「飲食店向けロボットの価格はいくらが目安?」
配膳ロボットはコロナ禍を契機にシェアを伸ばし、現在も飲食店における普及率を伸ばし続けています。
しかし、「配膳ロボットの費用と人件費を比較したらどっちが得?」「主要な日本製メーカーは?」といった疑問も多くみられます。
今回は、配膳ロボットの特徴をメーカーごとに徹底比較!導入メリット・デメリットや価格相場も解説しているため、検討中の飲食店は必見です。
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配膳ロボットとは
配膳ロボットの特徴
配膳ロボットとは、 人の代わりに料理や飲み物を自動で運搬・提供してくれるロボット です。
センサーで人や障害物を感知し、避けながら自動走行できるため、配膳や下げ膳といった作業を非接触で完全自動化することが可能です。
コロナ禍以降は急速に需要が高まり、飲食店はもちろん、医療機関や宿泊施設など様々な業界で導入が進んでいます。
配膳ロボットの仕組み
配膳ロボットには、 店舗の天井に貼り付けたタグ情報を基に移動する「タグナビゲーション式」と、間取り図を作成してその範囲内を移動する「マッピング式」 の2種類があります。
客席のレイアウトと現在地を照らし合わせて、指定したテーブルまで移動する仕組みです。
なお、本体には3Dカメラや光学センサー、空間認識センサーなどが搭載されているため、人や障害物を検知・回避しながら走行することが可能です。
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配膳ロボットの機能
座席案内
配膳ロボットは指定したテーブルまで自律走行できるため、 来店したお客様を入口から座席まで案内 することが可能です。
機種によっては、音声でコミュニケーションを取りながら案内できるものもあります。
配膳と下げ膳
出来上がった料理をテーブルまで運ぶ「配膳」と、食べ終わった食器を回収する「下げ膳」は、配膳ロボットの基本的な機能です。
配膳時はロボットのトレイに料理を載せ、テーブル番号を選択するだけで、指定した卓まで自動で料理を運んでくれます。
また、お客様の退店後は空いたテーブルに配膳ロボットを派遣し、食器類をトレイに載せて「完了」ボタンを押すと、返却場所まで自動で運搬します。
編集部
配膳先のテーブルに到着した際は、音声と光でお客様に料理の取り出しを促します。
空間認識・障害物センサー
配膳ロボットには空間認識・障害物センサーが搭載されているため、 人や障害物、壁を検知して避けながら自動走行できます 。
また、トレイに設置されたセンサーでお皿がなくなったことを確認するとテーブルから離れるロボットもあります。
コミュニケーション
配膳ロボットにはコミュニケーション機能も搭載されており、 会話のキャッチボールをしたり、パネルで表情を変えたりできます 。
あらかじめ数百種類の会話パターンが登録されており、お客さんと簡単をやり取りをすることが可能です。
また、会話や状況に応じて数十種類の表情を見せたり、「なでると喜ぶ」といった接触式のコミュニケーションが取れるモデルもあります。
編集部
中には多言語に対応しているロボットもあり、インバウンド対策としても重宝されています。
店内の巡回
巡回モードやクルージングモードが搭載された配膳ロボットは、 ルートやエリアを指定すると、その範囲内を自動で巡回 することが可能です。
例えば、巡回しながら各テーブルにおすすめメニューを宣伝することで、客単価アップに繋げられるでしょう。
配膳ロボットの主要メーカーを比較
配膳ロボット主要メーカーの価格・性能一覧
Servi | BellaBot | PEANUT | Keenbot T8 | サービスショット | Aker(エイカー) | |
---|---|---|---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
販売取扱 |
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ジャロック | JSP | ソフトバンクロボティクス | アルファクス・フード・システム | ネットランド |
メーカー | ソフトバンクロボティクス | Pudu Robotics | KEENON Robotics |
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アルファクス・フード・システム | パンゴリン・ロボット・ジャパン |
生産国 | 日本 | 中国 | 中国 | 中国 | 日本 | 中国 |
販売方法 | 販売・リース | 販売・リース | 販売・リース | 要問合せ | 販売・リース | 販売 |
