「連携会計システムのおすすめが知りたい!各製品の違いや特徴は?」
「どの連結会計システムが自社に合っているのか判断がつかない…」
連結会計システムとは、親子会社など複数企業の決算処理をまとめ、自動化・効率化するための会計ソフトウェアです。
しかし、導入スピードや多通貨・多言語対応、サポート体制によって選ぶ製品が変わる点に不安を抱える方も多いでしょう。
本記事では厳選したおすすめ製品10選を比較し、システムの種類や選定ポイント、導入メリットなどを解説していきます。
目次
▼この記事で紹介している商品
連結会計システムのおすすめ10選【比較一覧表】
サービス名 | 提供形態 | 費用 | デモ トライアル |
導入実績 | 特徴 | 主な機能 |
---|---|---|---|---|---|---|
マネーフォワード クラウド連結会計 | クラウド | 要問い合わせ | - | シリーズ累計導入社数10万社以上 | ・最短1ヶ月で導入可能 ・個別決算データをワンクリックで閲覧可能 ・Excelの連結パッケージを簡単取込み |
要問い合わせ |
BizForecast FC | パッケージ | 要問い合わせ | 〇 デモ |
大手企業含む多数企業に導入実績あり | ・Excelの利点を活かしたインターフェース ・個別会計システムと連動可能 ・多様な連結決算に対応 |
・データ収集・連結処理 ・レポーティング・分析 ・業績評価・情報共有・開示対応 |
BTrex連結会計 | パッケージ | 要問い合わせ | 〇 トライアル |
導入実績1,000グループ以上 | ・累計900グループの声を集大成した操作性 ・大規模連結決算に対応する高速一括処理機能を実装 ・日本基準/IFRSでのデータ作成・管理に対応 |
・データ入力・連結処理 ・レポーティング・管理会計 ・範囲連結・開示連携 |
ivaSystem LCA | クラウド オンプレミス |
要問い合わせ | - | 導入実績 1,200社以上 |
・中堅・中小企業から大規模企業まで利用可能 ・連結会計と管理会計をひとつのシステムで実現 ・法令改正やビジネストレンドに迅速対応 |
・データベース連携 ・テキストファイル連携 ・制度 / 管理連結機能・自動処理 ・レポーティング ・決算開示システム連携など |
eCA-DRIVER | クラウド | 要問い合わせ | 〇 デモ |
導入実績 600社以上 |
・わかりやすいシステム ・Web収集機能で在外子会社の業務を効率化 ・多様な連結決算ニーズに対応 |
・個別会計システムデータ連携 ・整合性チェック・ドリルダウン検証・帳簿出力・連結修正仕訳自動生成など |
iCAS | クラウド パッケージ オンプレミス |
要問い合わせ | - | - | ・高速かつ正確な連結決算を実現 ・連結決算情報をWeb経由で収集 ・独自のエラーチェック機能 |
・子会社・グループ会社情報収集 ・連結決算処理・管理連結 ・連結会計処理出力帳票/経営管理資料作成・経営管理内部統制/J-SOX法への対応など |
OBIC7 連結会計システム | クラウド | 要問い合わせ | - | 大手企業含む多数企業に導入実績あり | ・単体会計から連結会計まで包括的に支援 ・IFRSや複数言語・通貨にも対応 ・ドリルダウン分析機能で手続きを早期化 |
・連結データ収集・連結自動仕訳 ・連結予算管理・連結財務諸表 ・開示データ作成・資本変動取引の一括管理など |
Oracle HFM | クラウド | 要問い合わせ | - | - | ・プライベートクラウドでコスト負担を軽減 ・必要な機能をカスタマイズできる ・特に海外拠点をもつ企業におすすめ |
要問い合わせ |
STRAVIS | クラウド | 要問い合わせ | - | 導入実績 950社 |
・サポート・サービスが手厚い ・幅広い業務範囲をカバー ・多彩な標準機能を備える |
・連結会計・管理会計 ・グループ経営データ収集基盤 ・IFRS対応など |
SUPER COMPACT Pathfinder | パッケージ | 要問い合わせ | - | - | ・自由度を持ち合わせた連結会計 ・わかりやすい連結処理 ・連携会計のプロによる保守サポートあり |
・データ収集・連結決算処理応 ・管理用資料作成など |
連結会計システムとは「財務情報を一元管理できるサービス」
連結会計システムとは
連結会計システムは、 グループ内の複数企業の財務データを集約・統合し、連結財務諸表を作成するための会計ソフト です。
子会社ごとに異なるフォーマットのデータを統一し、内部取引や資本関係の調整を自動で行うことで、人的ミスや作業負担を大幅に削減できます。
また、日本基準だけでなくIFRSやUS GAAPといった国際基準にも対応している製品が多く、グローバル企業でも安心して利用できます。
Excelでは限界がある業務の標準化と高速化を実現できるため、年々導入企業が増えています。
連結会計システムの種類
連結会計システムには、主に「クラウド型」「オンプレミス型」「パッケージ型」の3種類があります。自社のIT環境や業務特性に応じて、適したタイプを選ぶことが大切です。
クラウド型 | オンプレミス型 | パッケージ型 | |
---|---|---|---|
導入スピード | ◎(最短数日〜数週間) | △(数ヶ月かかることも) | ○(要件が合えば比較的スムーズ) |
初期コスト | 低い(月額・年額課金が主流) | 高い(サーバー・構築費が必要) | 中程度(買い切り or ライセンス型) |
ランニングコスト | 中(サブスク制) | 高(保守・運用人件費がかかる) | 中(保守契約やバージョンアップ費用) |
カスタマイズ性 | △(制限があることが多い) | ◎(自社要件に応じて柔軟に変更可能) | △(一部アドオン開発は可能) |
セキュリティ | △(ネット経由な分リスクは伴うため十分な対策が必要) | ◎(自社の基準で厳格に管理できる) | ○(環境による) |
保守・運用負担 | ◎(ベンダーに任せられる) | △(社内対応 or ベンダー委託が必要) | ○(バージョン管理・保守は必要) |
アップデート対応 | ◎自動(常に最新版) | △手動(都度対応が必要) | △手動(バージョンアップが必要) |
クラウド型
- 〇 インターネットを通じて提供されるため、サーバー構築が不要で短期間の導入が可能
- 〇 月額制や従量課金制が一般的で、初期投資を抑えつつ利用できる
- 〇 アップデートや法制度対応もベンダー側で対応してくれるため、常に最新の状態で運用可能
- △ セキュリティリスク対策が必須(ただし近年は高水準の暗号化・認証機能が導入されており、安全性は向上)
オンプレミス型
- 〇 システムを自社内のサーバーにインストールして運用する形式
- 〇 自社でインフラ環境を管理できるため、機密情報の取り扱いやカスタマイズ性に優れている
- 〇 既存の社内システムとの連携も柔軟に設計できることから、独自の業務フローがある企業にもフィット
- △ サーバー管理やメンテナンスに専門知識が必要で、導入・運用コストは比較的高めとなる点には注意
パッケージ型
- 〇 あらかじめ汎用的な機能が実装された完成済みのソフトウェア製品
- 〇 ゼロからの開発が不要なため、短期間かつ低コストで導入できる
- 〇 多くの企業に共通する連結処理や決算業務に対応しており、一定の業務に対しては即戦力
- △ 自社独自の要件に完全に一致しない場合もあるため、必要に応じてアドオン開発や他システムとの連携が必要
連結会計システムの基本機能一覧
カテゴリ | 機能 |
---|---|
連結決算・会計処理 |
|
データ収集・統合 |
|
制度・会計基準対応 |
|
経営分析・管理機能 |
|
セキュリティ・運用管理 |
|
※2GAAP:(Generally Accepted Accounting Principles)|各国や地域で受け入れられている国内の会計基準

