「個人事業主でも法人契約できる格安SIMってあるの?」
「格安SIMはキャリアが多くて選び方が分からない…」
格安SIMとは、大手3キャリアの回線を利用するMVNOなどを含む通信サービスで、法人契約対応プランも増えています。
個人事業主でもみなし法人として契約できるケースがありますが、「どのキャリアがおすすめ?」「どこが安い?」など、契約先を選定しかねている事業者も多いはずです。
本記事では、おすすめ格安SIMの料金やかけ放題プラン、支払い方法などを比較。法人契約のメリットや契約手順や注意点まで丁寧に解説します。
目次
▼この記事で紹介している商品
法人契約とは?個人事業主も「みなし法人」として契約可能な理由
法人契約と個人契約の違い
法人契約と個人契約では、名義・契約目的・請求方法などに違いがあります。
法人契約は、会社や事業としての利用を前提としており、名義も法人または個人事業主として登録されます。そのため、 請求書払いが可能であったり、法人割引が適用されたりする点が大きなメリット です。
一方、個人契約は個人名義での契約となり、ビジネス利用が前提ではないため、業務用携帯のコスト管理や複数回線の一括管理には不向きです。
事業で利用するなら、より柔軟な対応が可能な法人契約を検討すべきでしょう。
「みなし法人」として契約可能なケース
個人事業主であっても、 事業実態があり必要な書類を提示すれば、「みなし法人」として法人契約が可能 なケースがあります。
具体的には、開業届や屋号付きの銀行口座、青色申告書などを提出すれば、審査が通る事業者も多く存在します。
副業レベルでも事業性があれば、法人契約の恩恵を受けられる可能性がある
個人事業主が法人契約するメリット
個人事業主が法人契約を利用する最大のメリットは、経費処理がしやすくなる点です。 携帯料金を事業用として明確に分けて管理でき、青色申告などで経費として計上しやすくなります 。
また、請求書払いができるサービスも多く、会計処理の簡略化やキャッシュフローの調整にも役立ちます。
さらに、複数台契約による割引や、法人向けのサポート窓口が利用できる点も利点です。
結果として、業務効率の向上とコスト最適化が実現しやすくなるため、事業運営において大きな助けとなるでしょう。

格安SIM会社会社を選ぶポイント
- 法人契約に対応しているか:申し込み条件や必要書類を事前に確認
- 支払い方法の柔軟性:請求書払いや口座振替に対応していると会計処理が簡単になり、現金出納の管理もスムーズに
- かけ放題や大容量データプランの有無:自社の業務スタイルに合ったオプションを選ぶことで、通信コストが最適化
- 契約期間や違約金の有無:「縛りなし」で始められるサービスは乗り換えもしやすいため安心
- 複数回線契約への対応:一括請求や台数管理に対応していれば、運用面でもメリットがある
- サポート体制の充実度:ビジネス利用では通信トラブルが業務に直結するため、専用サポートがあるかを確認
- セキュリティ機能の充実度:MDM(モバイル端末管理)やウイルス対策アプリの導入が可能かどうかをチェック
法人契約可能な格安SIM9選【比較表】
キャリア | データ容量 | 月額料金(税込) | かけ放題(税込) | 支払い方法 | 回線種別 |
---|---|---|---|---|---|
mineo | 500Mb~30GB | 770円/月〜 ※データ通信のみの場合 ※auプラン利用の場合 |
|
クレジットカード 口座振替 |
au/ドコモ/Softbank |
BIGLOBEモバイル | 100MB〜300GB | 770円/月〜 ※データ通信のみの場合 |
|
口座振替 銀行振込(請求書) ※コンビニ支払い含む |
au/ドコモ |
楽天モバイル | 3GB〜無制限 | 1,078円/月〜 |
|
口座振替 銀行振込(請求書) |
楽天 |
ワイモバイル | 4GB〜35GB | 1,408円/月〜 ※シンプル2プランの場合 |
|
クレジットカード 口座振替 請求書払い |
Softbank |
NifMo | 1.1GB〜50GB | 704円/月〜 ※データ通信のみの場合 |
|
口座振替 銀行振込 |
ドコモ |
UQモバイル | ~30GB | 4,048円 ※トクトクプラン2の場合 |
|
クレジットカード 口座振替 請求書払い ※コンビニ支払い含む |
au |
イオンモバイル | 1GB〜200GB | 528円/月〜 ※データプランの場合 |
受付停止中 | クレジットカード | au/ドコモ |
LIBMO | 3GB〜30GB ※音声SIM+通話定額セットであれば500MB~ ※低速200kbps・容量無制限のライトプランあり |
780円/月〜 ※データプランの場合 ※別途、法人帯域使用料550円/月が発生 ※公式に税表示なし |
|
クレジットカード ISPまとめて請求 ※TNCまたは@T COMのインターネットサービスを利用時に選択可能 |
ドコモ |
日本通信 | 1GB〜50GB | 209円/月〜 ※データプランの場合 |
※プランにより変動 |
口座振替 | ドコモ/Softbank |

