トライバンドルーターの基本
1. トライバンドとは？
2. デュアルバンドとの違い
トライバンドのメリット・デメリットをタイプ別に比較！
どんな仕組み？トライバンドの『かんたん技術解説』
トライバンドルーターの選び方
1. 目的別の選び方
2. 性能と価格のバランス
トライバンドWi-Fi導入はカンタン？設置と設定の流れをチェック
1. 設置はコンセントに挿すだけ。スマホアプリで初期設定もOK
2. 設定の流れ（例：TP-Link製品）
家庭におけるトライバンドの活用事例
まとめ

トライバンドとは？在宅ワークや複数端末の業務利用に効く仕組みとデュアルバンドとの違いを解説

2019/09/26 [公開]

2024/03/12

「Wi-Fiの接続が遅い」
「Wi-Fiがすぐ途切れる」

そんな悩みを抱えていませんか？
家族全員がスマホやタブレットを使い、テレビでネット動画を楽しむ現代の家庭では、従来のルーターでは対応しきれないケースが増えています。

そんな中で注目を集めているのが「トライバンドルーター」です。
一体どんな特徴があり、従来のデュアルバンドとはどう違うのでしょうか？
本記事では、トライバンドルーターの基本から選び方まで、詳しく解説していきます。

トライバンドルーターの基本
1. トライバンドとは？
2. デュアルバンドとの違い
トライバンドのメリット・デメリットをタイプ別に比較！
どんな仕組み？トライバンドの『かんたん技術解説』
トライバンドルーターの選び方
1. 目的別の選び方
2. 性能と価格のバランス
トライバンドWi-Fi導入はカンタン？設置と設定の流れをチェック
1. 設置はコンセントに挿すだけ。スマホアプリで初期設定もOK
2. 設定の流れ（例：TP-Link製品）
家庭におけるトライバンドの活用事例
まとめ

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トライバンドルーターの基本

トライバンドとは？

トライバンドとは、Wi-Fi通信の新たな進化形です。従来のデュアルバンドが2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯を使用していたのに対し、 トライバンドは5GHz帯を2つ追加し、合計3つの周波数帯を同時に利用できる技術 です。

トライバンドの最大の特徴は、接続デバイスが増えても通信速度が落ちにくいことです。家族全員がスマホやタブレットを使っても、快適なインターネット環境を維持できます。さらに、5GHz帯は2.4GHz帯より高速で、電波干渉も少ないため、4K動画ストリーミングやオンラインゲームなど、大容量データの送受信に適しています。

ただし、トライバンドの真価を発揮するには、接続する機器も5GHz帯に対応している必要があります。

デュアルバンドとの違い

トライバンドとデュアルバンドの違いは、利用できる周波数帯域の数にあります。デュアルバンドが2.4GHzと5GHzの2つの帯域を使用するのに対し、トライバンドは2.4GHzと2つの5GHz帯を同時に利用できます。

そのため、複数のデバイスを同時に接続しても、通信速度の低下を抑えられます。また、トライバンドルーターはより強力なCPUを搭載しているため、高速な処理が可能です。これにより、4K動画ストリーミングやオンラインゲームなど、大容量データの送受信にも適しています。

一方で、トライバンドルーターはデュアルバンドに比べて高価です。そのため、接続デバイスが少ない一般家庭では、デュアルバンドで十分な場合もあります。

項目	デュアルバンド	トライバンド
周波数帯域	2つ	3つ
同時接続性能	標準	高い
価格	比較的安価	高価
適した環境	一般家庭	多数デバイス接続環境

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トライバンドのメリット・デメリットをタイプ別に比較！

在宅ワーカーにとってのメリット・デメリット

在宅勤務が日常化している今、自宅のWi-Fi環境は「仕事の生産性」に直結します。オンライン会議中の音声遅延や通信の不安定さは、大きなストレスとなるでしょう。

トライバンドWi-Fiは、 2.4GHz帯と5GHz帯（2系統）を使い分けることで、通信の渋滞を防ぎ、会議中でも安定した接続を維持 できます。

会議ツール（Zoom、Teamsなど）で映像や音声が途切れにくい
他の家族が同時に動画視聴・ゲームをしても干渉を受けにくい
通信帯域を業務用端末に優先的に振り分けられる（QoS設定対応モデルもあり）