連結会計システム選びで押さえるべき3つの比較ポイント
導入スピード・無料トライアルの有無
連結会計システムの選定において、導入スピードと無料トライアルの有無は重要な比較ポイントです。
実務での 運用開始までの時間が短縮できるかどうかが業務効率化に直結 します。
たとえば「マネーフォワード クラウド連結会計」はクラウド型で短期間導入が可能であり、「BTrex連結会計」などは無料トライアルを提供しているため、自社の業務にフィットするかを事前に確認できます。
トライアルを活用することで、UIの使いやすさやサポート体制も含めた評価ができ、失敗のリスクを減らせます。
多言語・多通貨対応やグローバル対応
グローバル展開をしている企業にとって、連結会計システムが多言語・多通貨に対応しているかは極めて重要なポイントです。
海外拠点との会計処理を統一フォーマットで進められるかどうかは、連結決算の効率性と正確性を大きく左右する要素です。
たとえば、 多通貨換算や為替差損益の自動計算機能やIFRSなどの国際会計基準にも対応 していれば、複数国の子会社データをシームレスに取り込み、一元的な財務管理が可能になります。
海外展開を視野に入れる企業には、こうしたグローバル対応の充実度が選定の決め手となります。
管理会計・データ収集・サポート体制
連結会計システムは、単なる決算処理ツールではなく、経営判断を支える管理会計の基盤としても活用されます。
そのため、 柔軟なデータ収集機能や分析レポート機能が搭載されているかを確認 することが重要です。たとえば「BizForecast FC」は、Excelライクな操作性で複雑な予算・実績の管理が可能です。
また、製品によっては業種別テンプレートや経営ダッシュボードが備わっており、非会計部門でも活用しやすい設計になっています。
加えて、導入後のサポート体制も見逃せません。導入支援や運用トレーニング、定期的なバージョンアップ対応の有無は、長期運用の安心感に直結します。
連結会計システムのおすすめ10選
マネーフォワード クラウド連結会計(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド連結会計」は、 マネーフォワードクラウドシリーズの連結会計システム です。
使いやすいUIを備え、個別決算データをワンクリックで閲覧できます。API連携により各社の財務諸表データを取得し、Excelファイルも取り込み可能です。
内部取引消去の仕訳データ表示や資本連結、連結積算表にも対応しているため、信頼性の高い財務情報を提供できます。
サービス名 | マネーフォワード クラウド連結会計 |
---|---|
提供形態 | クラウド |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | シリーズ累計導入社数10万社以上 |
特徴 | ・最短1ヶ月で導入可能 ・個別決算データをワンクリックで閲覧可能 ・Excelの連結パッケージを簡単取込み |
主な機能 | 要問い合わせ |
BizForecast FC(プライマル株式会社)

