都市ガスの特徴
家庭で主に使われているガスとして「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類あります。ここでは都市ガスの特徴をプロパンガスとの比較から詳しく見ていきたいと思います。
都市ガスはガス料金がおトク
都市ガスはプロパンガスよりも料金が安いのが特徴です。都市ガスの場合地下の導管を通して各家庭にガスを供給しています。そのため、一度ガス管を通せば人件費などのランニングコストはかかりません。しかしプロパンガスの場合、各家庭で契約している業者がガスボンベを交換・点検に来る必要があるため人件費や配送費がかかります。そうしたコストがガス料金に上乗せされるため、都市ガスよりも料金が高くなってしまうのです。
プロパンガス料金と都市ガス料金の比較
都市ガスはプロパンガスよりも安いと言われていますが、実際の価格はどれくらい違うのか気になりますよね。ここでは、代表して東京23区の1ヶ月の平均のガス料金を比較したいと思います。表を見るとわかるとおり、都市ガスよりもプロパンガスの方がおよそ1.5倍ほど料金が高く、これは北海道や中部、四国など各エリアでも同じような価格差を記録しています。公共料金で人件費のかからない都市ガスに比べて、各業者が自由に価格設定をできる上、人件費がかさむプロパンガスは、料金が高くなる傾向にあります。プロパンガスの基本料は、業者によってバラバラです。都内でいえば約1,500~2,000円ほどの基本料金を設定するガス会社が多いです。
都市ガス | プロパンガス | |
基本料金 | 750円 | 1,574円 |
1㎥あたりの料金 | 314円 | 504円 |
20㎥使用した場合 | 6,280円 | 10,080円 |
合計 | 7,030円 | 11,654円 |
都市ガスの原料:天然ガスとは
都市ガスに使われているのは、メタンが主成分の液化天然ガス(Liquefied natural gas)です。頭文字をとってLNGとも呼ばれます。燃焼時に、温室効果ガスの一つといわれるCO₂(二酸化炭素)や酸性雨、大気汚染の原因とされるNOx(窒素酸化物)の発生量が少ないのが特徴です。
日本で使われている天然ガスの約97%は輸入でまかなわれており、主な輸入元はオーストラリア、カタール、マレーシアです。
都市ガスを利用するためには
都市ガスは、地下に設置されたガス導管を通じて各家庭に届けられます、そのため、都市ガスに切り替えたいと思ったら、そもそも自分の住んでいるエリアにガス導管が通っているのかをしっかりと確認する必要があります。しかし、このガス導管は日本全国に普及しているわけではなく、都市部を中心とした、国土面積の約6%弱にしか敷設されていないのだそうです。
理由としては、ガス導管の設置工事に莫大な費用がかかるため、ある程度人口が密集しており、利用者が多いエリアでなければ、ガス会社がもとをとることができないからです。そのため「都市ガスに切り替えたい」と思ったら、まずはお住まいの地域でガス導管が通っているかを、資源エネルギー庁の「都市ガス事業者検索」から確認してみましょう。
都市ガスのメリット
都市ガスの導管が通っているエリアに住んでいる方は、価格も安くなるためプロパンガスから切り替えるのがおすすめです。ここでは都市ガスのメリットを確認していきましょう。
都市ガスのメリット①:省スペース
都市ガスの1つ目のメリットは、地下に通った導管からガスが供給されるため、省スペースですむということです。プロパンガスの場合、LPガスが入ったボンベを家の近くに設置する必要があるため、ボンベの設置箇所周辺が狭くなったり、駐車場の奥にある場合などはいちいち車を出すなどの手間もかかります。
都市ガスのメリット②:料金が安い
前述した通り都市ガスはプロパンガスに比べて料金が安いというメリットがあります。都市ガスのメンテナンスは、地下に通ったガス管をある程度まとめて点検ができるため、プロパンガスのように一件一件見て回る必要がなく手間がかかりません。また、作動はコンピューターによって24時間監視、制御されているため、余分な人件費は発生しませんし、災害も未然に防ぐことができ安全性も高いのが特徴です。
