宅配ボックスの設置規制緩和で、再配達は減るか?

宅配ボックスの設置規制緩和で、再配達は減るか?
インターネット通販などの普及で宅配便の個数が増える一方、ひとり暮らしや共働きなど、宅配便の指定時間に荷物を受け取れない世帯が増えてきました。そのため国交省の試算によると宅配便の2割は再配達に回り、物流業業界は慢性的な人手不足が深刻な問題になっています。このままネット通販が拡大し続ければ、宅配網の維持が困難になり、当日配送の撤廃や賃料の値上げなど、利用者側・宅配業者のどちらにも悪影響を及ぼすことになります。

宅配ボックスの設置規制緩和を国土交通省が発表

2018年8月2日、国土交通省が建築基準法の関係政令に基づき、宅配ボックスの規制緩和を発表しました。2017年11月から規制緩和されている共同住宅に続き、今回はオフィスや病院など建築物全般へと広げる予定です。国土交通省が実施したアンケート調査では、オフィスや病院に宅配ボックスの設置を望む声が多かったのですが、容積率の上限近くまで建築した建物の多いオフィスや病院では、容積率オーバーで宅配ボックスの設置は不可能だったため、今回の規制緩和へと乗り出しました。(※容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合) オフィスや病院などを対象とした規制緩和は、容積率を算出する際、延べ床面積の100分の1を上限に、宅配ボックスの設置スペースを容積率の計算対象から除外する予定です。この規制緩和措置を定める建築基準法に基づく改正政令案は、2018年9月下旬に施行する予定で進んでいます。 今回の規制緩和で、いままでの建築基準法では設置不可能だったオフィスや病院でも宅配ボックスの設置が可能になります。これにより働いているオフィスや、通院している病院でも荷物を届ける事が可能になり、再配達の削減が期待できます。 そこで今回は、現在販売されている宅配ボックスの中でも「オフィス向けの宅配ボックス」・「病院向けの宅配ボックス」・「戸建てやマンション向けの宅配ボックス」のカテゴリに分けてご紹介します。ぜひ、あなたのオフィスや自宅に宅配ボックスを設置する際の参考にしてみてくださいね。 https://sma-locker.jp/article/about_coolchoice/

オフィス向けの宅配ボックス

オフィスの宅配ボックスに必要な機能は、いつでも荷物を受け取れる事と、ボックス数が多いほど利用価値があがります。

フルタイムシステム:オフィスK200シリーズ

フルタイムロッカーK200シリーズは、不在時の宅配便受け取り機能を中心にフォーカスした、よりシンプルなスタンドアローン宅配ロッカーです。オプションで呼び出し電話を装着することにより、困ったことがあったら、コントロールセンターに直接電話問い合わせをすることが可能となります。 管理タイプは自主管理のため、管理者用の「管理者メニュー」を搭載しています。そのため安心して導入・運用・管理が可能です。IDカードか暗証番号によって、本人のみが荷物を取り出せるようになっており、便利なうえに安心できる製品です。クリーニング依頼をはじめとした荷物の預け入れや発送もでき、預け入れの際に受領印を押すための伝票捺印ボタンなど、宅配ロッカーに必要な機能がフル装備された一台です。

株式会社プロボックス

プロボックスの宅配ロッカーは、屋外仕様・屋内仕様ともにダイヤル式・テンキー式・集中制御式といった、3種類のロックシステムが選択可能。バリエーションの充実したラインナップとなっています。ボックスタイプも、3個から31個まで選べ、オフィスの規模に合わせて設置することができます。新規施工から宅配ボックスのリニューアルまで、さまざまなニーズに対応しているほか、プロボックスの宅配ロッカーはリース契約も可能なため、導入時の初期費用を抑える事もできます。 https://sma-locker.jp/article/takuhaibox_about/

病院などにはオープン型宅配ボックス

病院など多くの人が利用する公共の場所では、個人用ボックスの設置はできません。代わりに、その都度ボックスの解錠キーが発行されるタイプの宅配ボックスが必要になります。

