飲食店経営の課題は「集客」?成功するためのノウハウを大公開

飲食店を始めたいと考えたときに、どんな店舗にするか考えるのはワクワクするでしょう。しかし実際に開業に向けて行動を起こすなら、意識しなければならないのが「どうやって黒字経営をするか」という点です。 飲食店がいたるところに開業している時代では、料理の味だけでは生き残れません。開業前の下準備が、その後の経営を左右すると言っていいほど重要になってきます。 そこで本記事では、開業前にやっておきたい5つのポイントについて解説します。ぜひ最後までチェックしてみてください。

飲食店経営は難しい?

日本政策金融公庫が2016年に発表した「新規開業パネル調査」の業種別廃業状況によれば、廃業率が最も高い業種は「飲食・宿泊業」でした。
ではなぜ飲食業界は倒産しやすいのかご存知でしょうか。開業準備を始める前に、飲食業界の廃業率が高い3つの理由について知っておくことをおすすめします。

飲食店経営が難しい理由①:初期費用が高い

飲食店経営の場合、テナント代や、厨房機器費、内装工事費といった初期費用が高額になりがちです。開業までに800~1,000万円程度かかるのが一般的です。
そこで融資による援助を受けている店舗も多いでしょう。利益が少ないといつまでも借り入れが返済できず、経営困難に陥るケースがよくあります。

飲食店経営が難しい理由②:利益率が低い


飲食店の利益率は、他業界と比較すると低いといわれており、中小企業で平均11.4%となっています。(参考:商工業実態基本調査 経済産業省
飲食店の多くは自転車操業状態です。もし天候や疫病などによる景気悪化が起きれば、経営が回らなくなることは明らかでしょう。

飲食店経営が難しい理由③:競合が多く飽和状態

飲食店は廃業率に加え、同じくらい開業率も高いのが特徴です。簡単に言えば「高開業・高廃業」といえるでしょう。
ところが飲食店の合計店舗数は、毎年144万店程度で、横ばい状態となっています。つまり新規出店と同じだけの店舗が、廃業していることがわかります。

飲食店経営の年収を公開

飲食店経営の難しさについて頭ではわかっていても、イメージがつきにくいという方も多いはずです。そこで飲食店経営者の年収を公開します。
飲食店リサーチの「飲食店経営者の年収調査」によれば、最も回答が多かったのは「299万円以下」で全体の18.8%でした。同調査によれば、年収1千万円を超える経営者は、全体の8.0%という結果となっていますから、高開業・高廃業の飲食業界で、自力で年収1千万円を調達する難しさが伝わるでしょう。

(参考:飲食店経営者の「年収」や「悩み」をアンケート調査。赤字店の98.1%が「集客力」に課題

飲食店開業前のチェックリスト5つ

飲食展開業にリスクがあることは重々承知であったとしても、それでも長年の夢を実現したいという方は多いでしょう。成功するたためには、開業前の入念な準備が必要です。こちらでは飲食店開業前にやっておくべき、5つのポイントについて解説します。

コンセプト設定

飲食店開業までの第一歩として取り組むのは「コンセプト設計」です。コンセプト設計は、お店の特徴や目玉商品を示す言葉で、今後の店舗経営の軸となる重要なポイントといえます。

飲食店の開業を考えている方の中には「もうコンセプトは決まっている」という方もいるかもしれません。ですが今一度、そのコンセプトが本当に儲かるのか確認してみましょう。

マーケットインとプロダクトアウトとは

コンセプト設計には「マーケットイン」・「プロダクトアウト」という2つの考え方があります。

マーケットインは、市場や消費者のニーズを調査してからビジネスやサービスを考えることで、プロダクトアウトはサービスを提供する側の発想でビジネスを行う考え方です。

初めての飲食店経営の場合、多くの経営者が「プロダクトアウト」の考え方をしています。自分がどんな店舗を開きたいのかが前のめりになり、顧客が何を求めているか考えていません。

