「つけっぱなしとこまめに消すの、どっちが電気代節約に繋がる?」
「エアコンの風量は自動運転の方が良いって聞いたけどホント?」
エアコンは家庭の電気代の中でも大きな割合を占める家電なので、節約において無視できない要素です。
しかし、「いちばん電気代が安い設定は?」「冷房と除湿はどっちが良い?」といった疑問を抱く方も多いはずです。
本記事では、電気代節約につながるエアコンの使い方や空調効率を高めるコツ、冷房・除湿の違い、自動運転の効果まで徹底解説し、あなたの節電をサポートします。
目次
エアコン電気代の基本知識
エアコンは家庭の電気代でも多くの割合を占める
エアコンは家庭で消費する電力の中でも大きな割合を占める家電です。
特に真夏のピーク時間帯では冷房稼働が重なり、電気代が跳ね上がる要因になります。冬も暖房利用が増えるため、年間を通してエアコンの影響は無視できません。
つまり、 エアコンの使い方を工夫することが、家庭全体の電気代削減に直結 します。まずは電気代の中でエアコンがどれほど比重を持つのかを理解することが、節約の第一歩です。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、夏季・冬季ともにエアコンが家庭の電力使用量の約3割を占めるとされています
電気代が高くなる主な要因
- 外気温
外気温と設定温度の差が大きいほど、室内を快適に保つために多くの電力が必要になる - 設定温度
夏は低すぎる温度、冬は高すぎる温度にすると消費電力が急増 - 長時間の稼働
1日中つけっぱなしにすると、電気代が跳ね上がってしまう - フィルターの汚れや断熱不足といった環境要因
冷房/暖房効率が低下し、無駄な消費電力が増えてしまう
運転モードによる電気代の違い
冷房と除湿はどちらが安い?
結論から言うと、冷房と除湿のどちらが安いかは状況によって変わります。 除湿機能はいくつかの運転方式に分類されるため、違いを理解してうまく使い分けることが大切 です。
一般的に「弱冷房除湿」は冷房よりも消費電力が少なく、湿気を取ることで体感温度を下げられるため節約につながりやすいです。
一方、「再熱除湿」という方式は、空気を一度冷やして除湿した後に再び温めるため、冷房以上に電力を消費します。
そのため、夏場の節約を意識するなら「弱冷房除湿」を選ぶのが有効です。ただし、室温が下がらない場合は冷房運転に切り替えた方が効率的です。

エアコンの冷房とドライ(除湿)ってどっちが経済的?方式別電気代と上手な使い分け術
冷房とドライの違い、それぞれの役割と使うべきシーン、電気代を節約するための適切な使い方について詳しく解説
詳しくはこちら自動運転は本当に電気代が高いのか?
「自動運転は高くつく」と思われがちですが、 実際には節約につながるケースも多い です。自動運転では室温や湿度をセンサーで検知し、最適な風量や運転モードを自動調整します。
確かに起動直後は強風で一気に冷やすため消費電力が高くなりますが、設定温度に到達した後は自動的に運転を抑えるため、結果的に手動で強運転を続けるより効率的です。
特に初心者や細かい調整が苦手な方にとって、自動運転は「過不足なく効率的に冷暖房できる」安心のモードです。
自動運転は必ずしも電気代が高いわけではなく、むしろ省エネ効果が期待できる機能と言えます
エアコン節約の基本テクニック
- 設定温度:夏28℃/冬20℃前後
- 風量は「自動」、風向きは夏「上向き」/冬「下向き」
- 定期的なフィルター掃除・室外機の点検
設定温度の目安:夏28℃/冬20℃前後
エアコンの節約で最も効果が大きいのは「設定温度の調整」です。
夏は冷やしすぎを避け28℃前後を目安に、冬は逆に暖めすぎを避け20℃前後を目標にする と、快適さを保ちつつ無駄な消費を防げます。
温度を1℃変えるだけで、冷房で約13%、暖房で約10%の消費電力量を削減できる
風量・風向きの調整で効率アップ
エアコンの風量や風向きを正しく設定することで、効率的に室内を快適にできます。
冷房時は風向きを上向きにすることで冷たい空気が部屋全体に循環しやすくなります。逆に暖房時は風向きを下向きに設定し、下にたまりやすい冷気を効率よく暖めることが重要です。
