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【図解付き】MU-MIMOとは?仕組み・メリット・デメリットと対応機種を徹底解説

「MU-MIMOって何?」
「Wi-Fiルーターや中継機で対応している方がいいの?」
「対応製品を選ぶメリットはあるの?」


MU-MIMOとは、複数の端末へ同時にデータを送信できるWi-Fiの技術です。

しかし、「本当に効果があるの?」「どのルーターや中継機を選べばいいの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、MU-MIMOの仕組みやメリット・デメリット、対応製品の選び方まで、わかりやすく解説します。
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MU-MIMOとは複数端末の接続時に通信を高速化するルーター機能

MU-MIMOは複数の端末と同時に通信できる無線LAN技術

MU-MIMOは複数の端末と同時に通信できる無線LAN技術

MU-MIMO(Multi-User MIMO)は、 複数の端末と同時に通信できる無線LAN技術 です。

従来のSU-MIMOが端末1台ずつとしか通信できないのに対し、MU-MIMOは複数端末へのデータ送信を同時に行えます。

これにより、家庭やオフィスでスマホ・PC・IoT機器など多数のデバイスが接続されても速度が落ちにくく、ストリーミングやオンライン会議でも安定した通信を実現します。

従来のMIMO(SU-MIMO)とMU-MIMOの性能比較

項目 従来のMIMO (SU-MIMO) MU-MIMO
通信先 1台の端末 複数台の端末
通信方法 順番に通信 同時に通信
アンテナ 1台の端末に全アンテナを使用 複数台の端末にアンテナを分散
通信効率 端末が増えると速度が低下しやすい 複数端末でも安定した高速通信が可能
得意な環境 単独で高速通信を行いたい場合 複数の端末が同時に通信する場合
イメージ 1対1で高速に会話する 複数人と同時に会話する
 

従来のMIMO(SU-MIMO)では、複数の端末を接続した場合、1台ごとに順番にデータを送受信するため、接続台数が増えると通信速度が低下しやすくなります

一方、MU-MIMOは最大8本のアンテナ※を使い、複数端末と同時に通信可能なため、接続台数が増えても速度低下が起こりにくくなります。

さらに、ビームフォーミングと組み合わせることで、ルーターが特定端末に電波を集中させ、より高速かつ安定した通信が可能です。

編集部

※MIMOの「アンテナ」とは、データを送受信するための通信の窓口のようなもので、アンテナが多いほど同時に通信できる端末が増えます。

MU-MIMOの技術的進化とビームフォーミング

MU-MIMOの技術的進化とビームフォーミング

MU-MIMOはビームフォーミングとの組み合わせにより、性能が飛躍的に向上します。

従来は電波を全方向に放射していましたが、 ビームフォーミングで端末に向かって電波を集中させることで干渉を減らし、通信効率と安定性を確保 します。

これにより、家庭やオフィスで複数端末を同時に接続しても高速通信が可能になり、高画質動画やオンラインゲームも快適に楽しめます。

MU-MIMOのメリット

  • 通信速度が向上する
  • 家庭やオフィスで利用できる
  • 他のネットワーク技術と組み合わせられる

通信速度が向上する

従来のMIMO(IEEE 802.11n)はアンテナ最大4×4で端末ごとに順番に通信していたため、接続台数が増えると速度低下が起こりやすい という問題がありました。

一方、MU-MIMO(IEEE 802.11ac以降)は最大8×8のアンテナを使用でき、同時通信でも速度が落ちにくくなります。

世代 呼称 規格名 最大通信速度 MIMO方式 同時通信 接続台数増加時の速度低下 ビームフォーミング対応
第7世代 Wi-Fi 7 IEEE 802.11be 約46Gbps MU-MIMO 複数端末同時 起こりにくい 対応、安定高速通信可能
第6世代 Wi-Fi 6E IEEE 802.11ax(6GHz対応) 約9.6Gbps MU-MIMO 複数端末同時 起こりにくい 対応、安定高速通信可能
第6世代 Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax 約9.6Gbps MU-MIMO 複数端末同時 起こりにくい 対応、安定高速通信可能
第5世代 Wi-Fi 5 IEEE 802.11ac 約3.5Gbps MU-MIMO 複数端末同時 起こりにくい 対応、安定高速通信可能
第4世代 Wi-Fi 4 IEEE 802.11n 約600Mbps SU-MIMO 1台ずつ順番 接続台数増加で発生 非対応

※最大通信速度は理論値であり、実際の速度は環境・端末・距離によって大きく下がります。

家庭やオフィスで利用できる

MU-MIMOは、家庭やオフィスなど複数端末が同時接続される環境で効果を発揮します。

複数のスマホ、タブレット、PCが同時に接続しても速度低下が少なく、オンライン会議や動画視聴もスムーズ です。

実際、台湾の大規模オンラインイベントでは約370人の参加者がMU-MIMO対応アクセスポイントを使用し、アップリンク433Mbps、ダウンリンク252Mbpsを維持しながら快適に双方向型映像配信を楽しめました。

