都市ガス vs プロパンガス:料金とメリット・デメリット徹底比較

ガスは私たちの生活に欠かせないエネルギー源ですが、都市ガスとプロパンガス、どちらを選ぶべきか悩んだことはありませんか?料金、効率、安全性など、考慮すべき点は多岐にわたります。新居への引っ越しや、ガスの切り替えを検討中の方も多いのではないでしょうか。本記事では、都市ガスとプロパンガスの違いを徹底比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。あなたの家庭に最適なガスを選ぶための判断材料をご提供します。

都市ガスとプロパンガスの基本情報

都市ガスとは

都市ガスは、私たちの日常生活を支える重要なエネルギー源です。主成分はメタンで、液化天然ガス(LNG)を原料としており、ガス導管を通じて各家庭に供給されます。

また、都市ガスは空気より軽いため、万が一漏れても上昇します。そのため、安全性を考慮し、ガス漏れ警報器は天井付近に設置されます。

2017年4月からは都市ガスの小売が全面自由化され、消費者の選択肢が広がりました。ただし、ガス導管の管理は従来の都市ガス会社が担当しています。 

プロパンガスとは

プロパンガスは、 LPガス(液化石油ガス)とも呼ばれ、都市ガスとは異なる特徴を持つエネルギー源 です。気体を圧縮して液体にし、小さなタンクに詰め込むことができます。

この特性により、プロパンガスは都市部から離れた地域でも利用可能で、災害時のエネルギー源としても重宝されます。環境にも優しく、CO2排出量が少ないのが特徴です。

また、プロパンガスは個別供給型なので、災害時の復旧が比較的早いです。東日本大震災の際も、被災地での迅速な供給再開が注目されました。 一方で、プロパンガスは都市ガスより重いため、ガス漏れ時は床近くに溜まります

都市ガスとプロパンガスの供給方法と仕組み

都市ガスの供給方法は、 地下に張り巡らされたパイプラインを通じて各家庭に直接供給 されます。一方、プロパンガスは、 ガスボンベを各家庭に設置し、定期的に交換する 方式です。

都市ガスの供給は、ガス会社が24時間体制で管理し、安定した供給を実現しています。都市ガスは広範囲に一括供給できる反面、導管工事が必要で、山間部などでは整備が難しい場合もあります。

プロパンガスは、地域のガス販売店がボンベの配送と交換を担当します。 プロパンガスは、どこでも利用できる柔軟性が魅力ですが、ボンベの管理や交換の手間がかかります。 災害時の復旧速度も異なり、プロパンガスの方が個別対応可能で早い傾向にあります。

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都市ガスとプロパンガスの料金比較

都市ガスの料金システムと節約方法

都市ガスの料金システムは、基本料金と従量料金から構成 されています。基本料金は固定で、使用量に応じて従量料金が加算されるのです。東京ガスの例では、1ヶ月の平均的な都市ガス料金は約7,035円となっています。

では、どうすれば都市ガス代を節約できるでしょうか?

ガス代の節約をするには、お風呂と台所での工夫が効果的です。

例えば、お風呂の追い焚きを減らし、浴槽の保温に努めると年間約6,190円も節約できます。 台所では、ガスコンロの火力を中火にし、鍋底からはみ出さないようにするだけで年間約390円の節約になります。また、野菜の下茹でを電子レンジで行うと、年間約3,000円もの光熱費節約になるんです。

さらに、ガス会社や料金プランの見直しも効果的です。ハルエネガスのような新しいサービスを利用すれば、さらなる節約の可能性が広がります。

節約方法 年間節約額
お風呂の追い焚き減少 約6,190円
ガスコンロの火力調整 約390円
野菜の下茹でを電子レンジで 約3,000円
※あくまでも一例です

プロパンガスの料金システムと節約方法

プロパンガスの料金システムは、都市ガスと同様に基本料金と従量料金で構成されますが、その仕組みはやや複雑です。 料金体系には二部料金制、三部料金制、最低責任使用料金制 があり、会社やプランによって異なります。

例えば、二部料金制は基本料金と使用量に応じた従量料金の合計で計算され、多くの会社で採用されています。 プロパンガス代の節約には、日々の使い方を見直すことが重要です。お風呂では、浴槽の湯量を減らしたり、追い炊きを控えめにすることで効果的に節約できます。キッチンでは、鍋の大きさに合わせた火力調整や、蓋の活用が有効です。

プロパンガス料金体系 特徴
二部料金制 基本料金+従量料金
三部料金制 基本料金+従量料金+設備利用料
最低責任使用料金制 一定量まで定額、超過分は従量制

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都市ガスとプロパンガスの料金比較表

東京都の事例を参考に、都市ガスとプロパンガスの料金を具体的に比較してみましょう。

まず、料金システムに大きな違いがあります。 都市ガスは2017年まで規制料金でしたが、現在は自由料金制 に移行しています。一方、 プロパンガスはずっと自由料金制で、販売店が自由に料金を設定するため、価格差が大きい のが特徴です。