プライマル株式会社が提供する「BizForecast FC」は、 グローバルな連結経営を効果的に推進する連結会計システム です。
柔軟性と拡張性が高く、多様な連結決算に対応しています。Excelの利点を活かした入力インターフェースや分析機能があり、情報共有と保全面の強化が可能です。
処理プロセスの可視化や個別会計システムとの連動、複数処理の一括実行など、業務効率化を図るための機能も充実しています。
サービス名 | BizForecast FC |
---|---|
提供形態 | パッケージ |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | 〇:デモ |
導入実績 | 大手企業含む多数企業に導入実績あり |
特徴 | ・Excelの利点を活かしたインターフェース ・個別会計システムと連動可能 ・多様な連結決算に対応 |
主な機能 | ・データ収集・連結処理・レポーティング・分析 ・業績評価・情報共有・開示対応 |
BTrex連結会計(株式会社ビジネストラスト)

株式会社ビジネストラストが提供する「BTrex連結会計」は、 1,000以上のグループで利用されている連結会計システム です。
スタンダード、アドバンス、エンタープライズのプランがあり、連結財務諸表の作成やレポート/分析、データチェック、フローチャート設定ができます。
スタンダードプランでもIFRSと日本基準に対応し、必要な機能がすべて揃っているため、コストを抑えつつ効率的な業務運用が可能です。
サービス名 | BTrex連結会計 |
---|---|
提供形態 | パッケージ |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | 〇:トライアル |
導入実績 | 導入実績1,000グループ以上 |
特徴 | ・累計900グループの声を集大成した操作性 ・大規模連結決算に対応する高速一括処理機能を実装 ・日本基準/IFRSでのデータ作成・管理に対応 |
主な機能 | ・データ入力・連結処理・レポーティング・管理会計 ・範囲連結・開示連携 |
DivaSystem LCA(株式会社ディーバ)

株式会社ディーバが提供する「ivaSystem LCA」は、約1,200社が利用している、 国内トップシェアの連結会計システム です。
Excelフォーマットをそのまま利用したり、テキストファイルを簡単に取り込んだりする使いやすさがあります。
データ収集からレポーティング、決算開示までカバーしている他、基本機能が充実しているため幅広い企業環境に適応可能です。
サービス名 | ivaSystem LCA |
---|---|
提供形態 | クラウド オンプレミス |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | 導入実績1,200社以上 |
特徴 | ・中堅・中小企業から大規模企業まで利用可能 ・連結会計と管理会計をひとつのシステムで実現 ・法令改正やビジネストレンドに迅速対応 |
主な機能 | ・データベース連携・テキストファイル連携 ・制度 / 管理連結機能・自動処理・レポーティング ・決算開示システム連携など |
eCA-DRIVER(株式会社TKC)

