「セキュリティ対策しないとどうなる?」
Wi-Fi通信には、データの漏えいや不正アクセス、情報の覗き見など、様々なリスクが潜むため、十分な対策が欠かせません。
しかし、「具体的に何を注意すべき?」「フリーWi-Fiの危険性は?」など、セキュリティに関する知識が浅い方も少なくありません。
本記事では、安全なWi-Fi通信を実現するために行うべき対策や、日常生活でWi-Fiを利用する際に注意したいポイントを解説します。
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Wi-Fiのセキュリティ対策方法【端末側】
大事な情報はSSL/TLSでやりとりする
SSL/TLSは通信内容を暗号化する技術であり、インターネット上で大事な情報を送受信する際に、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
ウェブサイトが SSL/TLSを使用している場合、URLが「https」で始まり、ブラウザのアドレスバーに鍵アイコンが表示されます 。
このようなセキュアな接続を確保していれば、オンラインショッピングや銀行取引などの機密性の高い操作も比較的安全に行えます。
逆に、「http」から始まるサイトは暗号化されておらず、セキュリティリスクが高いので、個人情報の入力を避けるべきです。
公共の場でWi-Fiを利用するときはファイル共有機能を解除
公共のWi-Fiを利用する際、フ ァイル共有が有効になっていると、同じネットワーク内の他の利用者が、許可なしにあなたのファイルにアクセスするリスク が生じます。
特に、Windowsの「ネットワーク探索」や「共有フォルダー」、Macの「共有設定」などを無効化することが重要です。
また、共有プリンタやネットワークドライブも利用停止することで、より安全性が高まります。
これらの設定は、Wi-Fi利用前に確認しておくことで、ネットワーク上の不正アクセスからデバイスを守ることができます。
Wi-Fiのセキュリティ対策方法【ルーター側】
アクセスポイントを設置する場合は適切な暗号化方式を設定
古い暗号化方式であるWEPは脆弱であり、容易に解読される可能性が高いため使用を避けるべきです。
現在推奨される方式は、セキュリティが強化されたWPA3 です。WPA3は、最新の暗号化技術を使用し、データの安全性を大幅に向上させています。
もしWPA3を利用できない場合は、次に安全性の高いWPA2を選択します。また、PSK(事前共有キー)も推測されにくい複雑なパスワードを設定することが重要です。
これにより、通信の盗聴や不正アクセスのリスクを最小限に抑えることができます。
SSIDのネーミング・設定を変更
Wi-FiのSSID(ネットワーク名)は、アクセスポイントの識別に使用されますが、そのまま使用するとセキュリティリスクが生じる可能性があります。
たとえば、ルーターの製品名や設置場所を示唆するSSIDは、攻撃者に手がかりを与える可能性があります。
そのため、 SSIDは個人情報や特定されやすい情報を含まない独自の名前に変更することが推奨 されます。
また、SSIDのブロードキャストを無効にすることで、見知らぬ人からネットワークが見えなくなり、攻撃の対象になりにくくなります。
ただし、これだけでは完全な防御にはならないため、他のセキュリティ対策と併用することが重要です。
ルーター管理用IDやパスワードを複雑にする
管理用IDやパスワードが初期設定のままでは、一般的に知られているため、攻撃者に簡単に突破されるリスク があります。
新しいパスワードは、英数字や記号を組み合わせた12文字以上の複雑なものにするのが理想的です。また、IDも推測されにくい名前に変更することで、さらに安全性が高まります。
