インボイス制度にメリットや抜け道はある?事業者のデメリットや対応のポイントを解説!

こんな方におすすめ!
  • インボイス制度のメリットを知りたい!
  • インボイス制度に抜け道や裏技はある?

インボイス制度とは、商品やサービスを提供する事業者が受け取る側に対して請求書を発行する仕組みのことです。

しかし、一体どんな影響があるのか?導入によるメリット・デメリットは?など、疑問も多いのではないでしょうか。

本記事では、インボイス制度のメリットやデメリットはもちろん、今さら聞けないインボイス制度の基礎知識についても徹底解説していきます。

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結論:インボイス制度にメリットや抜け道はある?

結論:インボイス制度にメリットや抜け道はある?

インボイス制度には、 合法的な抜け道や回避する方法などは存在しない というのが結論です。

もしも消費税の不正納付が発覚した場合、 厳しい罰則が科されることもある ため、制度を正しく理解し、税務当局の指導に従うことが大切です。

ただし、インボイス制度による売上の減少など、悪い影響を少なくするための手段はあるため、 各種特例や免除を活用するのがおすすめ です。

2割特例

2割特例

インボイス制度の2割特例とは、インボイスの実施による事業者負担を少なくすることができる、 国税庁が定める2割控除特例のこと です。

この特例は、取引先から領収書を受け取らずに 請求書だけで消費税を申告・納付する方法 で、消費税額のうち2割を控除することができます。

ただし、特例を利用するには、 取引先が日本国内に事業所を有する法人であること や、請求書に特定事項が含まれているなどの条件があります。

少額特例

少額特例

インボイス制度の少額特例とは、消費税法に基づく特例の一つで、取引ごとの消費税額が200円以下の場合、 納税義務を免除する制度のこと です。

納税が免除されるため、大きな節税効果を見込むことができますが、 請求書の記載事項が簡略化された簡易請求書を使用する必要 があります。

また、1回の取引ごとに適用されるものであり、 年間の累計取引金額には関係しない ため、経理業務の手間が増えることにも注意が必要です。

交付免除

交付免除

インボイス制度の交付免除とは、特定の機関や団体によるサービスや商品の提供が、 消費税の対象とならない納税義務免除制度のこと です。

交付免除は、国や地方公共団体などが一定の条件を満たす場合、 提供するサービスや商品に対して消費税を徴収する必要がない という制度です。

ただし、これらの機関や団体が行う事業が消費税の課税対象になる場合や、 提供するサービスや商品が交付免除の対象にならない場合も あります。

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インボイス制度とは?基礎知識をわかりやすく解説

インボイス制度とは?基礎知識をわかりやすく解説

インボイス制度とは、企業間の取引において、商品やサービスの代金支払いに関する情報を 電子的にやりとりするシステム です。

請求書や領収書の作成や保管、紛争の解決が効率的に行われることが期待されており、税務上の申告書類の作成も簡素化されます。

インボイス制度は、グローバルなビジネスの拡大にも貢献し、国内外の企業がより円滑に取引を行うことができます。

インボイス制度が導入される背景は?なんのために必要な制度?