株式会社TKCが提供する「eCA-DRIVER」は、子会社の レポーティングから連結処理、連結財務諸表の作成までをカバー する連結会計システムです。
国内外の子会社からのデータを活用し、自動仕訳をすることでスピーディーな制度連結ができます。
監査経験豊富な専門家がシステム設計に携わっており、監査や運用面でのサポートも充実しています。
サービス名 | eCA-DRIVER |
---|---|
提供形態 | クラウド |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | 〇:デモ |
導入実績 | 導入実績600社以上 |
特徴 | ・わかりやすいシステム ・Web収集機能で在外子会社の業務を効率化 ・多様な連結決算ニーズに対応 |
主な機能 | ・個別会計システムデータ連携・整合性チェック・ドリルダウン検証・帳簿出力・連結修正仕訳自動生成など |
iCAS(株式会社インプレス)|

株式会社インプレスが提供する「iCAS」は、 高速かつ正確な連結決算を実現する連結会計システム です。
データ収集機能が充実しており、個別会計システムや会計ソフトからのデータ取り込みやExcelの標準入力フォーマットを備えています。
600以上のエラーチェック機能も特徴で、エラー箇所の即時確認ができるため、問題が拡大する前に対処することが可能です。
サービス名 | iCAS |
---|---|
提供形態 | クラウド パッケージ オンプレミス |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | - |
特徴 | ・高速かつ正確な連結決算を実現 ・連結決算情報をWeb経由で収集 ・独自のエラーチェック機能 |
主な機能 | ・子会社・グループ会社情報収集 ・連結決算処理・管理連結 ・連結会計処理出力帳票/経営管理資料作成 ・経営管理内部統制/J-SOX法への対応など |
OBIC7 連結会計システム(株式会社オービック)

株式会社オービックが提供する「OBIC7 連結会計システム」は、 単体会計から固定資産、連結会計まで包括的に支援するシステム です。
グループ各社の会計情報を効率的に収集し、会社合算から始まる連結仕訳を自動生成します。
IFRSや複数言語・通貨にも対応しているため、在外子会社の報告業務や情報共有を効率化することが可能です。グローバルな経営体制に適した環境を構築できます。
サービス名 | OBIC7 連結会計システム |
---|---|
提供形態 | クラウド |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | 大手企業含む多数企業に導入実績あり |
特徴 | ・単体会計から連結会計まで包括的に支援 ・IFRSや複数言語・通貨にも対応 ・ドリルダウン分析機能で手続きを早期化 |
主な機能 | ・連結データ収集・連結自動仕訳 ・連結予算管理・連結財務諸表 ・開示データ作成・資本変動取引の一括管理など |
Oracle HFM(TIS株式会社)

TIS株式会社が提供する「Oracle HFM」は、 特に海外に拠点を持つ企業に適した連結会計システム です。
企業内に設置・構築されたプライベートクラウド型なので、導入・保守・運用のコストを抑えつつ、強固なセキュリティ体制で運用できます。
企業ごとに必要な機能をカスタマイズでき、既存の会計システムとの連携もスムーズです。
サービス名 | Oracle HFM |
---|---|
提供形態 | クラウド |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | - |
特徴 | ・プライベートクラウドでコスト負担を軽減 ・必要な機能をカスタマイズできる ・特に海外拠点をもつ企業におすすめ |
主な機能 | - |
STRAVIS(株式会社電通国際情報サービス)

株式会社電通国際情報サービスが提供する「STRAVIS」は、950社以上の導入実績を持ち、 多彩な標準機能を備えた連結会計システム です。
業務のカスタマイズが可能で、制度連結はもちろん、月次連結や連結予算、中期経営計画なども柔軟に対応できます。
公認会計士やコンサルタントによる改善が定期的に行われる他、法制度対応や運用支援においても充実したサポートを提供しています。
サービス名 | STRAVIS |
---|---|
提供形態 | クラウド |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | 導入実績950社 |
特徴 | ・サポート・サービスが手厚い ・幅広い業務範囲をカバー ・多彩な標準機能を備える |
主な機能 | ・連結会計・管理会計・グループ経営データ収集基盤 ・IFRS対応など |
SUPER COMPACT Pathfinder(富士通株式会社)

