「デジタルサイネージの配信システムはどれを選べばいい?」
飲食店や小売店など、デジタルサイネージを使ったコンテンツの配信には、専用の配信システムを活用するのがおすすめです。
スケジュール管理の機能や端末ごとに表示内容を変更する機能などを活用することで、コンテンツの訴求効果を高めることができます。
しかし、配信システムには種類も多いため「最初から有料プランを契約するのは不安...」と躊躇してしまうシーンも少なくありません。
そこで本記事では、無料で使える配信システムを徹底比較することに加えて、おすすめのサイネージ端末についても紹介していきます。
目次
結論:デジタルサイネージの配信システムは無料でも使える!

デジタルサイネージの配信システムを初めて使う場合には、 まずは無料で使えるものから使い勝手を試してみる 方法がおすすめです。
なぜなら、無料の配信システムであれば、もし自社に合わなかった場合でも、初期費用や導入コストを無駄にしなくても済むからです。
また、初めてデジタルサイネージを導入する場合、運用イメージや必要な機能がわからないことも多いため、使い方に慣れるまで無料のサイネージを活用するべきです。
デジタルサイネージ導入にかかる費用とその内訳
デジタルサイネージの導入には初期費用からランニングコストまでさまざまな費用が発生します。そのため、導入の目的や規模に応じて適切なプランを選択することが重要です。
ここでは、費用の内訳と種類別に比較したコスト構造を解説します。
1. 費用の内訳
初期費用
- ハードウェア費用
ディスプレイやプレーヤーの購入費用。
サイズや機能によって価格が異なり、10万円〜100万円以上の幅があります。 - 設置工事費用
壁掛けやスタンド設置などの施工費。
設置場所や規模によって、数万円〜数十万円。
ランニングコスト
- ソフトウェア使用料
クラウド型の場合、月額料金(1台あたり数千円〜数万円)が必要。
インストール型の場合、初回ライセンス費用が発生するが月額費用は抑えられる。 - 保守・サポート費用
機器の故障対応やシステムアップデート費用。
年間契約で数万円〜数十万円程度。
コンテンツ制作費用
- 動画や画像の作成費用
プロフェッショナルによる制作の場合、1本あたり数万円〜数十万円。
自社制作の場合、ソフトウェア導入費用が必要。
-
費用比較表
-
項目 費用相場 特徴 ディスプレイ(屋内) 4万~12万円 一般的なPCモニターの活用も可能だが、耐久性に課題あり ディスプレイ(屋外) 50万~100万円 防水・防塵・高輝度仕様で高コスト 設置工事(簡易) 10万円以下 スタンド設置などの簡単な作業 設置工事(大規模) 数百万円~1,000万円超 壁掛け、天井吊り、屋外設置など コンテンツ制作費 10万円~50万円 動画制作などを含む クラウド型月額費用 1,000円~10,000円 遠隔管理・スケジュール配信機能付き
2. 種類別コストの比較
クラウド型
- 初期費用:ハードウェア代と基本設置費のみ(20万〜50万円が目安)。
- ランニングコスト:月額料金がかかるため、年間費用が10万円〜30万円程度。
- メリット:初期投資が低いが、長期運用の場合はランニングコストが累積する。
インストール型
- 初期費用:ソフトウェアライセンス料を含むため、50万〜100万円以上の費用が必要。
- ランニングコスト:定額の保守費用のみで、月額費用はほぼ不要。
- メリット:長期的なコストはクラウド型より抑えられるが、初期投資が高額。
ハイブリッド型
- 初期費用:クラウド型とインストール型の中間(40万〜80万円)。
- ランニングコスト:クラウド型より若干抑えられる傾向がある(年間10万〜20万円程度)。
- メリット:長期運用でもコストが安定しやすい。
3. コスト選定のポイント
- 初期費用を抑えたい場合:クラウド型を検討。特に小規模な導入では導入コストが抑えられる。
- 長期的な運用を想定している場合:インストール型がおすすめ。初期費用は高いがランニングコストが低いため、長期的なコストパフォーマンスが高い。
- 柔軟性を重視する場合:ハイブリッド型で拡張性を確保。
4. 費用対効果の最大化
デジタルサイネージは、その導入コストを上回る利益を生むことが目的です。
費用対効果を最大化するためには以下を検討してください。
- 投資回収期間(ROI)のシミュレーション:初期投資と運用コストに対し、どの程度の売上増加や運用効率化が見込めるかを計算。
- 適切なプラン選定:運用期間、設置場所、目的に応じて無駄のないコスト構造を選ぶ。