価格(販売) | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
価格(リース) | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
最大速度(m/秒) | 0.8m/秒 | 1.2m/秒 | 1.0m/秒 | 0.8m/秒 | 1.2m/秒 | 0.7m/秒 |
走行通路幅(cm) | 60cm以上 | 70cm以上 | 80cm | 最小55cm | 70cm | 要問合せ |
充電時間(時間) | 約4時間 | 4.5時間 | 4時間 | 5.5時間 | 3.5時間 | 8時間 |
稼働時間(時間) | 約10~12時間 | 12~24時間 | 10時間 | 9~11時間 | 12~15時間 | 10時間 |
耐荷重(kg) | 合計最大30kg -上段中段:最大10kg -下段:最大25kg |
40kg | 1段あたり10kg | 15kg | 40kg | 30kg |
トレイ(段) | 3段 | 4段 | 3段 | 2段 (3段に増段可能) |
最大4段 | 4段 |
機能 |
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自動充電 | なし | なし | 要問合せ | 要問合せ | あり | あり |
サポート | 専用ヘルプデスク 定期メンテナンス 保守サービス |
メンテナンスサービス トラブル対応サービス 専用ヘルプデスク |
専用ヘルプデスク (24時間365日) |
故障の無償保証 翌日に交換品をお届け メンテナンス実施 |
要問合せ | 要問合せ |
Servi(サービィ)
Servi(サービィ)は円形のトレーで360度どこからでも皿やドリンクを置いたり取り出したりできるため、立ち位置によって使いやすさが制限されず、スムーズな配膳作業が可能です。
最大の特徴は 天井マーカーが不要な「SLAM」という位置決め方法を採用 しており、天井の形状や高さを気にせず設置できる点です。
また、どのような雰囲気の店舗にも馴染むシンプルなデザインや、タッチパネルで手軽に対応言語を切り替えられる利便性なども評価されています。
BellaBot
BellaBotは、ネコ型で親しみやすいビジュアルが特徴の配膳ロボットです。数十種類の表情が搭載されており、頭をなでると喜ぶなど、コミュニケーション機能が充実しています。
100種類以上の会話パターンが登録されている ほか、歌いながら料理を運ぶことも可能です。
また、天井マーカー不要のSLAM式なので、天井の高さや形状を気にせずに導入できます。
PEANUT
PEANUTは、ロボット上部に手をかざすだけで移動を指示できるため、非接触の徹底による衛生的な配膳が可能です。
バッテリー残量を自機で判断して自動で充電する ので、充電を管理する業務が不要で、営業中にバッテリー切れしてしまう心配もありません。
また、AI判断で感情表現を行うなど、コミュニケーション機能も充実しています。
Keenbot T8
Keenbot T8は、 高性能センサー搭載で幅55cmの狭い通路でも走行可能 なため、小規模店舗でも導入しやすいモデルです。
また高度なサスペンションシステムに加え、加速・減速制御にも優れているため、ドリンクなどの液体も安全に運搬できます。
配膳先のテーブルに到着すると該当するトレイでLEDライトが点灯するため、お客様の取り間違いも防止でき、複数卓の配膳も安心です。
サービスショット
サービスショットは、ハイブリッドAI自律走行システムを採用しており、 1店舗あたり最大8台で連携しながら、効率的に配膳作業をこなせる ロボットです。
また、配膳中にホコリや飛沫がかかるのを防げる扉付きのモデルもあるため、衛生対策を徹底したい場合にも最適です。
さらに、お客様の名前を認識して誤配を防げるタイプもあるため、席数の多い店舗でも重宝でしょう。
Aker(エイカー)
Aker(エイカー)は、本体に搭載された10インチのHDタッチスクリーンに広告やクーポンを表示しながら走行できる配膳ロボットです。
指定されたテーブルに配膳をする「シングルモード」と、決められたルートを周回する「繰り返しモード」の2種類 があり、店舗のレイアウトに合う方を設定できます。
そのほか、稼働する時間帯や目安となる充電残量を設定すると、自動的に充電ステーションに帰還するため、バッテリー切れの心配もありません。
配膳ロボットのメリット
人手不足の解消や人件費の削減につながる
配膳ロボットを導入することで、テーブル案内や料理の提供に充てていた人員リソースを削減できます。