トライバンド対応ルーターは価格がやや高め
単身者や端末数が少ない場合、過剰スペックになることも

複数のバンドを効率よく使い分けるには、Wi-Fi6対応のトライバンドルーターを選ぶとより効果的です。

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ガジェット好き・ヘビーユーザーにとってのメリット・デメリット

ガジェットやIoT家電を多数使っているユーザーは、Wi-Fiの接続先が10台以上になることも珍しくありません。PC・スマートテレビ・ゲーム機・Alexa・スマートカメラなどを 同時に稼働させても、トライバンドなら通信が安定 します。

各デバイスに適切な周波数帯を割り当てて、通信の最適化が可能
ネットワーク分離（IoTは2.4GHz、PCは5GHzなど）によるセキュリティ管理も向上
高速通信を求めるゲーミングPCや4K配信にも対応可能な帯域構成

導入コストが高くなりがち（上位モデルは2〜3万円以上）
Wi-Fiの知識がないと最適な設定を活かしきれない可能性がある

一般家庭ユーザーにとってのメリット・デメリット

リビングでテレビを見ながら、子どもはゲーム、親はスマホでYouTube、別の部屋では仕事のオンライン会議…。こうした “同時使用”が起こる家庭こそ、通信が混雑しないトライバンドの恩恵を強く受けます 。

家族それぞれの通信を分けて快適に
動画・ゲーム・音声通話を同時に行っても通信が安定
メッシュWi-Fiとの組み合わせで家全体をカバー可能

利用機器が少ないと宝の持ち腐れになる可能性あり
子どもがいる家庭では、設定やフィルタリング機能も別途必要

判断ポイントまとめ表

タイプ	推奨度	理由
在宅ワーカー	★★★★★	安定性と帯域確保が仕事効率に直結
ガジェットユーザー	★★★★★	多数機器の同時接続に最適
一般家庭	★★★★☆	家族利用で混雑を回避できるが、機器が少ないと過剰に

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どんな仕組み？トライバンドの『かんたん技術解説』

トライバンドは“周波数の通り道が3本ある”イメージ

Wi-Fiの通信は「電波の通り道＝周波数帯」を使って行われます。 トライバンドとは、この通り道を3本持つルーターのこと 。標準的な「デュアルバンド」は、2.4GHz帯と5GHz帯の2本ですが、トライバンドはこれに5GHz帯をもう1系統追加した構成です。

図解イメージ

通信方式	周波数帯	本数	特徴
シングルバンド	2.4GHz ×1	1本	古い機種。混雑しやすく遅い
デュアルバンド	2.4GHz＋5GHz	2本	一般的。ある程度の快適さ
トライバンド	2.4GHz＋5GHz＋5GHz	3本	混雑に強く、安定性が高い

この 「通り道が増える」ことで、通信が混み合わずスムーズにデータを送受信できるのが大きな利点 です。特に家族や複数人が同時に接続する環境では、通信の“渋滞”を回避できるため、快適なインターネット利用が実現します。

ポイント補足：トライバンドの2系統の5GHz帯は、自動的に接続機器や通信負荷に応じて振り分けられる「スマートコネクト」機能対応モデルが多く、手動で設定する必要はありません。

デュアルバンドとの違いは“接続の余裕”と“安定感”

「トライバンドって本当に必要なの？」という疑問を持つ方も多いでしょう。結論から言えば、 家庭内の接続端末が多いほど、トライバンドの効果は明確に現れます 。

違いを比較表で整理

比較項目	デュアルバンド	トライバンド
周波数構成	2.4GHz＋5GHz	2.4GHz＋5GHz＋5GHz
同時接続端末	約10台まで快適	20台以上でも安定
通信の分散性能	やや弱い	非常に高い
利用シーン例	単身〜夫婦世帯	ファミリー/在宅勤務世帯/IoT多数環境