無料で使えるデジタルサイネージの配信システムおすすめ比較表
システム名 | 特徴 |
---|---|
SmartSignage |
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CYBER Signage |
|
NOMOSOFT Nomoad |
|
SmartSignage(スマートサイネージ)

SmartSignageは、 テーマの切り替えやウェブ表示などの各種機能が備わった デジタルサイネージ配信システムです。
複数のディスプレイで異なるコンテンツを表示することもできるため、 設置場所ごとに発信内容を使い分けたい場合にもおすすめ です。
CYBER Signage(サイバーサイネージ)

CYBER Signageは、 コンテンツの制作から運用まで全てクラウドで管理できる デジタルサイネージ配信システムです。
無料版では、公開可能なコンテンツ数や通信容量による制限がありますが、 基本的な機能は有料版と共通して利用することが可能 です。
NOMOSOFT Nomoad(ノモソフトノマド)

NOMOSOFT Nomoadは、 テンプレートを利用することで手軽にコンテンツを作成できる デジタルサイネージ配信システムです。
無料版では、画像やテロップの数に制限がありますが、基本的な運用に支障はないため、 小中規模の小売店や飲食店舗におすすめ です。
デジタルサイネージの選定におけるOSとサポート体制の重要性
デジタルサイネージを選定する際、OS(オペレーティングシステム)やサポート体制は非常に重要な要素です。これらはシステムの安定性や運用の効率性に直結し、トラブル発生時の対応にも影響を与えます。
1. OSの違い
デジタルサイネージのシステムには、主にWindows、Android、LinuxなどのOSが使用されます。それぞれのOSには、特性や適用可能な環境が異なります。
WindowsベースのOS
- 特徴: Windows OSは、特に商業施設や大規模な運用で多く使用されています。高い互換性と、既存の業務システムとの連携が得意です。
- メリット:
- ユーザーインターフェースが馴染みやすく、操作が直感的。
- 他のWindowsアプリケーションとシームレスに連携できる。
- サードパーティ製ソフトウェアとの互換性が高い。
- デメリット:
- ハードウェアへの依存が強く、コストが高くなる場合がある。
- セキュリティ面では、定期的なアップデートと管理が必要。
AndroidベースのOS
- 特徴: Androidは、コストパフォーマンスが良く、特に小規模な導入や簡易的なシステムでよく選ばれます。
- メリット:
- 他のAndroidデバイス(タブレットやスマートフォン)との互換性が高い。
- アプリの開発が比較的容易で、柔軟性がある。
- コストが比較的安価で、導入コストを抑えられる。
- デメリット:
- 安定性に欠けることがあり、トラブル発生時の対応が遅れる可能性がある。
- システムのカスタマイズが難しい場合もある。
LinuxベースのOS
- 特徴: LinuxはオープンソースのOSであり、カスタマイズ性や拡張性に優れています。技術的なスキルが求められるため、大規模なシステムや専門的な運用に向いています。
- メリット:
- オープンソースであるため、コストが抑えられ、自由度の高いカスタマイズが可能。
- セキュリティが強固で、安定した運用ができる。
- デメリット:
- 導入にあたって専門的な知識が必要で、サポートを外部に依頼する必要がある場合も。
- ソフトウェアの選択肢が少ないため、カスタマイズの手間がかかる
2. サポート体制の違い
サポート体制も、システムの運用において重要な要素です。各メーカーやサービス提供者のサポート体制には、次のような特徴があります。
メーカー提供のサポート
- 特徴: メーカー独自のサポートサービスが提供され、ハードウェアの保証やソフトウェアのトラブルシューティングが対応されます。
- メリット:
- メーカーによるサポートが提供されるため、安定した対応が期待できる。
- ハードウェアとソフトウェアの一貫したサポートを受けることができる。
- デメリット:
- サポート料金が高額になる場合があり、長期的なコストが増加することがある。
- サポート時間が制限されている場合があり、24時間対応が難しい場合もある。
クラウドベースのサポート
