みなさんは「コストリダクション」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。今回は、会計分野におけるコストリダクションという考え方にスポットをあてながら、コストダウンやコストコントロールとの違いなどについても、なるべくわかりやすく解説を進めていきましょう。
コストリダクションとは?
「コストリダクション」とは、英語で言うところの「Cost(コスト)」と「Reduction(削減)」を掛け合わせた言葉であり、その名の通り、日本語では「コストを減らすこと(コスト削減)」を意味する言葉です。企業コスト全般の削減を意味するコストリダクションという考え方ですが、より厳密な会計分野における意味においては、日本語の「コスト削減」とは少々異なる性質を持っているようです。
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コストリダクションの特徴
企業コストの削減を目指すコストリダクションですが、多くの会社では、製品やサービスなどの企画段階における「原価企画」というプロセスから取り組まれることが多いようです。「原価企画」とは?
そもそも「原価企画」とは、製品やサービスそのものの「売上」から、目標として設定している「利益」を差し引くことで、許容最低限の原価(許容原価)を定めることを表すものです。「売上」と「利益」は違うもの?
上記の説明を聞いてもピンとこないという場合には、まずは「売上」と「利益」の違いを確認しておくと良いかもしれません。そもそも「売上」とは、その商品を売るために費やした人件費や仕入れ値などを度外視した会計上の考え方であり、単純に「いくらで売れたか」を表す言葉となります。
一方で「利益」とは、上記のような売上から仕入れ値や人件費などを差し引いた会計上の考え方であり、合計で「いくら儲かったか」を表す言葉となります。
コストリダクションは製品企画の段階で実施する
このように、コストリダクションとは、あくまでも「製品企画の段階」からムダを排除するような取り組みのことを指し、生産過程における効率を高めることによって、コストの見直しを図ろうとする取り組みであると言えるでしょう。より具体的には、商品やサービスの生産過程におけるムダなプロセスの排除や、仕入れ値や人件費などを低く抑える取り組みなどが該当します。
コストコントロールやコストダウンとは違う?
一方で「コストコントロール」や「コストダウン」といった言葉なども、コストリダクションと同じような意味合いで用いられることが多く、これらには一体どのような違いがあるのでしょうか。コストダウンとは?
まず「コストダウン」とは、一般的には「コスト削減全般」を表すことが多く、これは日本語で言うところの「コスト削減」と似たような意味で使われることが多いようです。従業員に直接的な影響を与える給与の削減やボーナスのカット、リストラなどの比較的大きな取り組みから、印刷代や電気料金の削減などの小さな取り組みまで、企業活動におけるあらゆるコスト削減施策を指すものです。
コストコントロールとは?
一方の「コストコントロール」とは、一般的な企業では「製造の段階におけるコスト削減」を表すことが多く、前述の「コストリダクション」や「コストコントロール」とは異なるものと言えるでしょう。企画の段階からコストの削減を考える「コストリダクション」とは異なり、生産現場のコスト削減を考えるものがコストコントロールであるため、混同してしまわないように注意が必要です。
コストリダクションを実施するときのポイント
ここからは、コストリダクションを進めるうえでチェックしておきたいポイントを、あわせて2つほどご紹介しますので、まずは順を追って見ていきましょう。従業員に理不尽な我慢を強いていないか?
最初のポイントとしては「従業員に理不尽な我慢を強いていないか?」ということを意識するのが重要です。コストリダクションをはじめとする会社のシェイプアップは、健全な経営状態を維持していくためには、たしかに必要な取り組みとはなりますが、それによって従業員全体の士気が下がってしまうようでは本末転倒です。
社内のコストリダクションを計画している場合には、あらかじめ、その施策が経営陣の一方的な押し付けになっていないかを確認することが大切です。
コストリダクションによる社内目標は明確か?
続いてのポイントとしては「コストリダクションによる社内目標は明確か?」ということを意識するのが重要です。目標が定まらないまま、ただ闇雲にコストリダクション施策を実施しても、あまり大きな効果は見込むことができません。
具体的な目標を定めることで、いつまでにどれくらいの削減率を実現するのかなど、現状の数値に沿った具体的な目標設定が大切です。
まとめ
今回は、会計上における「コストリダクション」という言葉にスポットをあてながら、コストダウンやコストコントロールとの考え方の違いなどについても、なるべくわかりやすく解説しました。コストリダクションやコストコンロールなどは、たしかに一筋縄ではいかない部分も多いのですが、一度でも慣習化されてしまえば、後々のムダなコストを大幅に削減することができるでしょう。
「ちりも積もれば」という言葉があるように、早いうちから企業のコスト削減に取り組んでおくことで、将来的なメリットもどんどんと大きくなるため、この機会にぜひ、コストリダクションの実施なども検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたライター
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