せっかく起業するのであれば、黒字経営は実現したいもの。オープンしたものの客足が伸びずに赤字に陥ってしまうのは避けたいところです。本記事では、居酒屋の起業までに抑えておきたい手順について解説。黒字化経営を成功させるヒントもお伝えしますので、参考にしてみてください。
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居酒屋起業で理解しておくべきこと
自分の店を持つという目標に、憧れたことがある人も多いでしょう。こちらでは居酒屋起業前に理解しておきたいポイントについてまとめました。
・居酒屋起業のメリット
居酒屋を起業する場合、ドリンクの原価が安いことから、利益率が高く、黒字化経営しやすいというメリットがあります。短期間で経営を安定させたいと考えている方にとって、ドリンクをメインにできる居酒屋はオススメといえるでしょう。
また居酒屋は小規模スペースでも経営が行えるため、テナント費を削減できるというメリットもあります。立ち飲み文化も浸透しているため、店舗の椅子を置く場所を減らし、固定費を抑えることもできるでしょう。
・居酒屋起業のデメリット
顧客の獲得が成功しなければ、経営が息詰まるというのが居酒屋のデメリットの1つです。とくに店舗の立地は重要でしょう。いくら優れたメニューがあっても、集客が出来なければ経営はうまくいきません。立地によって大きく集客数が異なるのは、飲食店全体のデメリットとも言えそうです。
また気を付けたいのが食中毒の問題。加熱しても殺菌しきれない菌もあるため、衛生管理は非常に重要です。万が一食中毒が起きてしまえば、休業になる以外にも、社会的な信頼を失う可能性もあります。原材料や調理器具の管理は、徹底して行いましょう。
・自分で起業するのかフランチャイズでやるのか
一人で開業する場合は自由度が高いのが特徴です。メニューの選定から店舗の外観、コンセプトなど全て自分で決めることができます。また売上が出れば自分の手元に残りやすいという魅力も。しかしながら、飲食店経営のノウハウがないと資金繰りがうまく行かないというリスクもあります。
フランチャイズの場合、フランチャイズ本部の支援を受けることができます。コンセプトの設定や営業マニュアルがあるため、成功店舗のノウハウをそのまま活かせます。気になる点としては、自分のオリジナル性を出せないこと、本部に支払うロイヤリティが発生する点でしょう。
居酒屋起業のための資金
居酒屋の場合、調理器具の初期費用が高額なため、カフェやレストランよりも起業資金が必要となります。テナント代や調理器具、テーブルの設置などを含めると1,500万円ほどは必要でしょう。
初期費用を削減するためには、居抜き物件を利用するのをおすすめします。居抜き物件であれば、設備をそのまま活用できますので初期費用を1,000万円以下に抑えることも可能です。
また、席数があればその分、土地代や人件費が必要となります。まずは少ない席数で経営を始めるのも戦略のひとつでしょう。居酒屋の場合、カフェやレストランと異なり、全席立ち飲みのスタイルを取ることも可能です。立ち飲みであれば、店舗規模を小さくできる上に回転率のアップも見込めます。
居酒屋起業で必要な資格
飲食店の起業をする前には「食品衛生責任者」の資格が必要です。食品衛生責任者の資格は、食品の提供が適切に行なわれるようにするための資格。取得には各都道府県の食品衛生協会が行なっている講習を受講します。
講習は1日で完了する上に、料金は約1万円ほどなので簡単に資格を取ることが出来るでしょう。なお、調理師免許や管理栄養士の資格を持っている場合には、食品衛生責任者の資格も認められていますので、新たに取得する必要ありません。
また、飲食店の起業には「飲食店営業許可」の取得が必要です。飲食店営業許可とは、食中毒の発生や異物混入のリスクを下げるためのもの。保健所から許可を得ることで、はじめて営業できる仕組みです。
食品営業許可を取得する前には、必ず設計士と共に保健所に事前相談しましょう。相談には店の見取り図が必要となります。衛生面を中心に厨房やトイレ、流しの位置などを確認します。居抜き物件でも申請する必要がありますので、忘れずに申請しましょう。
また、収容人数が30人を超えるときには「防火管理者」の資格が必要になります。消防法に基づき店舗の敷地面積が300㎡を超える場合には甲種講習、敷地面積が300㎡以下の場合には乙種講習と、区分けがされているので、事前に確認しておきましょう。。
居酒屋起業の流れ
スムーズな店舗起業のためにも、飲食店の起業までの流れを把握すると良いでしょう。大まかなスケジュールを知っておくだけでも、時間がかかりやすいポイントを理解できます。知らないだけで、起業に重要なポイントを見過ごす可能性もあるため、情報収集は重要です。
起業までの一般的な流れは以下のようになっています。
●コンセプトの決定
●コンセプトに沿った物件探し
●事業計画の作成
●資金調達
●店舗の内外の工事
●メニュー開発
●店舗で利用する備品の購入
●求人募集
●スタッフの研修
●オープンに向けた広告・PR
●マニュアル等の作成
●プレオープン
●オープン