- 特徴: クラウド型のデジタルサイネージの場合、オンラインサポートが中心で、リモートでの監視やトラブル対応が行われます。
- メリット:
- リモートで迅速に対応が可能で、現場に技術者を派遣する手間が省ける。
- 複数拠点の一元管理やトラブルシューティングが簡便。
- デメリット:
- オンライン対応のみの場合、現場での物理的な修理や交換が必要な際に対応が遅れる可能性がある。
セルフサポート・コミュニティサポート
- 特徴: 専門的な知識を持つユーザー向けに、オンラインフォーラムやFAQを活用する方法。
- メリット:
- 自分で問題を解決できる場合、迅速かつコストフリーで対応可能。
- ユーザー同士の情報共有が活発で、問題解決の手がかりを得やすい。
- デメリット:
- 専門的な知識がないと、トラブル解決に時間がかかる。
- サポートが不十分な場合もあり、重要なトラブルに対応できない場合がある。
3. OSとサポート体制を選ぶ際のポイント
- 運用規模: 小規模ならコスト重視でAndroid、より安定性を求めるならWindowsやLinuxが適している。
- システムのカスタマイズ: 高度なカスタマイズが必要な場合は、Linuxを選び、技術サポートも充実したプランを選択する。
- サポート体制: 安定したサポートを求める場合は、メーカー提供のサポートを選ぶが、コストを抑えたい場合はオンラインサポートやコミュニティサポートを利用する。
デジタルサイネージおすすめ機種4選を比較!(有料)
デジタルサイネージは「impactTV」シリーズがおすすめ!

impactTVは、 デジタルサイネージを中心に手がける創業30年以上の老舗メーカーです。
また、ユーザーが棚前を通ったタイミングでコンテンツを再生する人感センサー搭載モデルも展開されているため、視認率の向上や購買率の上昇など、店舗の利益アップに貢献します。
専用メディアプレイヤーを使うことで、外部の大型モニターをサイネージ化できるため、売り場のPOPと大型画面を併用してインパクトのある販促施策を実現します。

編集部
プライスレールに設置できる4インチモデルから、イーゼルに立て掛ける43インチモデルまでの大小さまざまな機種を展開しています。
サイネージの型番 | 価格(税込) | インチ | サイズ | 重量 | 解像度 | 液晶パネル | 配信スタイル |
---|---|---|---|---|---|---|---|
IVB04 | 8,800円 | 4インチ | W114×H63×D16mm | 約90g | 800px×480px | IPSパネル | スタンドアロン型 |
IVA10 | 21,800円 | 10インチ | W252xH154xD19mm | 約530g | 1280X720px | IPSパネル | スタンドアロン型 |
IVA15 | 39,800円 | 15.6インチ | W392xH242xD35mm | 約1.5kg | 1920X1080px(FHD) | IPSパネル | スタンドアロン型 |
MFM43 | 59,800円 | 42.5インチ | W968×H563×D86mm | 約6.5kg | 1920x1080(FHD) | VAパネル | スタンドアロン型/クラウド型 ※別途専用のメディアプレイヤーが必要となります。 |
おすすめデジタルサイネージ①:IVB04
IVB04は、本体付属となっている金具で縦でも横でも設置できる 定番モデルのデジタルサイネージです。
また、人感センサーも搭載されているので、サイネージを通過する瞬間にアピールしたいコンテンツを頭出しすることで、視認率・購買率向上に繋がります。
型番 | IVB04 | |
---|---|---|
価格 | 8,800円(税込) | |
インチ | 4インチ | |
サイズ | W114×H63×D16mm | |
重量 | 約90g | |
解像度 | 800px×480px | |
液晶パネル | IPSパネル | |
配信スタイル | スタンドアロン型 |
おすすめデジタルサイネージ②:IVA10
IVA10は、高輝度400カンデラで明るい時間でも優れた視認性を発揮できる点が魅力のデジタルサイネージです。
IVA10は、人感センサーやIPS液晶を搭載している点では「IVB04」と変わらないため、「IVB04」より目立つ画面を設置したい場合におすすめです。
型番 | IVA10 | |
---|---|---|
価格 | 21,800円(税込) | |
