「専用の入退室管理システムは高そうで、手が出ない」
「賃貸オフィスなので、工事が必要なシステムは入れられない」
プライバシーマーク(Pマーク)の取得を進めていると、個人情報を扱う部屋の「入退室管理」は多くの場合話題にのぼります。
しかし、いざ対応しようとすると、何から手をつければよいのか、どこまでコストをかけるべきなのかで悩む担当者の方が多いのが実情です。
本記事では、Pマークで入退室管理が求められる理由と押さえておきたいポイントを概要として整理したうえで、紙の台帳・ICカード式システム・後付けスマートロックの3つの方法を比較し、工事不要・低コストで審査に備える具体的な方法を解説します。
目次
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Pマークで入退室管理が求められる理由
Pマーク認定にあたっては、日本産業規格「JIS Q 15001(個人情報保護マネジメントシステム—要求事項)」に沿って個人情報保護の仕組みを構築し、運用していることが求められます。
この仕組みのなかには、 個人情報を「物理的に守る」ための対策も含まれています 。
顧客情報が保管された書庫やサーバールームに誰でも自由に出入りできる状態では、いくら社内規程を整えても、漏えいを防ぐ体制とは言えません。
そのため、個人情報を扱うエリアへの出入りを管理し、その記録を残しておくことが、Pマーク取得の準備において重要なテーマになります。

編集部
物理鍵だけで運用しているオフィスでは「誰が・いつ入室したか」の記録が一切残らないため、ここが最初につまずくポイントになりがちです。

Pマークの入退室管理で見られるポイント(概要)
Pマークの審査で入退室管理がどのように確認されるかは、事業者の規模や扱う個人情報の内容によって異なります。ここでは、多くの事業者に共通する考え方を概要として整理します。
- 出入りの記録が残っていること
個人情報を扱うエリアについて「誰が・いつ・どこに」出入りしたかを、後から確認できる形で残しておくことが基本です。 - 記録が改ざんされにくいこと
手書きの台帳は、記入漏れや書き換えが起こりやすく、記録としての信頼性に不安が残ります。自動的に記録され、勝手に書き換えられない仕組みのほうが、管理体制を説明しやすくなります。 - 社内ルールと実際の運用が一致していること
「入退室を記録する」と規程に書いてあるのに、実際には運用されていない、という状態が最も問題になります。無理なく続けられる方法を選ぶことが、結果的に審査への備えになります。
なお、記録すべき範囲や保管期間などの具体的な基準は、自社の状況によって異なります。
詳細は、 審査機関やPマーク取得を支援するコンサルタントに確認したうえで進める ことをおすすめします。
入退室管理の方法3つを比較
入退室管理の方法は、大きく 「紙の台帳」「ICカード式の入退室管理システム」「後付けスマートロック」 の3つに分けられます。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 比較軸 | 紙の台帳 | ICカード式入退室管理システム | 後付けスマートロック※ |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | ◎(基本不要) | × (機器+工事で高額になりがち) | ○ (機器の費用のみ) |
| 工事 | ◎ 不要 | × 必要(配線・電気錠) | ◎ 不要(既存の鍵に後付け) |
| 記録の自動化 | × 手書き | ◎ | ◎ |
| 記録の改ざん耐性 | △ | ◎ | ◎ |
| CSV出力 | × | ◎ | ◎ |
| 権限設定(時間帯・雇用形態別) | × | ◎ | ◎ |
| 賃貸オフィス対応 | ◎ | △(原状回復が必要) | ◎ |
| 導入までの期間 | ◎ 即日 | △ 数週間~ | ○ 数日 |
紙の台帳|コストはかからないが、運用が続かない
入退室管理で最も手軽なのが、入口に台帳を置いて記入してもらう方法です。 費用はほとんどかかりません が、実際に運用してみると課題が多く見えてきます。
- 急いでいるときに記入を忘れる、代筆する、といった漏れが起こりやすい
- 記入内容が正しいかを確認する手段がない