ホールスタッフの業務が会計や電話対応などに絞られ、 少人数でのオペレーションが可能になる ため、人手不足の店舗でも店舗運営しやすくなるでしょう。
また、配膳業務を自動化することでスタッフの人数を最低限に減らせるため、人件費の削減にも効果的です。
ホール業務の効率化に繋がる
配膳ロボットの積載量は30kg~50kgほどで、 人の手で配膳するよりも一度に多くの料理を運べます 。
混雑時も効率的かつスムーズに料理を提供でき、下げ膳をする際も大量の食器をまとめて回収することが可能です。
スタッフは厨房とホールを何度も往復せずに済むため、大幅な業務効率化に繋がるでしょう。
生産性の向上・売上アップが期待できる
ロボットの導入によって 配膳や下げ膳の業務が効率化すると、客席の回転率が向上する ため、売上アップも期待できます。
特に、下げ膳業務が滞るとお客さんの待ち時間が増えてしまうため、集客機会の損失に繋がりかねません。
客席の清掃作業が素早くなるほど、限られた時間でより多くのお客様を案内できるようになるため、生産性の向上に繋がるでしょう。
非接触を実現できる
配膳ロボットを導入することで、 座席案内から料理の提供までをすべて非接触で対応できる ため、感染リスクの低減に効果的です。
コロナ禍以降は衛生対策への意識が高まっているため、なるべく人と人の接触を回避することで、お客様に安心して店舗を利用してもらえます。
話題性・集客効果が期待できる
配膳ロボットの導入は話題性に繋がるため、一定の広告効果も期待できるでしょう。
国内では、まだまだロボット未導入の店舗が多いので、 珍しさを売りにした集客に繋がる こと間違いなしです。
顧客満足度の向上につながる
配膳ロボットで店舗業務の一部を自動化すると、スタッフのサービス品質が向上しやすくなるため、顧客満足度アップが期待できます。
特に混雑時は、スタッフが複数の業務に追われることで、接客や清掃作業の質が低下してしまいがちです。
ロボット導入で業務負担を軽減すれば、スタッフは限られた業務を一つ一つ丁寧にこなせる ため、店舗全体のホスピタリティ向上に繋がるでしょう。
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配膳ロボットのデメリット・導入時の注意点
導入コストが発生する
配膳ロボットの導入には、1台あたり数百万円程度のコストが発生します。
1店舗で複数台利用する場合や、複数店舗に導入するとなると、多大な資金を用意せねばなりません。
そのため、 費用対効果を考慮しながら慎重に導入を検討することが重要 です。
編集部
メーカーによっては保守サポートなどのランニングも発生します。
レンタルやリースも可能
配膳ロボットには、レンタルやリースといった選択肢もあります。
月々10万円程度の支払いでロボットを利用できるため、一度にまとまった費用を用意できない場合におすすめです。
ただし、多くの場合3年~5年契約となるため、 トータルの費用は購入と比べて変わらないと考えましょう 。
完全な無人化・自動化はできない
ロボットを導入しても、配膳や下げ膳を完全に自動化することはできません。
例えば、 出来上がった料理や回収する食器をトレーに載せる作業は、人手の介入が不可欠 です。
また、移動先の指示も人間が行うため、完全な無人化・自動化によってスタッフをゼロにするのは難しいと考えましょう。
導入環境に制限がある
配膳ロボットは、導入できるな店舗環境に制限があります。
例えば、 床に高い段差があったり、通路が極端に狭かったりする場合は、ロボットが巡回できない ため、導入不可能です。
また、天井に設置したマーカーで自機の位置を把握するモデルの場合は、天井の高さ・形状にも制約が発生します。
配膳ロボットの導入にあたって店内の改装が必要な場合は、導入にかかる費用が高額になってしまうため注意が必要です。
配膳ロボットの比較ポイントと選び方
本体の大きさ・通過可能幅
配膳ロボットを選ぶ際は、本体のサイズも考慮し、店舗の通路幅に合った大きさのものを選びましょう。
客席エリアだけでなく、調理場やホールの作業場を通れるかどうか確認することも重要です。
なお、通路幅にぴったりなサイズを選んでしまうと、ロボットが通路を塞いでしまう可能性があるため、 必ずヒト1人程度がすれ違える幅を確保しましょう 。
容量
配膳ロボットを選ぶ際は、積載容量も確認したいポイントです。
最大荷重とトレーのサイズが大きく段数が多いほど、一度に多くの皿を運べる ため、作業効率が上がります。
特に、客席数が多い店舗や、下げ膳業務をまとめて行いたい店舗は、なるべく容量の大きいモデルを選ぶとよいでしょう。
最大荷重