これにより、不正な設定変更やネットワークへの侵入を防ぐことができます。パスワードの管理には、信頼性の高いパスワード管理ツールの利用も効果的です。
WPA3などの最新ネットワークセキュリティ規格を使用
WPA3は、古い規格と比べて強固な暗号化方式を採用し、ブルートフォース攻撃への耐性が向上 しています。
また、個々のセッションに独立した暗号鍵を使用するため、データが漏洩しても他のセッションが安全に保たれます。
さらに、WPA3にはパスワードが弱い場合でも安全性を向上させる「SAE(Simultaneous Authentication of Equals)」という新技術が導入されています。
古いデバイスを使用する場合は、互換性を考慮しつつ可能な限りWPA3対応ルーターに切り替えることが望ましいです。
ルーターのファームウェアを最新にする
メーカーはセキュリティホールや脆弱性を修正するために定期的にアップデートを提供しますが、これを適用せずに放置すると攻撃者に悪用されるリスクが高まります。
ファームウェアを最新に保つことで、新たな脅威への対策を確実に実施できます 。更新はルーターの管理画面から手動で行うことが一般的ですが、一部のモデルでは自動更新機能を利用することも可能です。
アップデート前には設定内容のバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。
ユーザー認証を強化する
Wi-Fiネットワークへのアクセス制御を強化するため、ユーザー認証の設定を見直すことが重要です。
- MACアドレスフィルタリングを利用すれば、許可されたデバイスのみ接続を許可することが可能。
- ユーザーがログイン時に利用するパスワードは複雑なものに設定し、定期的に変更する。
- より高度なセキュリティを求める場合には、証明書ベースの認証方式を導入するのもおすすめ。
これにより、攻撃者がネットワークに侵入するリスクを大幅に減らすことができます。
ゲスト用Wi-Fiは社内ネットワークから切り離す
ゲスト用Wi-Fiを提供する際は、社内ネットワークとは完全に分離することが必須です。 同じネットワークを使用すると、ゲスト端末から社内システムへの不正アクセスや感染リスクが高まります 。
ルーターの設定でVLAN(仮想LAN)を使用し、ゲストネットワークを分離することで、セキュリティを強化できます。
また、ゲスト用Wi-Fiには通信速度や使用時間に制限を設けることで、不正利用のリスクを軽減できます。
Wi-Fiに接続している機器を把握する
Wi-Fiネットワークの安全を保つためには、接続している全ての機器を把握することが重要です。 ルーターの管理画面から接続状況を確認し、不審なデバイスがないかを定期的にチェック します。
不明なデバイスを発見した場合は、すぐにネットワークから遮断し、セキュリティ設定を再確認します。 また、接続台数を制限することで、予期しない侵入のリスクを減らすことが可能です。
さらに、使用していないデバイスや古い機器は接続を解除し、ネットワーク負荷を軽減しつつ安全性を高めましょう。
セキュリティサービスを利用する
一部のルーターには、メーカーが提供する有料または無料のセキュリティ機能が搭載されています。
これには、 悪意のあるウェブサイトへのアクセスをブロックするフィルタリング機能、不正侵入を検知するIDS(侵入検知システム)、およびDDoS攻撃対策 が含まれます。
また、セキュリティソリューションを提供する外部サービスを併用することで、多層的な防御を実現できます。
これにより、最新の脅威にも対応可能な安全なネットワークを構築できます。
Wi-Fi通信の安全性に関する基礎知識
Wi-Fiネットワークに潜む脅威
- 通信内容の傍受
