「どのプロバイダが提供してるの?」
「どのプロバイダを選んだらいいかわからない...」
そう思う方も多いのではないでしょうか。
固定IPは、特にネットワークの安定性が求められるビジネスシーンなどで重要な役割を果たします。
そして、それを提供しているプロバイダ選びは、サービスの質や費用などに大きく影響する重要な判断です。
この記事では、固定IPとは何か、主な提供プロバイダ、そしてその選び方について詳しく解説していきます。
固定IPとは?そのメリットとデメリット
固定IPとは、インターネットに接続するデバイスが常に同じIPアドレスを持つことを指します。
対して動的IPは、接続の度にIPアドレスが変わります。固定IPは一定のコストがかかる一方で、数々のメリットを提供します。
固定IPの定義
固定IPはインターネットサービスプロバイダ(ISP)から割り当てられる一意のIPアドレスで、常に同じIPアドレスを使用します。
これに対し、動的IPは接続するたびにIPアドレスが変化します。
固定IPと動的IPの違い
固定IPと動的IPの主な違いは、IPアドレスが変わるか否かです。
固定IPはアドレスが一定で、サーバーやリモートアクセスの設定に便利です。
一方、動的IPは接続ごとにアドレスが変わるため、固定IPが必要な特定のサービスには適していません。
固定IPのメリット
サーバーとしての利用
自宅やオフィスでWebサーバーやメールサーバーを立てることができます。これにより、自分のウェブサイトを持つことができ、ビジネスや個人的な使用に役立ちます。
遠隔地からの接続
リモートデスクトップなど、自宅のPCに外部から接続する場合、固定IPがあると便利です。特にテレワークが増えている現在、遠隔地からでも安定した作業が可能です。
安定した通信
IPアドレスが固定されているため、通信が途切れにくく、安定したインターネット接続が可能です。
固定IPのデメリット
セキュリティリスク
IPアドレスが固定されていると、そのIPアドレスを悪用する不正アクセスが容易になります。より高度なセキュリティ対策が必要となります。
コスト
固定IPは通常、追加の費用が発生します。そのため、無駄なく利用するためには、そのコストが正当化される必要がある利用シーンが必要です。
設定が必要
固定IPを活用するためには、ルーターやPCの設定が必要です。一般的なユーザーには少々難易度が高いかもしれません。
固定IPが必要なシチュエーション
固定IPは、特定の状況や要件に対応するために必要とされます。それらは主にリモートワークやサーバー運用など、特定のIT関連の業務でよく見られます。
リモートワークでの活用
固定IPはリモートワークでは重要な役割を果たします。企業ネットワークへの安全なアクセスを提供するために、VPNなどのリモートアクセス技術と連携します。
VPNとの連携
固定IPはVPNとの連携により、企業ネットワークへの安全なアクセスを可能にします。
VPNは固定IPアドレスを使用することで、特定のIPアドレスからの接続のみを許可することができ、セキュリティを向上させます。
サーバー運用での活用
サーバー運用においても固定IPは重要です。特に自宅サーバーや小規模ビジネスの場合、固定IPを持つことで独自のWebサイトのホスティングやメールサーバーの運用が可能となります。
自宅サーバーの設定例
自宅でサーバーを運用する場合、固定IPアドレスは非常に有用です。
ユーザーは自宅のIPアドレスに対してDNSを設定し、そのIPアドレスにアクセスすることで自宅のサーバーに接続できます。
固定IPを提供しているプロバイダとその選び方
固定IPを提供しているプロバイダは多数存在します。しかし、全てのプロバイダが同じサービスを提供しているわけではないため、選び方は重要です。
プロバイダ選びのポイント
コストとサービスのバランス
固定IPの提供プロバイダを選ぶ際は、サービスの内容とコストのバランスを見ることが重要です。
固定IPは付加価値のあるサービスであるため、一定の費用がかかります。
しかし、それが高すぎるという場合は他のプロバイダを検討すべきかもしれません。
接続速度と回線品質
インターネット接続の速度や回線の安定性は重要な要素です。自身の利用目的や通信量に合わせて、プロバイダの速度や品質を比較しましょう。
サポート体制とカスタマーサービス
故障や問題が発生した場合に頼れるサポート体制は重要です。電話サポートやメールサポート、FAQや知識ベースの充実度などをチェックし、適切なサポートが受けられるプロバイダを選びましょう。
追加サービスや特典
プロバイダによって提供される追加サービスや特典も比較対象となります。セキュリティ対策ソフトウェアの提供、無料メールアドレスの取得、提携サービスの割引など、自身のニーズや好みに合致したプロバイダを選びましょう。
NTT、KDDI、ソフトバンクの固定IPプロバイダの特徴
NTT | KDDI | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
基本料金(税込) | 2,750円 | 3,300円 | 2,200円 |
固定IPオプション料金(税込) | 550円 | 440円 | 770円 |
契約期間 | 2年 | 1年 | 1年 |
IPアドレス数 | 1 | 1-3(追加料金あり) | 1-5(追加料金なし) |
サポート | 24時間電話サポート | 24時間電話サポート | 24時間電話サポート + メールサポート |
付加サービス | NTTマイネット会員サービス | auひかりとのパッケージ割引 | Yahoo! BBとのパッケージ + セキュリティソフト提供 |
次に、日本国内で主要なプロバイダであるNTT、KDDI、ソフトバンクの固定IPプロバイダサービスの特徴について詳しく見ていきましょう。
NTTの固定IPプロバイダの特徴