次に、契約熱量の違いも考慮する必要があります。プロパンガスの熱量は都市ガスの約2.18倍なので、同じ熱量を使う場合、都市ガスの使用量を2.18倍にして比較します。プロパンガスが高い理由は、ガスボンベの配送コストや料金公開義務がないことなどが挙げられます。しかし、プロパンガス販売店は自由に選べるため、複数の販売店から見積もりをとって比較検討することで、料金を抑えることができるでしょう。

例えば、プロパンガス5㎥と都市ガス10.9㎥を比べると、プロパンガスが4,667円、都市ガスが2,606円となり、プロパンガスの方が2,061円高くなります。 この差は使用量が増えるほど広がり、20㎥使用時には5,443円もの差が出ます。

使用量 プロパンガス 都市ガス 差額
5㎥ / 10.9㎥ 4,667円 2,606円 2,061円
10㎥ / 21.8㎥ 7,553円 4,426円 3,127円
20㎥ / 43.6㎥ 13,239円 7,796円 5,443円
※あくまでも一例です

都市ガスとプロパンガスの熱量・効率の違い

都市ガスの熱量と効率

都市ガスの熱量と効率は、ガスの種類によって異なります。 東京ガスネットワークで供給される13Aは、1m³あたり45メガジュールの熱量 を持ちます。これは、ガスコンロで約30分間調理できる熱量に相当します。

都市ガスの燃焼効率は、供給圧力や使用状況によって変動します。一般家庭向けの低圧供給では、CO2排出係数が2.21kg/m³となっています。一方、工場や商業ビルなどの中圧供給では、わずかに低い2.19kg/m³です。この差は、わずかな違いですが、大規模な使用では大きな影響を与える可能性があります。

都市ガスの熱量とCO2排出係数は、ガス事業者や供給状況によって異なる場合がある ため、詳細は契約しているガス事業者に確認するのがベストです。効率的なガス利用で、家計にも環境にも優しい生活を心がけましょう。

プロパンガスの熱量と効率

プロパンガスの熱量は、1m³あたり約100メガジュールと、都市ガスの2倍以上 です。これは、ガスコンロで約1時間調理できる熱量に相当します。 プロパンガスの燃焼効率は高く、CO2排出係数は2.21kg/m³と都市ガスと同等です。しかし、体積あたりの熱量が高いため、同じ調理時間でも使用量は少なくて済みます。

しかし、その特性を活かすには適切な機器選びが重要です。 プロパンガスの効率的な利用には、高効率機器の導入や適切なメンテナンスが欠かせません。 これらを心がけることで、コスト面でも環境面でもメリットを最大限に引き出せるでしょう。

都市ガスとプロパンガスの熱量・効率比較

都市ガスとプロパンガスの熱量と効率を比較すると、 都市ガスの発熱量は1m³あたり約45メガジュールですが、プロパンガスは約99メガジュールと、およそ2倍 の熱量となります。

この違いは、同じ量のガスを使用した場合、プロパンガスは都市ガスの2倍近く長く調理できるものです。 しかし、炎の大きさを見ると、都市ガスの方が大きく見えることがあります。これは、同等の火力を得るための調整によるものです。

実際の効率を比較する際は、料金制度、発熱量、そして機器の燃焼効率を総合的に考慮する必要があります。 最新のガス機器では、両者の効率差は縮まっています。選択の際は、使用状況や地域の供給状況も含めて検討しましょう。

項目 都市ガス プロパンガス
発熱量(1m³あたり) 約45MJ 約99MJ
炎の大きさ 大きい 小さい
効率の考慮点 料金制度、発熱量、機器の燃焼効率

都市ガスのメリット・デメリット

都市ガスのメリット

  • 料金の安さ
    公共料金として価格変動が少なく、急激な値上がりの心配も少ない。
  • 設備が簡単
    ガス管を通じて供給されるため、プロパンガスのようにボンベの設置場所を気にする必要もありません。
  • 人体に無害で環境にも優しい
  • 火力の強さ
    熱量が多く、調理に適しています。
  • 電気が止まっても利用できる

都市ガスのデメリット

  • 初期費用の高さ
    新築住宅でガス管の引き込み工事が必要な場合、約15万円もの費用がかかることもある。
  • 災害時の復旧に時間がかかる
    地震などでガス管が損傷すると、復旧までに数週間を要する場合がある。
  • 供給エリアの制限
    都市ガスの供給エリアは限られており、地域によっては、都市ガスが使えない可能性が高い。

環境への影響と安全性の比較

都市ガスは主に天然ガスを原料とし、 燃焼時のCO2排出量が少ないため、環境に優しいエネルギー として知られています。 一方、プロパンガスは 石油精製の副産物であり、都市ガスよりもCO2排出量が若干多く なります。