▶号化が不十分なネットワークでは、悪意のある第三者が通信を盗み見て、パスワードや個人情報を取得するリスク。 - 正規のアクセスポイントに似せた「偽Wi-Fiスポット」の設置
▶接続を誘導して情報を盗むフィッシング的手法のリスクが高まる。 - 不正アクセス
▶公共Wi-Fiでは、ネットワーク内のデバイスに直接攻撃する手口が起こりやすい。
脅威を防ぐために、 信頼性の高いネットワークを選択し、暗号化方式が適切に設定されていることを確認する 必要があります。
外出先でWi-Fiを利用する際の注意点
外出先でWi-Fiを利用する場合、セキュリティに特に注意が必要です。
- 暗号化されていないネットワークや、不審なSSIDのアクセスポイントには接続しない
- 重要な取引や個人情報の送受信は避けましょう。通信内容を暗号化するためにVPNを利用する
- デバイスのファイル共有機能をオフにし、不正アクセスを防ぐ
- 自動接続の設定も無効にすることで、意図しない接続を防ぐ
Wi-Fiセキュリティの種類
- 暗号化
- ファイアウォール
- MACアドレスフィルタリング
- ゲストネットワークの分離
これらを適切に設定することで、不正アクセスや盗聴のリスクを大幅に低減できます。
Wi-Fiの安全性をチェックする方法
- ネットワークの暗号化方式をチェック(WPA3やWPA2が使用されているネットワークを選ぶ)
- SSIDに企業名や施設名が含まれている場合は、公式のものであるか現地スタッフに確認
- 接続後は、管理画面で不審なデバイスが接続されていないかを確認
- セキュリティソフトやVPNを使用する
- 公開されていないネットワークを選ぶ
Wi-Fiを安全に接続するためにやってはいけないこと
- 暗号化されていないネットワークに接続する
- 公開Wi-Fiでログイン情報やクレジットカード番号を送信する
- SSIDがよく似た偽アクセスポイントに接続しないよう注意が必要
- 自動接続機能を有効にする(不審なネットワークに接続するリスクが高まる)
- デバイスのセキュリティ設定やソフトウェアの更新を怠る
Wi-Fi接続の安全性に関する注意点
自宅のWi-Fi環境をフリーWi-Fiにしないように注意
自宅のWi-Fiに暗号化を設定せず、ネットワークを公開すると、 周囲の誰でも無断で接続できるようになり、通信内容が盗み見られる可能性 があります。
また、悪意のある第三者が不正行為にネットワークを利用した場合、責任が追及されるリスクもあります。
さらに、他者が接続すると通信速度が低下し、ネットワークパフォーマンスに悪影響を与えます。
セキュリティを確保するため、強力なパスワードを設定し、最新の暗号化方式(WPA2またはWPA3)を必ず有効にしてください。
暗号化キー(パスワード)を設定しないと勝手に利用される
暗号化キー(パスワード)を設定していないWi-Fiネットワークは、誰でも接続できる状態になり、不正利用のリスクが高まります。
第三者が接続して、違法ダウンロードや不正アクセスにネットワークを利用する可能性 があります。これにより、ネットワーク所有者が知らないうちに犯罪行為に加担したとみなされるリスクがあります。
また、他者が大量のデータを使用すると、自宅のインターネット速度が低下します。
暗号化キーを設定する際は、推測されにくい英数字と記号を組み合わせた強力なパスワードを使用し、安全性を確保しましょう。
メッシュWi-Fiで広範囲をカバーする場合は特に注意
メッシュWi-Fiは広範囲をカバーできる便利な技術ですが、セキュリティ面では慎重に設定する必要があります。
カバー範囲が広いほど、外部の第三者がネットワークを探索しやすくなるため、不正アクセスのリスクが増加 します。
Wi-Fiの安全性確保で注意したい「フリーWi-Fi」
