「バーチャルレストランが違法って本当?」
バーチャルレストランは、実店舗を持たずデリバリー専門で営業する新しい飲食店の形態です。
実店舗の厨房設備を使いながら、定休日やアイドルタイムなどを活用して営業し、店舗の販路を拡大できる点が注目されています。
しかし、バーチャルレストランは本当に儲かるの?違法に該当するのでは?など、仕組みや実態について見えにくいのが現状です。
そこで本記事では、バーチャルレストランについて、メリットやデメリット、成功させるポイントを徹底解説していきます!
▼この記事で紹介している商品
バーチャルレストランとは「デリバリー専門で実店舗を持たないレストラン」
バーチャルレストランは、 実店舗を持たずデリバリー専門で営業する新しい飲食店の形態 です。
飲食店が持つ既存の厨房設備を活用し、UberEatsなどのフードデリバリーアプリ上で実店舗と異なるブランドを展開できます。
従来の店舗型レストランと異なり、店舗スペースや接客スタッフが不要なため、初期投資や運用コストを抑えられることが特徴です。
編集部
バーチャルレストランは、飲食店営業許可証を取得していれば、法律上は問題なく営業できます。違法と誤解されるのは、実店舗がない・情報が少ないためです。
バーチャルレストランと出前の違い
区分 | バーチャルレストラン | 出前 |
---|---|---|
概念 | 実店舗を持ちながら、デリバリー専門のブランドを新たに立ち上げ、実店舗とは異なるメニューを提供する形態 | 実店舗を持つ飲食店が、自社の料理を顧客宅に配達するサービス |
実店舗の有無 | 有 | 有 |
メニュー | 新規ブランドのオリジナルメニュー | 店舗の既存メニュー |
キッチン | 店舗の厨房を使用 | 店舗の厨房を使用 |
配達 | 外部サービスに委託 | 自社で行うことが多い |
特徴 | 実店舗とデリバリーを両立させ、新たな顧客層を開拓 | 実店舗のサービスの延長線上に位置付けられる |
バーチャルレストランと出前は、いずれも料理を届けるサービスですが、提供形態が異なります。
出前は実店舗の延長で従業員が調理・配達を行うのに対し、 バーチャルレストランは別ブランドとしてデリバリー専用に運営 されます。
バーチャルレストランは配達もデリバリー代行サービスを利用するケースが多く、仕組みが大きく異なる点が特徴です。
バーチャルレストランとゴーストレストランの違い
区分 | バーチャルレストラン | ゴーストレストラン クラウドレストラン(クラウドキッチン) |
---|---|---|
概念 | 実店舗を持ちながら、デリバリー専門のブランドを新たに立ち上げ、実店舗とは異なるメニューを提供する形態 | 実店舗を持たず、デリバリー専用のキッチンで料理を作り、配達専門のサービスに委託して顧客へ届ける形態 |
実店舗の有無 | 有 | 無 |
メニュー | 新規ブランドのオリジナルメニュー | 複数のブランドのメニューを同時に提供 |
キッチン | 店舗の厨房を使用 | 専用のキッチン施設を使用 |
配達 | 外部サービスに委託 | 外部サービスに委託 |
特徴 | 実店舗とデリバリーを両立させ、新たな顧客層を開拓 | 低コストで多様なブランドを展開可能 |
バーチャルレストランは、 実店舗を運営する飲食店がデリバリー専用ブランドを展開する形態 です。
一方、ゴーストレストランはデリバリー特化型で、実店舗を持たず、専用のキッチン施設を利用して運営されます。
バーチャルレストランは自社キッチンを活用しますが、ゴーストレストランは調理場を外部施設と契約して確保する点が大きな違いです。
バーチャルレストランとクラウドレストラン(クラウドキッチン)の違い
区分 | バーチャルレストラン | ゴーストレストラン クラウドレストラン(クラウドキッチン) |
---|---|---|
概念 | 実店舗を持ちながら、デリバリー専門のブランドを新たに立ち上げ、実店舗とは異なるメニューを提供する形態 | 実店舗を持たず、デリバリー専用のキッチンで料理を作り、配達専門のサービスに委託して顧客へ届ける形態 |
実店舗の有無 | 有 | 無 |
メニュー | 新規ブランドのオリジナルメニュー | 複数のブランドのメニューを同時に提供 |
キッチン | 店舗の厨房を使用 | 専用のキッチン施設を使用 |
配達 | 外部サービスに委託 | 外部サービスに委託 |
