そこで本記事では、プロジェクトを円滑に進めるおすすめの業務管理ツールをご紹介すると共に、プロジェクトの進捗を後押しする「業務効率化ツール」についてもご紹介します。
目次
プロジェクト管理とは?
基本的に「プロジェクト管理」とは、目的達成のために期日を決めて、その期日に間に合うように計画を組み、コントロールしていくことをいいます。従来のプロジェクト管理の方法というと、ベテランの経験則に頼った仕事の進め方や、エクセルファイルなどアナログなツールで進捗を管理していました。しかし近年、アメリカの非営利団体PMIが、プロジェクト管理を体系化した「PMBOK」を策定して、大幅に生産性が向上したことにより、さまざまなチームで「PMBOK」の手法が使われるようになりました。
この「PMBOK」とは、プロジェクト完遂のために「立上げ」「計画」「遂行」「コントロール」「集結」の5つのプロセスに分類して管理することで、プロジェクトを成功へ導くことを体系化した教科書のようなものを言います。
プロジェクト管理のポイント
プロジェクト管理を行う際のポイントは、ツール導入の目的をしっかりと意識することです。プロジェクトを進める上で、社内にどういった課題があるのかを明確にした上で、その課題を解決できるツールを導入しましょう。
目的もなく、とりあえず効率をあげたい、納期に間に合わせたいといった思いでツールを導入することは避けるようにしましょう。解決したい課題に対してダイレクトにアプローチできるツールを導入することが、プロジェクト管理における重要なポイントです。
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管理ツールの選び方
業務管理ツールを選ぶ場合、ただ人気だから有名だからで選んでしまうと、実際に自社の業務内容やタスク管理方法に合わないこともあります。そこで自社の管理方法に適した管理ツールを選ぶなら、以下に気を付けて検討していきましょう。
機能面
業務管理ツールと一言で言っても、そこに搭載された機能は、サービスによってさまざまです。単純にタスク管理だけができるものから、業務分析を行うものまで、その種類は幅広く展開されています。
現在、自社のタスク管理で課題となっている部分や、絶対に必要な機能や目的を明確にしておくことで、自社にとって最適なツールを選定することができます。使わない機能や、使い勝手の悪いツールだと、必要な情報がまとまらず分散されてしまったり、逆に人の手がかかってしまって利便性も悪くなってしまいます。
また数ある管理ツールの中には、企業によってさまざまなタイプに分かれます。それぞれ基本的な機能に加え、特化した機能があるのか、操作性は誰でもできるものか、コミュニケーションツールとしても使えるかなど、しっかりとチェックしておきましょう。
コスト
業務管理ツールに限らず、何かしらシステムを導入する際に重要となるのがコスト面です。管理ツールの中には、制限はあるものの無料でできるツールも多いので、とにかく初期費用やランニングコストを抑えたい方、まずはお得に試してみたいという方は、無料プランのあるサービスを選ぶと良いでしょう。
さらに管理ツールには「クラウド型」と「インストール型」の2種類があります。それぞれ内容は同じでも料金プランが違うため、利用者も少なく低コストで導入したいのであれば「クラウド型」、カスタマイズや自社設備との連携を進めるのであれば「インストール型」など、用途や目的によって選ぶようにしましょう。
サポート
業務管理ツールは、基本的には誰でも簡単に操作できるよう、シンプルな画面と操作性が特徴です。とはいえ、求める操作が可能か確認したかったり、急なトラブルが発生した際には、すぐに問い合わせができるサポート窓口があると非常に便利です。
ツールの中には、メールやチャットのみの問い合わせしかなかったり、電話サポートまで充実しているものまでさまざまなので、必ず確認しておくといいでしょう。
既存ツールと連携できるか
企業の多くでは、メールソフトやスケジュール管理など、すでにさまざまなシステムやツールを利用していると思います。新たに業務管理ツールを導入する場合、今使っているサービスと連携できるツールを選ぶと良いでしょう。
いくら便利にするために新しく管理ツールを導入しても、既存のツールとうまく連携できないと、データを移したり、レイアウトの変更などが必要になり、余計に手間と時間がかかってしまいます。
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管理する側からみたプロジェクト管理ツール
今までプロジェクトの一メンバーとして、管理ツールを実際に使ってきた方も多いかと思います。ここでは、一人のメンバーとしてではなく、プロジェクトを管理する側から見たおすすめのツールをいくつかご紹介します。
Backlog
「Backlog」はタスク管理機能が強みのプロジェクト管理ツールです。
自分に関係するタスクのみを把握する「ウォッチ機能」が使えるため、ひとつの作業が終わった後に、次に片付ける仕事を確認するといった手間を省けます。また、ガントチャートやマイルストーンが簡単に作れるため、視覚的のもタスクの進捗度合いを確認することができ、エンジニアの方々に多く使われているツールとなります。
その他、SVNやGitを使ってソースコードを管理できるので、チームメンバーの開発履歴を確認して、Backlog上でそのままコードレビューを行えるため、業務効率もあがります。
また「Wiki」と呼ばれる情報共有機能を使うことで、会議の議事録や作業マニュアル、仕様書などをチームメンバーと簡単に共有可能です。1ヶ月の無料お試し期間があるため、本格導入の前にまずは使用感を試してみてはいかがでしょうか?