フリーWi-Fiとは
フリーWi-Fiとは、 誰でも無料で利用できるWi-Fiネットワーク のことを指します。カフェ、駅、ホテル、空港など、公共の場所で提供されることが多く、専用のパスワードが必要ない場合もあります。
利便性が高いため、インターネット環境がない場所での通信手段として広く利用されています。
しかし、その一方で、通信内容が暗号化されていない場合や、セキュリティ対策が不十分な場合も多く、不正アクセスやデータ盗難のリスクが伴います。利便性と安全性を十分に考慮して利用することが重要です。
フリーWi-Fiのメリット
通信回線を契約していない端末でも外出先でインターネットが使える
フリーWi-Fiの大きな利点の一つは、通信回線を契約していない端末でもインターネットに接続できることです。
例えば、 Wi-Fi対応タブレットやノートパソコンを持ち歩く際、専用の通信契約がなくても、フリーWi-Fiを利用することでウェブ閲覧やメールの送受信が可能 になります。
このようなサービスは、旅行中や一時的にインターネットを必要とする状況で非常に便利です。ただし、利用時にはセキュリティ対策を怠らないことが重要です。
スマホのデータ通信料が節約できる
フリーWi-Fiを利用することで、スマートフォンのデータ通信料を節約できる点も大きなメリットです。
特に、 動画視聴や大容量のファイルダウンロードなど、データ消費が激しい作業を行う際に、フリーWi-Fiを活用すれば、月間データプランの上限を気にせず利用できます 。
これにより、通信料の節約だけでなく、プラン上限を超えた場合の追加料金を防ぐことも可能です。効率的な活用が通信コストの削減に繋がります。
モバイル通信回線よりも高速で送受信できるものもある
一部のフリーWi-Fiは、モバイル通信回線(4Gや5G)よりも高速な通信速度を提供する場合があります。これにより、 大量のデータ送受信や動画ストリーミングをストレスなく行うことができます 。
特に、公共施設やカフェなどで提供されるフリーWi-Fiは、業務用の強力なインターネット接続を利用していることが多く、安定性も高い場合があります。
会員向けWi-FiサービスとフリーWi-Fiの違い
会員向けWi-FiサービスとフリーWi-Fiの主な違いは、 利用対象とセキュリティレベル です。
会員向けWi-Fi | フリーWi-Fi | |
---|---|---|
利用対象者 | 特定の会員や契約者のみ利用可能 | 誰でも利用可能 |
セキュリティレベル |
|
|
危険なフリーWi-Fiに接続してしまうリスク
危険なフリーWi-Fiに接続すると、 通信内容を盗聴されたり、デバイスに不正アクセスされるリスク があります。
特に、暗号化されていないネットワークでは、ログイン情報や個人データが盗まれる可能性があります。
また、正規のフリーWi-Fiを偽装した「偽アクセスポイント」に接続すると、フィッシング詐欺やマルウェア感染の危険性もあります。
「安全性の低いセキュリティ」について
「安全性の低いセキュリティ」と表示される理由
「安全性の低いセキュリティ」と表示されるのは、 接続しようとしているWi-Fiネットワークやウェブサイトのセキュリティ設定が不十分で、通信が暗号化されていない場合が多いため です。
- Wi-Fiネットワークでは、WEPや暗号化なしの設定がされていると、このような警告が表示されます。
- ウェブサイトの場合は、SSL/TLSが適用されておらず、「http」接続になっていると表示されることがあります。
これにより、通信が盗聴されたり、データが改ざんされるリスクがあるため、警告を無視せず、安全性を確認することが必要です。
「安全性の低いセキュリティ」の表示を無視するとどうなる?
