宅配ボックスの設置に補助金が出る!?街中での宅配便受け取りが便利に!

インターネットショッピングなどの増加による配達業者の人手不足や交通渋滞の解消のため、政府が宅配ボックスの普及に取り組むことを発表しました。この取り組みは、受取人の不在時にも荷物を預けられる宅配ボックスを街中に設置するため、政府からの助成金制度を設けることで、再配達の削減を目指すというものです。

参考資料:日経「宅配ボックス普及へ補助金 再配達減らし効率化 政府、まず500カ所」

宅配ボックスの設置に補助金?

政府が開始する宅配ボックス設置に対する補助金については、国土交通省が発表した「平成29年度 国土交通省物流関係 予算概算要求概要」に掲載されました。2017年度予算案にもおよそ5億円を計上したこの政策は、どの事業者でも荷物を預けられる宅配ボックスを設置した“企業”を対象に、設置費用の半額を補助するという内容となっています。現時点ではマンションなどは申請が難しく、駅やコンビニ、スーパーなどの公共施設が対象となっています。政府は、宅配ボックス1カ所あたり150万~200万円ほどかかる設置費用の半額を補助したうえで、まずは初年度に500カ所新設を目標としています。 さらに環境省が推進する「COOL CHOICE」との連携を開始し、国土交通省が入る中央合同庁舎3号棟1階に宅配ボックスを設置するなど、CO2削減によるエコ活動にも力を入れています。 参考資料:平成29年度 国土交通省物流関係 予算概算要求概要

再配達のない街へ!パナソニックと自治体が協力した実験の成果とは

なぜ助成金設置までに至ったか

どうして政府が補助金を出してまで、宅配ボックスを置くのかという背景には「再配達の増加」という全国的な問題があります。冒頭にも記載したように、ネット通販の普及や、一人暮らし、共働きの増加により1度で荷物を受け取ることができず、全体の2割が再配達に回っているという。その結果、配送に関わる従業員の約1割、年間9万人の労働力が再配達に費やされている状況となっています。街中に宅配ボックスを設置することで、帰宅時など自分のタイミングで荷物を受け取ることができるため再配達が減り、配送業者の負担も減らすことが可能となります。また、再配達が無くなることでトラックの移動距離も短くなり、CO2の排出も削減できるエコ貢献も期待ができます。 https://sma-locker.jp/article/hojokin_takuhaibox/

<戸建てでも宅配ボックスは設置出来!パナソニックの戸建て用宅配ボックス「COMBO」>

街中の宅配ボックス

現在、多くの企業や運送会社がロッカー受け取りサービスを続々開始しています。

ヤマト運輸(クロネコヤマト)

運送会社が設置しているもので有名な所と言えば、クロネコヤマトのヤマト運輸ですね。買い物をした際に送られてくる伝票番号が分かれば、受取先を近くにある宅配ロッカーやコンビニへ変更することが可能です。無料のクロネコメンバーズ会員なれば、誰でも利用可能であるため、一人暮らしの方や仕事等でなかなか受け取りが出来ない方から人気のサービスとなっています。なおヤマト運輸では、宅配ロッカーが設置されているマンションや戸建て住宅から、宅配ロッカー経由で集荷・発送の受付も行っています。 2016年には、オープン型インフラの構築の1つとして、JR東日本の各駅にヤマト運輸の「宅配便受取りロッカー」を設置すると発表。順次工事を開始しており、1年間で首都圏に100か所の設置を目標としています。 関連記事:ヤマト運輸でTSUTAYAのTポイントが利用可能に!2018年4月から新しい取り組みがスタート

はこぽす

日本郵便が開始したロッカー受け取りサービス「はこぽす」は、荷物やゆうパックなどの郵便物を、郵便局などに設置されたロッカーで受け取り、差し出しが可能なサービス。楽天を始めとした10のECサイトで「はこぽす」での受取選択ができます。現在は、北海道から兵庫県の一部地域のみが利用できるようになっていますが、徐々に全国的にも広がってくるのではないかと思います。

<手軽に設置が出来る「サンワサプライ」の宅配ボックス>

PUDOステーション

現在、様々な公共施設への設置が増えている「PUDO(プドー)ステーション」は、誰でも利用でき、どの宅配会社でもサービスを展開できるもの。パスワードを入れるだけの簡単な操作で荷物を受け取ることが可能です。最近では、株式会社スタートトゥデイとヤマト運輸が連携し、ショッピングサイト「zozotown」での購入時にPUDOステーションを受取先として選択ができるようになるなど、これからますます設置台数も増えてくるのではないでしょうか。 関連記事:あなたの街にもあるかも?誰でも利用できるオープン型宅配ボックス「PUDOステーション」の魅力とは

楽天BOX

大手ショッピングサイトの楽天が運営する「楽天BOX」は、楽天市場で購入した商品の『受け取り専用』の宅配ロッカーです。好きな時間に荷物を受け取ることができ、再配達も不要、さらに配送業者が自宅に入ることもないためセキュリティも万全。現時点では、北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡の一部の地域のみの設置になりますが、政府からの助成金も発表されたことで、どんどんエリアが拡大してくるかもしれません。 https://sma-locker.jp/article/rakutenbox/

まとめ

国内の再配達問題は深刻なものとなっています。福井県のあわら市とパナソニックが共同で実証実験を行った結果を見ても、宅配ボックスの設置が再配達問題の解決策の1つになるのは間違いありません。現時点では、公共施設への設置のみの補助金ではありますが、マンションや戸建て住宅でも設置を望む声が多くなっている今、個人向けの補助金などもいずれ出てくるのではないでしょうか。 宅配ボックスだけでなく、全国的に防犯に対する意識の高まりから、各県の自治体などでは防犯対策への補助金を開始しているところも。鍵の交換や、防犯カメラの設置など、すぐにできるモノでも補助金対象となっていることがあるので、気になる方は合わせてコチラもぜひ読んでみてください。 https://sma-locker.jp/article/hojokin_bouhan/

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Wiz Cloud編集部

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