保育園・幼稚園のICTシステムとは?導入のメリットや人気ランキングを徹底解説!

この記事の目次
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保育園全体の業務を効率化したい...
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保育士の離職が多くて困っている...
新しい保育士を採用する余裕がない...
このような課題を抱えている場合には、近ごろ保育園や幼稚園での導入が進んでいる「保育ICTシステム」の活用を検討しましょう。
保育ICTシステムとは、保育園や幼稚園での業務に特化したITサービスのことで、保育士の業務負担の軽減に大きな効果を発揮します。
昨今の保育園や幼稚園を取り巻く課題は、保育士の不足や労働環境の悪化、待機児童問題などが注目されており、深刻な状態です。
現場の労働環境の改善や、保育士のオーバーワークの是正といった取り組みは、全国の保育園や幼稚園に共通する話題と言えます。
今回は、保育園や幼稚園での導入が進むICTシステムについて、導入のメリットや注意点、料金相場などを徹底的に解説していきます。保育園・幼稚園のICTシステムとは?

保育ICTシステムとは?
保育園・幼稚園のICTシステムとは、保育園や幼稚園の業務に向けて専門的に設計された次世代のITサービスのことです。
近年、ICTの技術は保育園や幼稚園をはじめとする保育施設への導入が進められており、保育士業務の効率化が進められています。
保育士不足や待機児童といった問題を解消するため、保育士の業務負担の軽減に向けた効率化を推進する動きが高まっています。
現在では多くの企業がICTシステムを提供しており、システムの導入によって年間70時間以上もの効率化に成功した事例もあります。
費用がかかるシステム導入においても、行政や自治体などで補助金を設けているケースもあるため、導入コストも最小限で済みます。そもそもITってなに?
ITとは「Internet Technology」の略で、日本語では「情報技術」を指す言葉として浸透しています。
ITは、特定の情報を共有するための技術や仕組みそのものを指す言葉で、効率的なオペレーションに役立つとされています。ICTとITはどう違うの?
ICTとは「Infomation Communication Technology」の略で、日本語では「情報伝達技術」を指す言葉として浸透しています。
ICTは、ITの技術や仕組みを生かしたうえで、伝達手段やコミュニケーション機能を加えた商品やサービスであると言えるでしょう。保育園・幼稚園のICTシステムで使える機能

園児の登降園管理の機能
保育園・幼稚園のICTシステムで使える便利な機能の1つ目としては「園児の登降園管理機能」が挙げられます。
登降園の時間を自動的に記録することができるため、保育料の計算や出席簿の作成作業などを効率化することができます。
園児ひとり一人の状況を計算したり、保育料を照合したりなどの作業が短縮されるため、大幅な時間の節約を見込むことができます。保護者への連絡伝達の機能
保育園・幼稚園のICTシステムで使える便利な機能の2つ目としては「保護者への連絡伝達機能」が挙げられます。
連絡帳のチェックや確認をシステムから行うことができるため、保育士と保護者の双方の負担を大幅に削減することができます。
また、スマホやタブレットなどのモバイル端末からの確認もできるため、スキマ時間を活用して入力することもできるようになります。保育士への情報共有の機能
保育園・幼稚園のICTシステムで使える便利な機能の3つ目としては「保育士への情報共有機能」が挙げられます。
園児に関する情報やヒアリハットなどを確認できるため、重要な情報の伝達漏れを防ぎながら保育サービスの質の向上に貢献します。
指導案や議事録などを手書きやパソコンで作成・共有していた場合よりも、ICTシステムを活用することで効率化することができます。保育園・幼稚園のICTシステムのメリット

保育園や保育士の業務効率化
保育園や幼稚園でICTシステムを導入する1つ目のメリットとしては「保育園業務全体の効率化」というものが挙げられます。
例えば、登降園管理機能を活用することで、タッチパネルやICカードを使って園児の登降園時間を自動的に記録することができます。
また、記録されたデータをもとに、保育料や延長保育料の計算も自動で算出することができるため、事務作業の効率化に効果的です。ランニングコストの削減
保育園や幼稚園でICTシステムを導入する2つ目のメリットとしては「ランニングコストの削減」というものが挙げられます。
手書きで記入してきた連絡帳や日誌なども、今後はデジタルに置き換えることができるようになるため、印刷コストの削減に最適です。
また、業務全体の効率化によって、保育士の残業も減らすことができるため、残業代などの人件費の節約にも大きな効果を発揮します。コミュニケーションの改善
保育園や幼稚園でICTシステムを導入する1つ目のメリットとしては「コミュニケーションの改善」というものが挙げられます。
欠席や遅刻の連絡などもアプリから受け取ることができるようになるため、朝のバタバタする時間帯を効率的に過ごすことができます。
手書きで渡していた連絡帳なども、メールやチャットで一斉に送信ができるようになるため、伝達漏れなどを減らすことができます。保育園・幼稚園のICTシステムのデメリット