特徴 | 実店舗とデリバリーを両立させ、新たな顧客層を開拓 | 低コストで多様なブランドを展開可能 |
クラウドレストラン(クラウドキッチン)はゴーストレストランとほぼ同義 で、デリバリー専用の飲食店やその調理施設を指します。
一方で、英語圏ではシェフと顧客、または顧客同士がオンラインでつながる食事会をクラウドレストランと呼ぶ場合もあります。
バーチャルレストランとは異なり、クラウドレストラン(クラウドキッチン)は実店舗を持たない点が特徴です。
編集部
クラウドレストランは、クラウドキッチンと呼ばれることもあります。
バーチャルレストランが注目される背景
コロナ禍を経てデリバリーは身近な贅沢に
エヌピーディー・ジャパン株式会社の統計では、2020年以降デリバリー売上は高成長を維持し、2023年11月も2019年同月比で92%増を記録しました。
コロナ禍を経て、外食市場は少人数利用や節約志向が進む一方、 デリバリーは「手の届く身近な贅沢」として定着 しています。
バーチャルレストランは、贅沢消費と中食需要を捉える有望な業態として注目されています。
▶参照:2023 年 11 月、外食・中食の売上、前年同月比 6.1%増、2019 年同月比 1.0%増<外食・中食 調査レポート>|エヌピーディー・ジャパン株式会社
編集部
デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続いています!
売上対策としてデリバリーを活用する飲食店も急増
コロナ禍を契機に、 イートイン中心だった飲食店がテイクアウトやデリバリーを始める事例が増加 しました。
特にバーやスナックは、深夜営業の減少で苦境に立たされる中、日中の空き時間を活用してデリバリー専門店を展開しています。
バーチャルレストランは、未活用時間を収益に変えられる手段として注目されています。
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▶バーチャルレストランの世間の評判はいい?
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UberEatsの普及により、バーチャルレストランの認知度も上昇しています。
ただし、一般消費者には「そういう業態がある」という程度の認識が多いようです。
飲食店にとっては維持費が低く、新たな収益源として導入が進んでおり、コロナ禍後も継続しやすい業態です。
一部で不適切な事例が話題になることもありますが、多くの店舗は誠実に運営し、評判も概ね良好です。
バーチャルレストランの仕組み
バーチャルレストラン開業の仕組み
バーチャルレストランでは、 1つの実店舗から複数のデリバリー専門ブランドを展開できます 。
例えば、居酒屋が串焼き店や定食屋として運営する形です。自社キッチンを活用し、空き時間に調理が可能で、デリバリーは代行サービスを利用します。
また、専用施設を借りて運営するなど、多様な形態で展開ができるのが特徴です。
バーチャルレストラン注文の仕組み
ユーザーはフードデリバリーアプリから注文し、 アプリに登録された決済方法で自動的に支払いが完了 します。店舗側での決済処理は不要です。
注文情報はアプリを通じて飲食店に送られ、バーチャルレストラン側は注文内容に基づいて調理を行います。簡潔で効率的な仕組みが特徴です。
バーチャルレストラン決済の仕組み
バーチャルレストランでは、クレジットカード、PayPal、現金など、 フードデリバリー代行サービスを通じてさまざまな決済方法が利用可能 です。
ユーザーが支払った代金から手数料が差し引かれた後、売上金が飲食店に振り込まれる仕組みです。
上記のプロセスにより、店舗側はスムーズに収益を得ることができます。
バーチャルレストランのメリット
新規市場への参入で、実店舗にプラスして売上を作れる
バーチャルレストランは、実店舗の運営を継続しつつ、手軽に新規市場に参入できるため、販路の拡大により効率的に売上を伸ばせます。
空き時間や定休日を活用してデリバリーを運営すれば、無理なく収益アップが図れます 。また、1つの実店舗で複数の業態を展開することも可能です。
例えば、中国料理店を運営しながら、バーチャルレストランで台湾料理やカレー専門店を持つことも可能なため、さらに売上を増加させられます。
編集部
バーチャルレストランフランチャイズに加盟している店舗の中では、5業態以上運営している方もいらっしゃるようです!