要点チェック
・クラウド型とインストール型(オンプレミス型)から選べる
・日本語対応
・無料お試し期間1ヶ月(10名まで)
プランと料金
・スタータープラン:2,970円/月
・スタンダードプラン:17,600円/月
・プレミアムプラン:29,700円/月
・プラチナプラン:82,500円/月
※価格はすべて税込価格。年払いの場合は5%割引
Trello
「Trello」は付箋に似たタスクカードを自由に動かせるタスク管理ツールで、直感的な操作が可能です。タスクをカードのように並べることで視覚的かつ瞬時にタスクを確認でき、ドラッグ&ドロップの簡単操作でタスクの追加、削除ができるため操作性もスムーズです。
ボードと呼ばれるプロジェクトメンバー共通の画面には、To Doリストの他、画像や動画、資料も追加できるため、誰が何をやっているのかがひと目で分かるのはもちろん、参考資料などの共有も簡単に行なえます。
また、SlackやGitHub、DropBox、GoogleDriveといった外部のオンラインサービスとの連携が可能であり、ボードに追加するとそれらのツールで管理していたデータも共有できます。
要点チェック
・クラウド型
・日本語対応
・無料プランあり
プランと料金
・無料
・Business Class:$9.99
・Enterprise:$20.83
Stock
「Stock」は「チームの情報ストック」と「タスク管理」に特化したツールです。Stockは、各フォルダ内に作成したノートをチームで共有することができるので、従来のように「データを自分のPCに保存した後、アップロードして共有する」といった手間がかかりません。
その他、スマホで撮影した写真をボタン一つでストックできたり、ビジネスチャットツールSlackとの連携で、流れてしまう重要な投稿をワンクリックで紐付けしストックできるなどの細かな機能も搭載しています。
また、削除したデータが30日保管される誤削除防止機能や、全てのデータが完全に暗号化されるセキュリティ機能など、仕事上で発生するアクシデントなどに対応する機能も充実しています。Stockは、シンプルな操作性のため、仮にITの専門知識がないチームが操作をしても簡単に始めることができる点も特徴です。
要点チェック
・クラウド型
・日本語対応
・無料プランあり
プランと料金
・フリープラン:無料
・ビジネスプラン 1ユーザー:550円/月
・エンタープライズプラン 1ユーザー:1,100円/月
※価格はすべて税込価格。
Asana
「Asana」は、世界195か国で利用されているタスク管理がメインのプロジェクト管理ツールです。高機能な「進捗管理機能」や、視覚性に優れた「カレンダー機能」、タスクの優先順位付けを可能にする「かんばんボード機能」などを有しており、総合評価が高い点が特徴です。
その他、ほんの数分でうつくしいガントチャートを作成する「タイムライン機能」、複数のプロジェクトにわたってチームメンバーの仕事量を把握できる「ワークロード機能」、仕事のリクエストを1箇所で管理できる「フォーム機能」など、便利な機能が多く搭載されています。また、SlackやDropboxなどをはじめ、100以上のアプリと連携が可能なため、これまで蓄積したナレッジや情報をしっかりと引き継ぐことができます。
要点チェック
・クラウド型
・日本語対応
・無料プランあり
プランと料金
・Basic:無料
・Premium 1ユーザー:1,475円/月
・Business 1ユーザー:3,300円/月
・Enterprise:要問い合わせ
Redmine(レッドマイン)
「Redmine」はインストール型のプロジェクト管理ツールです。チームでシステム開発を進める際によく使われており、オープンソースソフトウェアのため無料で利用が可能です。
Redmineには視覚性に優れた「ガントチャート機能」や期日管理に最適な「カレンダー機能」、プロジェクトの進捗度合いをグラフで表示する「ロードマップ機能」など便利な機能が無料で利用可能です。また、打ち合わせ議事録などを簡単に共有できる「Wiki機能」やメンバー全員へのお知らせを掲載する「ニュース機能」なども利用できるため、業務以外の情報共有も簡単に行える点が特徴です。
ただし、注意点としては「対応言語が英語に偏っていること」や「一定の学習コストが必要になる」などがあげられるので、デモサイトなどで使い心地を試してから導入を検討するのがおすすです。
要点チェック
・インストール型
・日本語対応
・無料
管理ツール比較表
プラン | 料金(税込) | 特徴 | |