インチ | 10インチ | |
サイズ | W252xH154xD19mm | |
重量 | 約530g | |
解像度 | 1280X720px | |
液晶パネル | IPSパネル | |
配信スタイル | スタンドアロン型 |
おすすめデジタルサイネージ③:IVA15
IVA15は、テレビのような、スタンド型が魅力のデジタルサイネージです。
本体が15.6インチと、店舗用POPとしてはやや大きめのため、エレベーターやエントランスの受付に設置する場合におすすめです。
型番 | IVA15 | |
---|---|---|
価格 | 39,800円(税込) | |
インチ | 15.6インチ | |
サイズ | W392xH242xD35mm | |
重量 | 約1.5kg | |
解像度 | 1920X1080px(FHD) | |
液晶パネル | IPSパネル | |
配信スタイル | スタンドアロン型 |
おすすめデジタルサイネージ④:MFM43
MFM43は、HDMI出力可能なimpactTV社のメディアプレイヤー・STBと接続することで利用できるデジタルサイネージです。
また、チューナーレスなので、 NHK受信料の発生しない業務専用モニターとして利用できます。
型番 | MFM43 | |
---|---|---|
価格 | 59,800円(税込) | |
インチ | 42.5インチ | |
サイズ | W968×H563×D86mm | |
重量 | 約6.5kg | |
解像度 | 1920x1080(FHD) | |
液晶パネル | VAパネル | |
配信スタイル | スタンドアロン型/クラウド型※ 別途専用のメディアプレイヤーが必要となります。 |
デジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、 ディスプレイやプロジェクターなどの電子機器を使って、 広告や看板、掲示板として情報発信を行う システムです。従来の看板や紙のポスターに代わる情報伝達ツールとして、駅構内や空港、公共施設や商業施設、オフィスなど、あらゆるシーンで活用されています。
デジタルサイネージ市場は近年、急速に成長しています。特に、 遠隔で管理できるクラウド型の導入が進み 、運用の柔軟性が高まっています。その背景には、広告業界だけでなく、小売・医療・オフィスなど幅広い業種での活用が増えていることが挙げられます。
デジタルサイネージの種類と特徴
デジタルサイネージは、用途や設置環境に応じてさまざまな種類に分類されます。従来は「屋内型」と「屋外型」に分けられていましたが、近年では配信方式・機器・操作方式・業種といった視点でも分類が進んでいます。配信方式別:「オンプレミス型 vs クラウド型」
デジタルサイネージの配信方式は、大きく 「オンプレミス型」と「クラウド型」 に分けられます。どちらを選ぶかによって、運用コストや管理の手間が大きく異なります。
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企業や施設が自社のサーバーを用いてコンテンツを管理する方式です。ネットワーク環境がなくても運用可能であり、外部アクセスを制限できるため高いセキュリティを確保できます。一方で、システムの導入や維持管理にはコストがかかるため、長期的なコストメリットを考慮する必要があります。 -
インターネットを経由してサイネージのコンテンツを遠隔管理できる方式です。導入コストが低く、どこからでもコンテンツの更新が可能なため、多拠点展開している企業に適しています。ただし、インターネット環境が必要であり、セキュリティリスクも考慮する必要があります。
機器別:「ディスプレイ一体型 vs STB(セットトップボックス)接続型」
デジタルサイネージのハードウェアには、「ディスプレイ一体型」と「STB(セットトップボックス)接続型」の2種類があります。
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画面にメディアプレーヤーが内蔵されており、別途STBを用意する必要がありません。機器の配線が少なく、設置スペースを取らないため、省スペースで導入したい店舗やオフィスに適しています。ただし、ハードウェアが故障した際には本体ごと交換が必要になる点はデメリットです。 -