インボイス制度が導入される背景には、グローバルなビジネスの拡大に伴い、国境を越えた取引が増加していることが挙げられます。

これにより、複雑な輸出入手続きや税務手続きが発生し、企業がその 手続きに多大な時間や費用 を費やすことになります。

この問題を解決するため、国際的な標準化団体である国際商業会議所が、電子的な請求書のやりとりを規定する国際ルール「電子インボイス発行規則」を制定しました。

インボイス制度導入の目的

インボイス制度導入の目的

軽減税率への対応

軽減税率の導入に伴い、 消費税の複雑な計算や複数税率に対応するため に、インボイス制度が導入されました。

インボイスに対応することで軽減税率に対応した消費税の正確な計算が行われ、税抜き価格が表示されるため消費者の利便性が向上します。

また、企業側でも、売上高の管理がしやすくなるなどのさまざまなメリットがあります。

益税問題の解消

益税問題とは、転売や買い付けなどの取引において生じる利益に対して課税される税金のことです。

インボイス制度の導入により、取引データを集約し益税の 計算処理が自動化される ため、透明性が高まります。

インボイス制度の導入によって、企業間取引において生じる益税問題を解消することが期待されています。

インボイス制度がひどいと言われている理由

インボイス制度がひどいと言われている理由

インボイス制度がひどいと言われる理由には、複雑な手続きや高額なコストがあることが挙げられます。

また、導入されたばかりのため、情報共有が不十分で不確定な点が多く、 実務上の問題も多い とされています。

さらに、細かいルールが多く、ミスによる罰則も厳しいため、事業者にとって負担が大きいという声もあります。

インボイス制度のメリット

インボイス制度のメリット

電子インボイスで効率的な請求書管理ができる

電子インボイスは、請求書の発行や受領から管理までを簡単かつ迅速に行えるため、 効率的な請求書管理に繋がる メリットがあります。

電子的なやり取りによって、手作業での作成や郵送などの手間が省け、エラーや漏れも減るため、業務効率の向上につながると言えます。

また、電子データとして蓄積されるため、請求書の履歴管理や分析にも役立ちます。

消費税額を正確に計算できるようになる

インボイスを利用することで、請求書の 消費税額を正確に計算 できるようになります。

インボイスを利用することで、自動的に最新の消費税率が適用されるため、消費税の計算ミスを防ぎ正確な消費税額を算出できます。

また、消費税の取り扱いが複雑な海外取引においても、インボイスを利用することで円滑な取引を行うことができます。

インボイス制度導入後の取引が有利になる

インボイス制度を導入することで、取引先との信頼関係が向上し、取引が円滑に進むことが期待できます。

また、インボイスを発行することで、請求書の不備やミスを防ぐことができ、 取引先との紛争を防止できる 可能性が高まります。

さらに、インボイスに必要事項を明記することで、課税対象となる取引の消費税額を正確に計算することができ、税務申告においても有利になるとされています。

ペーパレス化によってコストを削減できる

ペーパーレス化によって、請求書の発行から保管までの業務が簡素化でき、コスト削減につながります。

紙の請求書を作成する際には、印刷や郵送などのコストが必要ですが、インボイスを使うことでこれらの コストを削減 できます。

また、インボイスは電子的に保管されるため、膨大な量の書類を保管する必要がなく、スペースの節約にもつながります。

不正やヒューマンエラーの防止につながる

インボイスによる取引は、 不正行為やヒューマンエラーを防止する メリットがあります。

手書きの請求書に比べ、デジタル化されたインボイスは改ざんされにくく、入力ミスも減少します。

そのため、信頼性が高く、正確な請求書の管理が可能になります。

インボイス制度のデメリット

インボイス制度のデメリット

売上が減少する可能性がある

インボイスのデメリットの一つには、売上が減少する可能性があるというものがあります。

特に小規模なビジネスでは、インボイスによって 支払いの遅延やクレーム が増え、顧客との信頼関係が損なわれることがあります。

また、顧客が支払いを遅らせることでキャッシュフローに悪影響を与えることもあります。このような問題が起こらないよう、適切なリスク管理が必要です。

申告や納税の経理負担が増える

インボイスのデメリットとして、納税申告や経理処理の負担が増えることがあります。

インボイス制度を導入するためには新しい業務プロセスを設計し、習熟する必要があります。

また、正確で詳細な記録が必要となるため、 会計担当者の時間と労力が必要 となり、経理負担が増えることもあります。

税の控除額が減少する可能性がある

インボイスを使うことで、納税者が控除を受けられる税金額が減少する可能性があるというデメリットがあります。

これは、納税者がインボイスを受け取ることで、 支払いが確認され所得税や消費税の申告が必要になる ためです。

