保育料計算をシミュレーション!自動計算システムで業務効率化を!

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保育料の計算は、保育士業務の中でも大きな比率を取っている仕事の一つです。園児一人一人に対し、細かい金額の計算を手動で行うため手間やミスのリスクが高い作業となります。
そのため、近年では「コドモン」をはじめ保育料の自動計算が可能な保育ICTシステムが多数登場しています。
今回は、保育料計算に悩む保育士や保育経営者向けに、育料の基本的な計算方法やポイント、自動計算可能なシステムまでを詳しく解説していきます。
基本的な保育料の計算方法
保育料金の基本的な計算方法は、保護者の住民税の金額にもとづいて計算されます。
年収、各種保険控除などを考慮し最終的に住民税の「市町村税」から均等割額を引いた金額が所得割額となります。
ただし自治体によっては、補助金を設けているところもあるため、詳しい概要は各自治体へ確認することがベストです。
保育料を計算する4つのポイント
住んでいる自治体
保育料金は、住んでいる自治体によって異なります。国が定めた上限額に対し各自治体が補助金を出すことで、保護者の費用負担額を減らしているからです。
そのため保育料は、自治体の財政状況や子育て支援に力を入れているか否かで補助金が大きく変わり、補助金が出されています。
国の上限 | 東京都中央区 | 大阪市 | 福岡市 |
104,000円 | 64,000円 | 70,600円 | 83,200円 |
世帯所得
保育料金は、世帯所得によって異なります。世帯所得とは、同じ世帯に住む人全員の所得を合計した金額です。
基本的には、以下の考え方になります。
- 夫婦2人分の所得を合算したもの
- シングルマザーやシングルファーザーの場合は1人分の所得金額
この世帯所得をもとに計算されるのが、住民税の所得割課税額です。保育料は、この所得割課税額を各自治体が定めた保育料の階層区分にあてはめることで決まります。
保育料は、9月に切替えが行われるため、4月~8月は前年度分、9月~3月分は当年度分の税額によって計算されます。
お住民税の所得割課税額は、毎年5月か6月頃に、勤務先から届く納税額決定通知書で確認できますが、実際のところ自治体によって計算方法が異なります。
子どもの年齢・人数
保育料の計算は、階層区分や子どもの年齢や人数によってさらに分けられます。
保育士の配置基準は年齢が低いほど保育士が多く必要になるため、3歳未満の保育料が高く設定されています。
また、2人以上の子どもが保育園を利用する場合には、保育料負担軽減措置が設けられます。自治体によって軽減額は変わりますが、国の基準においては2人目が半額、3人目以降は無料です。
保育時間
保育料金は、保育時間によって異なり「保育短時間」と「保育標準時間」の2種類の区分に分かれます。
両親のうちで就労時間が短い方が認定され、自治体によって金額は変わりますが、それぞれの区分で保育料が異なります。
※東京都世田谷区の場合
保育標準時間 | 保育短時間 | |
---|---|---|
就労形態 | フルタイム就労を想定 | パートタイム就労を想定 |
保育必要量 | 120時間以上/1ヶ月 | 120時間未満/1ヶ月 |
最大利用可能時間 | 11時間/1ヶ月 | 8時間/1ヶ月 |
保育利用時間や就労時間の規定については、各自治体や保育園によっても異なりますので、事前に自治体や園へ確認するようにしてください。なお上記指定時間を超えて施設を利用する場合は、延長保育料かかります。
保育料金を4つのケースで確認
世帯年収が約450万円の場合
東京都中央区 | 大阪市 | 名古屋市 |
13,100円 | 32,700円 | 29,400円 |
※所得割額127,000円/参考値(3歳未満児、保育標準時間の場合)
世帯年収が約600万円の場合
東京都中央区 | 大阪市 | 名古屋市 |
23,500円 | 50,700円 | 42,700円 |
※所得割額が236,000円/参考値(3歳未満児、保育標準時間の場合)
世帯年収が約800万円
東京都中央区 | 大阪市 | 名古屋市 |
37,100円 | 61,700円 | 63,400円 |
※所得割額が36,500円のケース/参考値(3歳未満児、保育標準時間の場合)
世帯年収が約1,000万円の場合
東京都中央区 | 大阪市 | 名古屋市 |
45,900円 | 65,900円 | 63,900円 |
※所得割額が481,000円/参考値(3歳未満児、保育標準時間の場合)
ただし、自治体ごとにより計算方法が異なるため、事前に自治体への確認が必要です。
出典:ホーム | 世田谷区ホームページ
出典:大阪市:トップページ
出典:名古屋市:暮らしの情報トップページ(暮らしの情報)
保育料を手動計算するデメリット
計算ミスによるトラブル
保育料金を手動で計算すると計算ミスの可能性が高く、トラブルに発展してしまう場合があります。
保育料金を算出するには、所得課税額を元に、それぞれの階層や保育時間の種類、子どもの人数を計算しなければなりません。
計算ミスを防止するには、保育士同士でのダブルチェクや保育料金を自動で計算する保育ICTシステムの導入で防止できます。
保育士の工数がかかる
保育料の算出は、保育時間の振り分けなど保育士の工数がかかります。
保育ICTシステムは、登降の打刻がそのまま反映され自動で計算や請求書発行まで行います。保育料の算出に工数を減らすことができれば、保育士の負担軽減に繋がります。
保育料自動計算のメリット
自動化することで保育士の業務効率化
保育料計算が自動化すると、これまで園児一人一人に対して細かく手動で計算していた作業が、一気に不要になり業務効率化ができます。
時間のかかっていた保育料計算を短縮することで、子どもたちへの保育に時間をかけたり、そのほかの作業に使うことも可能です。
ミスを減らすことができる
保育料計算の自動化によって、ミスを減らすことができます。
手計算で保育料を計算すると、集中力が途切れてしまったり、どうしてもミスが起こりやすくなります。
保育料計算を自動化すれば、保育士業務の合間や疲れて遅い時間に作業して、ミスにつながってしまう可能性を低くできるでしょう。
保育料を計算してくれるおススメの保育ICTシステム
コドモン(CoDMON)