トライバンドなら それぞれの通信が別々のバンドに自動で割り振られ、干渉を避けることができます 。これにより、「急に音声が止まる」「遅延が発生する」といったストレスが大幅に軽減されるのです。

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Wi‑Fi6・6Eとの関係は？最新規格との比較ポイント

トライバンドのルーターを探すときに、一緒によく見かけるのが「Wi‑Fi6」や「Wi‑Fi6E」というキーワードです。これらはWi-Fiの通信速度や効率を高める最新の規格です。

違いの早見表

規格	特徴	周波数帯	対応端末例
Wi-Fi5	旧世代（速度や同時接続にやや難あり）	2.4GHz／5GHz	多くの既存端末が対応
Wi-Fi6	高速・低遅延・多数同時接続に強い	2.4GHz／5GHz	最新スマホ・PC・ゲーム機など
Wi-Fi6E	6GHz帯にも対応（日本ではまだ限定的）	2.4GHz／5GHz／6GHz	一部上位端末・将来的に普及予定

現在、 国内で入手可能かつコストパフォーマンスに優れるのは「Wi‑Fi6 × トライバンド」の組み合わせ です。Wi‑Fi6E対応ルーターは一部地域や機器に限定されており、価格も高め。家庭用としては、現時点でトライバンドとWi‑Fi6の組み合わせが最適解と言えるでしょう。

ポイント補足：Wi‑Fi6対応端末を使っていなくても、Wi‑Fi6ルーターを導入することで将来的な買い替えにも対応しやすくなるため、長期的な視点でもおすすめです。

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トライバンドルーターの選び方

目的別の選び方

トライバンドルーターの選び方は、使用目的によって大きく変わります。例えば、 大家族で複数のデバイスを同時に使用する場合、高性能なトライバンドルーターが適しています 。

一方、1人暮らしや少人数世帯では、より安価なデュアルバンドで十分かもしれません。ゲーミングや4K動画ストリーミングを楽しむなら、高速で安定した接続を提供するトライバンドが理想的です。特に、最新のWi-Fi 6E対応モデルは、さらなる高速化と低遅延を実現します。

また、広い家や複数階建ての住宅では、メッシュWi-Fiシステムと組み合わせることで、家中どこでも快適な通信環境を構築できます。仕事や学習にも使用する場合は、セキュリティ機能が充実したモデルを選ぶことをおすすめします。 使用環境や予算に応じて、最適なトライバンドルーターを選ぶことが重要 です。

性能と価格のバランス

トライバンドルーターを選ぶ際、性能と価格のバランスは重要な要素 です。高性能モデルは確かに魅力的ですが、必要以上の機能に投資するのは賢明ではありません。

まず、自身の通信ニーズを正確に把握しましょう。例えば、4K動画ストリーミングやオンラインゲームを楽しむ家庭なら、高性能モデルの投資価値は十分にあります。一方、主にウェブ閲覧やメールチェックが中心なら、中程度の性能で十分でしょう。

また、将来の拡張性も考慮に入れるべきです。今は必要なくても、数年後にはより高速な通信が必要になるかもしれません。その意味で、少し上のグレードを選ぶのも一案です。価格面では、必ずしも最新モデルである必要はありません。前世代のモデルでも十分な性能を持つものが多く、コストパフォーマンスに優れています。

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トライバンドWi-Fi導入はカンタン？設置と設定の流れをチェック

設置はコンセントに挿すだけ。スマホアプリで初期設定もOK

トライバンドWi-Fiの導入は、「工事が必要」「設定が複雑」といったイメージを持たれがちですが、実際は驚くほどシンプルです。特に近年のモデルは、 コンセントに挿すだけで使えるメッシュWi-Fiタイプが主流で、設定もスマホアプリから直感的に行えます 。