最大荷重が大きいほど運搬物の重さに耐えられる ため、一度に多くの料理を運ぶことが可能です。
最大荷重を無視して大量の料理を載せてしまうと、本体が重みに耐えきれず破損したり、皿が落下して事故やトラブルに繋がったりするため、注意しましょう。
トレイ数・段数
段数やトレイの数が多いほど一度に複数の料理を乗せられる ため、作業効率が高くなります。
注文数の多いテーブルがあった場合や複数卓の料理が同時に出来上がった場合も、一度の往復でまとめて配膳することが可能です。
トレイの大きさ
配膳ロボットを選ぶ際は、提供している皿のサイズに対してトレイの大きさが十分かどうかも確認しましょう。
運搬物がトレイに収まらずに飛び出している状態だと、通行人にぶつかって落下してしまうリスクがあります。
特にスリム形状の機種はトレイが小さい傾向にあるため、 大きめのお皿やお盆、鉄板などを使用している場合は注意が必要 です。
段の高さ
配膳ロボットの容量を確認する際は、各段の高さにも着目しましょう。
段の高さが低すぎると、料理が上段のトレイに触れてしまったり、グラスが載せられなかったりする可能性があります。
メニューや提供皿の変更にも柔軟に対応したい場合は、 トレイの高さを調整できるモデルがオススメ です。
本体のデザイン
配膳ロボットを導入する際は、 店舗の雰囲気に合ったデザインのものを選びましょう 。
ロボット本体のデザインが内装の雰囲気に合っていないと、空間の中で浮いた印象を与えてしまい、店舗のコンセプトや居心地の良さを損なってしまいます。
例えば、高級感のある雰囲気を保ちたい場合はブラックカラーのシックなデザイン、ファミリー層がターゲットの場合は動物モチーフで親しみやすいデザインがオススメです。
編集部
ディスプレイに企業のキャラクターを表示できる機種など、デザインをカスタマイズできるモデルもオススメです。
価格
配膳ロボットは、 一台あたり数百万円の導入コストが発生 します。
一店舗に複数台のロボットを配置する場合や、複数店舗にまとめて導入するとなると、数千万円の資金が必要となるでしょう。
そのため「本体の価格が予算に見合っているかどうか」「費用対効果が十分得られるか」などを十分に検討することが大切です。
充電に関するスペック
充電方法
配膳ロボットの充電方法は、 本体が自動で充電するタイプと、有線ケーブルを使って手動で充電するタイプの2種類 です。
自動充電タイプは、充電状況を把握してケーブルを差す工数が不要なほか、充電忘れも防げるため、業務効率化においてより効果を発揮します。
連続稼働時間
配膳ロボットを導入する際は、 なるべく長時間稼働できるモデルを選ぶのがオススメ です。
連続稼働時間が短いと営業時間中に電池切れして業務に支障が出るリスクも高まります。
特に営業時間の長い店舗は、ロボットを長時間利用する必要があるため、連続稼働時間を重視しましょう。
充電時間
配膳ロボットの機種を検討する際は、 なるべく充電時間が短いものを選ぶのがオススメ です。
充電時間が長いと、お店のオープンまでに充電完了しなかったり、万が一電池切れした際になかなか稼働再開できず、業務効率が落ちてしまったりするリスクが高まります。
扉の有無
配膳ロボットを使う際に衛生面も重視したい場合は、扉付きの機種がオススメです。
扉があることで、 運搬中の料理にほこりや飛沫がかかるのを防げます 。
昨今は衛生対策への意識も高まっているため、顧客満足度を高めたい店舗には扉付きモデルを推奨します。
付帯機能
配膳ロボットを選ぶ際は、導入目的やシチュエーションに合わせて付帯機能も重視しましょう。
例えば、エレベーターと連携して複数階へ配送できる機能があれば、複数フロアに客席がある店舗や病院などでも高い運用効果が期待できます。
まずは 自社の配膳シチュエーションを想定して必要な機能を洗い出し 、その特徴に合った製品を選ぶことが大切です。
走行の安全性
配膳ロボットを選ぶ際は、 本体の丈夫さや走行の安定性といった「安全性」の面も考慮したいポイント です。
人や障害物に衝突してしまったり、配膳物をこぼしてしまったりすると、トラブルや業務負担の増大に繋がってしまいます。
機種の選定時に必ず確認したいポイントは以下の通りです。
導入後の運営管理体制
配膳ロボットの導入後は、稼働状況の監視や定期的なソフトウェアアップデート、店舗のレイアウト変更に伴うマップ編集といった保守管理をしなければなりません。
各店舗に足を運ぶ手間や人件費などを削減したい場合は、上記のような 運営管理をリモート操作で管理できるモデルがおすすめ です。
配膳ロボットを導入する際は、保守作業の利便性も考慮してメーカーを選びましょう。
操作性
配膳ロボットを導入する際は、スタッフの操作性も重視し、誰でも簡単に管理・運用できるものを選びましょう。