出典:CoDMON公式サイト
システム名 | 月々/費用 | 業務支援内容 | 特徴 |
コドモン (CoDMON) | 月々:3,000円~ 初期費用:0円 | ・登降園管理 ・出退勤管理 ・シフト作成 ・保育料算出 ・連絡メール ・育計画作成 ・午睡センサー ・CCS SENSOR ・連絡帳アプリ | ・請求書作成 ・打刻時間の記録 ・振替データ作成 ・データインポート ・ご提案~設置まで サポート |
保育ICTシステム「コドモン」は、サービス開始して約4年で4,000園近くの保育施設へ導入されており、国内シェアNo.1ともいえるサービスです。園児の登降園管理や健康管理、保護者とのさまざまな連絡機能が搭載されているほか、保育士業務である指導案や日誌作成のサポートを行います。
コドモンでは、登降園管理機能によって園児の登降園時間を集計し、その打刻データから園児ごとの保育料の計算、請求書の発行までを自動化しています。退園時間も正確に把握できるため、延長保育料の計算なども楽に行うことができます。
また振替データ作成も可能なため、保育園で現金のやり取りを減らすことができ、園側と保護者側の両方に安心と効率化を進められます。
KIDSNAコネクト

出典:KIDSNAコネクトホームページ
システム名 |
月々/費用 |
業務支援内容 |
特徴 |
KIDSNAコネクト | 月々:要問合せ 初期費用:要問合せ (14日間の無料トライアルあり) | ・労務管理 ・職員シフト管理 ・児童台帳 ・児童の登降園管理 ・保育料管理 ・お知らせ配信 ・写真管理 ・施設横断管理 | ・保育士の労務管理 ・保育料料金配信が簡単 ・日々の登降記録 ・園児情報の一元化 ・請求料金を自動化 ・請求書をワンクリックで発行可能 |
保育業務の課題を解決するため、徹底的にシンプルで便利な機能や操作性にこだわっている「キズナコネクト」は、だれでも扱えるようわかりやすい作りが特徴です。キズナコネクトでは、保育士の労務管理や保育料計算をはじめ、保育園の経営に関する機能を中心に保護者へのお知らせ機能などが完備されています。
日々の園児の登降園記録と、園児情報をもとに、システム上で保育料を自動計算してくれます。そのほか、延長保育料金やおむつ代などの備品にかかる費用も、園児ごとの自動計算が可能。請求書や領収書もワンクリックで発行することができます。
キッズダイヤリー
システム名 |
月々/費用 |
業務支援内容 |
特徴 |
キッズダイヤリー | 月々:要問合せ 初期費用:要問合せ | ・請求関連自動集計、発行 ・連絡帳一括作成 ・遅刻、休み連絡 ・参加項目自動集計 ・保護者への案内状、献立表、保育園での様子をアプリで共有 ・発達管理 ・献立アレルギー共有 ・バスGPS運行、遅延通知など | ・ペーパーレス化に貢献 ・使いたい機能を選択カスタマイズできる ・運用に必要な最適化のご案内 ・定期的なアップデート(サービス)が受けれる |
キッズダイヤリーは、管理者・先生・保護者といった三者が必要な機能を1つにまとめた保育ICTシステムです。グッドデザイン賞などに選ばれたこともある「キッズダイヤリー」は、直感的な操作性により誰でも手軽に利用できるほか、園側で使いたい機能を選択できるカスタマイズ性も人気です。
ペーパーレスでコスト削減を可能にするキッズダイヤリーは、園児一人一人の請求金額計算の手間も省くことができます。月額の利用料や延長保育料金、その他備品などの請求項目も細かい設定や、入退室記録のデータにより自動で計算されます。請求書や領収書なども、保護者用アプリへ配信できるので、用紙での発行が不要になります。
チャイルドケアシステムプロ(CCS PRO)