ディスプレイとは別にSTB(セットトップボックス)を用いて映像を制御する方式です。既存のディスプレイを活用できるため、コストを抑えつつシステムを拡張しやすいのが特徴です。高性能なSTBを導入すれば、動画配信やインタラクティブな操作にも対応できますが、設置スペースと配線の手間が増える点には注意が必要です。
操作方式別:「タッチパネル対応 vs 非対応」
デジタルサイネージは、操作方式によって「タッチパネル対応型」と「非対応型」に分類されます。利用シーンに応じて適切な方式を選ぶことが重要です。
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ユーザーが直接画面をタッチして操作できるインタラクティブなサイネージです。例えば、ショッピングモールでのフロア案内や、飲食店のセルフオーダーシステムなどに活用されています。ユーザーが自由に操作できるため、情報提供の幅を広げ、顧客満足度の向上につながります。 -
広告や情報提供を一方的に配信するサイネージです。一般的なデジタル広告ディスプレイや、駅や病院の案内表示などで活用されています。操作の手間がかからず、比較的安価に導入できるため、シンプルな情報発信を目的とする場合に適しています。
業種別:「小売・飲食店向け」「オフィス向け」「医療機関向け」
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小売店や飲食店では、デジタルサイネージが販促ツールとして活用されています。また、タッチパネルを活用したセルフオーダーシステムも増えており、業務効率の向上にも寄与しています。 -
オフィスでは、社内コミュニケーションツールとしてデジタルサイネージが活用されています。特にクラウド型のデジタルサイネージを導入すれば、複数の拠点でも一括管理が可能となり、情報共有がスムーズになります。 -
病院やクリニックでは、デジタルサイネージが案内・啓発ツールとして利用されています。最近では、手指消毒の案内や感染症対策の啓発など、社会的な課題にも対応できる情報発信の手段として注目されています。
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デジタルサイネージのコンテンツは自作できる?
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デジタルサイネージのコンテンツは自分で作ることは可能です。
しかし、動画編集ソフトを使用するためのスキルに加え、デジタルサイネージに関する専門的な知識が必要です。
コンテンツを自作することは可能ですが、良質なコンテンツを表示できなければ意味がないので、ある程度の予算を用意できる場合は依頼することがおすすめです。
▶関連記事:デジタルサイネージ広告とは?料金や仕組み、事例を徹底解説
種類別選択のポイント
- 運用環境: インターネット接続の有無、設置場所の条件。
- コンテンツ更新の頻度: 動的な情報発信が必要かどうか。
- セキュリティ要件: 機密情報を扱うか否か。
- コスト構造: 初期費用とランニングコストのバランス。
デジタルサイネージの活用方法

広告用コンテンツ
デジタルサイネージは、広告配信の媒体として利用されているケースが非常に多く、企業や商品の宣伝に役立てられています。
たとえば、駅構内や電車内における「交通広告」、商業施設の外壁面に設置された「屋外広告」、コンビニなどの店内に設置された「店内広告」などが挙げられます。
映像内で表示内容を変更できるため、 紙のポスターよりも多くの情報を告知できるため、幅広いシーンで活用することが可能です。
販促用コンテンツ
デジタルサイネージは、店舗の新作情報やセール情報などを伝える用途のほか、プロモーションムービーを流してブランディングを図ることも可能です。
たとえば、スーパー・コンビニの商品棚に設置されている電子POPや、店頭に設置されている店頭看板などが挙げられます。
映像と音を使って商品やセール情報をアピールすることで、来店客の購買意欲を促進する効果が期待できるでしょう。
情報提供用コンテンツ
お知らせや案内表示など、情報提供の手段としてデジタルサイネージが利用されるケースもあります。
たとえば、「駅構内で電車の遅延情報やニュースを表示する」「オフィス内で社内の共有事項を配信する」といった使い方が可能です。
特に、オンプレミス型やクラウド型のデジタルサイネージであれば、手軽に配信内容を差し替えられるため、 リアルタイムな情報を素早く正確に伝達できます。

編集部
「役所や病院などの公共施設案内で必要な案内を表示する」といった使い方も可能です!