店頭や展示会などにも足を運び、実物の使用感を確認したうえで機種を決定 するのがおすすめです。
ディスプレイ
配膳ロボットのディスプレイは画面の見やすさを重視し、なるべく大きいものを選ぶのがオススメです。
また、 操作面が大きいほど誤タップを減らせるため、作業の効率化に繋がる でしょう。
シンプルで分かりやすいUI
配膳ロボットを選ぶ際は、操作画面のUIがシンプルで分かりやすいかどうかも重視しましょう。
UIが複雑なものを選ぶと、誤操作やマニュアルの確認回数が増えて業務効率が低下してしまいます 。
また、UIが分かりやすいものであるほど、新人のスタッフがすぐに使い方をマスターできるため、無駄な教育コストや人件費を発生させずに済みます。
設定変更の方法
配膳ロボットを選ぶ際は、設定変更の方法も確認したいポイントです。
機種によっては、ロボット本体のディスプレイで対応できるのが簡易設定のみで、詳細設定はPCからしか行えない場合もあるため、注意が必要です。
中には、 設定や操作をアプリから手軽に行えるモデルもある ため、運用にかかる手間やコストをなるべく抑えたい場合にぴったりでしょう。
カスタマイズ性
配膳ロボットの中には、 POSシステムや勤怠システムなどの外部サービスとAPI連携できるモデルもあります 。
また、機種によってはテーブルトラッカーと連携し、お客様の座席まで自動で料理を運ぶことも可能です。
店舗内のシステムやソフトウェアを一括管理することで大幅な業務効率化が実現するため、ロボット導入時はカスタマイズ性の高さも重視したいポイントです。
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配膳ロボットの導入方法と費用
配膳ロボットの導入方法
配膳ロボットの導入方法は、基本的に 購入・レンタル・リース のいずれかです。
購入
購入の場合、本体の代金を一括またはローンで支払うことになります。
本体を自社の資産として保有できるほか、 長期間利用した場合にトータルコストを安く抑えられる といったメリットがあります。
レンタル・リース
レンタルやリースは、メーカーから配膳ロボットを借り受け、毎月一定の料金を支払いながら利用する形態です。 契約期間の目安は、レンタルで3年間、リースで5年間ほど です。
レンタルやリースを利用すれば、まとまった資金を用意できない場合でも手軽に配膳ロボットを導入できる点がメリットです。
ただし、長期利用した場合、購入よりもコストが大きくなる可能性もあるため注意しましょう。
配膳ロボットの導入費用
配膳ロボット1台当たりの価格は、 約100万~350万円 が目安です。
レンタルやリースで利用する場合は、 1ヶ月あたり10万円程度 が目安となります。
配膳ロボットに使える補助金・助成金
配膳ロボットの導入時には、多数の補助金が利用可能です。コストの負担を軽減できるため、積極的に活用しましょう。
実際に利用可能な補助金は以下の通りです。
配膳ロボットの費用対効果
配膳ロボットのコストと人件費を比較
配膳ロボットの費用を時給換算するとおおよそ100円台 になるため、人件費と比べて大幅にコストを抑えられることが分かります。
本体価格300万円のロボットを5年間使用する場合、 1ヶ月あたりのコストは5万円 となります。
(計算式)300万円÷60ヶ月=5万円/月
(2)時給の概算
1日あたり12時間営業の店舗でひと月当たり30日営業する場合、 ロボットの時給は約139円 となります。
(計算式)5万円÷(12時間×30日)≒139円/時間
アルバイトスタッフの時給が950円と仮定すると、ロボットの方が1時間当たり800円程度安く済む計算になります。
また、配膳ロボットは急に欠勤するリスクもないため、労働力が安定的な点でも優れています。
配膳ロボットの費用対効果で考慮すべき項目
配膳ロボットは、基本的に配膳と下げ膳のみに特化しているため、「スタッフ1人分の労働力=ロボット1台分の労働力」とカウントすることはできません。
ホールスタッフは配膳・下げ膳のほかにも、テーブルセッティングやバッシング、会計など様々な業務をこなしているためです。
とはいえ、配膳ロボットはスタッフ1人で運びきれない料理を一気に運搬できるほか、不要なコストの削減にも繋がるため、 トータルで見た場合十分に費用対効果が期待できます 。
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配膳ロボットの費用対効果が「高い施設」と「低い施設」の特徴
客席数の多い店舗は運搬する配膳物の量も多く、限られたスタッフだけで全体をオペレーションすると業務負担が大きくなりやすいです。
