高圧電力のメリット・デメリット

高圧電力は、一定規模以上の施設や企業で採用される電力の契約形態です。
一般的な低圧契約よりも多くの電力を安定的に使用できる一方で、導入には設備やコスト面でのハードルもあります。
ここでは、導入前に知っておきたい「高圧電力のメリット・デメリット」を整理してご紹介します。

高圧電力の主なメリット

1.電気料金が割安になる
高圧電力は、基本料金+従量料金で構成される料金体系のため、使用量が多いほど1kWhあたりの単価が割安になります。
2. 安定した電力供給が可能
業務用の大型機器など、瞬間的に高出力を必要とする機器がある場合でも、安定して電力を供給できます。
3. 電力の使用状況を把握しやすい
契約電力や力率などの管理が必要になるため、結果として自社の電力使用の可視化が進み、省エネや効率化の第一歩となります。
電圧種類別電気の平均販売単価のグラフ

引用:新電力ネット|電気料金単価の推移

高圧電力の主なデメリット

1. 専用の受変電設備が必要
高圧電力を利用するには、受変電設備(キュービクル)の設置が必要になります。初期投資として数十万円~数百万円のコストがかかることもあります。
2. 設備保守が必要
受変電設備は定期点検や年次点検が義務化されており、保守契約や点検費用などのランニングコストも考慮する必要があります。
3. 小規模事業者には割高になるケースも
電力使用量が少ない場合は、基本料金の割合が高くなり、結果として低圧契約の方が割安になることもあります。

まとめ

高圧電力は、電気使用量が多く、安定供給を求める施設・事業者にとって有効な選択肢ですが、初期設備投資や保守コストを考慮する必要があります。導入前には、自社の電力使用状況や事業規模をふまえた検討が重要です。