月額料金を支払うことで特定のサービスが使い放題となるサブスクリプションサービスは、もはや動画や音楽のコンテンツだけにとどまらず、さまざまなジャンルで広く普及する契約システムとなっています。
今回は、飲食店におけるサブスクリプションの導入メリットや、具体的な導入事例などを中心にわかりやすく解説していきます。
サブスクリプションとは
サブスクリプションとは、製品やサービスそのものを購入するという従来のシステムとは異なり、一定の期間に対しての利用料金を支払うことで、その製品やサービスを利用することができる定額制の使い放題サービスの総称です。
一般的には「サブスク」とも称されるこの新しい契約形態は、音楽配信サービスの「Apple Music」、動画ストリーミングサービスの「Netflix」など、さまざまなサービス展開がなされるようになりました。
あらゆるモノがあふれるようになった現代においては、各社のECサイトやショッピングサイトなどから手軽に商品を購入できるようになっています。その反面で、実際のユーザーはモノそのものを「所有する」ことよりも「利用すること」に価値を見出す傾向にあります。
飲食店のサブスクリプション導入が進む
こうしたサブスクリプションのトレンドは、動画や音楽などのコンテンツジャンルにとどまらず、近ごろでは飲食店におけるサブスクリプションサービスの導入も進むようになりました。
通常の来店時に利用できるようなサービスだけでなく、テイクアウト・デリバリ―サービスでも飲食店のサブスクリプション導入が進んでいます。
ウーバーイーツでもサブスクリプション導入
大手フードデリバリーサービスのウーバーイーツでは、2020年8月6日より、新たなサービスプランとして配送料の定額制(サブスクリプション)サービスである「Eatsパス」の提供を開始しました。
Eatsパス(月額980円)を契約することによって、1,200円以上の注文の配送料がすべて無料で使い放題となるため、ヘビーユーザーにとっては非常に大きなメリットがあります。
フードデリバリーサービスやテイクアウトへの需要が高まりを見せるなか、こうした使い放題プランの提供などは、今後の飲食経営における重要な要素のひとつと言えるでしょう。
テイクアウトのサブスクリプションも注目
ランチタイムにおけるテイクアウト需要にスポットを当てたお弁当のサブスクリプションサービスの「POTLUCK」などは、飲食業界における代表的なサブスク成功事例と言えるでしょう。
定額制のサブスクリプションサービスである「POTLUCK」は、ユーザーはあらかじめ決まった料金を支払っておくことで、1日2回までのお弁当の注文ができるようになるという革新的なサービスです。
3食トライアルプラン、12食プラン、毎日プランの3つプランに加えて、3食買い切りのプランなども用意しているため、それぞれのユーザーニーズに合わせて必要なプランを選択することができます。
こうした消費者の「モノ疲れ」ニーズに対応したサブスクリプションサービスの登場などは、現代の消費スタイルにマッチした革新的な販売手法のひとつであると言えるでしょう。
サブスクリプションの導入メリット
では、飲食店がサブスクリプションサービスを導入することによって、一体どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここからは、飲食店におけるサブスクリプションサービスの導入メリットを3つのポイントに絞って解説いたします。
新規顧客の開拓
斬新なサブスクリプションサービスを提供することができれば、その話題性から、会員がSNSや口コミなどで店舗の情報を発信し、認知拡大や新規顧客の開拓につなげることができるでしょう。
リピーターの獲得
飲食店のサブスクリプションを利用しているユーザーは、損をしないように店舗を利用する機会が自然と増えるてくるため、リピーターの獲得や注文の多いメニューの傾向などを発見することができます。
安定した収入源の確保
歓送迎会シーズンや天候などの要素から、状況に応じて左右されがちな飲食店の経営ですが、定額制のサブスクリプションサービスを導入することによって、毎月の安定した収益を得ることが可能になります。
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サブスクリプションの導入事例
では、飲食店におけるサブスクリプションの導入事例には、一体どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、居酒屋、カフェ、ラーメン店の3つの店舗ジャンルから、具体的な導入事例をピックアップしてご紹介いたします。
居酒屋のサブスク導入事例
大手居酒屋チェーンの「金の蔵」では、通常1,800円の「プレミアム飲み放題120分」を、月額4,000円で毎日利用することができる「プレミアム飲み放題定期券」の提供を開始したことで大きな話題を呼びました。
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カフェのサブスク導入事例
スタートアップ企業発案の「CAFE PASS」とは、月額900円で個人店のカフェや喫茶店を含む全国の加盟店で、毎日3杯までのコーヒーを無料で注文することができるという、カフェに特化した月額制のカフェ巡りサービスです。
ラーメン店のサブスク導入事例
ラーメンチェーンの「東京豚骨拉麺ばんから」では、秋葉原店と池袋東口店の2店舗において、月額6,800円で「ばんから」「つけ麵」「とんこつ」の3種類のラーメンのいずれか1杯が、1日1回無料で注文することができる「ラーメンパスポート」を提供しています。
まとめ
飲食店におけるサブスクリプションサービスの需要は日に日に拡大している傾向にあります。
しかし、サブスクリプションサービスの提供を始めている店舗はまだまだ少なく、ブルーオーシャンな領域となるため、魅力的なサブスクリプションサービスをいち早く提供することができれば、他店との差別化に効果を発揮させることができるでしょう。
リピーターの獲得や新規顧客の開拓などのメリットも同時に見込むことができるため、興味のある方はぜひ一度、サブスクリプションサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたライター
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