  • アップリンク(Upload)…端末からインターネットやサーバーにデータを送る方向の通信。例:スマホから写真をSNSに投稿する動き
  • ダウンリンク(Download)…インターネットやサーバーから端末へデータを受け取る方向の通信。例:動画を視聴したりWebページを読み込む動き

他のネットワーク技術と組み合わせられる

MU-MIMOは、 ビームフォーミングやOFDMA、チャネルボンディング、バンドステアリングなどの技術と組み合わせることで、さらに通信効率を高められます

例えば、OFDMAで帯域を細かく分割し同時通信を最適化、バンドステアリングで混雑の少ない周波数帯を選択可能です。

これにより、複数端末が同時接続する家庭やオフィスでも、高画質動画やオンラインゲームなど大容量データを快適に扱えます。

  • OFDMA(直交周波数分割多元接続)…複数端末が同時に通信できるよう、電波の帯域を小さく分けて効率よく割り当てる技術。混雑した環境でも速度低下を抑えられる
  • チャネルボンディング…複数の周波数帯をまとめて使い、通信できる幅を広げる技術。帯域が広がることで、一度に送れるデータ量が増え、通信速度が向上する
  • バンドステアリング…2.4GHz帯と5GHz帯など複数の周波数帯から、混雑が少なく安定した方を端末に自動で選ばせる機能。速度低下や干渉を防

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MU-MIMOのデメリット

  • MU-MIMO対応ルーターは価格が高い
  • MU-MIMO対応でも通信が不安定になることがある
  • MU-MIMO対応デバイスでないと恩恵を受けられない

MU-MIMO対応ルーターは価格が高い

MU-MIMOに対応する無線LANルーターは高性能な分、購入費用がやや高めです。

安価なモデルでも5,000円前後、特に性能が高いモデルでは1万円以上になることも あります。

ただし、多くの光回線事業者では、MU-MIMO対応ルーターを月額数百円でレンタル可能です。

購入せずレンタルで導入する方法もあるため、費用対効果や契約内容を確認し、自分の利用環境に最適な選択をすることが大切です。

MU-MIMO対応でも通信が不安定になることがある

MU-MIMOは複数端末の同時通信を可能にしますが、通信環境や端末の性能によっては速度低下や接続不安定が起こることがあります。

例えば、壁や家具による電波干渉、古いデバイスや混雑した周波数帯などはよくある速度低下の原因 です。

ビームフォーミングやバンドステアリングを併用すれば安定性は向上しますが、万能ではありません。

ルーターの設置場所や端末の組み合わせを工夫することで、快適な通信環境を維持できます。

対策   設置場所  
部屋の中央に置く
  設置場所  
床から高い位置に置く
  設置場所  
障害物から離す
  端末の組み合わせ  
MU-MIMO対応端末を優先
  端末の組み合わせ  
同時接続台数を管理
  端末の組み合わせ  
周波数帯を使い分ける
具体例 壁やドアなどの障害物の影響を最小限にするため、家の中心に設置 電波は下方に弱まるため、棚やテーブルなど床から1〜2mの高さが理想 水槽や花瓶、電子レンジ、金属製の棚など電波を吸収・干渉するものから距離を取る 古い端末が非対応の場合、ルーターは従来のSU-MIMOに切り替わる。主要端末をMU-MIMO対応に接続し、他端末は中継機で補う 接続台数が多すぎるとパフォーマンス低下。使用していない端末のWi-Fiを切る 干渉しやすい2.4GHzはIoTや遠距離端末用、通信速度優先端末は干渉が少ない5GHzに接続

MU-MIMO対応デバイスでないと恩恵を受けられない

MU-MIMOを利用するには、ルーターだけでなく接続する端末も対応している必要があります

対応端末は、製品ページの仕様表で「IEEE802.11ac」「IEEE802.11ax」などと記載されています。

例えば、iPhoneは8以降で対応していますが、古いスマホやパソコンでは非対応の場合があるため注意しましょう。

デバイスが非対応でもWi-Fi自体は利用できますが、MU-MIMOによる高速・同時通信のメリットは受けられないため、購入前に端末の対応状況を確認することが重要です。

MU-MIMO対応デバイス・機種一覧

MU-MIMO対応スマホ(iPhone 8以降・一部Android)

iPhone

  • 対応モデル:iPhone 8〜iPhone 15シリーズ、iPhone SE(第2世代以降)
  • 備考:Wi-Fi規格がIEEE 802.11ac/axの場合MU-MIMO対応

Android

  • 対応例:Samsung Galaxy S10/S20シリーズ、OPPO Reno11 A、SHARP AQUOS R7、arrows NX F-02H
  • 備考:製品仕様で「8×8 MIMO」や「Wi-Fi 6」の記載を確認

製品ページや取扱説明書の「Wi-Fi」「無線LAN」欄でIEEE 802.11ac/axやMIMO表記を確認

MU-MIMO対応パソコン

ノートPC

  • 富士通 FMV LIFEBOOK(一部モデル)
  • Dell XPS、HP Spectre、Lenovo ThinkPadなど、IEEE 802.11ac/ax対応モデル

