「どのメーカーのスマートロックが人気で、どれを選べばいいの?」
近年、スマートロックの普及が進み、日本国内でもさまざまな製品が登場しています。
しかし、海外のスマートロックは高機能なものが多く、日本製よりも選択肢が豊富なため、導入を検討している人も多いのではないでしょうか?
ただし、海外製のスマートロックは、日本の住宅環境や通信規格と異なる部分があり、購入前に知っておくべきポイントがいくつかあります。
本記事では、海外のスマートロック市場の現状や人気製品、日本で使う際の注意点などを詳しく解説します。
目次
海外のスマートロック市場とは?日本との違い
スマートロックの普及率と市場規模
世界のスマートロック市場の成長(北米・欧州・アジアの比較)
スマートロック市場は世界的に成長を続けており、特に北米が最大の市場となっています。
北米では、スマートホームの普及率が高く、スマートロックはセキュリティの強化だけでなく利便性向上のために導入 されています。例えば、米国では30%以上の市場シェアを持つとされ、技術の進歩とスマートホームへの関心が市場を牽引しています。
一方、 ヨーロッパの主要都市では、集合住宅やオフィスビルへの導入が進み、特に賃貸物件や民泊市場(Airbnbなど)での利用が増加 しています。
日本を含むアジア太平洋地域は、住宅や商業プロジェクトの増加 により、今後大きな成長が見込まれています。
海外では普及しているが、日本ではまだ発展途上
日本ではスマートロックの導入は進んでいるものの、住宅の構造の違いや通信規格の制約が影響しており、市場規模はまだ発展途上です。
また、日本ではスマートロックの主な用途が個人住宅よりもオフィスやホテル向けに限られることも、市場拡大の妨げとなっています。
海外製と日本製の違い
玄関ドアの構造(北米ではデッドボルトが主流、日本はシリンダー錠が多い)
北米では、 スマートロックはデッドボルト錠をベースにしたものが主流 です。これは、アメリカの住宅ではデッドボルトが標準的な施錠方法であり、物理的な鍵を使わずとも安全にロックできるためです。
一方、日本ではシリンダー錠が主流で、対応するスマートロックの種類が限られることが、日本での普及を遅らせている要因の一つです。
通信方式の違い(Z-WaveやMatterなど、日本では未対応の規格も)
海外製のスマートロックはZ-WaveやMatterといった通信プロトコルを採用 しているものが多く、スマートホームデバイスとの連携が進んでいます。
特にMatter対応のデバイスは、Apple、Google、Amazonなどのエコシステムと統合しやすくなっています。一方、日本ではBluetoothやWi-Fi接続が主流であり、海外製スマートロックとの互換性の問題が生じやすいです。
価格帯と機能の違い(海外製は高機能だが高価なものが多い)
海外製のスマートロックは、 生体認証や音声アシスタントとの連携などの高機能モデルが多いですが、価格帯が高め です。
例えば、米国で人気のAugust Smart Lock Proは200ドル以上するものが多く、日本円で3万円以上の価格帯です。
一方、 日本製のスマートロックは比較的低価格で提供されていることが多いですが、機能面では海外製よりもシンプル なものが多いです。

海外の主要スマートロックメーカー
August, Yale, Schlage, Level, Nuki などの代表的ブランド
海外の主要スマートロックメーカーには、以下のようなブランドがあります。
- August(オーガスト):米国で最も有名なスマートロックブランドの一つ。HomeKitやAlexaと連携可能。
- Yale(イエール):スウェーデンのASSA ABLOY傘下。デッドボルトタイプのスマートロックを多く展開。
- Schlage(シュラージ):米国の老舗鍵メーカーで、スマートロック市場でも強い存在感。
- Level(レベル):ミニマルデザインが特徴。Apple HomeKitとの連携に特化。
- Nuki(ヌキ):ヨーロッパ市場を中心に展開。Airbnbなどの民泊向けに特化した製品もある。
Apple HomeKitやAmazon Alexaとの連携状況
スマートロックは スマートホームエコシステムとの統合が重要 であり、特にApple HomeKit、Google Assistant、Amazon Alexaとの連携が鍵となります。
例えば、AugustやYaleの一部モデルはHomeKitと連携可能で、iPhoneユーザーに人気があります。一方、SchlageやNukiはAmazon AlexaやGoogle Assistantとの相性が良いため、Amazon EchoやGoogle Nestを使用する家庭での導入が進んでいます。
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Level Lock(北米で人気のHomeKit対応)

Level Lockは、 スマートロックながら見た目が従来の鍵とほとんど変わらない点が特徴 です。
特に「Level Lock+」はAppleのHome Keyに対応し、iPhoneやApple Watchをかざすだけで解錠できるため、Appleユーザーにとって利便性が高いです。
ただし、Androidユーザーや家族・ゲスト用の鍵としては他の選択肢のほうが適している場合もあります。
特徴
- デザイン:外見は普通の鍵と同じで、鍵穴もあり、シンプルなデザイン。
- Home Key対応:Apple WatchやiPhoneをかざして簡単に解錠可能。
- 電池寿命:単一のCR2電池を使用し、最長1年間持続。
- 欠点:ドアが完全に閉まっていない場合、ロックが失敗することがある。
Schlage Encode Plus(Apple Home向けのベストモデル)