都市ガスのデメリット
都市ガスのメリットを確認したところで、注意点もしっかりと見ていきましょう。
都市ガスのデメリット①:初期費用が高い
都市ガスの1つ目のデメリットは「初期費用」が高いということです。導管が家の近くに引き込まれている場合は話はべつですが、引き込まれていない場合は工事が必要です。こうして、ガス導管を家の近くに引き込む場合は、数十万もの工事費用がかかることがあります。しかし、都市ガスは切り替えることでプロパンガスよりも大幅なコスト削減に繋がるため、長い目で利用すれば初期費用分をしっかりと回収できるでしょう。
都市ガスのデメリット②:災害時の復旧が遅い
地震などの災害が発生した場合、復旧が遅くなることも都市ガスのデメリットです。都市ガスの場合、一度災害に見舞われると地下に張り巡らされた”ガス導管全体の安全確認”を行わなければ、利用を再開することができません。そのため、独立生の高いプロパンガスよりも復旧に時間がかかるといわれています。
プロパンガス(LPガス)のメリット
次にプロパンガスのメリットを見ていきましょう。
プロパンガスのメリット①:利用可能なエリアが多い
前述したようにコストの問題から、都市ガスはある程度の人口と利用者が見込める都市部での普及が主となっています。対してプロパンガスはボンベにガスを入れた状態で各家庭に配送されるため、都市ガスに比べて機動性に優れています。導管工事の必要な都市ガスとは対象的に、山奥や人里離れた集落など、どこへでもガスを届けられるのが、プロパンガスの強みです。
プロパンガスのメリット②:災害に強い
調査・点検を1戸単位で行なうことができるプロパンガスは、災害に強いという特徴を持ちます。災害時が起こった際、地下に張り巡らされた導管すべての安全確認が必要な都市ガスに比べて、プロパンガスは各家庭で独立してエネルギーを供給しているため、災害時の復旧が早いのです。実際、2011年に発生した東日本大震災の際も、プロパンガスは都市ガスより12日早く復旧したという事例があります。
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プロパンガスのデメリット
次にプロパンガスのデメリットも詳しく見ておきましょう。
プロパンガスのデメリット①:料金公開は義務ではない
プロパンガスには料金の公開義務がありません。そのためWEBサイトを見ても料金が掲載されていない販売店が多々あります。プロパンガスの料金に公開義務がない理由は、原料の輸入価格や、利用者の需給状況の影響を受け価格が変動しやすく、ガスの料金を一律で設定することが難しいからです。
とはいえ、ガス販売店には利用者に料金表を渡す義務があるため、WEBサイトに記載がなければ電話やメールで問い合わせて確認することができます。
しかし、このように販売店と利用者間で価格のやり取りが行われる閉鎖的な状態では、価格競争が起きにくく、料金が高止まりするデメリットがあります。そのため、プロパンガスを選ぶ際は住んでいるエリアのガス販売店を何社か見積もって比較検討するのがおすすめです。
プロパンガスのデメリット②:供給にコストがかかる
次にあげられる注意点は、供給コストの問題です。プロパンガスは都市ガスと違って、ガスボンベを配達するために人件費や配送費がかかります。これらの経費はガス料金に上乗せされるため、都市ガスよりも1.5倍ほど料金が高くなりがちです。特に山間部など広いエリアで民家が点在している地域ではさらに配送費が高くなる傾向があります。
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まとめ
今回は都市ガスとプロパンガスの違いや、それぞれのメリット、デメリットを解説してきました。都市ガスの導管を引けるエリアに住んでいる方は、長い目で見るとプロパンガスよりもコストを抑えることができるので、都市ガスへの乗り換えを検討しましょう!都市ガスの利用が難しいエリアに住んでいる方は、プロパンガスの販売店を1社に絞るのではなく、料金の比較検討をしてぜひお得にガスを利用してみてください。
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