▶関連記事:デジタルサイネージの導入効果を高める方法|効果の測定方法や活用事例を解説
【無料】デジタルサイネージ導入のご相談はこちらデジタルサイネージの配信スタイル

スタンドアロン型
スタンドアロン型は、USBメモリやSDカードを本体に挿し込み、ディスプレイ内蔵あるいは外部接続したメディアプレイヤーでコンテンツを再生するタイプです。
しかし、コンテンツを更新するたびに新しいデータを読み込ませる必要があるため、短時間で複数回コンテンツを更新したり、複数個所の端末に同時表示させたりできません。
とはいえ、本体がネットワークに接続されていなくても運用可能なので、 なるべく手間やコストをかけず手軽に導入したい方におすすめです。
オンプレミス型
オンプレミス型は、パソコン端末からLANを経由して、ディスプレイやプロジェクターなどの表示装置へコンテンツを配信するタイプです。
複数個所に設置されているディスプレイの表示内容をまとめて変更できる点が強みで、他システムとの連携を重視する場合におすすめのモデルです。
コンテンツの配信を行うためには、インターネットやコンテンツを受信するための機器が必要ですが、 遠隔操作や予約配信ができるため運用に手間がかかりません。

編集部
オンプレミス型は、自社内に配信用のサーバーを設置してデジタルサイネージを運用します。
クラウド型
クラウド型は、クラウドサーバーを利用してデジタルサイネージを運用するタイプです。本体をネットワークに接続してコンテンツを配信します。
遠隔地の拠点など、離れた場所に設置されている複数のディスプレイ画面をまとめて管理できる点が強みとして挙げられます。
また、サーバーの構築や保守、管理に関しても、クラウド上でサポートを受けられるため、 低コストでサイネージを運用したい方におすすめです。
デジタルサイネージを導入するときの流れ

配信システムの契約
デジタルサイネージを導入する際は、第一に配信システムを契約する必要があります。
配信システムを選ぶ際は、 「対応OS」「搭載機能」「サポート体制」などを重視しながら、設置目的に合わせて選ぶのがポイントです。
また、自社の既存システムと連携したい場合は、システム連携の自由度や対応システムも合わせて確認しましょう。
配信ディスプレイの設置
配信システムの契約が完了したら、コンテンツを映し出すディスプレイを設置しましょう。
「屋内・屋外用」「サイズ」「輝度」「LED・液晶ディスプレイ」など様々な選定ポイントがあり、導入目的や設置場所によって選ぶべきモデルが異なってきます。
デジタルサイネージの 設置目的を明確にしたうえで適切な設置場所を選定し、それに合わせてディスプレイを選ぶのがポイントです。
配信コンテンツの制作
ディスプレイの設置が完了したら、実際に配信するコンテンツを制作します。
広告配信や販売促進、情報発信など、設置目的によって効果的なコンテンツが異なるため、「何を伝えたいか」明確にしたうえで内容の方向性を決めるのがポイントです。
動画や音声なども活用しながら、斬新なデザインや興味を引くキャッチコピーなどを組み込み、訴求力の高いコンテンツ作りを意識しましょう。
【無料】デジタルサイネージ導入のご相談はこちらデジタルサイネージを導入する前に確認すべき項目
目的に応じた選定基準を明確にする
デジタルサイネージを導入する際は、 目的を明確にし、それに合った機能を選定することが重要 です。目的が曖昧なまま導入すると、十分な効果を得られない可能性があります。
例えば、広告やプロモーションを目的とする場合は、遠隔で一括管理できるクラウド型が適しています。一方、施設案内や業務連絡を主とする場合は、シンプルなオンプレミス型でも十分対応可能です。
このように、デジタルサイネージの活用目的に応じて適切な機器やシステムを選ぶことで、導入効果を最大化できます。
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空間演出・エンターテイメント -
設置環境と画面サイズの選定
デジタルサイネージの 効果を最大化するには、設置場所や視認性を考慮した画面サイズの選定 が必要です。不適切なサイズを選ぶと、情報が伝わりにくくなる可能性があります。
