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固定単価型プラン(法人電気)とは?市場連動型との違いと選ぶべき企業の条件【2026年版】

「法人の電気契約は固定単価型プランにしておけば安心?それとも損をするの?」

法人電力の固定単価型プランは毎月の電気代が安定しやすいのが特徴です。

ただし、電力市場が安い時期は市場連動型より割高になる可能性があります。

向いている企業とそうでない企業が明確に分かれるため、自社の状況を確認したうえで選ぶことが重要です。
 
本記事では、固定単価型プランの仕組みやメリット・デメリットを解説。チェックリストで、自社が市場連動型を選ぶべきかも判断できます。

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固定単価型プランとは

固定単価型プランとは、電力量料金の単価(円/kWh)が市場価格に左右されず一定となる料金形態のことです。電力小売自由化(2016年)以前から存在する最も一般的なプランで、「フラットプラン」「フラットタイプ」と呼ばれることもあります

固定単価型プランの料金計算式

固定単価型プランにおける毎月の電気代は、以下の計算式で求められます。

電気代 = 基本料金 + 電力量料金(kWh × 固定単価) + 再生可能エネルギー賦課金

※ 固定単価はプランによって異なりますが、目安は15〜25円/kWh程度(契約容量・地域・電力会社により変動)。

※ 再エネ賦課金は国が毎年度改定するため変動します。

固定単価型プランと市場連動型プランの違い(比較表)

  固定単価型プラン 市場連動型プラン
単価の変動 契約期間中は固定 JEPXスポット市場に連動して毎時変動
コスト予測 予測しやすい(月次予算管理に向く) 予測しにくい(市場次第で大きく変動)
市場高騰時 影響を受けない 電気代が急騰するリスクあり
市場安定時 割高になる可能性あり コスト削減メリットを享受できる
向いている企業 コスト安定を重視する中小企業・飲食店等 日中稼働が多い製造業・大口需要家等
主なリスク 電力会社の撤退・値上げリスク 電力市場の価格変動リスク

固定単価型プランの3つのメリット

固定単価型プランのメリット1:毎月の電気代が予測しやすく予算管理が容易

固定単価型プランは、翌月の電気代を予測しやすい点が大きなメリットです。

電力量料金の単価が変わらないため、前月の使用量データをもとに翌月の電気代を見積もれます。

経理担当者にとって「電気代の請求書が来るまでコストがわからない」というストレスがなく、 月次・年次の予算策定がしやすくなります

特に、飲食業・小売業など薄利多売で資金繰りが厳しい業種や、本部一括で複数拠点の電気代を管理している企業では、メリットを感じやすいです。

固定単価型プランのメリット2:電力市場の急騰リスク回避

固定単価型プランは、 市場の急変動に関係なく契約通りの単価が適用されるため、価格の急騰が起こりにくい点がメリットです。

2021年1月には 電力スポット価格の1日平均が154.6円/kWh(1月13日)にまで急騰 し(コマ単位では最大251円/kWhを記録)、市場連動型プランを契約していた企業の電気代が数倍に膨れ上がる事態が発生しました。

一方、固定単価型プランはエネルギーコストのリスクヘッジとして機能するため、BCP(事業継続計画)の観点からも安定性を重視する企業に選ばれています

固定単価型プランのメリット3:経理・財務の管理負担軽減

固定単価型プランは、市場価格に単価が左右されないため、電気の使用時間を調整する必要がありません。

市場連動型プランと違って、 電力市場を常時モニタリングし、使用時間帯をコントロールする体制が不要 なため、電力管理の専門担当者を置く余裕がない中小企業・スタートアップには現実的な選択肢です。

編集部

自社相談実績より:固定単価型プランを選んだ企業の約7割は、従業員50名以下の中小企業が多いです(2026年5月時点)。「毎月の請求額が読めるようになった」「経理担当が電気市場を追わなくていいので助かる」という声が多数寄せられています。

固定単価型プランの3つのデメリット・注意点

固定単価型プランのデメリット1:市場安定期における割高化のリスク

固定単価には、電力会社が市場変動リスクをヘッジするためのコストが上乗せされています。

電力スポット市場が落ち着いている時期は、市場連動型より1〜5円/kWh程度高くなる 可能性があります。

大口需要家(月間使用量が数万kWh以上)ほど、差額の積み上がりが大きくなります。

固定単価型プランのデメリット2:新電力による「ステルス値上げ」リスク(2026年問題)

「固定単価型」と表記されていても、電力会社が契約更新時や通知のうえで単価を改定するケースが見られます。

2022〜2023年の燃料費高騰を背景に、新電力が「固定単価型プラン」の契約単価を据え置きから引き上げに変更 した事例があります。

2026年に入ってからも、燃料費・再エネコストの変動を理由に単価改定を実施する電力会社の動きが続いています。契約書の「単価改定条項」を必ず確認することが重要です。

編集部

「固定単価型で契約していたのに、更新のタイミングで単価が5円上がっていた」という相談事例あり(製造業・従業員120名・関東)。契約書に「単価は改定することがある」という条項が含まれていたケースです。