mineo
mineoはauやsoftbank、ドコモの回線に対応してる「トリプルキャリア」 が特徴です。
会社や事業所の立地にあわせて、電波が通じやすい回線を選択すれば、快適な通信環境でスマホを利用できます。
用途に合わせてプランを選べるほか、余ったデータ容量は翌月に社内でシェアできるため、無駄なく利用できる点も魅力。
SIMごとに利用端末を指定できるので、不正利用も防止でき、もしものときはSIMの緊急停止も可能です。
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルは、 100MB~300GBのデータSIMや音声通話SIM、IoT/M2M向けなど豊富な料金プラン から選択可能です。
MM総研の調査で「ストレスなく利用できるレベル」をクリアした高品質なネットワークが強みです。
また、固定IPアドレスやかけ放題、ボリュームチャージなどビジネスシーンに役立つオプションサービスも充実しています。
加えて、口座振替と請求書払いに対応しており、コンビニ支払いも可能なため、柔軟な支払い手段を希望する場合にも重宝です。
楽天モバイル
楽天モバイルは、 月額3,278円でデータ容量を無制限に利用できる大容量かつ低コストなプランが魅力 です。
海外ローミングも月2GBまでは無料で利用できるため、海外出張がある場合にも重宝。
また、「Rakuten Link Office」という通話アプリを利用すれば、国内・海外への通話も無料でかけ放題です。
また、上記の音声SIMに加えて、3GB・7GB・30GBからようりゅを選択できるデータ専用プランも提供されています。
ワイモバイル
ワイモバイルは、4GB/30GB/35GBから、利用料に合わせて選べるシンプルな料金形態が特徴です。
2回線以上まとめて契約した場合、回線ごとに870円(税抜)の割引が適用 されるため、社員が複数人いる事業者はよりお得に利用可能。
通話オプションに関しても、10分以内の国内通話が無料になる「だれとでも定額+」と、通話時間・回数無制限で国内通話がかけ放題となる「スーパーだれとでも定額+」から柔軟に選べます。
NifMo
NifMoは、1.1GB~50GBまで6段階のデータ容量からプランを選択でき、容量の追加も0.5GB単位で行えるため、無駄なく利用できるのが特徴です。
同じ契約のグループ内であればデータ通信容量を分け合って使える 「シェアプラン」というサービスも提供されているため、社員間で効率よく使い切ることが可能。
音声SIM向けに、月額913円(税込)で利用できる通話定額オプション「10分かけ放題」も提供されています。
UQモバイル
UQモバイルは、データ35GBと10分以内の国内かけ放題がセットになった「コミコミプランバリュー」と、利用量に応じて2段階の料金設定がされている「トクトクプラン2」の2プランが提供されています。
余ったデータ容量は翌月に繰り越せるため、無駄なく利用可能です。
また、クレジットカード、口座振替、請求書払いに対応しており、 コンビニ支払いも可能な柔軟性もメリット です。
イオンモバイル
イオンモバイルは、最大200GBまで21段階でプランを選べるため、テレワークなどでデータ利用量が多い企業でも速度制限の心配なく利用できます。
2~8回線をまとめて契約できるシェアプランなら、1回線当たりの通信費が割安になる ため、複数人で運営している小規模スタートアップにもおすすめです。
毎月プラン変更も可能なため、事業状況や稼働スタイルの変化にも柔軟に対応しながら無駄なく使える点も魅力です。
LIBMO
LIBMOは、TOKAIコミュニケーションズが提供する法人向けモバイルサービスです。
低速200kbps・容量無制限のデータSIMライトプランは、月額480円(税表示なし)から 利用でき、小規模運用にも対応できます。
また、通話定額オプション「10分かけ放題 for BIZ」は、専用アプリなしで利用できる利便性の高さも魅力です。
日本通信
日本通信は、 1GB月額209円(税込)※1から利用できる圧倒的低コストが魅力 の格安SIMです。
音声SIMも、【1GB】290円/月※2、【20GB】1,390円/月※2(「月70分無料通話」込み)、【50GB】2,178円※2(「月70分無料通話」込み)と、リーズナブルで充実したプランが展開されています。
VoLTE対応で高品質な通信が利用でき、1GBあたり220円※2で最大100GB、までデータ量を追加することも可能です。
※1データ通信専用の場合
※2いずれも公式に税表示なし
最新機種や大人気スマホが月額990円〜
自社に合った最安プランをプロに相談!用途別に選ぶおすすめ格安SIM
通話(かけ放題プラン)重視
通話を多用する業種には、かけ放題オプションの充実度が重要です。
かけ放題には「〇分以内かけ放題」という 通話ごとの時間制限型 、「1ヶ月合計〇分までかけ放題」という 累積型 、「時間制限なし」の 無制限型 など複数のタイプがあります。
各タイプで最もオプション料金がリーズナブルなのは遺憾のキャリアです。
- 10分以内かけ放題→日本通信
- 時間累積かけ放題→楽天モバイル(1分あたりの料金を算出)
- 時間無制限かけ放題→日本通信
データ大量利用(無制限・大容量)
オンライン会議や外出先でのクラウド作業、在宅ワークが多い業態 では、大容量または無制限プランが欠かせません。
50GB以上の超大容量に対応可能なのは以下のキャリアです。
- BIGLOBEモバイル
- 楽天モバイル
- イオンモバイル
なお、30GB~50Gの中容量を選びたい場合、ワイモバイルやNifMoもおすすめです。
経費処理や請求書支払重視
経費管理を効率化したい個人事業主には、請求書払い対応の格安SIMがおすすめです。
- BIGLOBEモバイル
- 楽天モバイル
- ワイモバイル
- UQモバイル
特に、BIGLOBEモバイルとUQモバイルはコンビニ支払いにも対応可能なため、より気軽に支払い対応できて便利です。