Schlage Encode Plusは、 Apple Home Keyに対応し、スマートフォンやApple Watchで簡単に解錠 できます。
さらに、Wi-Fi接続が可能なため、ハブ不要で遠隔操作ができます。特に高いセキュリティ性能を持ち、ANSI/BHMA Grade 1(住宅向けの最高レベルの強度)を取得しています。
特徴
- Home Key対応:Appleユーザーに最適なモデル。
- Wi-Fi内蔵:追加のハブなしで遠隔操作が可能。
- 高いセキュリティ:内蔵アラームと最高レベルの強度。
- 欠点:価格が高く、Android向け機能が限定的。
Yale Assure Lock 2(日本でも導入しやすいモデル)

Yale Assure Lock 2は、 日本の玄関ドアにも比較的適合しやすいスマートロック です。
モジュール交換によりMatterやZ-Wave、Wi-Fiに対応できるため、さまざまなスマートホーム環境に対応可能です。加えて、タッチパネルやキーパッドを搭載したモデルも選択できます。
特徴
- モジュール交換可能:異なる通信規格に柔軟に対応。
- タッチパネル&キーパッド:物理キーなしでも運用可能。
- DoorSense機能:ドアが閉まっているかどうかを検知し、完全に閉まるまでロックしない。
- 欠点:バッテリー消耗が比較的早い(約3か月)。
Nuki Smart Lock(欧州で人気)

Nuki Smart Lockは、 ヨーロッパ市場で非常に人気のあるスマートロック です。
シリンダー錠に対応し、取り付けが簡単なのが特徴です。スマホアプリやApple Watchから操作が可能で、特に賃貸物件などで既存の鍵を変更せずにスマート化したい場合に適しています。
特徴
- 簡単取り付け:既存のシリンダー錠に対応。
- スマートフォン&Apple Watch操作:外出先からの遠隔操作が可能。
- ゲストアクセス機能:一時的なアクセス権を簡単に発行可能。
- 欠点:北米のデッドボルトには適さない場合がある。
August Wi-Fi Smart Lock(アメリカNo.1の売れ筋)

August Wi-Fi Smart Lockは、 北米で最も人気のあるスマートロックの1つで、特に賃貸住宅向けに適しています 。
既存のデッドボルトをそのまま活用でき、取り付けも簡単です。また、Wi-Fi内蔵のため、別途ハブを用意する必要がありません。
特徴
- 既存のデッドボルトを活用:鍵を交換せずにスマート化可能。
- Wi-Fi内蔵:追加のハブ不要で遠隔操作可能。
- 音声アシスタント対応:Alexa、Google Assistant、HomeKitに対応。
- 欠点:サイズが大きめで、若干目立つデザイン。
海外の人気スマートロック5選【比較表】
製品名 | 対応エリア | 通信方式 | 特徴 | 価格帯 | 欠点 |
---|---|---|---|---|---|
Level Lock | 北米 | Bluetooth, HomeKit | シンプルなデザイン、Apple Home Key対応 | 高価格帯 | Android向け機能が限定的 |
Schlage Encode Plus | 北米 | Wi-Fi, Thread, HomeKit | Apple Home Key対応、高セキュリティ(ANSI/BHMA Grade 1) | 高価格帯 | 日本未発売、Android向け機能が少ない |
Yale Assure Lock 2 | 世界各国 | Wi-Fi, Matter, Z-Wave(モジュール交換可) | ドアセンサー内蔵、キーパッド搭載 | 中~高価格帯 | バッテリー消耗が早い |
Nuki Smart Lock | 欧州 | Bluetooth, Wi-Fi(ブリッジ必要) | 取り付けが簡単、Apple Watch対応 | 中価格帯 | 北米のデッドボルトには不向き |
August Wi-Fi Smart Lock | 北米 | Wi-Fi, Bluetooth, HomeKit | 既存のデッドボルトに対応、ハブ不要 | 中~高価格帯 | サイズが大きめで目立つ |
それぞれのスマートロックには特徴があり、用途や環境に応じた選択が重要です。
例えば、Apple Home Keyを使いたい場合は Level Lock や Schlage Encode Plus が最適で、賃貸住宅で簡単に導入したい場合は August Wi-Fi Smart Lock や Nuki Smart Lock がおすすめです。