上記のような店舗には配膳ロボットを導入すれば、 スタッフは何度もホールと厨房を往復せずに済むため、大幅な業務効率化 が実現し、その分高い費用対効果が得られます。
反対に、小規模な店舗は人の手でだけでもホールを十分に管理できるため、大型店舗と比べると費用対効果は低くなるでしょう。
費用対効果を感じやすい施設 | 費用対効果を感じにくい施設 |
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配膳ロボットの費用対効果を最大化するポイント
配膳ロボットの費用対効果を高めるには、 ロボットの稼働率を高めて、単純作業をできる限り自動化する ことが重要です。
スタッフは空いたリソースで会計や接客などの一部業務に集中できるため、店舗全体のオペレーションが効率化します。
配膳ロボット市場の基礎知識
配膳ロボットの普及率
株式会社DFA Roboticsが実施した調査によると、 2023年の配膳ロボット導入率は19.6% であり、前年比2.5ポイント増という結果になりました。
新型コロナウイルスの5類移行に伴い、飲食店の需要はさらに増加しているため、今後は人材の確保や従業員の負担軽減などが重要視されるでしょう。
配膳ロボットは、上記のような課題の改善にも効果的なので、今後さらなる普及の拡大が期待できます。
配膳ロボットの世界シェア
株式会社富士経済が実施した「サービスロボット市場を調査」によると、 2022年における自動配膳ロボットの世界市場規模は約370億円 で、前年と比較して157.4%の増加でした。
2022年に市場が大幅拡大したのは、「人手不足の解消に向けた自動化・省人化ニーズの高まり」が要因と考えられます。
また同調査において、2030年の世界市場規模は605億円と予想されているため、今後もさらなるシェアの拡大が見込まれます。
配膳ロボットの国内シェア
株式会社富士経済が実施した「サービスロボット市場を調査」によると、 2022年における国内の配膳ロボット市場規模は、世界市場の約4割にあたる約148億円 でした。
国内シェアの拡大には、大手外食チェーン「すかいらーくグループ」の大量導入が要因として考えられます。
同社は2022年に約2,100店舗で3,000台の大量導入を実施し、日本が配膳ロボットのシェアを高める大きなきっかけとなりました。
日本製のシェアは低い
国内で導入されている配膳ロボットは中国製が主流となっており、日本製モデルの占めるシェアは非常に低いのが現状です。
国産や欧州製のロボットは1台500万円近くするため、相場と比べて価格が高く設定されています 。
一方の中国製は、定価で約200万円程度、実勢価格では100万円を切るものもあるため、「安さ」を武器に依然高いシェアを維持しています。
日本国内の主要メーカー一覧
配膳ロボットを製造している国内の主要メーカーは以下の通りです。
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- (参考:NIKKEI COMPASS)
上場している主要メーカー
上記で紹介したい国内主要メーカーのうち、上場企業は「川崎重工業株式会社」および「住友重機械工業株式会社」の2社です。
自社に合ったメーカーをプロに相談
配膳ロボットが登場した背景や導入状況
飲食店の人手不足
飲食業界では人手不足が深刻化しており 、配膳ロボットの需要拡大を後押ししている大きな要因の一つです。
少子高齢化が進む日本では、今後も人手不足が慢性化する予想なので、外食産業においては将来的に、ロボット化がさらに加速すると見込まれます。
非接触対応の普及
新型コロナウイルスの流行以降はサービス業を中心に非接触対応が主流化しました。
配膳ロボットはパンデミックを契機に浸透・普及が進み 、感染拡大が落ち着いた現在でも、業務効率化やコスト削減といった視点から注目され続けています。
配膳ロボットに関するよくある質問
A
Bellabotの購入価格は「要問合せ」とされていますが、おおよそ300万~340万円程度です。
リース契約の場合は、1ヶ月あたり5万~10万円程度が目安となるでしょう。
まとめ
配膳ロボットを導入することで、業務の効率化や人件費削減、人手不足解消など様々なメリットが得られます。
「本体サイズ」「バッテリー」「機能」「デザイン」など、機器を比較するポイントは幅広いため、自社の運用スタイルを想定して最適な仕様を見極めることが重要です。
ロボットを活用して配膳や下げ膳といった単純作業を自動化し、店舗のオペレーションを効率化しましょう。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!