PUDOステーション

PUDO(プドー)ステーションは、誰でも利用でき、どの宅配会社でもサービスを展開できる宅配ロッカーです。多様化するライフスタイルに対応し、お客様にさらなる利便性と快適さを提供し、再配達問題など社会的な課題の解消に貢献しています。 インターネットなどで注文した荷物を、指定した場所のPUDOステーションへ配送できるため、駅前や病院で荷物を受け取るなど、さまざまな応用が可能になります。また入院中のお見舞い品を届けるための、指定ロッカーとしても利用が可能です。

PUDOステーションの詳細はコチラ

minikura LOCKER

minikura LOCKERは、クラウド上で自分専用の宅配ロッカーを持つことができるユニークなサービスです。通販や実店舗で購入した商品を、minikura LOCKERに直送して保管することで、自分のすきなタイミングで受け取ることができます。購入した商品は倉庫へ直接配送され、倉庫の中の商品は写真でいつでも確認ができます。料金プランは、基本料金が350円、預け入れ作業が1点ごとに50円、取り出し作業量が800円とお手頃価格なのも嬉しいですね。

minikura LOCKERを詳しく知りたい方はチェック!

戸建て住宅向けの宅配ボックス

これまで宅配ボックスと言えば、マンションなどに設置していることが多かったのですが、最近では戸建て住宅に設置できる、小型で簡単操作の宅配ボックスが増えています。戸建て向けの宅配ボックスは、取り付けも簡単でデザイン性も優れたものが多いのが特徴です。

NASTA:スマポ

NASTAの「スマポ」は荷物の受け取りだけでなく、荷物の発送も可能な宅配ボックス。発送時には、宅配業者が提供する「宅配ロッカーからの発送サービス」を利用します。スマポに収納した荷物を、宅配業者が取り出して発送してくれるため、今まで面倒だった集荷場やコンビニエンスストアへ荷物を持ち込む必要がなくなります。 スマポは厚さ4cmまで対応したコンパクトと、2Lペットボトル6本分の大容量なスタンダードの2種類があります。カラーバリエーションも、3色~5色で展開しており、お客さまの住まいに合わせられるお洒落なデザインが人気です。面倒な工事も不要で、設置はワイヤーを通すだけ。玄関の雰囲気を損なうことなく、どなたでも簡単に設置できます。国内生産の安全な宅配ボックス「スマポ」は、あなたを「宅配ストレス」から開放します。

「スマポ」についての記事はコチラ!

パナソニック:COMBO

パナソニックのCOMBOシリーズは、20年の実績をもつパナソニックの据え置き型宅配ボックスです。サインポストと宅配ボックス、2つの機能をスタイリッシュなデザインに納めたCOMBOシリーズは、電源不要の簡単操作で荷物の出し入れができるのも特徴です。 ラインナップは以下の4種類
  • コンボ-エフ:壁面設置型の郵便物と宅配物が一台に受け取れる宅配ボックス&ポスト。
  • コンボ-イント:住宅壁埋め込み専用のコンボ。室内で郵便物や宅配便が取り出せます。
  • コンボ:床面設置型の宅配ボックス&ポスト。
  • コンボ-メゾン:複数の入居者が共有で使えるアパート対応宅配ボックス。
カラーバリエーションも豊富で、玄関の見た目を損なうことなく宅配ボックスを設置することができます。 https://sma-locker.jp/article/takuhai_box_kodate/

まとめ

宅配ボックスの利用者が増え、駅やコンビニエンスストア、スーパーマーケットなど、さまざまな場所で宅配ボックスを見かけることが多くなってきました。今後、規制緩和によりオフィスや病院などでも宅配ボックスの設置が増えていけば、より荷物が受け取りやすくなります。 近年は特に、単身世帯の家で宅配ボックスを設置する人も増えています。にも関わらず、平成30年4月度の国土交通省調べでは、宅配便の再配送率はおよそ15.0%です。なかなか減らない再配達率を、少しでも0%に近づけるためにも、再配達を減らす取り組みが必要となります。こうした取り組みは、国土交通省や環境省をはじめ、民間企業や地方自治体、そして個人で行われています。再配達が減ることで、配送トラックによる温室効果ガスを減らすことも出来るため、地球温暖化の抑止を目指すためにも、皆でこの問題に取り組む必要があるでしょう。
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スマロッカー編集部