富士通株式会社が提供する「SUPER COMPACT Pathfinder」は、 幅広い業種・業態の連結会計に対応する柔軟性と拡張性を備えたシステム です。
3つのシステムからなり、連結決算、データ収集、管理用資料作成を自由に組み合わせて利用できます。
必要な機能を組み込むことでシステムを効率化し、コストを削減することが可能です。
サービス名 | SUPER COMPACT Pathfinder |
---|---|
提供形態 | パッケージ |
費用 | 要問い合わせ |
デモ・トライアル | - |
導入実績 | - |
特徴 | ・自由度を持ち合わせた連結会計 ・わかりやすい連結処理 ・連携会計のプロによる保守サポートあり |
主な機能 | ・データ収集・連結決算処理応 ・管理用資料作成など |
連結会計システム選定のステップと注意点
連結会計システムの導入においては、価格や機能だけでなく、実務との整合性や運用体制も含めて慎重に検討する必要があります。
ここでは、失敗を避けるために押さえるべきステップと注意点を整理します。
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STEP.1
自社の業務フローを整理・可視化する
まずは現行の業務プロセスを把握し、どの範囲まで自動化・効率化したいのかを明確にしましょう。
たとえば、子会社ごとに管理会計ルールが異なる場合、それに対応できる柔軟性を備えたシステムが必要です。
導入後に業務フローを大幅に変更することは難しいため、 現場の運用実態との適合性を確認することが重要 です。
-
STEP.2
トライアルやデモ環境で実際に操作してみる
導入候補のシステムは、必ず操作感や画面設計を事前に確認しましょう。
無料トライアルやデモ環境が提供されている製品では、実際の入力作業や帳票作成の流れを試すことで、自社との相性が具体的にイメージできます。
特に 経理部門以外の関係者とも共有し、全体の利便性を評価 することがポイントです。
-
STEP.3
サポート体制と導入後の対応力を見極める
導入時だけでなく、運用開始後のサポートも重要です。
特に制度改正やグループ再編がある企業では、 定期的なアップデート対応やコンサルティング支援の有無 が安心材料になります。
また、チャット・電話・訪問など、サポート手段の違いも選定の際にチェックしておきましょう。
-
STEP.4
将来の事業拡大や海外展開も見据える
現在の課題だけでなく、将来のスケーラビリティも考慮することが重要です。
今後、子会社が増える予定や海外進出を計画している場合、 多言語・多通貨対応や拠点追加の柔軟性 がある製品を選んでおくことで、追加投資を抑えながら継続的に活用できます。
連結会計システムの導入メリット
- グループ全体の決算業務を自動化・効率化できる
- 内部取引や資本連結の処理ミスを防げる
- 決算の早期化と正確性向上につながる
- IFRSなど複数の会計基準に対応可能
- 経営分析やガバナンス強化に貢献する
- 全体把握によるリスク管理の強化
連結会計システムを導入する最大のメリットは、グループ企業全体の決算業務を効率的かつ正確に処理できる点にあります。
内部取引の相殺や資本連結など、複雑でミスが起きやすい処理も自動化でき、ヒューマンエラーを大幅に削減できます。
また、IFRSや日本基準など複数の会計基準に対応している製品も多く、グローバル企業でも安心です。
加えて、リアルタイムでの財務把握や経営指標の可視化も可能となり、戦略的な意思決定やガバナンス強化にもつながります。
連結会計システム導入で注意すべきデメリット
- 導入・運用コストがかかる
- 自社の業務に合わない場合はカスタマイズが必要
- 社内教育・運用定着に時間がかかる
- データ形式の統一やルール整備が前提となる
- グループ会社との調整が必要になる
連結会計システムの導入には、初期費用や月額費用などのコスト負担が発生します。特にオンプレミス型や高機能な製品では、カスタマイズ費用も大きくなる可能性があります。
また、グループ各社で使用する帳票やデータ形式を統一する必要があり、事前準備や社内教育にも時間がかかります。
システムを最大限に活用するには、運用ルールの整備や社内外の関係者との連携が不可欠です。
そのため、 導入にあたってはコスト対効果や運用体制を慎重に見極める必要があります 。
連結会計システムを導入すべき企業
- 複数の子会社・関連会社を保有している企業
グループ会社が多い企業では、各社の財務データを集約し、統一ルールで処理する必要がある。
連結会計システムを導入することで、内部取引の相殺や資本連結が自動化され、決算業務の負担を大幅に軽減可能。 - グローバル展開している企業(海外拠点を持つ)
多通貨・多言語・複数会計基準への対応が求められる企業では、手作業での対応は限界がある。
連結会計システムは、IFRS対応や為替換算、海外子会社からのデータ収集も対応でき、グローバル経営を支援。 - 上場企業や上場を目指す企業
上場企業は、迅速かつ正確な連結決算の提出が義務付けられており、監査対応も重要。
連結会計システムは、内部統制の強化や監査対応に必要な証跡管理にも対応しており、企業の信頼性向上に貢献。 - Excel中心の決算作業で限界を感じている企業
表計算ソフトでは複雑な連結処理や変更管理に対応しきれず、ミスの温床になることも。
連結会計システムを使えば、属人化の解消やバージョン管理の自動化により、業務品質の安定と属人リスクの低減が可能。 - 決算の早期化・経営分析を重視する企業
決算を迅速に締め、リアルタイムで経営状況を把握したい企業には、連結会計システムの導入が有効。
自動処理やダッシュボード機能を活用することで、業務スピードを上げつつ、経営判断の精度を高められる。
グループ経営に強い「マネーフォワードクラウド」
連結会計に取り組む企業には、グループ全体の業務効率と正確性を両立できる会計システムが不可欠です。
「マネーフォワードクラウド会計」は、クラウド型で導入もスムーズ。グループ各社の仕訳データを一元管理でき、連結処理に必要な情報も柔軟に活用できます。
さらに、連携可能な「マネーフォワード クラウド連結会計」を併用すれば、決算業務の効率化だけでなく、経営分析・モニタリングにも活用可能。グループ経営の透明化と迅速な意思決定をサポートします。