設置の基本ステップ（例：TP-Link Decoシリーズ）

本体を箱から取り出す
電源を入れてコンセントに接続
モデムとLANケーブルで接続
専用アプリをスマホにインストール
アプリの案内に従ってネットワーク設定完了！

また、 トライバンドWi-Fiルーターの多くは「メッシュWi-Fi」に対応しており、追加ユニットを各部屋に置くだけで、家全体を1つのネットワークとしてカバー できます。壁の厚い部屋や2階建て住宅でも、電波が届きにくいストレスから解放されるでしょう。

設定の流れ（例：TP-Link製品）

実際の設定手順はメーカーによって若干異なりますが、 TP-Linkの「Decoシリーズ」などはアプリを使ったガイド形式の初期設定が非常にわかりやすく、スマホ操作だけで完結 できます。

STEP.1

Decoアプリをインストール

App StoreまたはGoogle Playで「TP-Link Deco」と検索。
STEP.2

Deco本体を起動

電源を入れ、LEDランプを確認
STEP.3

アプリで新規ネットワーク作成

アプリの案内に従って「新しいDecoをセットアップ」
STEP.4

ネットワーク名（SSID）とパスワードを設定

任意で好きな名前に設定可能
STEP.5

ファームウェアの自動更新確認

アップデートがあれば自動で実行

DecoシリーズやASUS、BUFFALOの上位機種では「スマートコネクト」機能が搭載されており、最適な周波数帯を自動で割り当ててくれるため、接続先を意識する必要がありません。

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家庭におけるトライバンドの活用事例

家族全員での共有シチュエーション

家族全員が同時にインターネットを利用する現代の家庭では、Wi-Fiルーターの性能が重要です。トライバンドルーターは、この課題に対する優れた解決策となります。

3つの周波数帯を同時に使用できるため、家族それぞれが別々の帯域を利用可能 です。これにより、リビングでのテレワーク会議や子供のオンライン学習が同時進行しても、通信速度の低下や映像の乱れを防げます。

さらに、最新のトライバンドルーターは、複数端末との同時通信を可能にするMU-MIMO技術や、電波の死角を減らす高度なアンテナ技術を搭載。これらの機能により、 家庭内のどこにいても安定した高速通信が実現 します。家族全員のデバイスを快適に繋げたい方には、トライバンドルーターが理想的な選択肢となるでしょう。

ゲームや動画ストリーミングの利用

トライバンドルーターは、オンラインゲームや動画ストリーミングを楽しむユーザーにとって、まさに救世主と言えるでしょう。なぜなら、これらのアプリケーションは大量のデータ転送を必要とし、安定した高速通信が不可欠だからです。

例えば、オンラインゲームでは、ミリ秒単位の遅延が勝敗を分けることも可能です。 トライバンドルーターは、ゲーム専用の帯域を確保することで、他の機器の通信に影響されずにプレイ できます。動画ストリーミングでも、4K・8K映像の視聴時に威力を発揮。複数の家族が同時に異なる動画を視聴しても、バッファリングや画質低下の心配がありません。

さらに、最新のトライバンドルーターはWi-Fi 6E対応のものも登場し、より高速で安定した通信が可能になっています。

仕事と学習の併用

リモートワークやオンライン学習が普及した現代、トライバンドルーターの真価が発揮されています。

例えば、親がリビングでテレビ会議をしながら、子供が自室でオンライン授業を受けるという状況です。 トライバンドなら、それぞれが独立した帯域を使用できるため、互いの通信が干渉せず、スムーズな作業が可能 です。

さらに、クラウドサービスを利用した共同作業や大容量ファイルの送受信も、高速で安定した通信により効率的に行えます。また、最新のトライバンドルーターは、AI技術を活用して通信の最適化を図るものもあります。これにより、 複数の作業を同時に行っても、各デバイスに最適な帯域が自動で割り当てられ、快適な通信環境が維持 されます。