- 台帳そのものの保管・管理にも手間がかかる
「記録する」というルールを作っても、日々の運用が続かなければ意味がありません。台帳方式は、この「運用が続かないリスク」が最大の弱点です。
ICカード式入退室管理システム|確実だが、費用と工事がネック
いわゆる「入退室管理システム」として広く使われている方式です。 ドアに電気錠とカードリーダーを設置し、社員証などのICカードで解錠 します。
記録は自動で残り、権限設定も細かく行えるため、管理の確実性は高い一方、導入のハードルも高くなります。
- 電気錠・カードリーダー・制御装置などの機器費用に加え、配線工事が必要
- 賃貸オフィスの場合、退去時の原状回復が問題になることがある
- 見積もりから設置完了まで、数週間~数か月かかることも多い
「Pマーク取得のために入退室管理を整えたい」という目的に対して、初期投資と工期が重すぎると感じる中小企業は少なくありません。
後付けスマートロック|工事不要で、記録も権限管理も自動化
3つ目が、既存のドアの鍵(サムターン)に後付けするスマートロックを使う方法です。
たとえばスマートロック「SESAME(セサミ)」は、既存の鍵に被せて取り付けるだけで設置が完了し、配線工事は一切不要です。 賃貸オフィスでも導入しやすく、退去時は取り外すだけで済みます 。
法人向けのクラウド管理システム「SESAME Biz」と組み合わせることで、施解錠の履歴が自動的にクラウドに記録され、ユーザーごとの権限設定やCSV出力も行えます。
つまり、ICカード式システムと同等の「自動記録・権限管理」を、工事なし・低コストで実現できるのがこの方式の特徴です。
工事不要・低コストでPマークの審査に備える方法(SESAME Biz)
ここからは、SESAMEとSESAME Bizを使って、実際にどのように入退室管理を整えるのかを具体的に見ていきます。
施解錠の履歴が自動で残り、CSVで出力できる
SESAME Bizでは、スマートフォンやICカードでの解錠、オートロックによる施錠など、すべての施解錠の操作が「誰が・いつ・どのドアで」という形で自動的に記録されます。
履歴はドアごと、または全体の履歴ページからPCで確認でき、CSV形式で出力することも可能です。
管理体制を説明する場面で、 必要な期間の記録を抽出して提示できる点は、審査への備えとして大きな安心材料 になります。
紙の台帳のように記入漏れが起こることもなく、社員は普段どおりドアを開けるだけで記録が完了します。「ルールと運用が一致している状態」を、意識せずに維持できる仕組みです。
雇用形態や時間帯に応じた権限設定
SESAME Bizでは、ユーザーごとに 「オーナー」「マネージャー」「ゲスト」といった権限を割り当てられ、細かい閲覧・操作の範囲を設定した独自の権限を作ることも可能 です。
- 正社員は全エリアに入室可、アルバイトは執務室のみ
- 個人情報を保管する書庫やサーバールームは、管理者のみ解錠可
- 清掃業者や来訪者には、利用日時を限定したワンタイムキーを発行
ユーザーをグループにまとめて一括で鍵を付与・削除できるため、入社・退職に伴う権限の変更も、管理画面上の操作だけで完了します。
退職者のアカウントを速やかに無効化できることも、個人情報を扱う組織にとっては重要なポイントです。
複数のドアを1つの画面で一元管理
執務室の入口、書庫、サーバールームなど、複数のドアにSESAMEを設置しても、SESAME Bizの管理画面で一元管理できます。 ドアをグループ化して一括で施錠・解錠することも可能 です。
Wi-Fi接続機器「Hub3」を併用すれば、遠隔からの施解錠やリアルタイムでの状態確認にも対応します。複数拠点を持つ企業でも、本社の管理者がすべての拠点の入退室状況を把握できます。
認証方法はスマホ・ICカード・指紋・暗証番号・顔認証から選べる
解錠はスマホアプリが基本ですが、認証機器「SESAMEタッチ」「SESAMEタッチPro」を追加すれば、ICカード(社員証や交通系ICカードなど)、指紋、暗証番号での解錠にも対応します。
社用スマホを持たないスタッフがいる職場でも運用しやすく、 既存の社員証をそのまま鍵として使うこともできます 。
さらに「SESAMEフェイス」「SESAMEフェイスPro」を選べば、顔認証での解錠も可能です。カードやスマートフォンを取り出す必要がなく、手がふさがっていてもドアの前に立つだけで解錠できます。