飲食店経営を成功させるなら「マーケットイン」の考え方を持ちましょう。

事業計画書は丁寧に

飲食店の開業には、テナント代や内装費など、オープン前から資金がかかります。その額は平均800万円~1,000万円ほどともいわれており、その後の運転資金も考えると、資金の余裕がなくなる経営者も多いでしょう。そのため経営者の多くは、事業計画書をつくり、銀行や政府から融資を受けています。

事業計画書は、起業のきっかけや開業資金の使い道、どのようなコンセプトで経営をしていくのかを書面にし、出資を促すためのものです。国から投資してもらえるかどうかの「信用」を決める重要なポイントですので、事業計画書は慎重に記入する必要があります。

また事業計画書を作成することで、第三者の信頼を得られ、自分自身の計画がどれくらい現実味を帯びているか客観的な判断となるでしょう。

▶関連記事:独立・開業の支援制度を徹底解説!おすすめの制度や業種を紹介

物件探し

飲食店を始めるにあたり、立地は売り上げを左右する重要なポイントです。コンセプトに沿って、ターゲットが集まりやすいエリアを調査しましょう。特定の地域に住んでいる人の年齢や家族構成、食事にかける相場などを重視しエリアを確定していきます。

注意したいのが「繁華街や駅近で出したい」など、とにかく一等地を探すのはNGということです。人の目が集まりやすい一等地は、空きが少ないうえに家賃も高額になりがちです。また競合店舗も多いので、顧客を取得できるとは限らないでしょう。

大切なのは「自店舗にとって好立地な物件」です。以下のポイントを抑えておくと、物件が探しやすいでチェックしてみてください。

・ターゲットは誰か
・ターゲットが集まるエリアになっているか
・売上計画が達成できるか
・コストが高額すぎてないか


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資金調達

飲食店は、開業資金に加えて運転資金も必要になってきます。オープンから業績が安定するまでの数ヶ月間分の資金は用意しなければならないでしょう。

しかし資金調達をしてくれる場所は限られており、経営者としての実績がないと銀行から融資を受けることは難しいといえます。そのため日本政策金融公庫による「創業補助金」がおすすめです。

創業補助金は、創業に要する経費の一部を補助してもらえる国からのお金のことです。これまで経営の実績がないという方でも、申し込みができ、補助金額の上限は100万円~200万円以内となっています。

創業補助金を受けるためには、何点か条件があります。

・融資額の50%以上の自己資金があること
・飲食業界での業務経験が6年以上あること
・信用情報に金融事故の記録がないこと
・事業計画書を作成すること


注意しておきたいのは創業補助金は、申請すれば100%採択されるわけではないということです。

「事業の独創性」「事業の実現可能性」「事業の収益性」「事業の継続性」「資金調達の見込み」「認定支援機関による支援の確実性」などが評価されます。

事業計画書を作成するときは、それらのポイントを重視されるので覚えておきましょう。

SNS戦略

飲食店の集客方法としていまや中心となっているのが「SNS」を使ったマーケティングです。もしSNSを使って実際に利用客をひきつけるなら、オープン前からの投稿を心がけるとよいでしょう。

多くの飲食店は、開業後にSNSを開始しますから、開業前の様子を投稿することで、他社との差別化につながるはずです。たとえばメニュー開発の様子や、内装工事の写真をアップするのもおすすめです。

SNSのフォロワーは、店舗のファンともいえますから、積極的な投稿をしていきましょう。

各種SNSのメリット・デメリットを徹底比較!インスタやTwitterの違いを知って集客方法を使い分け!

まとめ

飲食店経営は残念ながら、簡単な世界とはいえません。個人経営の飲食店は、大手チェーン店に比べると資本力もないので、失敗してもやり直せばいいというトライアンドエラーをしにくいからです。

そのため飲食店経営には、事前の準備が重要となるでしょう。まずはコンセプト設計を行い、投入した資金を回収できるモデルケースかどうか見てみることをおすすめします。

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