NTTの固定IPサービスは、安定した接続環境と高品質なサポートが強みです。
また、NTTの光回線"FLET'S光"と組み合わせることで、広範囲での高速インターネット接続が可能です。
KDDIの固定IPプロバイダの特徴
KDDIの固定IPサービスは、auひかりと組み合わせた場合に割引が適用されるという特徴があります。
また、企業向けの豊富なオプションサービスや、24時間対応のサポート体制が整っている点も見逃せません。
ソフトバンクの固定IPプロバイダの特徴
ソフトバンクの固定IPサービスは、Yahoo! BBとのパッケージが人気です。
また、セキュリティ対策としてのフリーソフト提供や、追加料金なしでの複数IPアドレス提供など、ユーザーフレンドリーなサービスが魅力です。
固定IPとプライベートIPの比較
固定IPとプライベートIPとの違いを明確に理解することで、固定IPがどのような場面で有利に働くのか理解しやすくなります。
特性
固定IPの特性と活用例
固定IPは、一度割り当てられると変わらない固定的なIPアドレスを指します。
その性質上、リモートワークでの社内ネットワーク接続やオンラインゲームの専用サーバー、Webサーバーやメールサーバーなど、特定のIPアドレスを固定で指定したい場合に有効です。
プライベートIPの特性と活用例
プライベートIPは、一般的なインターネット接続で使用されるIPアドレスです。
一般的にはプロバイダが一定期間ごとに自動的に変更する動的IPアドレスとして提供されます。
固定IPほどのコストがかからず、通常のインターネット閲覧行為や動画視聴、ソーシャルメディアの利用などに必要十分な性能を持っています。
固定IPとプライベートIP、どちらを選ぶべきか
固定IPとプライベートIP、どちらを選ぶべきかは、使用目的や必要な機能によります。それぞれの利点とデメリットを理解し、自身のニーズに最適な選択を行いましょう。
固定IPの選択理由と注意点
固定IPは、自宅でのリモートワークや、自分でWebサーバーやゲームサーバーを運営する場合など、特定のIPアドレスを必要とする状況で有効です。ただし、固定IPを使うための費用は一般的にプライベートIPよりも高いので、そのコストが許容範囲内であることを確認することが重要です。
プライベートIPの選択理由と注意点
プライベートIPは、通常のインターネット閲覧や動画視聴、SNS利用など、特定のIPアドレスを必要としない一般的な使用に適しています。費用も固定IPより低く抑えられるため、コストを抑えたい場合には適しています。ただし、一部のサービスや機能は固定IPでないと利用できないため、自身の利用シーンをよく考えて選択することが必要です。
固定IPとVPN:セキュリティと接続性の向上
固定IPとVPN(Virtual Private Network)を併用することで、セキュリティと接続性が一層向上します。このセクションでは、その詳細を解説します。
VPNの仕組みとメリット
VPNは、インターネット上に暗号化された専用の通信路を作り出す技術です。これにより、遠隔地からでも安全に企業の内部ネットワークにアクセスすることが可能になります。また、通信内容が暗号化されるため、第三者によるデータの盗み見や改ざんを防ぐことができます。
リモートワークとVPN
リモートワークでは、自宅などから企業の内部ネットワークに接続することが必要です。その際にVPNを使用すれば、安全に通信することができます。しかし、VPN接続の際には、接続先となるサーバーのIPアドレスが必要となります。そのIPアドレスを一定に保つために固定IPが有効です。そのため、リモートワークを安全かつスムーズに行うためには、固定IPとVPNの併用が推奨されます。
よくある質問
A
固定IPとは、インターネット接続時に常に同じIPアドレスが割り当てられるサービスのことを指します。これは一般的に企業や個人がWebサーバーやメールサーバーを運営するために利用されます。
A
固定IPが必要な理由は主に2つです。一つ目は自宅でサーバーを運営する際、二つ目はリモートワークなどで自宅から会社のネットワークに安定して接続する際です。これらの場合、同じIPアドレスが必要となるため固定IPが必要になります。
A
日本国内で固定IPを提供しているプロバイダには、NTT東日本、NTT西日本、ソフトバンク、KDDI(au)、UQコミュニケーションズなどがあります。それぞれ料金や提供サービスに違いがあるため、自身のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
A
固定IPとプライベートIP、どちらを選ぶべきかは、使用目的や必要な機能によります。固定IPは特定のIPアドレスが必要な状況、プライベートIPは一般的なインターネット利用に向いています。
A
固定IPの費用はプロバイダによりますが、一般的には月額数千円程度が目安です。ただし、固定IPを利用するためにはインターネット接続料金や初期費用なども考慮に入れる必要があります。
まとめ
固定IPプロバイダを選ぶ際、プロバイダの特性や提供サービス、費用などをしっかりと比較することが大切です。この記事では、主要なプロバイダ「NTT」「ソフトバンク」「KDDI」を比較しました。
それぞれには一長一短があり、自身のニーズや生活スタイルにより適切なプロバイダは異なります。最終的な選択は、自身のインターネット利用の頻度や目的、予算などに基づいて行うことが重要です。
無料ご相談フォーム
商品に関するお問い合わせや、
業務改善のお困りごとがあれば
どんなことでもWiz cloudにご相談ください。
この記事が良かったら、“いいね!”をしてください!
最新情報をお届けします!
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!