初期費用を抑えて始められる
通常、飲食店の開業には物件選定や内外装、従業員の手配などで多額の費用がかかります。
しかし、バーチャルレストランでは 既存店舗の調理器具を活用し、デリバリー専門で運営するため、内外装や物件の家賃は不要 です。
既存のスタッフで運営できるため、新たな雇用コストも抑えられます。
必要な機材や器具を整えるだけで営業を開始できるため、初期費用が少なく、低リスクでビジネスをスタートできる点が魅力です。
人件費や家賃などの運用費用が少なく済む
バーチャルレストランは、既存店舗の従業員や設備を活用できるため、人件費や家賃を大幅に削減できます。
注文や配達は外部のプラットフォームを利用するため、 注文や配達にかかる人件費は不要 です。
また、接客が不要で、調理した料理をデリバリーするだけなので、スタッフの増員も最小限で済みます。
新たな地域の需要に応え、注文者層を獲得できる
バーチャルレストランは、 地域のニーズに合った料理を提供することで注目を集め、顧客の関心を引きます 。
また、ブランドを確立し、ロゴやメニュー、オンラインでの表現に一貫性を持たせることで、他店との差別化を図り、新しい注文者層を獲得できます。
低コストで始められるため、地域の潜在的なニーズを掘り起こすチャンスが広がるでしょう。
編集部
流行のブランドやニッチなフランチャイズの導入も、新たな市場を開拓するのに有効です!
店舗の立地や規模、天候の影響を受けにくい
飲食店の売上は立地や天候に大きく影響されますが、バーチャルレストランは 人通りの少ない場所でもデリバリー需要があるため問題なく営業でき、悪天候による客足減少も起きにくいです。
また、実店舗と異なり、席数不足で顧客を待たせる心配もありません。店舗の規模に関係なく、調理環境が整っていれば、商品を提供することが可能です。
編集部
むしろ天候が悪いことで注文が増え、実店舗の売上減をカバーできるメリットもあります!
リスク少なく始められる
バーチャルレストランは、フランチャイズによりますが、 加盟金や保証金がゼロ、契約期間も最短1ヶ月から始められます 。
これにより、低リスクで新たな事業を展開できる点が大きな魅力です。
手軽に始められるとはいえ成功には戦略が必要ですが、少ない初期投資で試せるため、既に飲食店を経営している方だけでなく飲食業未経験者におすすめの業態です。
バーチャルレストランのデメリット
店舗のプロモーションがしにくい
バーチャルレストランはオンラインで運営されるため、 実店舗とは異なるプロモーション戦略が必要 です。
内外装や店内の雰囲気で集客することはできず、デリバリー利用者以外に認知されにくい点があります。
さらに、利用するデリバリーアプリやメニューの種類によっては競合店舗が多く、検索結果で目立つのが難しいこともあります。
クーポンやSNS活用、Webページ作成など、プロモーション方法を工夫しなければならないのが課題です。
顧客との関係は作れない
バーチャルレストランでは、 配達業者を通じて商品が届けられるため、顧客と店舗が直接コミュニケーションを取れません 。
実店舗では、顧客の反応を直接感じ取れる一方、バーチャルレストランではフィードバックが得られにくいです。
そのため、メニューやサービスの改善に顧客の意見を活かすことが難しく、リピーターを獲得するためには提供する商品のクオリティに依存することになります。
バーチャルレストラン特有の費用がかかる
バーチャルレストランでは、実店舗の運営コストは大きく増えませんが、 運営には別途コストがかかります 。
上記の費用を考慮した上で、売上戦略を練る必要があります。
デリバリーサービス間の競争が激化している
オンラインでの営業が主流となる中で、デリバリーサービス間の競争が激化しています。
競争が激化すると、 メニュー差別化の難しくなったり 、 価格競争が生じて利益率が低下したり します。
また、多くの類似サービスの中で独自性を出すことも難しくなるため、バーチャルレストランの差別化戦略が重要です。
食品の品質管理が大変
バーチャルレストランでは、料理の品質管理が特に重要です。
他のブランドと共有するキッチンの場合、同じ料理でも味に違いがでるなど、料理の品質が定まらないことがあります。
また、配達中に料理の温度や状態が悪化する点も考慮しなければなりません。
料理の品質が顧客満足度に影響を与えるため、 迅速な配達や適切な梱包方法を確保しましょう 。
技術的な問題が発生するリスクがある
バーチャルレストランはフードデリバリーサービスなどのテクノロジーに依存しているため、技術的な問題が発生するリスクもあります。
例えば、システム障害が発生すると、注文受付や配達に遅延が生じ、顧客満足度が低下する可能性があります。
また、サイバー攻撃やデータ漏洩のリスクもあるため、顧客情報の保護も不可欠です。
上記のような技術的な問題に備えるためには、 システムの監視やセキュリティ対策を強化し、迅速に対応できる体制を整えることが重要 です。
バーチャルレストランは違法?