カードの貸し借りや紛失といったリスクがない点は、個人情報を扱うエリアの管理にも向いています。
導入の流れは3ステップ
SESAMEとSESAME Bizの導入は、以下の3ステップで完了します。
- SESAME本体を設置する
既存のドアのサムターンに被せて固定するだけ。工事や配線は不要で、設置は数分で完了します。 - SESAME Bizにデバイスとユーザーを登録する
メールアドレスで管理アカウントを作成し、設置したSESAMEを登録。社員をユーザーとして追加し、権限を設定します。 - 運用を開始する
社員にアプリまたはICカードで鍵を配布すれば、その日から履歴が自動で記録され始めます。
SESAME Bizには、 利用するユーザー数・デバイス数に応じてFree、Light、Pro、Business、Enterpriseのプラン が用意されており、規模に合わせて選べます。
解約金はなく、後からプランを変更することも可能です。
導入事例:旅行代理店がPマーク取得の壁を低コストで突破
実際に、Pマーク取得を目的にSESAMEを導入した旅行代理店の事例を紹介します。
- Pマーク取得に向けて正確な入退室ログの取得が必要だった
- 個人情報を扱う保管室やサーバー室の厳格な管理が困難
- 専用システムは高額で導入のハードルが高かった
- 従来は物理鍵で運用しており、履歴が一切残らない状態
- 工事不要・低コスト導入でPマークの要件をクリア
- SESAME Bizで柔軟な権限付与とログ管理を実現
- 鍵管理の手間が省け紛失リスクと負担を大幅削減
事例の詳細は、以下の記事で紹介しています。

Pマークの入退室管理でよくある質問
A
はい。SESAMEは既存の鍵に後付けするタイプのため、ドアや壁に穴を開ける工事は必要ありません。退去時は取り外すだけで済むため、原状回復の心配もなく、賃貸オフィスでも導入しやすい方式です。
A
来訪者の氏名や訪問目的などの記録は、スマートロックの履歴だけではカバーできません。来客記録が必要な場合は、受付での台帳やフォームなど別の手段と組み合わせて運用するのが一般的です。SESAME Bizでは来訪者向けに利用日時を限定したワンタイムキーを発行できるため、「誰にいつ鍵を渡したか」の記録と組み合わせることで、管理の精度を高められます。
A
SESAME本体は電池で駆動するため、停電時も施解錠は可能です。電池残量はアプリで確認でき、残量が少なくなると通知が届くため、切れる前に交換できます。また、SESAMEは既存の鍵に後付けする仕組みなので、万一の際は従来どおり物理鍵で解錠することもできます。
A
はい。SESAME Bizでは、複数拠点のドアを1つの管理画面で一元管理できます。Wi-Fi接続機器「Hub3」を併用すれば、離れた拠点の施解錠状況をリアルタイムで確認したり、遠隔で操作したりすることも可能です。
まとめ
Pマーク取得において入退室管理が求められるのは、個人情報を物理的に守り、その管理状況を記録として残しておくためです。押さえておきたいのは、次の3点です。
- 個人情報を扱うエリアの出入りが、後から確認できる形で記録されていること
- 記録が自動で残り、改ざんされにくいこと
- 社内ルールと実際の運用が一致していること
紙の台帳は続かず、ICカード式システムは費用と工事のハードルが高い。その中間を埋めるのが、工事不要で後付けできるスマートロック「SESAME」と、クラウドで履歴・権限を管理できる「SESAME Biz」です。
旅行代理店の事例が示すように、低コストで確実性の高い入退室管理を整え、審査に備えることができます。
「まず何から始めればよいか」「自社のオフィスに設置できるか」など、導入に関するご相談は無料で承っています。お気軽にお問い合わせください。
月額定額で安心の入退室管理を実現!
スマートロック「SESAME」でオフィスや店舗の鍵トラブルを解決
- 工事不要・後付け可能で、今の扉をそのままスマート化
- スマホアプリやWebから、複数人の合鍵管理が簡単
- いつ・誰が入室したかの履歴確認でセキュリティ強化
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!