保育園での窒息時のベストな対応は?餅つきイベント前に必見!

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保育園では食事やおやつを提供するため、保育士や経営者は、窒息事故の防止や万が一の窒息時の対応に備えなければなりません。
特に、これからお正月行事として行われる餅つき後のお餅の提供についても、園では対策が必要です。
今回は、餅つき行事に関わらず日常から園児の窒息事故を防ぐ具体的な防止方法や、万が一喉に詰まらせたときの対応など解説いたします。
突然起こる保育園での窒息事故

保育園で起こる窒息事故は、先ほどまで元気だった園児が突然苦しみだすことで、窒息状態であることが分かるケースがほとんどです。
東京消防庁の「救急搬送データから見る日常生活事故の実態」によると、平成27~令和元年までの5年間で、誤飲を含む窒息で救急搬送された子どもは6,180人にものぼっています。
特に保育園では、給食やおやつ時間を中心に窒息による死亡事故がみられたため、窒息事故を防ぐ方法や事故が起きてしまった際の応急手当を身に着ける必要があります。
窒息したときの症状
窒息時の最初の症状は、咳き込みです。物で完全に喉が詰まると両手でかきむしるような動作や、いびきのような音を出し、徐々に呼吸も弱くなります。
呼吸が阻害されることによって血中酸素法度が低下、二酸化炭素濃度が上昇、脳などの内臓組織に機能障害を起こした状態をいいます。
咳き込んだ後、顔が真っ青になったりけいれんを起こしたり、場合によっては意識がなくなることもあります。子どもが窒息しやすい食べ物

丸くつるっとしているもの
窒息しやすい食べ物は、丸くてつるっとしている食べ物です。たとえば、プチトマト、ぶどう、さくらんぼ、こんにゃくゼリーなどが挙げられます。
ゼリーなどは、柔らかく食べやすく感じられますが、ふとした瞬間に呑み込んでしまい窒息してしまうことがあります。
食べさせる場合は食べやすいよう1/4にカットしたり、こんにゃくゼリーは凍らせても更に窒息する恐れがあるため、与えないようにしてください。
粘着性が高く飲み込みづらいもの
粘着性が高い食べ物は、飲み込みづらく喉に詰まらせてしまい、窒息につながる場合があります。
たとえば、餅やごはん、パン、焼き芋、カステラ、せんべいなどです。
水分を取り喉を潤したあと与えたり、一口量を守り、絶対に詰め込まないようにしてください。噛めるようになったら、よく噛むよう指導することも大切です。
固くて噛み切りにくいもの
リンゴや給食にでる肉類、イカ、生のにんじん、棒状のセロリ、水菜などの、かたくて噛み切りにくいものも窒息しやすい食べ物に該当します。
リンゴや肉類は小さく切り、水菜は1~1.5㎝程度に切りましょう。イカは小さく切り過熱することによって、更に固くなるので注意が必要です。
保育園でおきた窒息事故の事例
【保育園での窒息】1歳2ヶ月の男児の事例
保育園の給食で1歳2ヶ月の男児が、喉にリンゴとハンバーグを詰まらせ窒息し、死に至った事例です。
園内では「時間内に食べさせる」という暗黙のルールにより、リンゴを食べることを嫌がる男児に、リンゴとハンバーグを一緒に口にいれたところ、体をのけぞったはずみで食べ物が喉に詰まってしまいました。
その後の対策として、園では子どもの発達状況に応じた保育やマニュアルの作成・見直し、定期的な訓練の実施など、職員の危機管理意識の向上を挙げています。
参考:朝日新聞
【保育園での窒息】 4歳の男児の事例
保育園(認可子ども園)の節分行事の豆まき中に、4歳の男児が気道に大豆が詰まり窒息し、死に至ってしまった事例です。
消防庁は、気道が狭くかむ力やのみ込む力が十分でない子どもに対し、豆やナッツ類は気管支炎や肺炎を起こす恐れがあるため、3歳際ごろまでは食べさせないよう注意を呼びかけています。
参考:朝日新聞
保育士が食べていた栗を10ヶ月の男児が食べ窒息
保育園のおやつの時間に、保育士用に出された栗を10ヶ月の男児が拾い食べ、喉に詰まらせ窒息した事例です。
園児は急にむせミルクとともに戻し、保育士がすぐに背中をたたいたことで、詰まらせた栗は出てきましたが、呼吸が改善しなかったため119番通報をしました。
救急隊が到着後も男児は全く反応ないため検査したところ、気管支が栗で閉鎖されていた事が確認され、除去手術を行い事なきを得ました。
のどに詰まらせたときの対応方法