デスクトップPC

  • MU-MIMO対応Wi-Fiアダプター搭載モデル(例: アイ・オー・データ WNPU1167M)
  • カスタムPCではIntel AX200/AX210シリーズなどのWi-Fiカードで対応可能

仕様書やメーカーサイトで「IEEE 802.11ac/ax」「MU-MIMO対応」を確認

MU-MIMO対応ルーター

  • アイ・オー・データ機器:WN-AX2033GR(最大1733Mbps、4台同時通信対応)
  • アイ・オー・データ機器:WNPR1167F(低価格帯)
  • バッファロー:WSR-1800AX4、WSR-5400AX6など
  • NEC Atermシリーズ:WG2600HP4、WG1200HP4、WG1200HS3など
  • その他メーカー:ASUS RT-AX86U、TP-Link Archer AX73、NETGEAR Wi-Fi 6対応モデル

パッケージや仕様書で「MU-MIMO対応」「IEEE 802.11ac/ax」「ビームフォーミング対応」を確認

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MU-MIMO以外にもある!便利なWi-Fiルーター機能

メッシュWi-Fiでどこでも安定通信

メッシュWi-Fiは、 親機と複数のサテライト(補助ルーター)で家中をくまなくカバーする通信方式 です。

  • 親機:インターネット回線につながる「司令塔」のルーター
  • サテライト:親機から届く電波を受け取り、家の隅々までWi-Fiを届ける「中継局」のような役割

中継機と違い、場所を移動しても自動で最も強い電波に切り替わるため、接続の途切れや手動切替の手間がありません

大きな家や複数階でも、スマホやタブレット、PCが常に安定した通信を維持できるのが特徴で、オンライン会議や動画視聴も快適です。

メッシュWi-Fiで店舗まるごとカバー!

plat wifiの概要はこちら

バンドステアリングで自動最適化

バンドステアリングは、 Wi-Fiの周波数帯を自動で最適化する機能 です。

2.4GHzと5GHzのどちらが最適かを端末ごとに判断し、干渉や混雑を避けて自動切替します。

これにより、ユーザーは接続設定を意識する必要がなく、同時接続しているスマホやPC、IoT機器も安定した通信が可能です。

家庭やオフィスの複数デバイス運用に便利な機能。

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Wi-Fiルーター選びのチェックポイント

  • 通信速度や安定性が十分かどうか確認する
  • 対応している通信規格が新しく最大通信速度が高いものを選ぶ
  • アンテナ数やバンド数が十分か確認する(デュアルバンド/トライバンド)
  • 使用環境に合ったルーターを選ぶ(戸建て向け・ワンルーム向けなど)
  • 契約しているインターネット回線の速度と照らし合わせる
  • 初期設定のしやすさや操作性を確認する
  • レンタルか購入かを検討し、費用やサポート内容を比較する

Wi-Fiルーター選びで最も重要なのは、通信速度と安定性です。

どれだけ高機能なルーターでも、速度が遅かったり接続が途切れやすければ、快適にインターネットを使えません

特に複数のスマホやパソコン、ゲーム機を同時に接続する場合は、MU-MIMO対応やデュアル/トライバンドのルーターを選ぶことで速度低下を防げます。

家の広さや回線契約の上限速度も考慮し、実際の利用環境で安定して使えるかが重要です。

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MU-MIMOの将来性

MU-MIMO技術の最新動向と将来予測

MU-MIMOは、複数の端末と同時に通信できる技術で、Wi-Fiの効率を大きく向上させます。

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)では、端末からルーターへの通信も同時に行える「アップリンクMU-MIMO」が導入され、家庭やオフィスでの通信速度が向上 しました。

今後はIoT機器の増加や5Gとの連携により、空間多重技術のさらなる高度化が進み、より多くの端末を同時に高速接続できる環境が一般化すると予想されます。

次世代Wi-Fi規格とMU-MIMO

最新規格のWi-Fi 7では、MU-MIMOの効率を高めるMulti-RU技術が導入され、1ユーザーに複数の通信リソースを割り当てられるようになります。

これにより、 同時接続端末が増えても速度低下が少なく、ネットワーク全体の安定性を向上させることが可能 です。

高解像度動画やIoTデバイスの増加に対応するため、MU-MIMOの役割は今後さらに重要となり、Wi-Fi技術全体の進化を支える中核技術として期待されています。

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まとめ

MU-MIMOは、複数のデバイスと同時に通信できる無線LAN技術です。

従来の技術が1台ずつ順番に通信するのに対し、MU-MIMO対応ルーターは同時にデータを送受信することで、通信速度の低下を防ぎます。

特にスマホやPC、IoT機器など、多くのデバイスを同時に使う家庭やオフィス環境で効果を発揮します。

​​​​​​​また、ビームフォーミングなどの技術と組み合わせることで、さらに安定した高速通信が可能です。

複数のデバイスをストレスなく使いたい方は、MU-MIMO対応ルーターの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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