その結果、税金控除を受けられる金額が減少する可能性があるため、注意が必要です。

請求書の様式を変更する必要がある

インボイスのデメリットとして、従来の請求書とは異なる情報を記載するため請求書の様式を変更する必要があることが挙げられます。

そのため、請求書のフォーマットを変更する必要が生じることがあり、手間や時間がかかることがあるでしょう。

また、海外取引においては、相手国の規定に従った請求書を発行する必要があるため、様式の変更だけでなく、 法令の確認や習得も必要 になってきます。

個人事業主の本名が公開されてしまう

インボイスのデメリットについて、個人事業主が発行する場合、本名が公開されることがある点があります。

これはプライバシー上の問題であり、 個人情報漏洩のリスクを高める可能性 があります。

そのため、インボイスを発行する場合は、適切な対策を講じる必要があります。

インボイス制度で影響を受けやすい職種・業界

インボイス制度で影響を受けやすい職種・業界

影響を受けやすい職種・業界

インボイス制度で影響を受けやすい業種や業界は、建設業や不動産業、製造業、卸売業、小売業、外食業、医療業などです。

これらの業界では取引先が多数あることが一般的であり、多額の取引が日常的に行われているため、イ ンボイス制度に適合するシステムを導入する 必要があります。

また、取引先とのコミュニケーションや情報の共有が重要となるため、効率的な情報管理システムの導入が求められます。

影響を受けにくい職種・業界

インボイス制度で影響を受けにくい業界には、農業や漁業、建設業などがあります。

これらの業界は、一般消費者向けの商品やサービスを提供する際には、 消費税がかかることが少なく取引先も限られている ことで、インボイスの発行が必要な場面が少ないためです。

ただし、これらの業界でも取引先が法人や官公庁の場合は、インボイス制度に準拠する必要があるため注意が必要です。

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インボイス制度に対応するためのポイント

インボイス制度に対応するためのポイント

適格請求書発行事業者の登録をする

適格請求書発行事業者の登録をしなければ、インボイスを発行することができません。

このため、登録をしていない事業者は 申請手続きを行う 必要があります。

ただし、登録には一定の手間とコストがかかるため、個人事業主などの小規模事業者にとっては負担となる場合があります。

請求書フォーマットを変更する

請求書のフォーマットを変更することは、インボイス発行においてのデメリットの1つです。

インボイス発行において、特定のフォーマットを満たす必要があるため、それに 対応するためにフォーマットを変更する 必要があります。

この作業には手間と時間がかかり、複数の顧客とのやり取りがある場合は、一度に変更することができない可能性もあります。 

経理業務の流れを見直す

経理業務においてインボイスの発行がデメリットになる場合、業務の流れを見直すことで解決することができます。

業務プロセスを再評価し、必要な業務の自動化や外部のサポートを導入することで、 より効率的かつ正確なインボイス処理が可能 となります。

また、経理業務の負担を軽減することで、スタッフがより高付加価値な業務に注力できるようになります。

インボイスに対応したシステムを導入する

インボイスに対応するためには、インボイスを発行するシステムの導入が必要です。

このシステムは、請求書作成から 送信、受領、入金までの一連の流れを自動化することができる ため、経理業務の負荷を軽減や時間とコストの削減にもつながります。

また、紙の請求書から電子化することで、人為的なミスを減らし、効率化を図ることができます。

インボイス制度のよくある質問|Q&A

インボイス制度のよくある質問|Q&A
Q
インボイス制度に対応していない個人事業主はどうなる?

A

インボイス制度に個人事業主が対応していない場合、取引先から支払いを受けることができない可能性があるほか、税務調査の際に 過去に課税されなかった税金の支払いを求められる可能性がある ため、適切に対応することが必要です。

Q
インボイス制度は何のために必要?

A

インボイス制度は、 税金逃れを防止するための法制度 です。取引先と取引内容が明確になり、取引にかかる税金を正確に計算することができるようになります。

Q
インボイス制度に対応するにはどうすればいい?

A

インボイス制度に対応するには、自社の会計システムを整えて 適切な帳簿をつける 必要があります。また、税務署に申告を行い、消費税の軽減税率にも対応する必要があります。

まとめ:インボイス制度

インボイス制度は、 商品やサービスを提供する企業 が、受け取る側に対して請求書を発行することで、支払い手続きを行う仕組みです。

インボイス制度に正しく対応するためには、 電子インボイスシステムの導入や経理フローの見直しが必要 です。

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