固定単価型プランのデメリット3:電力会社の倒産・撤退リスク

2022年以降、燃料費の高騰によって採算が取れなくなった新電力の撤退が続いています。

固定単価で販売しながら高騰した市場価格で電力を調達するビジネスモデルは、市場環境が悪化すると一気に採算割れします。

倒産・撤退が発生すると、契約中の企業はいきなり供給停止のリスクにさらされます 。新電力を選ぶ際は財務安定性の確認が必須です。

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固定単価型プランが向いている企業・向いていない企業

固定単価型プランが向いている企業

  • 毎月のコスト変動に耐えられない中小企業・飲食店(資金繰りが厳しく、電気代の急騰が経営に直結する)
  • 経理リソースが少なく、電力市場を常時監視できない企業
  • 夜間・早朝に電力使用が集中する業種(深夜の市場価格が必ずしも安くない時間帯もあるため)
  • 複数拠点の電気代を一括管理しており、コスト予測の精度を重視する企業
  • BCP(事業継続計画)の観点でエネルギーコストの安定を重視する企業

固定単価型プランが向いていない企業

  • 日中稼働が多く、電力使用時間帯を柔軟に調整できる製造業・物流業
  • 月間電力使用量が数十万kWh以上の大口需要家(コスト差額が大きいため市場連動型のメリットが出やすい)
  • 電力調達の専任担当者がいて、市場価格を常時モニタリングできる企業
  • 再生可能エネルギーへのシフトを進めており、PPA等の新しい調達手段を検討している企業

編集部

自社相談実績の傾向データ:固定単価型プランを選んだ企業の業種内訳は飲食・小売が約40%、オフィス系・サービス業が約35%、その他が約25%。規模は従業員20〜100名が最多。「とにかく毎月の電気代を安定させたい」が選択理由の第1位。

固定単価型プランで「失敗しない」選び方——新電力選びの3つの注意点

電力会社の財務安定性・倒産リスクを確認する

固定単価型プランを検討する場合は、以下のポイントを確認してから契約してください。

  • 自社発電所(太陽光・水力・バイオマス等)を保有しているか → 調達コストが安定する
  • 電力調達先が分散されているか(1社集中は危険)
  • 過去3年間の決算情報や財務状況を開示しているか
  • 電力業界団体・エネルギー庁への届出状況が公開されているか
  • 撤退・廃業時の顧客保護方針(最終保障供給への移行手続き等)が明示されているか

「固定単価」でも変動する費用があることを理解する

固定単価型プランでも、以下の費用は変動します。

  1. 再生可能エネルギー賦課金:国が毎年度改定。2026年度は4.18円/kWh(2025年度は3.98円/kWh)
  2. 燃料費調整額:プランによって上限撤廃の場合ありなので要確認
  3. 基本料金:契約アンペア・契約電力変更時

「固定単価型プランだから全部固定」ではありません 。請求書の各費用項目を把握しておくことが重要です。

契約条件(最低期間・解約違約金)を必ず確認する

  • 最低契約期間:1年〜3年が多い。中途解約すると違約金が発生するケースがある
  • 単価改定条項:「市場環境の変化により単価を改定することがある」という条項がないか確認
  • 解約予告期間:次の契約更新を断るための告知期限(多くは更新1〜3ヶ月前)
  • 供給停止時の対応:電力会社が撤退した場合の最終保障供給への移行手続きを確認

固定単価型プランの新電力選びチェックリスト

  • 社発電所または安定した調達先を持っているか
  • 財務状況・決算情報が開示されているか
  • 単価改定条項の有無と内容を確認したか
  • 再エネ賦課金・燃料費調整額の扱いを確認したか
  • 最低契約期間・中途解約の違約金を確認したか
  • 解約予告期限(更新を断る締切)を把握しているか
  • 撤退・廃業時の対応方針が明示されているか

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固定単価型プランに関するよくある質問(FAQ)

Q
固定単価型プランから市場連動型プランに途中で変えられますか?

A

原則として契約期間中の変更はできません。最低契約期間終了後の更新タイミングで切り替えを申し出るのが一般的です。
ただし、電力会社によっては途中変更に対応しているケースもあります(違約金が発生する場合あり)。契約書の「変更・解約条項」を確認するか、担当営業に直接問い合わせてください。

Q
「ステルス値上げ」とは何ですか?

A

契約書に「市場環境や燃料費の変動によって単価を改定することがある」という条項を根拠に、電力会社が通知のうえで固定単価を引き上げる行為を指します。
表向きは「固定単価型プラン」でも、更新時に実質的な値上げが行われるケースが2022年以降に増加しています。特に新電力を選ぶ際は、単価改定条項の有無と改定ルールを必ず確認してください。

Q
固定単価型プランの相場(目安単価)はいくらですか?

A

契約容量・地域・電力会社・契約期間によって異なりますが、中小企業向けの目安としては15〜25円/kWh程度(電力量料金単価のみ)が一般的です。これに基本料金・再エネ賦課金・燃料費調整額が加わります。単価だけで比較するのではなく、月間使用量に基づいたトータルコストで比較することを推奨します。

まとめ

固定単価型プランは、毎月の電気代を安定させたい企業にとって有力な選択肢です。

一方で、新電力の財務リスクや「ステルス値上げ」には注意が必要です。

自社の電力使用規模・業種・管理リソースを踏まえ、市場連動型との比較をしたうえで判断しましょう。

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