風量は「自動」に設定することで、無駄に強風を続けることなく最適な出力で運転してくれます 。常に弱風にしてしまうと、かえって冷暖房効率が下がり、消費電力が増えることがあります。
フィルター掃除・室外機の点検で無駄を防ぐ
エアコンのフィルターや室外機は、 汚れやホコリがたまると空気の流れが悪くなり、余分な電力を消費する原因に なります。
目安としては2週間に1度のフィルター掃除が理想とされており、定期的に掃除をするだけで年間数百円から数千円の節約効果が見込めます。
また、室外機の周囲に物を置かず、風通しを良くすることも重要です。直射日光が当たる場所では日よけを設置することで冷却効率が上がり、電気代の節約につながります。
定期的なフィルター掃除により、冷房で約4%、暖房で約6%の消費電力量を削減できる
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エアコンの節約術だけでなく、電力会社や料金プランを切り替えることで、さらに大きなコスト削減が可能です。
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環境整備でできる節約術
- 遮光カーテンや断熱材の活用
- サーキュレーター・扇風機との併用
- 家の断熱性能を高める
遮光カーテンや断熱材の活用
室内の温度を効率的に保つには、エアコンの性能だけでなく環境整備も重要です。
特に夏は窓から侵入する熱が室温上昇の大きな要因となる ため、遮光カーテンや断熱フィルムを活用することで冷房効率を高められます。
冬は断熱材や窓用の断熱シートを使うことで、暖房で温めた空気を逃さず維持できます。
これらの工夫により、エアコンが無駄な電力を消費しなくて済みます。費用も比較的手頃で、長期的に見れば光熱費削減効果は大きく、家庭で簡単に取り入れられる実践的な節約方法です。サーキュレーター・扇風機との併用
エアコンの効率を高める方法として、サーキュレーターや扇風機の活用は非常に有効です。
- 冷房時:下にたまる冷気を攪拌し、部屋全体に均一に行き渡らせることができます。
- 暖房時:天井に上がった暖気を下に送り、足元の冷えを解消します。
これにより設定温度を上げ下げせずとも快適さを保ち、結果的に電気代削減につながります。
サーキュレーターや扇風機は消費電力が小さく、1時間あたり数円程度で稼働できる ため、エアコン単体運転よりもはるかに効率的です。
サーキュレーターや扇風機との併用で設定温度を1〜2℃調整すれば、最大30%前後の消費電力を削減できる
家の断熱性能を高める工夫
エアコンの節約を長期的に考えるなら、住宅自体の断熱性能を見直すことも効果的です。 窓やドアの隙間から外気が入り込むと、冷暖房効率が大きく下がり 、電気代が高くなります。
隙間テープや断熱パネルなどを設置するだけで、外気の流入を大幅に抑えることが可能です。また、床にラグを敷いたり壁に断熱シートを貼ったりすることで、室温を安定させられます。
これらの工夫はDIYで手軽に取り入れられるものも多く、費用対効果の高い投資といえます。結果として、エアコンの稼働時間や出力を減らし、光熱費全体を抑える効果が期待できます。
電気代節約に役立つ便利機能とサービス
スマートリモコンで外出先から操作
スマートリモコンを使えば、外出先からエアコンをオン・オフしたり、温度を調整したりできます。これにより 「消し忘れによる無駄な電力消費」を防げる のが大きなメリットです。
また、帰宅時間に合わせて自動でエアコンを稼働させれば、長時間つけっぱなしにする必要もありません。
電力会社アプリでリアルタイム使用量を把握
多くの電力会社では、会員ページや専用アプリで30分ごとの電気使用量を確認できるサービスを提供しています。
これを活用することで 「どの時間帯に電力消費が多いのか」を可視化でき、効率的な使い方を見直すヒントに なります。
例えば、昼間のピーク時に冷房を強く使いすぎていることに気づけば、設定温度や運転方法を工夫するきっかけになります。
リアルタイムに近いデータを家庭で確認できるため、節電意識を高めやすいのもポイントです。
AIや省エネモード搭載エアコンの活用