バーチャルレストランは、必要な許可と資格を取得すれば違法ではありません 。実店舗と同じく、「飲食店営業許可証」や「食品衛生責任者」の資格があれば営業可能です。
ただし、顧客に誤解を与えるような運営は問題です。例えば、メニュー写真と実際の料理が大きく異なるとクレームの原因になります。
そのため、バーチャルレストランを開業する際は、 顧客に誤解を与えないよう正確な情報発信を行い、適切に運営することが大切 です。
バーチャルレストランを開業する際の注意点
必要な資格を確認しておく
バーチャルレストランの開業には 「食品衛生責任者」 や 「飲食店営業許可書」 が必要です。
実店舗があれば取得済みの場合が多いですが、ゴーストレストランの場合は資格取得や保健所の許可が必要です。
多ジャンルの料理を提供する場合や法改正が行われた際には、必要な条件が変わる可能性があるため、最新情報の確認が重要です。
編集部
乳類販売業の営業許可や食肉製品製造業の営業許可など、取り扱う食材によって必要な資格が異なります!
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▶別途許可が必要になる食べ物ジャンル
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・鮮魚介類
・菓子
・アイスクリーム
・麺類
・獣鳥の生肉
・清涼飲料水
・乳酸菌飲料
・氷
・酒類
「専門店」の表記に気をつける
バーチャルレストランを開業する際、「専門店」という表現には注意が必要です。
1つの拠点で複数のジャンルの料理を提供する場合、全てを「専門店」と謳うと優良誤認※とみなされる可能性があります 。
これは、実際以上に質を誇張する行為として問題視されることがあるためです。
バーチャルレストランの法律はまだ発展途上で、今後規制が強化される可能性もあります。最新情報を確認し、適切な運用を心がけましょう。
編集部
※優良誤認とは、商品の質が実際よりも優れているように見せたり、競合の商品よりもおいしいと宣伝したりすることです。▶参照:優良誤認とは | 消費者庁
Wi-Fiは必須
バーチャルレストランを運営するには、 注文や売上を管理するシステムやデバイスを利用するためのWi-Fi環境が不可欠 です。
これにより、フードデリバリー代行サービスとスムーズに連携し、注文情報の遅延やトラブルを防げます。
また、安定した通信環境を整えておくことで、顧客への迅速な対応が可能となり、サービスの質向上にもつながります。
ターゲット層や商業圏など、市場調査と分析をしてから参入する
バーチャルレストランの成功には、開業前の市場調査が不可欠です。
キッチンを中心とした約3km圏内の商業圏やターゲット層を分析 し、需要のあるメニューや競合店舗の状況を把握することが重要です。
地域のニーズに合った商品を提供することで、集客力を高め、競争を勝ち抜く準備が整います。
デリバリー向けメニューの考案が重要
バーチャルレストランを成功させるには、デリバリーに適したメニューの考案が鍵となります。
デリバリーはトレンドの影響を受けやすく 、 商品が配送中に品質を保てるかも重要 です。
市場調査を徹底し、需要や競合状況を分析した上で、温度や見た目が損なわれにくいメニューを設計することで、顧客満足度とリピーター獲得につながります。
作業スペースや在庫管理に気をつける
バーチャルレストランでは、実店舗の設備や器具を活用するため、作業スペースや在庫管理が重要です。
同一店舗で複数ブランドを運営する場合、 食材や包材の保管場所を明確にし、スタッフの混乱やオペレーションミスを防ぎましょう 。
さらに、実店舗営業とバーチャル注文が重なる際にもスムーズに対応できる体制を整えることで、効率的な運営とトラブル回避が可能になります。
配達業者が迷わず商品受け取りできるようにする
バーチャルレストランでは、配達業者がスムーズに商品を受け取れる環境を整えることが重要です。
看板を出さない場合も多いため、受け取り場所を明確に案内しましょう 。配達が遅れたり商品が冷めたりすると、顧客満足度が低下する可能性があります。
店頭に商品受け渡し場所を明記するなど、配慮を徹底することでトラブルを防げます。
バーチャルレストランは儲かる?儲からない?
