電気料金の仕組み(基本料金+従量料金+力率割引)

高圧電力の料金は、基本料金と従量料金の2本立てが基本です。
さらに、電力の使用効率(力率)に応じて割引や割増が適用される仕組みがあります。
ここでは、各項目の意味と計算方法を解説します。

1. 基本料金

高圧電力の基本料金は、契約した最大需要電力(kW)に応じて決まる固定費です。
最大需要電力は、過去12ヶ月の中で最も大きかった30分間平均の使用電力を基準に決定されます。

計算式例。基本料金=契約電力(kW)✕基本単価(円/kW・月)

ポイント

契約電力が高すぎると固定費が増えますが、低すぎるとピーク時に契約超過でペナルティや設備制限が発生する可能性があります。

2. 従量料金

従量料金は、実際に使った電力量(kWh)に応じて課金される部分です。
契約している電力会社やプランによって単価が異なります。

計算式例。従量料金=使用電力量(kWh)✕従量単価(円/kWh)

ポイント

高圧電力では、低圧に比べて従量単価が安くなることが多く、大量に電気を使う事業者ほどメリットが大きくなります。

3. 力率割引・割増

「力率」とは、電力をどれだけ効率的に使っているかを表す指標(%)です。
高圧契約では、力率が高いと割引、低いと割増が適用されます。

一般的な適用例。力率が85%を超える場合:1%割引(または計策条件に基づく割引額)。力率が85%未満の場合:1%割引

ポイント

力率はコンデンサ設置などで改善可能。省エネ効果と料金削減の両面でメリットがあります。