「安全性の低いセキュリティ」の警告を無視すると、重大なリスクを負う可能性があります。
暗号化されていないWi-Fiに接続した場合、通信内容が第三者に盗聴される危険性があります。これにより、パスワードや個人情報、さらには金融情報が漏洩する可能性があります。
また、不審なウェブサイトに接続すると、フィッシング詐欺やマルウェア感染のリスクが高まります。
これらの被害は個人情報の流出や金銭的損失につながるため、警告を無視せず、必ず適切な対応を行うべき です。
「安全性の低いセキュリティ」が表示されたときの対処法
「安全性の低いセキュリティ」と表示された場合、 まずは接続や操作を中止し、安全性を確認することが重要 です。
- Wi-Fiの場合:暗号化方式がWPA2またはWPA3になっているか確認し、暗号化がない場合は利用を控えるべきです。
- ウェブサイトの場合:URLが「https」で始まっているか、ブラウザの鍵アイコンが表示されているかを確認します。
必要に応じてVPNを使用し、通信を暗号化することも有効です。警告が頻発する場合は、デバイスやルータのセキュリティ設定を見直し、最新の状態に保つことが推奨されます。
フリーWi-Fiが危険といわれる理由
ID・PWを不特定多数の人と共有する
フリーWi-Fiが危険とされる理由の一つは、IDやパスワードを不特定多数の人と共有する場合があるからです。
特に、会員登録や利用規約の承諾を必要とするタイプのフリーWi-Fiでは、同じIDとパスワードが複数の利用者に配布されることがあります。
このような場合、他の利用者が不正にアクセスし、通信内容を盗聴するリスクが高まります。また、悪意のある利用者が共通のIDを利用して攻撃を仕掛ける可能性もあります。
これを防ぐためには、 信頼できるWi-Fiプロバイダを選ぶか、利用後にログアウトするなどの対策が必要 です。
有料サービスよりセキュリティは重視されていない
フリーWi-Fiは コストを抑えて提供されていることが多く、有料サービスと比べてセキュリティが十分に考慮されていない場合があります 。
例えば、暗号化方式が古いWEPであったり、まったく暗号化が施されていないケースもあります。
さらに、提供者側で通信内容の監視や攻撃の防御が不十分なこともあり、不正アクセスや盗聴のリスクが高まります。
有料Wi-Fiサービスでは、通常、WPA2やWPA3などの最新の暗号化技術が使用され、利用者認証もしっかりしているため、セキュリティ面で優れています。
なりすましアクセスポイントである可能性がある
フリーWi-Fiには、正規のネットワークを装った「なりすましアクセスポイント」の危険性があります。攻撃者はカフェや駅のフリーWi-Fiに似たSSIDを設定し、利用者を接続させます。
この 偽アクセスポイントに接続すると、通信内容が攻撃者に傍受され、ログイン情報や個人データが盗まれる可能性 があります。
また、利用者をフィッシングサイトに誘導し、不正に情報を取得する手口もあります。
このリスクを避けるには、SSIDを慎重に確認し、信頼できるアクセスポイントのみを利用することが重要です。
提供者が不明のWi-Fiがある
フリーWi-Fiの中には、提供者が明確でないものもあり、これらのネットワークを利用することは特に危険です。
提供者が不明な場合、そのWi-Fiが 適切なセキュリティ対策を実施しているか確認できず、不正アクセスやデータの盗聴リスクが高まります 。
また、悪意のある第三者が意図的に設置した場合、個人情報を盗むための罠である可能性もあります。
このようなWi-Fiには接続しないことが安全対策の基本です。公式な提供者が明確なアクセスポイントを利用することを徹底しましょう。
スキミングのリスク
攻撃者は、公共のWi-Fiネットワークを利用して通信を傍受し、クレジットカード番号やログイン情報などを不正に取得することがあります。
また、デバイスにマルウェアを送り込み、保存された個人情報を盗む手口も存在します。特に、 暗号化がないWi-Fiでは、スキミングの危険性が高まります 。
これを防ぐためには、VPNを利用して通信を暗号化し、不明なWi-Fiネットワークへの接続を避けることが重要です。
危険なフリーWi-Fiの特徴
- パスワードで保護されていないWi-Fi
- 暗号化していないフリーWi-Fi
- 正規によく似た偽のWi-Fi
パスワードで保護されていないWi-Fi