---|---|---|---|
Backlog | ・スタータープラン ・スタンダードプラン ・プレミアムプラン ・プラチナプラン |
月額 2,970円~ | ・クラウド型とインストール型(オンプレミス型)から選べる ・日本語対応 ・無料お試し期間1ヶ月 (10名まで) |
Trello | ・無料 プラン ・Business Class ・Enterprise |
$9.99~ | ・クラウド型 ・日本語対応 ・無料プランあり |
Stock | ・フリープラン ・ビジネスプラン ・エンタープライズプラン |
1ユーザー 550円/月~ ※無料プランあり |
・クラウド型 ・日本語対応 ・無料プランあり |
Asana | ・Basic ・Premium ・Business ・Enterprise |
1ユーザー 1,475円/月~ ※Basicプランは無料 |
・クラウド型 ・日本語対応 ・無料プランあり |
Redmine | 要相談 | 要相談 | ・インストール型 ・日本語対応 ・無料 |
業務効率化ツールがプロジェクトへ好影響を与える
プロジェクト管理ツールと同時に検討したいのが、業務効率化ツールの導入です。例えば、プロジェクトの途中で、新たな人員が必要になりフリーランスのエンジニアと業務委託契約を結びたいといった場合、従来の紙の契約書ではなく電子契約書を利用することで、契約締結までのリードタイムを大幅に圧縮できます。
また、社内承認のフローを効率化するツールを使えば、プロジェクトに必要な申請書の決裁をスムーズに行うことができ、プロジェクトの進みを加速させることにも繋がります。
おすすめの業務効率化ツール
ここでは、プロジェクトの進捗を後押しするおすすめの業務効率化ツールをいくつかご紹介します。
CLOUD PHONE(クラウドフォン)
「クラウドフォン」はオフィス内に設置していたPBX(電話交換機)をクラウド上に配置し、派内の内線電話や代表電話をスマホ1台でうけられるサービスです。会社の番号で発着信ができるため、取引先へも今までと同じような営業活動をすることがが可能です。
転送設定も簡単に行うことができるので、チーム内で別の人間に電話を回したいとなった場合も柔軟に対応できます。外部とやり取りすることの多い、ディレクターやプロジェクト管理者は、利用を検討してみることをおすすめします。
社内決裁をスムーズに「Create!Webフロー」
次におすすめするのは、社内決裁を効率化する「Create!Webフロー」というツールです。通常、稟議書や社内申請書を組織内で扱う場合、申請⇒承認⇒決裁⇒保管の流れをを経るまでに、複数の部署や人が関わる必要があります。
そうなるとすると、申請書を準備したり、承認者が誰か確認が必要になったりして、実際に承認されるまでに時間がかかることがありました。Create!Webは、申請書を共通のインターフェイスとし、申請⇒承認⇒決裁⇒保管をリレー形式で行うことができるため、今まで発生していた無駄を省くことができます。
名刺管理を効率化「Sansan」
名刺管理ツールの中ではトップシェアを誇る「Sansan」は、社内の人脈を共有、可視化できる名刺管理サービスです。Sansanを通して一人の人間が名刺情報をスキャニングすると、その情報が社内共通のプラットフォームに登録されるため、Sansanに登録している全社員がスキャニングされた名刺情報を確認することができるのです。
そのため「仮に自分が名刺交換をしていなくとも、社内の誰かの人脈をたどれば出会いたい人にたどりつく。」といったことも不可能ではありません。プロジェクトにおいて「特定のスキルを持った人材にアプローチしたいけれど、自分ではなく他部署であればツテがあるかもしれない」といった場合にも、Sansanで共有された人脈から会いたい人にたどり着くといったことが期待できます。
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まとめ
近年は、業務委託や在宅勤務の増加で、チームの人間がどういった業務に従事しているのか、目で見て判断することが難しくなってきました。だからこそ、今回ご紹介したプロジェクト管理ツールや業務効率化ツールを有効活用し、タスクや進捗管理をチーム内で徹底することで、プロジェクトの完遂を実現していただけたらと思います。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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