インターネット環境や端末を準備する必要がある
保育ICTシステムの1つ目のデメリットとしては「インターネット環境や端末を準備する必要がある」というものが挙げられます。
インターネットを介して情報の伝達を行うシステムであるため、そのための回線設備やデジタル端末を準備しなければいけません。
スマートフォンやタブレットに対応しているシステムも多いため、不安な場合は初心者でも扱いやすいサービスを選ぶと良いでしょう。使用のルールやマニュアルを整備する必要がある
保育ICTシステムの2つ目のデメリットとしては「使用のルールやマニュアルを整備する必要がある」というものが挙げられます。
ICTシステムは単に導入すれば良いというものではなく、効果的に使いこなすにはシステムの持つ機能を理解しなければいけません。
システムの導入そのものが目的化してしまわないよう、効率化を行いたいポイントや使用のルールなどは事前に明確にするべきです。保護者からの理解を事前に得ておく必要がある
保育ICTシステムの3つ目のデメリットとしては「保護者からの理解を事前に得ておく必要がある」というものが挙げられます。
特に、保護者の年齢層が高い場合には、スマートフォンなどのデジタル端末を持っていない可能性も考えられるため注意が必要です。
了承が得られない保護者についてはアナログな手段を継続するしかないため、導入の説明は事前にしっかりと伝えるべきでしょう。保育園・幼稚園のICTシステム導入で現場はどう変わる?

保育園にとってのメリット
保育ICTシステムを活用することによって、口頭で伝達していた職員間の情報共有をシステムから行うことができるようになります。 それぞれの保育士が共通事項として確認できるようになるため、周知事項の漏れや伝達ミスを減らすことで、保育の質が向上します。 また、保育園全体の業務効率化によって、保育士の残業代などの人件費のコストカットにも役立つため、積極的な導入がおすすめです。保育士にとってのメリット
保育ICTシステムを活用することにより、日誌や連絡帳の記入をはじめとする保育士の事務作業も大幅に効率化させることができます。
園児の降園後に行うことが多かった事務作業も、スキマ時間を活用しながら取り組むことができるため、残業時間の削減に効果的です。
また、残業時間が短縮されることによって、保育士のプライベートを充実させ、趣味の時間や家族との時間を確保することができます。保護者にとってのメリット
保育ICTシステムを活用することによって、毎日の連絡帳の確認や欠席連絡などの保護者負担も削減させることができます。
保育園に子どもを預ける保護者の多くは、就労によって多忙な日々を過ごしているため、コミュニケーションコストの削減が重要です。
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末から入力や確認を行うことができるようになるため、保護者の負担軽減にも最適です。保育園・幼稚園のICTシステムの料金相場