コンセプト作りは最低でも1年前から始めたいところ。実際の工程では想定よりも日にちがかかったり、審査に通らなかったりと問題が発生する可能性もあります。起業までの流れを把握しつつ、ズレに対応できるよう余裕をもったスケジュールを組みましょう。
集客したいターゲットを明確に
居酒屋起業に向けて、どんな店舗にしたいかという理想があるでしょう。理想の店舗を実現させるには「ターゲットの明確化」が重要です。年代や予算、どのような場面で利用するかなど詳細に決定することが経営を安定させる秘訣となるでしょう。
また時代の流行を抑えることも大切です。流行に沿わない設備は、集客に繋がらず黒字化経営から遠のいてしまう可能性もあります。SNSを活用した集客や、キャッシュレス端末の導入など、世間の流行にあった設備やサービスを導入するようにしましょう。
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・居酒屋のコンセプト
店舗のコンセプトはまず初めに考える重要なポイントです。コンセプトによってメニューや内装もにも影響してくるはず。。反対にコンセプトが固まっていなければ、メニューも店の広さも曖昧なまま、事業計画を進めるリスクに繋がります。
例えば仕事終わりに気軽い寄れる店舗なのか、カップルでゆっくり食事を楽しむ店舗なのかなど、コンセプトやターゲットによって展開するメニューも変わってくるはずです。「どんな客層に、どんなメニューを、いつ、どこで、どのように、どれだけの量で」提供するかを考える4W2Hを意識しましょう。
・狙う世代や客層の情報収集
コンセプトが決まったら、集客したい客層について調査しましょう。お客様の年代や予算、集客のピークの時間帯、平均滞在時間を検討することで、売れるメニューの選定ができるはずです。
例えば仕事終わりの客層向けに「晩酌セット」として単価の安いおつまみ2品とドリンクのセットを作るとします。この場合、原価率を下げながら確実に3品のオーダーを獲得できるため、店舗の安定収入に役立つでしょう。
・ターゲット層を集客できる場所
狙うターゲット層が決まったら、ターゲットを集客できる場所の検討をしましょう。ビジネス街の近くにするのか繁華街にするのかで獲得できるターゲットは異なるため、コンセプトとターゲットにあった場所選びを心掛けましょう。
また、大通りに面した土地は集客効果が高い分、土地代も高い傾向にあります。そのため1本離れた路地の設置や、テナントビルの2階以上を選ぶなどの工夫をすることで、土地代を抑えられるでしょう。
コロナで集客方法を考える
新型コロナウイルスの影響により、飲食店の対応も変化が求められています。多くの飲食店で、営業時間の短縮や、店内の席数を減らしたソーシャルディスタンスの確保などといった、感染予防が講じられているでしょう。
消費者が外食を控えている状況もあることから、飲食店の売り上げ確保が問題となっています。飲食店ではコロナの影響を踏まえたうえで、今後も売り上げを確保できる集客方法を考える必要があります。
・テイクアウト
店内飲食が自粛されている今、飲食店のテイクアウト営業が注目されています。店舗の味を気軽に楽しめることから、在宅勤務のサラリーマンやオンライン授業をする学生からの需要を見込めるでしょう。テイクアウトが店内飲食と異なるのは、調理開始から消費者の口に運ばれるまでに時間がかかるという点です。食材同士が混ざる可能性や、味の劣化が考えられますので、テイクアウトに適したメニューを選定しましょう。
また、食中毒の問題にも注意しなければなりません。お弁当の具材が熱いまま容器のふたをすると、自由熱が生まれ、食中毒の菌が繁殖する要因に。メニューの選定は火が通っているのも、冷めても味が落ちにくいものを選ぶといいでしょう。
・デリバリーサービスも活用
テイクアウトでは、自分の足で店舗まで訪れられるお客様がメインターゲットになります。また自店舗で配達する場合には、配達員の確保やバイクの購入などコストが発生してしまいます。そこで、デリバリーサービスを活用してはいかがでしょうか。デリバリーサービスとは、店舗のメニューをお客様の元まで運んでくれるサービスのこと。有名な企業では「出前館」や「ウーバーイーツ」があげられます。
店内飲食の利用者が落ち込んでいる今、デリバリーサービスを活用して、売上確保の主軸としてみてはいかがでしょう。
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まとめ
自分の居酒屋を開くとなれば、こだわりを持って経営したいところ。しかし今は新型コロナウイルスの影響を受け、思うように売上を確保できない店舗も多いようです。
居酒屋を企業する上で必要なステップを進むだけでなく、起業したあとにどのように集客・売上を立てていくかという戦略も必要とされるでしょう。
これまでの一般的な集客方法としての店内飲食に加えて、デリバリーサービスへの対応やテイクアウトにも注目しながら居酒屋起業の計画を進める必要があるはずです。
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この記事を書いたライター
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