例えば、屋外に設置する場合は、遠くからでも視認しやすい50インチ以上の大型ディスプレイが推奨されます。逆に、レジ横や棚の近くに設置する場合は、10〜20インチ程度の小型ディスプレイの方が適しています。また、屋外の場合は防水・防塵性能を備えたディスプレイが必要になります。
▶関連記事:屋外用デジタルサイネージのおすすめ解説!選び方やメリットにも注目
コンテンツの管理方法と更新頻度
デジタルサイネージの運用では、コンテンツの管理方法や更新頻度を考慮することが重要です。 更新が頻繁に必要な場合、遠隔操作が可能なクラウド型の方が利便性が高まります 。
例えば、飲食店のメニュー表示や小売店の販促情報は、日替わりで更新するケースが多いため、クラウド型を導入することでスムーズな管理が可能になります。一方、病院の診療案内やオフィスの社内掲示板など、更新頻度が低い場合は、USBやローカルネットワークで更新するオンプレミス型でも問題ありません。
コストと導入後の運用負担を考慮する
デジタルサイネージの導入には、初期費用と運用コストのバランスを考慮することが重要です。 費用だけでなく、運用にかかる労力も事前に把握しておく必要があります。
例えば、クラウド型は初期費用が抑えられますが、月額利用料が発生します。一方、オンプレミス型は初期費用が高くなるものの、長期的なコストを抑えられる可能性があります。また、タッチパネル機能を追加するとコストが上がるため、必要性を慎重に検討すべきです。
保守・サポート体制の確認
デジタルサイネージは、導入後の保守・サポート体制も考慮すべき重要な要素です。 故障時の対応や、トラブル発生時のサポート体制が整っているか確認する必要があります 。
例えば、クラウド型サービスを利用する場合、提供会社による保守サポートが付帯されていることが多いため、万が一のトラブル時にも迅速な対応が期待できます。一方、オンプレミス型は自社で管理する必要があるため、専門知識を持つ担当者の確保が必要になることもあります。
デジタルサイネージを活用するメリット
視認性が高いためより多くの人に見てもらいやすい
デジタルサイネージは、人目を引きやすく、コンテンツを見てもらいやすいメリットがあります。
動画や音声を使って五感に訴えかけるコンテンツを発信できるため、 通りがかった人の目を引きやすいでしょう。
コンテンツを視認してもらう機会が増え、発信内容を強く印象付けることで、宣伝効果アップも期待できます。
動画や音楽を利用できてインパクトを高められる
デジタルサイネージは、動画や音楽を使って訴求力の高い広告を流せる点がメリットです。
紙のポスターや看板の場合、伝達手段は文字や写真に限られるため、一度に伝えられる情報量は限らます。
しかしデジタルサイネージは、 動画や音声、スライドなどを加えられ、内容を効率的・効果的に発信できます。
小さいスペースで複数の広告を配信できる
デジタルサイネージは、使用できるディスプレイの種類が豊富なので、小さいスペースで複数の広告を配信可能です。
ディスプレイのサイズは幅広く、屋外用・屋内用も選べるため、設置場所に合わせて最適な機器を選べます。
設置場所の自由度が高いことで、発信先の選択肢が広がるため、より多くのターゲットに向けてPRできます。
集客効果の高いコンテンツをリアルタイムに配信できる
デジタルサイネージは、表示するコンテンツをリアルタイムに変更でき、差し替えにコストや手間がかかりません。
そのため、 数十秒、時間帯、季節ごとに発信する内容を変えるなど、 状況に合わせてコンテンツを使い分けることも可能 です。
同一のコンテンツを表示し続けるよりも、少ない広告面積で効果的に情報を発信できるため、高い訴求力が期待できます。
【無料】デジタルサイネージ導入のご相談はこちらまとめ:まずは無料の配信システムから使い勝手を試すのがおすすめ!
デジタルサイネージをはじめて導入する場合は、お試しで無料の配信システムを活用し、使用感や運用イメージを掴むのがおすすめです。
実際にデジタルサイネージを運用する中で、欲しい機能や自社に合ったUIなどが明確になってくるため、そのタイミングでより使い勝手の良いシステムを検討するとよいでしょう。

この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!