背中をたたく
背中をたたく際は、3つのステップを意識し冷静に行いましょう。
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乳児をうつ伏せにしその下側に腕を通す
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指で乳児の下あごをさあせて突き出し、上半身がやや低くなるような姿勢をする
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手の付け根で両方の肩甲骨の間を4~5回迅速にたたく
胸部を圧迫する
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背部叩打法で除去できない場合、仰向けにし胸骨圧迫の要領で、4~5回圧迫する
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2本指を乳児の両乳頭を結ぶ選と胸骨が高さする部分より少し足側におく
参考:東京消防庁
腹部を突き上げる
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こぶしを後ろから抱えるように回し、みぞおちの十分下方にあて、もう一方の手を重ね、素早く自分の方(手前上方)へぐっと突き上げる
ただし腹部を突き上げる場合は、乳児には絶対に行わないでください。1歳児以上の場合に限ります。
参考:政府広報オンライン
保育園で窒息事故を防ぐためには
子どもの目線でチェックする
保育園内だけではなく、園外で遊ぶ場合も石やたばこの吸い殻が落ちていないか、子ども目線でチェックすることで窒息事故を防ぐ事ができます。
東京消防庁によると、トイレットペーパーの芯(39mm)を通る大きさのものであれば乳幼児はのみ込む危険性があるとされています。
公園などで遊ぶ場合も、飲み込むおそれがあるものはないか、事前に保育士が目で必ず確認をするようにしてください。
食べ物は適度な大きさにカットする
保育園の給食やおやつは、適度な大きさにカットしたり、園児に合わせすりつぶしておくで窒息事故を防ぐことができます。
子どもは、よく噛まずに丸呑みしてしまう場合もあるため、調理スタッフと事前相談を行い食事の提供を行いましょう。
食べている最中に急に声をかけない
窒息事故を防止するのは、子どもが食べている最中に急に声をかけたり、大きな声を出さないようにすることが大切です。
よく噛んでいたにも関わらず、急に声をかけたりすることでビックリし、食べ物を飲み込んでしまう場合があるからです。食事中は、子どもが驚くような事は避けてください。
子どもとの時間を増やすためには保育園内の業務効率化がおすすめ

業務効率化で増やす子どもとの時間
保育園において窒息事故を防ぐには、子どもとの時間を増やすことも重要です。保育士が子どもとの時間を増やすには、日々抱えている多くの事務作業を効率化させる必要があります。
そのような場合に活用されているのが、保育ICTシステムです。保育ICTシステムは子どもとの時間を大切にしたい保育園や幼稚園に導入されており、持ち帰りの残業削減などにも役立てられています。
保育園の業務効率化におすすめな保育ICTシステム
保育ICTシステムとは
保育ICTシステムとは、インターネットを活用し、日々の保育士の業務を軽減・効率化を図るシステムのことです。
近年、保育士不足や待機児童問題を解消するため導入が普及しています。また導入には、国や自治体で補助金を設け費用の負担も軽減されています。
保育ICTシステムを導入することで、これまでのアナログ作業を簡易化し、保育士の業務負担を軽減させることが可能です。
保育ICTシステムで効率化できる業務
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登降園管理
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保護者への連絡
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指導案や日誌作成
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延長保育料計算、請求書や領収書発行
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保育士のシフト作成
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連絡帳作成
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検温や感染症チェック
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発育健康記録
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緊急連絡
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給食の献立管理
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バス運行管理
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写真管理など
▶保育ICTシステム導入のご相談はICTキッズへおまかせください!無料お問い合わせはこちらから!
窒息事故は事前対策が大切

窒息事故は多くの場合、苦しんでいることから気付く場合もありますが、その場で体が硬直し気づかないケースもあるため、事前対策をしっかり行なうことが大切です。
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子どもの目線でチェックする
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食べ物は適度な大きさにカットする
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食べている最中に急に声をかけない
万が一、子どもが窒息状態になった場合に備え、適切な処置ができるよう、定期的に気道内の異物の処置について訓練しておくと良いでしょう。
保育ICTシステムをご紹介いたします。

この記事を書いたライター
ICTキッズ編集部
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