バーチャルレストランは戦略や努力次第で儲かります 。既存の店舗やキッチンを活用できるため、初期投資を抑えながら新たな収益源を生み出せる可能性を秘めています。
成功のためにはターゲット層の明確化や競合との差別化、継続的な改善が重要で、デリバリー向けメニュー開発やSNSプロモーションが効果的です。
また、バーチャルレストランは実店舗とは異なるビジネスモデルであるため、新たな知識やスキルも必要になります。
デリバリープラットフォームの仕組み、顧客のニーズ、競合の動向などをしっかりと把握し、柔軟に対応していくことが重要です。
バーチャルレストランを成功させるポイント
アプリのレビューを念入りにチェックする
バーチャルレストランでは顧客との直接的な接点がないため、 アプリのレビューが信頼構築の鍵 となります。
定期的にレビューを確認し、顧客の意見を反映させましょう。
また、レビュー促進のために、記載者へクーポンを提供するキャンペーンも効果的です。
飲食店独自のWebサイトを立ち上げる
独自のWebサイトを作成することで、 実店舗を訪れたことのないユーザーにもアピールできます 。
メニューやコンセプトを明確に伝え、顧客に安心感を与えることが重要です。
また、SNSでの集客も効果的で、デリバリーアプリだけでは認知度向上が難しいため、積極的にSNSを活用し、キーワードを盛り込んで宣伝しましょう。
デリバリーの容器選びに力を入れる
デリバリー容器は料理の品質を保つために重要です。 汁漏れ防止や機能性はもちろん、高級感のあるデザインも考慮しましょう。
また、耐震性のある素材を選び、温め直し可能な容器を使うと顧客の利便性が向上します。
容器代は商品原価の5%を目安に、機能性とコストのバランスを管理することが重要です。
バーチャルレストランの始め方・開業方法
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STEP.1
ビジネスプランを策定する
開業の最初のステップは、ビジネスプランの策定です。決めるべき内容は、主に以下の2つです。
・ターゲット市場を特定し、どの顧客層や地域にアプローチするかを決める
・競合バーチャルレストランを分析し、自身のブランドの強みや差別化点を見つける -
STEP.2
調理環境を確保する
次に、調理環境を整えます。選択肢としては、自宅のキッチンやクラウドキッチンの利用が挙げられます。
自宅のキッチンを利用する場合は衛生基準や法律に従うのに手間がかかるため、必要な設備が整っており効率的に調理できるクラウドキッチンの利用がおすすめです。 -
STEP.3
バーチャルレストラン開業に必要な資格を取る
バーチャルレストランを開業するには「飲食店営業許可証」や「食品衛生責任者」の資格が必要です。
既に実店舗で取得している場合でも、判断が不確かであれば、管轄の保健所に相談すると安心です。 -
STEP.4
マーケティング戦略をもとに、デリバリーメニューを考案する
実店舗のメニューとは異なり、商圏のニーズに合ったものを提供することが重要です。
フランチャイズで開業する場合、既に用意されたメニューを使用し、施設を活用してスムーズにスタートできます。
ターゲット市場に合わせた戦略を立て、独自性のあるメニューで差別化を図りましょう。 -
STEP.5
デリバリーサービスを探す
デリバリー代行サービスを選ぶ際は、手数料だけでなく、サービス全体の品質を重視しましょう。
契約後は、配達員がスムーズに商品を受け取れる環境を整えることが重要です。
受け取りに時間がかかると、料理が冷めてしまい、顧客評価に悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
フランチャイズに加盟してバーチャルレストランを開業するのもおすすめ
バーチャルレストランの開業方法として、デリバリー専門のフランチャイズに加盟するのも一つの方法です。
フランチャイズは知名度と実績があり、メニュー考案や開業準備の手間を省けます 。
加盟金やロイヤリティがかかりますが、ブランド力で売上をつくりやすく、研修やマニュアルでノウハウも学べます。
調理方法や提供方法などの出店準備からサポートまでを提供するフランチャイズも増えているので、活用すると効果的です。
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▶フランチャイズのバーチャルレストランは「パッケージタイプ」と「固有ブランドタイプ」がある