最新のエアコンには、AI制御や省エネモードが搭載されているモデルが増えています。
AI制御では 部屋の温度や湿度、在室状況を自動で判断し、必要な時に必要なだけ冷暖房を行います 。これにより無駄な運転を防ぎ、従来機種よりも効率的に省エネを実現します。
また、省エネモードを活用することで風量を抑えつつ快適性を維持でき、電気代削減に直結します。
古いエアコンを使い続けるより、最新機種へ買い替えた方が長期的には経済的な場合も多い
電力会社の見直しでさらに節約
新電力と大手電力の料金比較
電気代を抜本的に見直すには、エアコンの使い方だけでなく契約先の電力会社を比較することも有効です。
大手電力会社と新電力を比較すると、 基本料金や従量料金に差があり、家庭の利用状況によっては新電力の方が安くなるケースがあります 。
特にエアコンを長時間使用する夏や冬は電力消費量が増えるため、従量料金が安いプランを選ぶと大きな節約効果を得られます。
電力自由化以降は選択肢が増えているため、自宅の使用パターンを踏まえて比較検討することが、固定費削減に直結する重要なポイントです。
家庭に合った料金プランの選び方
電力会社を見直す際は「自宅のライフスタイルに合ったプランを選ぶ」ことが欠かせません。
重要なのは「電気を使う時間帯」と「使用量」を正確に把握し、それに合った料金体系を選ぶこと です。
例えば、日中に家事を済ませる家庭なら昼間の料金が安いプランが有利な一方、夜間の電力利用が多い家庭では夜間割引プランが適しています。
単純に安さだけで選ぶのではなく、ライフスタイルに最適化した契約が、結果的に最も高い節約効果を生み出します。
乗り換え時の注意点
- 現在契約しているプランに解約金や違約金が設定されていないかを確認
- 新電力の中には提供エリアが限定されている会社もあるため、自宅が対象かどうか事前に調べる
- 契約特典やキャンペーンに惹かれて安易に選ぶと、長期的には割高になるケースもあるため要注意
電力会社の見直しは大きな節約につながりますが、 条件をしっかり確認したうえで慎重に判断することが成功の鍵 となります。
よくある疑問Q&A
A
結論から言えば、外出時間の長さで判断するのがポイントです。短時間の外出(30分〜1時間程度)であれば、つけっぱなしにしておいた方が再起動時の消費電力を抑えられるため効率的です。一方、1時間以上外出する場合は電源を切った方が確実に節約になります。
A
扇風機やサーキュレーターをエアコンと併用すると、室内の空気が効率よく循環し、体感温度を下げる効果があります。冷房では冷気を攪拌して部屋全体を均一に冷やし、暖房では天井にたまる暖気を下げることで快適さを高めます。これにより、設定温度を1〜2℃緩和でき、電気代を最大30%ほど削減できるケースもあります。扇風機の消費電力は非常に小さく、1時間で数円程度のコストしかかからないため、エアコン単独よりも経済的です。
A
10年以上使用している古いエアコンは、新しい省エネ型モデルと比べると消費電力が大きく異なります。最新機種はインバーター制御やAI運転、省エネモードを搭載しており、同じ運転条件でも電気代が2〜3割安くなることがあります。買い替えには初期費用がかかりますが、月々の電気代が下がるため、数年で元を取れるケースも少なくありません。特に長時間利用する家庭では、古い機種を使い続けるより買い替えの方が経済的です。
まとめ|家庭でできる電気代節約+電力会社の見直し
エアコンの電気代は、設定温度や運転モード、フィルター掃除やサーキュレーターの活用など、日常的な工夫で確実に節約できます。
遮光カーテンや断熱材を使った環境整備も効果的で、小さな積み重ねが年間数千円から数万円の違いを生み出します。
さらに大きな節約を狙うなら、電力会社や料金プランの見直しも欠かせません。家庭の使用状況に合わせた契約を選ぶことで、固定費を根本から抑えることができます。
まずは「身近な節電術」と「契約見直し」を組み合わせて、無理なく電気代削減を実現しましょう。

この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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