の映り込みがないか。日中の明るさで見えにくい場所は輝度の高いディスプレイが必要
特に、ゲスト用Wi-Fiしかない場合はセキュリティポリシーの確認も必要です。
また、賃貸オフィスの場合は、壁面への穴あけの可否、共用部(エントランスホールなど)への設置ルール、消防・防災上の制約、退去時の原状回復の扱いなどをビル管理会社・オーナーへの事前確認しておきましょう。
工事が必要な場合は、機器の納品スケジュールと合わせて業者を手配します。サイネージ販売会社が設置工事まで一括で請け負ってくれるケースも多いため、見積もり時に確認しておくとスムーズです。
STEP4|コンテンツと運用体制を準備する
機器の手配と並行して進めたいのが、コンテンツと運用体制の準備です。サイネージ導入の成否は、実は機器よりもこちらで決まります。
運用開始時に流す初期コンテンツを用意する
最初の配信コンテンツがないまま設置日を迎えると、真っ黒な画面のまま放置される「導入したのに使われない」状態に陥ります。
会社案内、全社スケジュール、部署紹介など、まずは2〜3本のコンテンツを用意 しておきましょう。
デザインの作り方や無料で使える作成ツールは、デジタルサイネージコンテンツの作り方ガイドで解説しています。
【初心者向け】デジタルサイネージコンテンツの作り方ガイド|デザインのコツや無料の作成ソフトまで解説
効果的な企画設計の3ステップ、PowerPoint®を使った自作方法、デザインのコツや外注の判断基準、そして運用・改善までを体系的に解説
詳しくはこちら更新担当者と運用ルールを決める
あわせて、次の3点を導入前に決めておきます。- 更新担当者:誰がコンテンツを作成・登録するか(兼務なら作業時間の確保も)
- 更新頻度:週1回・月2回など、無理なく続けられるペース
- 承認フロー:掲載内容を誰がチェックするか(特に全社向け・来客向けの情報)
「担当者が決まっていないまま運用開始」は、サイネージ導入で最も多い失敗パターン です。ここだけは必ず設置前に固めておきましょう。
STEP5|設置・初期設定・テスト配信
機器が納品されたら、設置と初期設定を行います。当日の作業は、 機器の設置(スタンド組み立てや壁掛け工事)、電源・ネットワークへの接続、配信システムの初期設定、そしてテスト配信 という流れです。
テスト配信では、次の観点でチェックします。
- コンテンツが予定どおりのスケジュール・順番で表示されるか
- 実際の視聴位置から見て、文字サイズ・明るさは適切か
- 照明や外光の映り込みで見えにくい時間帯がないか
- 電源のオン・オフ(自動起動・自動シャットダウン)の設定は営業時間に合っているか
クラウド型の場合は、遠隔からの更新が正しく反映されるかもこの段階で確認しておくと、運用開始後のトラブルを防げます。
STEP6|運用開始・効果測定と改善
設置が完了したら、いよいよ運用開始です。ただし、サイネージは「設置して終わり」ではなく、ここからが本番です。 STEP1で設定した目的・KPIに照らして、定期的に効果を確認しましょう 。
たとえば、社内広報が目的なら「サイネージで知った情報があるか」を社内アンケートで聞く、来客ブランディングが目的なら商談や面接での反応を営業・人事にヒアリングする、といった方法があります。
あわせて、コンテンツの見直しサイクルも回します。同じコンテンツが流れ続けると急速に「見られない存在」になるため、閲覧者の反応を見ながら、内容の入れ替えや表示時間の調整を月次などで行うのがおすすめです。
オフィスへのサイネージ導入でつまずきやすい3つの注意点
最後に、導入プロジェクトが止まったり失敗したりする典型的なパターンを3つ紹介します。事前に知っておくだけで回避できるものばかりです。
注意点1: 稟議で費用対効果を説明できず、承認が止まる
「便利そうだから」では稟議は通りません。STEP1の段階で、解決したい課題・期待する効果・概算費用をセットで整理し、決裁者が判断できる材料を揃えましょう。
よくあるつまずき2:電源・ネットワークの確認漏れで、設置当日に配信できない
意外なほど多いトラブルです。STEP3のチェックポイント(電源・LAN・下地・ビル管理会社への確認)は、機器を発注する前に必ず済ませてください。
よくあるつまずき3:運用担当が決まっておらず、コンテンツが放置される
導入直後は更新されていても、担当者が曖昧だと数ヶ月で止まります。STEP4のとおり、担当者・更新頻度・承認フローを設置前に決めておくことが、長く活用するための最大のポイントです。
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導入の流れを押さえたら、関連記事で次の情報もあわせて確認しておくと検討がスムーズに進みます。
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まとめ:6つのステップで、迷わず運用開始まで進めよう
オフィスへのデジタルサイネージ導入は、以下6つのステップで進めれば、抜け漏れなく運用開始までたどり着けます。
- 目的と設置場所の決定
- 機器・配信方式の選定
- 設置環境の確認と工事手配
- コンテンツ・運用体制の準備
- 設置とテスト配信
- 運用開始後の効果測定
とはいえ、機器の選定・設置工事・配信システム・コンテンツ制作を個別に手配するのは、担当者にとって小さくない負担です。
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「自社の場合はどう進めるべきか」といったご相談段階からで構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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