- フランチャイズのバーチャルレストランは、大きく分けると「パッケージタイプ」と「固有ブランドタイプ」の2種類があります。
パッケージタイプ 固有ブランドタイプ 特徴 複数のブランドを取り扱う事業者 知名度の高いブランドが利用できる事業者 メリット 複数のブランドが利用可能になるうえに、
利用するブランドの変更も可能利用できるのは1ブランドのみ
ブランドの知名度で集客が見込めるおすすめの人 1店舗で展開するメニューを多くして多種多様な需要に応えることで
売上を増やしたい飲食店におすすめ安定してデリバリーの売上を確保したい飲食店におすすめ 例 ・Virtual Restaurant(バーチャルレストラン)
・Globridg(グロブリッジ)
・エフ・エフ・アルファ
・X kitchen(エックスキッチン)
・DeliStation8デリステーション)
・KICK-OFF DELIVERY(キックオフデリバリー)
・GLUG(グラグ)
・DiamondDining(ダイヤモンドダイニング)
・Ghost Kitchens(ゴーストキッチン)
・DELICIOUS LABO.(デリシャスラボ)
・GRC(ジーアールシー)
・MONSTERS(モンスターズ)
・ONE'STRYIN( ワンズトライン)
・AETA WORLD(アエタワールド)
・WE COOK(ウィ・クック)
・Leon(レオン)
・エアサポ
・Eaterys(イートリーズ)
・デリハック
・WDIグループ
・million plate(ミリオンプレート)
・CLOUD FRANCHISE(クラウドフランチャイズ)
・シェアリングZERO
・デリバル
・株式会社Pass
・株式会社結(MUSUBI)
・Delivery Mole
・株式会社ウィル
・株式会社オマージュ
・GoK合同会社・CRISPY CHICKEN n' TOMATO(クリスピーチキンアンドトマト)
・T's★DINER(ティーズスターダイナー)
・薬膳専門店おかゆや
・究極のブロッコリーと鶏胸肉(QBT)
・今日の気分はタイごはん♪
・餃子の専門店 福吉
・京のねぎ家
・ふわとろオムライス専門店 たまごけん
・カプリチョーザ
・釜めし宅配 八釜屋
・あわくろタコライス
・サラダボウル専門店 GRIT TODAY
・肉のヒマラヤ
・名代宇奈とと
・東京唐揚げ専門店 あげたて
・魔神豚(マジンブー)
・ベジタリアンブッチャージャパン
・tokyoバターステーキ
・Aloha Poke Tokyo ヘルシースタイルポキ
・からあげ原人
・銀のさら
・三代目 肉の田中 至極のステーキ丼
・タコライス専門店 KING CAFÉ(キングカフェ)
・わたりあん
・肉と米 ハジメ
・dragon純豆腐 (スンドゥブ)
・世界を救うカレー
・Butter Steak Labo - ハッピーデリバリー
・Paffle House
・東京ハンバーグ専門店『がっつりハンバーグ』
・名古屋めしワールド
開業時に使える可能性がある補助金制度
バーチャルレストラン開業に際して、 国や自治体から支給される補助金制度を利用できる可能性があります 。
補助金は、開業にかかる費用を軽減し、事業を円滑にスタートさせる上で大きな助けとなるでしょう。
- IT導入補助金
業務効率化のためのITツールの導入に補助金が支給される制度。POSシステムや顧客管理システムなどの導入に活用できます。 - 小規模事業者持続化補助金
小規模事業者が経営改善を行うための補助金制度。新規事業の立ち上げや、既存事業の改善に活用できます。 - 地域活性化事業
地域の活性化に貢献する事業に対して、補助金が支給される制度。地域の特産品を使ったメニュー開発や、地域密着型のサービス展開に活用できます。 - 創業支援事業
新規事業の創出を支援する制度。事業計画の作成や、事業展開に必要な資金の借入に際して、相談や支援を受けられます。
編集部
制度の内容は複雑で頻繁に変わることがあるため、地域の商工会議所や支援機関への相談や国や自治体のホームページで最新情報を収集しながら、慎重に進めましょう。
バーチャルレストラン開業に役立つサービス一覧
クラウドキッチン提供会社
クラウドキッチン提供会社は、 デリバリー専門店向けに調理設備が整った施設やスペースを貸し出す事業者 です。
独立した複数の飲食店舗が契約をしてレンタルシェアする形が大きな特徴といえます。
フードデリバリープラットフォーム