しかし、両者ともに石炭や石油に比べれば、はるかにクリーンなエネルギー源です。 都市ガスは空気より軽いため、漏れた場合は上方に拡散しますが、プロパンガスは空気より重いため、床に滞留する傾向があります。 両ガスとも、安全装置の設置や定期点検により、高い安全性を確保しており、災害時の復旧速度では、プロパンガスの方が都市ガスより早い傾向にあります。

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プロパンガスのメリット・デメリット

プロパンガスのメリット

  • 都市ガスの供給がない地域でも利用できる
    山間部や離島など、ガス管が通っていない場所でも、ボンベさえあればOK
  • 都市ガスよりも熱量が高い
    強火で一気に炒めるような中華料理や、高温で焼き上げる料理に適しています
  • 災害時の強さ
    地震などで都市ガスの供給が止まっても、プロパンガスならボンベに残量があれば使用可能

プロパンガスのデメリット

  • 価格の変動が大きい
    原油価格の影響を受けやすく、季節によって料金が大きく変わることがあります
  • 料金交渉の余地が少ない
    都市ガスのように自由に会社を選べないため、割高な料金設定に甘んじなければならないケースがあります
  • メンテナンスの手間がかかる
    ボンベの交換や定期点検などのメンテナンスが必要
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都市ガスとプロパンガスの選び方

家庭のニーズに合わせたガスの選び方

  1. 自宅のガス種別を確認
    ガスメーターがアナログ表示なら都市ガス、液晶表示ならプロパンガスです。
  2. ガスの使用量を考える
    料理好きな家庭や大家族なら、使用量が多いほど割安になるプランがお得かもしれません。また、ガス温水床暖房やエネファームを利用している場合は、それらに特化したプランを選ぶことで、さらなる節約につながります。
  3. 電気とガスをまとめて契約できる会社を選ぶ
    電気やインターネットとのセット契約で、割引が適用される会社を選ぶと、手続きが簡略化され、支払いも一本化できて便利です。

長期的なコスト視点での選び方

長期的なコスト視点で ガスを選ぶ際は、初期費用やキャンペーンだけでなく、料金体系や契約内容を比較検討する ことが重要です。

都市ガスの場合、基本料金と従量料金の設定が会社によって異なるため、注意が必要です。 一方、LPガスは料金体系が不透明で、戸別で価格交渉が行われるため、単純比較が難しいという特徴があります。プロパンガス料金比較サービスなどを利用し、複数の会社から見積もりを取ることをおすすめします。

また、ガスの切り替えには機器交換が必要で費用がかさむため、慎重に検討しましょう。長期契約を前提としたプランや設備のリース契約には特に注意が必要です。まるで家計簿をつけるように、長期的な視点でコストを見極めることが大切なのです。

ガス種類 長期的コスト考慮点
都市ガス 基本料金と従量料金の設定、キャンペーン内容
LPガス 料金比較サービスの利用、契約内容の確認
共通 ガス機器交換費用、長期契約条件の確認

ガスの設置・開通手続きの比較

​​​​​​都市ガスの場合、 ガス会社に申し込みを行い、約1週間から3ヶ月程度で開通 します。一方、プロパンガスは、 地域のLPガス販売店に連絡し、数日程度で設置が可能 です。

都市ガスは、既存の配管を利用するため大規模な工事は不要ですが、建物の状況によっては時間がかかる場合もあります。プロパンガスは、ガスボンベの設置スペースが必要ですが、比較的迅速に利用開始できます。 賃貸住宅の場合、管理会社の承諾が必要なことがあるので注意しましょう。

また、ガスの種類を変更する際は、既存の機器との互換性を確認し、必要に応じて機器の交換も検討する必要があります。手続きの際は、契約者情報や支払い方法など、必要書類を事前に準備しておくと円滑です。

項目 都市ガス プロパンガス
申込先 ガス会社 LPガス販売店
開通期間 1週間〜3ヶ月 数日程度
工事規模 既存配管利用 ボンベ設置スペース必要

まとめ

都市ガスとプロパンガスの選択は、家庭のニーズや地域の状況によって異なります。都市ガスは安定供給と比較的安価な料金が魅力ですが、供給エリアが限られています。

一方、プロパンガスは全国どこでも利用可能で、災害時に強いメリットがありますが、料金が割高になる傾向があります。熱量や効率、環境への影響、安全性も考慮すべき重要な要素です。長期的なコスト、設置や開通の手続きの違いも選択の際のポイントとなります。

ガス代を節約したい方には、ハルエネガスのようなお得なプランも選択肢の一つかもしれません。最終的には、自身の生活スタイルや優先事項を考慮し、総合的に判断することが大切です。


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Wiz Cloud編集部

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