個人事業主が契約する際の手続き、必要書類
提出書類一覧
- 開業届(税務署の受付印があるもの)や青色申告書・納税証明書・印鑑登録証明書
- 契約者の本人確認書類(免許証など)
- 屋号付きの銀行口座の通帳コピー(銀行支払いの場合)
法人携帯の申込フロー
- 申し込みフォームまたは営業窓口を通じて契約希望を伝え、必要書類を提出
- 回線数・データ容量・通話プランなど、利用目的に合わせて最適なプランを選定
- 審査が行われ、問題がなければ契約成立
- SIMカードが郵送で届いた後、端末設定を行い利用開始
請求書払いを希望する場合は、別途審査や書面契約が必要なこともあるため、導入時のスケジュールには余裕を持ちましょう。
格安SIMを法人契約する際の注意点
- 個人事業主は契約可能か事前に確認が必要
すべての格安SIMがみなし法人を法人契約の対象としているわけではないため、事前に公式サイトや問い合わせ窓口で対応可否と条件を確認しましょう。 - 必要書類の準備は不備がないよう慎重に行う
書類に不備があると審査が通らず契約できないこともあるため、事前に準備し、最新書類を揃えておくことが重要です。 - 支払い方法が限定されている場合がある
多くの格安SIMはクレジットカード払いが基本で、請求書払いや口座振替に対応していない場合もあります。希望の支払い方法に対応しているか事前に確認が必要です。 - サポートが限定的な場合がある
格安SIMは低価格の代わりに、電話や訪問によるサポートが受けられないことがあります。法人利用ではトラブル対応の迅速さが求められるため、サポート体制が整っている事業者かどうか事前に確認しましょう。
よくあるQ&A
A
多くの格安SIMでは、かけ放題は基本プランとは別にオプション契約が必要です。
A
法人向けのセキュリティオプションが提供されていない場合は、自社で端末管理(MDM)やセキュリティアプリを導入することが推奨されます。たとえば、ウイルス対策ソフトやリモートロック機能付きの端末を活用することで、情報漏洩や不正アクセスのリスクを軽減できます。また、業務用のクラウドサービスにログイン制限をかけるなどの対策も有効です。
A
多くの格安SIMでは、最低利用期間や解約金が設けられていないため、気軽に乗り換えが可能です。乗り換えを行う場合は、MNP(電話番号ポータビリティ)を利用すれば、番号をそのまま引き継いで新たな事業者と契約することが可能です。

まとめ
個人事業主でも「みなし法人」として法人契約ができる格安SIMは、コスト面・通話品質・請求管理の面で大きなメリットがあります。
とくに、かけ放題や請求書払い、柔軟な契約条件を備えたサービスを選べば、事業運営の効率化につながります。本記事で紹介した比較表や用途別の選び方を参考に、自社に最適なプランを見つけましょう。

この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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