フードデリバリープラットフォームは、 注文者、飲食店、配達員をつなぐサービスを提供する事業者 です。
注文者は専用のアプリやウェブサイトを通じて、メニューを閲覧し、簡単に注文を行うことができます。
各サービスは年々対応エリアを拡大し、都市部だけでなく地方都市でも利用できるようになっています。
デリバリーで有名な「Uber Eats」
既存店舗で低コストで始めたい方には、「Uber Eats」への出店がおすすめです。
飲食店営業許可証や10品以上のメニューなどの条件を満たせば、オンラインで簡単に登録可能です。
最短1週間で開業でき、 初期費用を抑えながらデリバリー事業を展開できます 。
【無料】Uber Eats導入のご相談はこちら関連記事
UberEats(ウーバーイーツ)の手数料はどんな仕組み?いくら?店舗側の料金や計算方法も解説! ウーバーイーツの加盟店になるには?店舗登録の手順から費用、メリットまで徹底解説 Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達員の選ばれ方は?鳴る仕組みやAI攻略方法を徹底解説デリバリー管理サービス
デリバリー管理サービスは、 複数のデリバリープラットフォームからの注文を一元管理できる便利なツール です。
注文確認やメニュー更新、配達状況の把握を一括で管理できることで、運営負担を軽減しながら売上向上を目指せます。
特に、複数のデリバリープラットフォームを活用する店舗におすすめです。
コンサルティング会社
コンサルティング会社は、 デリバリー特化型ブランドの開発から立ち上げ、運用代行までを支援します 。
市場調査やメニュー構築、集客戦略の策定など、専門知識を活かしたサポートで成功を後押しします。
開業に不安がある方や、効果的にブランド展開を進めたい方にとって、心強いパートナーとなるでしょう。
USEN発のバーチャルレストラン「フーシェア」
USENが展開する「フーシェア」は、110種類以上のブランドから選択可能で、毎月新ブランドが追加される、 フードライセンスシェアリングサービス です。
最短3週間半で開業でき、専任スタッフに「Uber Eats」や「出前館」のアカウント申請やメニュー設定などをサポートしてもらえるため、初めてでも安心です。
デリバリーの売上UPを実現するなら「シェアリングベース」
シェアリングベースは、 フードデリバリーを活用した飲食店の収益アップを強力にサポートします 。
特別プランなら初期費用・ロイヤリティ0円で、実績豊富な人気ブランドを導入可能。熟練シェフ監修のメニューと効果的なマーケティングで、顧客満足度と売上を向上させます。
UberEatsコンサルティング認定代理店が、導入から運営までを全面サポートするため、既存事業に負担をかけずに新たな収益源を創出できるのも魅力です。
【無料】お問い合わせはこちらマッチングメディア
マッチングメディアは、 バーチャルレストランやゴーストレストランの運営者と加盟希望者を結びつけるプラットフォーム です。
開業支援や事業モデルの提案など、スムーズにスタートするための情報やサポートを提供します。
初心者でも安心して始められる仕組みが整っており、自身に合う事業者と出会うための頼れるサービスです。
バーチャルレストランに関するよくある質問
A
バーチャルレストランは、従来の飲食店と比べて手軽に始められるビジネスモデルで、自宅での運営も可能です。
ただし、自宅キッチンを利用する際は、衛生基準を満たし、清掃や衛生管理を徹底する必要があります。
また、調理や作業に十分なスペースを確保することも重要です。
A
バーチャルレストランで評判の良いメニューはい以下の通りです。
・まぜそば 超ごってり麺 ごっつ
・太陽のアサイーベリー&スムージーマヒナ
・Ghost Kitchens
・最強のカオマンガイ
・明洞カムジャタン
・カスタムポキ
まとめ
バーチャルレストランは、低コストで始められるデリバリービジネスの新しい形態です。
既存のキッチンや設備を活用し、オンラインを通じて幅広い顧客層にアプローチ可能です。
市場の需要に応じたメニューや戦略次第で、高い収益性も期待できます。
効率的な運営方法やフランチャイズを活用すれば、手軽に始められるため、バーチャルレストランについて気になる方はお気軽にWizcloudまでお問い合わせください!
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!