パスワードで保護されていないフリーWi-Fiは、 通信が暗号化されていない場合が多く、第三者に通信内容を盗聴される可能性があります 。
また、ネットワークに簡単に接続できるため、攻撃者が他の利用者のデバイスに不正アクセスを試みることもあります。
特に、個人情報やログイン情報、金融データなどを扱う際には、このようなWi-Fiを利用しないことが基本的なセキュリティ対策です。
暗号化していないフリーWi-Fi
暗号化されていないフリーWi-Fiは、 通信内容がそのまま平文で送受信されるため、第三者が簡単にデータを盗み見できる状態 にあります。
特に、クレジットカード番号やパスワードなどの機密情報が漏洩する危険性が高まります。
また、暗号化が行われていないWi-Fiは、不正なデータ改ざんやフィッシング詐欺の被害に遭うリスクも増大します。
暗号化が有効なWi-Fiネットワークかどうかは、接続前に確認し、WPA2またはWPA3といった安全な暗号化方式が使用されているWi-Fiを選ぶようにしましょう。
正規によく似た偽のWi-Fi
正規のアクセスポイントに似せた偽のWi-Fiは、利用者を欺く目的で作られた危険なネットワークです。
たとえば、 カフェや空港のフリーWi-Fiに似たSSID(ネットワーク名) を設定し、利用者を接続させます。
この偽Wi-Fiに接続すると、通信内容が攻撃者に傍受され、ログイン情報や個人データが盗まれる可能性があります。 また、フィッシングサイトへの誘導やマルウェアの配布といった被害に遭うこともあります。
SSIDを公式な情報源から確認し、不審なネットワークに接続しないことが重要な対策です。
フリーWi-Fiを安全に利用する対策
正規のフリーWi-Fiを利用する
フリーWi-Fiを利用する際は、必ず正規のネットワークを選びましょう。 カフェや駅、ホテルなどで提供されるWi-Fiは、SSID(ネットワーク名)を現地のスタッフに確認 することが重要です。
攻撃者が正規のWi-Fiに似た名前で偽アクセスポイントを設置する場合があるため、安易に接続しないよう注意が必要です。
また、公式Wi-Fiでも利用規約や安全性について確認し、提供元が信頼できるかをチェックすることで、より安全にインターネットを利用できます。
暗号化されているか確認する
暗号化がされていないネットワークでは、通信内容が平文のまま送信されるため、盗聴のリスクがあります。
安全な暗号化方式はWPA2またはWPA3で、これらが有効なネットワークを選ぶことが推奨されます。
接続前に、Wi-Fi設定画面で「セキュリティ」の項目を確認するか、提供者に暗号化方式について問い合わせる と良いでしょう。
個人情報を入力しない
フリーWi-Fi利用中に個人情報の入力を避けることは、リスクを軽減する基本的な対策です。
特に、 パスワードやクレジットカード情報などの重要なデータを送信する行為は控えるべき です。暗号化されていない通信では、攻撃者が情報を盗む可能性があります。
安全性が確認されていない環境では、メールやソーシャルメディアへのログインすら控えることが推奨されます。緊急の場合はVPNを利用し、通信内容を暗号化してから情報を送信するのが望ましいです。
自動接続をOFFにする
Wi-Fiの自動接続機能をOFFにすることで、不正なネットワークに接続するリスクを軽減できます。
自動接続が有効になっていると、以前接続したネットワークと同じ名前の偽Wi-Fiに接続してしまう可能性 があります。
これにより、通信内容が盗聴されたり、不正アクセスされる危険性があります。
デバイスの設定で「自動接続」を無効にすることで、信頼できるネットワークだけに手動で接続する運用が可能になります。
https化されたサイトのみ利用する
フリーWi-Fiを利用する際は、通信が暗号化された「https」のサイトのみアクセスすることが推奨されます。
「https」は通信内容を暗号化するSSL/TLSプロトコルを利用しており、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。
ブラウザのURLバーに鍵アイコンが表示されるかを確認し、「http」から始まるサイトへのアクセスは避けましょう 。
「https」のサイトであっても、接続元のWi-Fiが信頼できるか確認することで、より安全に利用できます。
VPNを活用する
VPN(仮想プライベートネットワーク)は、フリーWi-Fi利用時の安全性を大幅に向上させるツールです。