初期費用の料金相場
保育ICTシステムの初期費用としては、おおむね「0円〜30,000円」が平均的な料金相場となっています。
本体の初期費用に加えて、パソコンやタブレット端末、インターネットの接続環境などがない場合には別途準備が必要になります。
設備が整っている保育園であれば、高くても30,000円ほどで利用することができるため、導入のハードルは低いと言えるでしょう。月額費用の料金相場
保育ICTシステムの月額費用としては、おおむね「0円〜10,000円」が平均的な料金相場となっています。
最初から全ての機能を利用することができるサービスもあれば、一部の機能については別途追加料金が発生するサービスもあります。
基本料金だけで判断してしまうと、オプション料金が割高になってしまうこともあるため、使いたい機能は事前に確認しましょう。保育園・幼稚園のICTシステムおすすめ23選を徹底比較
サービス名称 | 初期費用 | 月額費用 | 主な機能 | |||||||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 | バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 | |||
コドモン(CoDMON) | 0円〜 | 3,000円〜 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
バスキャッチ(園支援システム) | 0円〜 | 6,000円〜 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
チャイルドケアシステムプロ(CCS PRO) | 0円〜 | 4,900円〜 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
hugmo(ハグモー) | 30,000円 | 5,000円~ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ |
桜システム | 0円〜 | 3,000円〜 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | × |
KIDSNAコネクト | 問い合わせ | 問い合わせ | × | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ |
kids plus(キッズプラス) | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | × |
Hoisys(ホイシス) | 15,000円〜 | 5,000円〜 | ◯ | ◯ | × | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
KidsDiary (キッズダイアリー) | 0円〜 | 10,000円〜 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
ChiReaff Space | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
ChildCareWeb(チャイルドケアウェブ) | 問い合わせ | 8,250円 | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | × | × | ◯ |
PIPIO | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | × |
らくらく園児管理 | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | × |
パステルApps | 0円 | 10,000円 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
wel-kids(ウェルキッズ) | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
くらら | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | × |
はぐくむ保育 | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | × | × | × | × | ◯ | × |
おまかせ保育園システム | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ |
kidsly(キッズリー) | 0円 | 0円 | × | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | ◯ |
iChild | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | × |
おがーるシステム | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
おまかせ管理ちゃんNTP | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | × | ◯ | × | × | ◯ | × |
保育施設向け業務支援サービス | 問い合わせ | 問い合わせ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | × |
保育園・幼稚園のICTシステム人気ランキング5選を厳選紹介
1.CoDMON(コドモン)
主な機能 | |||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 |
○ | ○ | ○ | ○ |
バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 |
○ | ○ | ○ | ○ |
総合評価 | |||
★★★★★ | |||
初期費用 | |||
0円〜 | |||
月額費用 | |||
3,000円〜 | |||
運営会社 | |||
株式会社コドモン |
使える機能の網羅性はもちろん、月額や初期費用などの価格面でも優れているため、これを導入しておけば間違いないでしょう。
また、補助金制度の対象サービスにも指定されているため、初めての導入で何を選んで良いかわからないという場合にもおすすめです。2.KIDNAコネクト(キズナコネクト)
主な機能 | |||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 |
× | ○ | ○ | ○ |
バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 |
× | ○ | ○ | ○ |
総合評価 | |||
★★★★★ | |||
初期費用 | |||
問い合わせ | |||
月額費用 | |||
問い合わせ | |||
運営会社 | |||
株式会社ネクストビート |
パソコンやタブレットの操作が不得意な場合でも簡単に使いこなすことができるため、初めての導入シーンにおすすめです。
また、KIDNAコネクトに関しても、国の指定する補助金制度に対応しているため、初期費用の負担を最小限に抑えることができます。3.kids plus(キッズプラス)
主な機能 | |||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 |
○ | ○ | ○ | ○ |
バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 |
× | × | ○ | × |
総合評価 | |||
★★★★☆ | |||
初期費用 | |||
問い合わせ | |||
月額費用 | |||
問い合わせ | |||
運営会社 | |||
株式会社APProg |
ベースのシステムは「kids+work」と呼ばれるもので、保育ICTシステムの基本的な機能を利用することができます。
別途「kids+clock」や「kids+family」を利用することで、登降園管理や保護者への連絡などを行うことができます。4.hugmo(ハグモー)
主な機能 | |||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 |
○ | ○ | ○ | ○ |
バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 |
○ | × | ○ | ○ |
総合評価 | |||
★★★☆☆ | |||
初期費用 | |||
30,000円 / QR設定費用 15,000円 | |||
月額費用 | |||
5,000円〜 | |||
運営会社 | |||
株式会社学研教育みらい |
連絡機能やQRコードでの出欠管理機能を搭載しており、必要な機能に応じて合計3つのプランから柔軟に選択することができます。
また、乳幼児の安全を守るための独自機能なども利用することができるため、安全性や信頼性を重視する場合などにもおすすめです。5.バスキャッチ(園支援システム)
主な機能 | |||
指導案作成 | 登降園管理 | 保護者連絡 | 保育料関連 |
○ | ○ | ○ | ○ |
バスGPS | シフト管理 | 園児情報記録 | 写真販売 |
○ | ○ | ○ | ○ |
総合評価 | |||
★★★★☆ | |||
初期費用 | |||
0円〜 | |||
月額費用 | |||
6,000円〜 | |||
運営会社 | |||
VISH株式会社 |
保育ICTシステムの基本的な機能に加えて、送迎バスの管理に特化した専用のシステム設計が大きな特徴です。
GPS機能を搭載した保育園バスとの連携により、お迎えの時間や運行状況などを細かく把握することができます。保育園・幼稚園のICTシステム導入で補助金が適用

政府主導で保育現場のICT化が加速
保育現場のICT化によって、保育士の負担軽減や人材確保を目指す動きが加速しており、その具体的な対策の一つが補助金制度です。
保育園や幼稚園におけるICT化において、初期費用などのコストの一部を負担できるような仕組みで展開しています。
東京都の保育園ICT化補助金制度とは?
東京都では、保育ICT化推進事業として、システムの導入で発生する費用のうち、200万円を上限として補助金を支給しています。
導入費用やリース料、工事費や備品購入などが対象となり、3/4の補助率で計算されるため、コストを最小限に抑えた導入が可能です。保育園・幼稚園の業務効率化ならICTシステムの導入がおすすめ

今回は、保育園や幼稚園での導入が進むICTシステムについて、導入のメリットや注意点、料金相場などを徹底的に解説していきました。
保育ICTシステムを活用することによって、園児の登降園管理や保護者との連絡などをスムーズかつ効率的に進めることができます。
また、業務全体の効率化によって、現場の労働環境を改善させるだけではなく、保育士の離職率上昇にも歯止めをかけることができます。
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保育園全体の業務を効率化したい...
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保育士の離職が多くて困っている...
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この記事を書いたライター
ICTキッズ編集部
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