よくある質問
A
連結会計システムの導入が進んでいる背景には、グループ経営の複雑化やIFRSなど国際会計基準への対応強化があります。手作業による連結処理では限界があり、決算の早期化やミス削減、経営情報の可視化が求められる中、自動化・標準化を実現できる連結会計システムの重要性が高まっているためです。
A
はい、多くの連結会計システムは、弥生会計・勘定奉行・PCA・SAPなどの会計ソフトとCSV・APIで連携が可能です。グループ各社で異なる会計ソフトを使用していても、標準フォーマットで仕訳データを取り込める製品が多くあります。
A
ERP(基幹業務システム)と連携できる製品も増えています。SAPやOracleなどのERPとデータ連携することで、販売・購買・在庫データを含む詳細情報を連結処理に活用でき、より高度な経営分析や業務効率化が実現します。
A
はい、多くの製品では、会計ソフトから出力された仕訳データをCSVやAPIで自動取込できます。事前に勘定科目や部門コードをマッピングすることで、スムーズなデータ統合が可能です。
A
Excelベースで管理している企業向けに、Excel形式のインポート機能を備えた連結会計システムも多くあります。指定フォーマットに整えることで、システムへの入力負荷を大幅に軽減できます。
A
はい、各社が異なる会計システムや管理体制を持っていても、データ受け渡し形式を統一することで導入可能です。特に柔軟な取込機能を持つクラウド型やパッケージ型製品が適しています。
まとめ
連結会計システムは、単に決算処理を効率化するだけでなく、経営判断に資する情報を迅速かつ正確に把握するための重要な基盤です。
本記事では、導入スピードや多通貨対応、Excelとの親和性などの観点から、おすすめ製品をタイプ別に比較しました。
システム選定にあたっては、自社の業務フローや将来的な展開も視野に入れ、トライアルやサポート体制を活用しながら慎重に見極めることが大切です。
マネーフォワードクラウドなら、会計・経費精算・請求書管理から連結会計まで、グループ全体の業務をシームレスにつなぎ、経理の生産性を大幅に向上させ、煩雑な手作業から脱却し、経営判断に集中できる体制づくりを支援します。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!