出典:CCSホームページ
システム名 |
月々/費用 |
業務支援内容 |
特徴 |
チャイルドケアシステムプロ(CCS PRO) | 月々:4,900~ 初期費用:0円 | ・保育料算出 ・シフト作成 ・出退勤管理 ・登降園管理 ・連絡メール ・育計画作成など | ・請求書作成自動化 ・延長保育料金や上限額を自動化 ・使いたい機能を選択カスタマイズできる ・万全のサポート体制 ・iPadで登降管理が簡単 |
40種類もの機能が利用できる「チャイルドケアシステムプロ(CCS PRO)」は、保育士が子どもの保育に力を入れられる園にするため、時間のかかる業務を効率化するサポートを行う保育ICTシステムです。
iPadで簡単に操作できる登降園管理機能のデータを使い、毎月の保育料や一人一人の延長保育料金、おむつなどの備品代を自動で計算します。園児の利用形態にあわせ、請求書を自動で発行します。煩雑化しがちな延長保育の料金も、登降園時の打刻データだけで完結でき、上限額なども自動で算出してくれます。
パステル Apps

出典:パステルAppホームページ
システム名 |
月々/費用 |
業務支援内容 |
特徴 |
パステル Apps | 月々:11,000~ 初期費用:0円 (30日間体験無料、サポート付き) | ・名簿管理(園児、保護者、職員) ・メール配信 ・欠席、遅刻連絡 ・アンケート調査 ・預かり保育管理 ・用品販売 ・保育料計算 ・指導計画書、保育日誌 ・バス接近情報など | ・保育料が自動計算 ・使いたい機能を選択カスタマイズ ・メンテナンスやバックアップをお任せできる ・電話サポート付きで安心 |
「パステルApps」は、保育施設の職員が、園児や保護者、職員に関するデータをクラウド上で管理し、メールの配信や書類作成に活用する保育ICTシステムです。保育施設が抱える課題を解決するため、先生たちの煩雑化する事務作業の効率化を進めます。
パステルAppsでは、市区町村で公開されている保育料を登録して、園児ごとの区分や階層などを登録しておけば、自動で保育料を計算。さらに全銀形式での出力も可能となっています。
まとめ
保育料を計算するポイントと、保育料計算の自動化を可能にする保育ICTシステムについて紹介しました。
園児一人一人の金額が異なってくる保育料は、保育士や園職員のみなさんが手分けしても、非常に多くの時間を要します。ただでさえ業務が多く疲れた中での計算は、ミスを生みやすいため、保護者とのトラブルを防ぐためにも、保育料計算の効率化は急務と言えます。
保育料計算の効率化を進めるためにも、保育料の自動計算機能のついた保育ICTシステムの導入がおススメです。保育料だけでなく、さまざまな保育園業務を効率化する機能が搭載された保育ICTシステムで、より園児一人一人を見守ることに注力できるでしょう。
ICTキッズでは、保育ICTシステムの導入をサポートします。保育園の状況や導入したい内容に沿ってピッタリな保育ICTシステムをご提案します。
無料相談を承っておりますので、ぜひこちらからお気軽にお問い合わせください。
保育ICTシステムをご紹介いたします。

この記事を書いたライター
ICTキッズ編集部
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