海外製スマートロックを日本で使う際の注意点
日本の玄関に対応するか?
海外製スマートロックを日本で利用する際、 最も大きな課題は「玄関ドアの構造の違い」 です。
北米やヨーロッパではデッドボルト式(サムターンで開閉する錠前)が主流ですが、日本の住宅ではシリンダー錠(鍵を差し込んで回すタイプ)が一般的です。そのため、多くの海外製スマートロックはそのままでは日本の玄関ドアに取り付けられません。
取り付け可能なモデルと工夫
一部のスマートロックは、 日本のシリンダー錠に対応したアダプターを用いることで設置可能 です。
例えば、August Wi-Fi Smart Lockは、既存のデッドボルトを利用するため、日本の一部のドアでも適応できる場合があります。しかし、ドアの厚みや形状によっては、追加のカスタマイズが必要になるケースもあります。
通信規格の問題
Wi-Fi対応なら比較的問題なし
Wi-Fi接続対応のスマートロック(例:August Wi-Fi Smart Lock)は、日本の通信環境でも比較的問題なく使用 できます。
ただし、海外製のWi-Fiスマートロックは、5GHz帯のみ対応している場合があり、日本の住宅で主流の2.4GHzに非対応の可能性があるため、事前に確認が必要です。
Z-Wave規格には要注意
海外ではZ-Waveというスマートホーム向けの無線規格が広く採用 されていますが、日本ではこの規格の周波数帯が異なるため、海外製のZ-Wave対応スマートロックはそのままでは利用できません。
Matter対応の今後の可能性
新しいスマートホーム規格 「Matter」が普及すると、Wi-FiやBluetoothベースでの接続が可能 になり、日本でも使いやすいスマートロックが増える可能性があります。
セキュリティ面での考慮点
ハッキングや不正アクセスのリスク
スマートロックは インターネットに接続するため、サイバー攻撃のリスクが伴います 。
特に、海外メーカーの製品では、セキュリティアップデートの提供が不十分な場合があり、日本国内で適切なサポートが受けられないケースもあります。
安全に運用するための対策
- マルチファクター認証(パスワード+指紋認証など)を有効にする
- 定期的なソフトウェアアップデートを行い、脆弱性を修正する
- バックアップの解錠手段(物理キーやPINコード)を確保する
スマートロックの海外活用事例(ホテル・民泊・不動産)
ホテルでの活用(Marriott, Hiltonなど)
海外のホテル業界では、スマートロックを活用した無人チェックインが急速に普及しています。
例えば、 MarriottやHiltonといった大手ホテルチェーンでは、宿泊者がスマートフォンのアプリを使ってチェックインし、物理キーなしで部屋に入れる仕組みを導入 しています。これにより、フロント業務の効率化だけでなく、非対面対応による感染症リスクの低減が可能となります。
特に、セルフチェックインを導入することで、ゲストの「鍵を受け取る手間」を省き、よりスムーズな宿泊体験を提供できる点が大きなメリットです。また、バックオフィス業務の自動化により、ホテルの運営コスト削減にもつながっています。
Airbnb・民泊での利用
Airbnbをはじめとする 民泊市場でも、スマートロックは大きな役割を果たしています 。ホストが遠隔操作でゲストにアクセス権を付与できるため、鍵の受け渡しが不要となり、管理の手間を大幅に削減できます。
特に、短期滞在型の宿泊施設では、ゲストのチェックイン・チェックアウト時間が一定ではないため、スマートロックを導入することで、ホストが現地に行かずとも円滑な運営が可能になります。
また、予約システムと連携することで、チェックイン時間に合わせて一時的なアクセス権を発行できる機能もあります。
海外の不動産市場での活用
アメリカやヨーロッパでは、不動産管理の分野でもスマートロックの導入が進んでいます。特に、 賃貸物件やオフィスビルにおいて、入居者や管理者の利便性向上とセキュリティ強化のために活用 されています。
例えば、賃貸物件では、不動産会社が内見希望者に一時的なアクセス権を発行し、現地で直接部屋を見てもらうことが可能になっています。これにより、管理人が立ち会う手間が省け、効率的な内見が実現します。
このように、スマートロックはホテル・民泊・不動産市場の各分野で活用されており、業務効率化と利便性の向上に貢献しています。
【無料】スマートロックのお問い合わせはこちらよくある質問(FAQ)
A
多くの海外製スマートロックはデッドボルト対応ですが、日本のシリンダー錠には適さない場合があります。アダプターを使うなどの工夫が必要です。
A
通信規格(Z-WaveやMatter)やドアの形状が異なるため、互換性を事前に確認しましょう。また、保証やサポートが受けられない場合もあります。
A
Apple HomeKit、Amazon Alexa、Google Homeに対応する製品が多いですが、一部の通信規格(Z-Waveなど)は日本で使えないことがあります。
A
アプリを使ったセルフチェックインや、ゲストごとの一時的なアクセス権の発行に活用されており、非対面での入退室管理が可能です。
A
Level Lock、Schlage Encode Plus、Yale Assure Lock 2、Nuki Smart Lock、August Wi-Fi Smart Lockなどが高評価を得ています。
まとめ
海外のスマートロックは、日本よりも市場が成熟しており、高機能なモデルが多数販売されています。
特に北米や欧州では、デッドボルト対応の製品が主流で、Apple HomeKitやAmazon Alexaとの連携が充実しています。一方、日本で使用するには、玄関ドアの構造や通信規格の違いに注意が必要です。
導入の際は、Wi-Fi対応モデルや日本のドアに適合する製品を選ぶことが重要です。スマートロックを活用することで、ホテルや民泊、不動産管理などでの利便性も大幅に向上します。
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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