VPNを使用すると、通信内容が暗号化され、第三者による盗聴を防ぐことができます 。特に、暗号化されていないWi-FiネットワークではVPNが有効です。
また、VPNは接続元のIPアドレスを隠すため、位置情報を保護する効果もあります。
セキュリティソフトを導入する
フリーWi-Fi利用時のセキュリティを強化するには、デバイスにセキュリティソフトを導入することが重要です。
セキュリティソフトは、 不正アクセスやマルウェアの侵入を防ぐだけでなく、危険なウェブサイトへのアクセスをブロックする 機能も提供します。
定期的なウイルススキャンやソフトウェアの更新を行うことで、新しい脅威にも対応できます。信頼性の高いセキュリティソフトを選び、常に最新の状態に保つことが推奨されます。
むやみにWi-Fiスポットを登録しない
利用したフリーWi-Fiスポットをむやみに登録しないことで、不正なネットワークへの接続リスクを減らせます。
一度登録されたWi-Fiは、自動的に接続される可能性があり、同じSSIDを持つ偽Wi-Fiに接続してしまう危険性 があります。
これを防ぐために、使用後はWi-Fi設定画面から登録を解除する習慣をつけることが重要です。
特に、公共のWi-Fiネットワークでは慎重に管理することで、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。
提供者が不明なWi-Fiにアクセスしない
提供者が不明なWi-Fiネットワークには接続しないことが、安全性を確保する基本です。 不明なWi-Fiには、通信内容の盗聴やフィッシング詐欺などのリスクが潜んでいる可能性があります 。
公式のフリーWi-Fiは提供者が明確であり、セキュリティ対策も一定程度講じられていますが、提供者が不明なWi-Fiでは、これらの安全策が保証されません。
SSIDを慎重に確認し、信頼できる提供者のネットワークだけを利用するよう徹底しましょう。
フリーWi-Fiを使わず安全に接続を行う方法
テザリング
テザリングは、 スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を利用してインターネット接続を共有する方 法です。
自身のモバイル通信回線をWi-FiやUSB、Bluetoothを通じて他のデバイスに提供します。
フリーWi-Fiのような不特定多数の人がアクセス可能なネットワークを利用せず、自分専用の通信回線を使用するため、安全性が高いのが特徴です。
また、パスワードを設定することで、他人が接続するのを防ぐことができます。
注意点
データ通信量が多くなる可能性があるため、適切なデータプランを確認し、必要に応じて追加容量を購入するなどの対策が必要です。
モバイルWi-Fi
モバイルWi-Fi(ポケットWi-Fiとも呼ばれる)は、 持ち運び可能なルーターを使い、どこでもインターネットに接続できるサービス です。
モバイルWi-Fiは自分専用のネットワークを提供し、フリーWi-Fiのように不特定多数と共有するリスクがありません。
さらに、最新のモバイルWi-Fi機器ではWPA2やWPA3などの強力な暗号化が適用されており、安全性が高いのが特徴です。
Wi-Fi接続の安全性に関するよくある質問
A
■多くの利用者が同じネットワークを共有しているため、通信内容が盗聴されるリスクがあります。
■ホテルの正規Wi-Fiに似せた偽アクセスポイントが設置されている場合もあり、不正なネットワークに接続すると、データが盗まれる危険性が高まります。
A
(1)まず、接続先の暗号化方式を確認します。「設定」→「Wi-Fi」を開き、接続しているネットワーク名の横に「セキュリティ」が表示されている場合、WPA2やWPA3などの安全な方式か確認します。
(2)次に、URLバーで接続先サイトが「https」で始まり、鍵アイコンが表示されているかをチェックし、安全性を確認します。
まとめ
Wi-Fi通信を安全に利用するには、暗号化や強固な認証設定、定期的なシステム更新などが欠かせません。
また、フリーWi-Fiは特にセキュリティリスクが高まりやすいため、「機密情報を扱わない」「信頼できるネットワーク以外は接続しない」といった心がけを徹底しましょう。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!