「速度が遅い原因は?」
Wi-Fiが繋がりにくくなるのには様々な原因があり、適切に対処することで速度を改善できます。
しかし、「急にWi-Fiが繋がりにくくなったのはなぜ?」「機器の故障は考えられっる?」など、そもそもどんな原因があり、どのような対策ができるのか分からない方も多いはずです。
本記事では、マンションや戸建て、部屋の広さなど、さまざまな家庭環境に応じたWi-Fi環境改善のテクニックをご紹介します。
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自宅のWi-Fiがつながりにくい原因
Wi-Fiルーターの設置場所に問題がある
Wi-Fiルーターの設置場所は、接続の安定性に大きく影響します。電波は障害物に弱いため、金属や水、コンクリートなどを通過すると弱まりやすいのです。
例えば、金属製の家具は鏡のように電波を反射し、コンクリート壁や土壁は電波を吸収してしまいます。
ルーターの電波は球状に広がるため、家の中心や床から少し離れた高い場所に設置すると、各端末に電波が届きやすくなります 。
モバイルルーターを使用している場合は、窓際の見晴らしの良い場所がおすすめです。基地局からの電波を受信しやすくなり、Wi-Fi通信が改善される可能性があります。
Wi-Fiルーターの置き場所NG例
- 壁の近くや部屋の隅
▶Wi-Fiの電波は360度に広がる性質を持つため、電波が屋外へ漏れやすい場所は適さない。特に、壁付近は外部のWiFiネットワークや他の無線機器からの干渉を受けやすくなる。 - 床に直置き
▶ 家具などが障害物となり、電波の届く範囲が著しく制限される。 - 押し入れや収納棚の中
▶ルーターを中に入れて扉を閉めてしまうと、電波にとっては厚い障害となる。また、通気性が悪く温度が上がりやすいため、ルーター本体の発熱を助長し、性能低下の原因にもなる。 - 湿度が高い場所
▶ Wi-Fiが使用している電波は水分子によって吸収されやすいため、湿気が多い環境では電波が弱まる。 - 窓の近く
▶電波がガラスに当たると一部が反射するため、電波が不規則に飛び散ってしまう。
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ホームルーターやモバイルルーターなら窓付近がオススメ
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ホームルーターやモバイルルーターの場合、窓付近に置くのがおすすめです。これらの機器は 外部の基地局と通信するため、窓を通して電波を受信しやすくなります 。
ただし、本体の熱によるダメージを防ぐため、直射日光が当たる場所は避けましょう。
▲窓際に設置する際の注意点▲
■カーテンやブラインドを閉めると電波が弱くなる可能性がある
■ガラスによる電波の反射を軽減するため、窓から30cm程度離すのがベスト
■SSIDやパスワードが外から見えないように注意する
ルーターの近くに置いてはいけないもの
- 家電(電子レンジ、コードレス電話機、テレビ、オーディオ機器、冷蔵庫など)
▶電子レンジや電話機は、近くに置くと干渉が起こりやすくなる。また、家電本体の金属が電波を弱める可能性もある。 - IT機器(パソコン、ゲーム機、スマートスピーカー、外付けハードディスクやNASなどのストレージデバイス)
▶Wi-Fiの電波を阻害する電磁波を発生させる可能性がある。最低でも30cm以上離すのがおすすめ。 - 金属や鏡
▶ 電波を反射したり吸収したりするため、通信環境を著しく悪化させる可能性がある。 - 水槽や花瓶
▶水分子は。電波のエネルギーを吸収し、信号を弱めてしまう性質がある。土に水分を含む観葉植物にも注意。
Wi-Fiルーターや端末に不具合がある
Wi-Fiがつながりにくい場合、ルーターそのものに不具合がある可能性もあります。
故障でない限り、 再起動で通信が改善されるケースも多い ため、試してみましょう。
また、ルーター本体が古いと、搭載している通信規格も古いため、最新規格のルーターと比べて最大通信速度が遅くなってしまいます。
Wi-Fiに接続している端末の台数が多い
Wi-Fiに接続している端末の数が多いと、通信速度が低下したり、接続が不安定になることがあります。これは、ネットワークの帯域幅を多くのデバイスで共有するためです。
例えば、家族全員がスマートフォンやタブレットを同時に使用していると、Wi-Fiルーターに負荷がかかります。
この問題に対処するには、まず 使用していないデバイスのWi-Fi接続をオフにしましょう 。
また、重要度の低い機器は2.4GHz帯、高速通信が必要な機器は5GHz帯を使うなど、周波数帯の使い分けも効果的です。
端末のセキュリティアプリなどがWi-Fiを遮断している
セキュリティアプリがWi-Fi接続を遮断する場合があります。
これは、 アプリが不正なネットワークからデバイスを保護しようとするため ですが、時として正常なWi-Fi接続も遮断してしまうためです。
セキュリティアプリが原因かどうか調べる場合は、まずアプリ設定を確認しましょう。Wi-Fi接続を許可するオプションがあるかもしれません。
それでも解決しない場合は、一時的にアプリを無効化してみてください。接続が改善されれば、アプリが原因だと特定できます。
ただし、セキュリティを完全に無効にするのは危険です。Wi-Fi接続を許可しつつ、他のセキュリティ機能を維持できる設定を探すことをおすすめします。電波干渉が起こっている
電波干渉は、家電製品や隣接する無線LANがWi-Fi信号をかき乱すことで起こり、Wi-Fi接続を妨げる厄介な問題です。
特に、 電子レンジや無線マウス、Bluetoothデバイスは2.4GHz帯を使用するため、同じ周波数のWi-Fiと干渉しやすい 傾向にあります。
この問題を解決するには、まず干渉源を特定しましょう。Wi-Fiアナライザーアプリを使えば、周辺の電波状況を可視化できます。
干渉が確認されたら、ルーターのチャンネルを変更したり、5GHz帯に切り替えるのが効果的です。
また、ルーターと干渉源の距離を離すことも重要です。
編集部
最新のWi-Fiルーターには、自動的に最適なチャンネルを選択する機能があります。これを活用すれば、常に安定した接続を維持できるでしょう。
回線が混雑している
回線の混雑も、Wi-Fiがつながりにくくなる主な原因の一つです。特に、 夜間や休日など、多くの人がインターネットを利用する時間帯に顕著 です。
これは、高速道路の渋滞と似ています。車が増えれば、スムーズに走れなくなるのと同じです。
対処法- 使用時間帯をずらす
- 不要なアプリやサービスをオフにして、帯域を節約する
- 動画ストリーミングの画質を下げる
編集部
最新のWi-Fiルーターでは、QoS(Quality of Service)機能により、重要な通信を優先的に処理できます。 これを活用すれば、混雑時でも安定した接続を維持できるでしょう。
Wi-Fi設定が間違っている
Wi-Fi設定の誤りは、接続問題の隠れた原因となることがあります。
例えば、SSIDやパスワードの入力ミス、古いセキュリティプロトコルの使用などが挙げられます。
まず、 設定画面でSSIDとパスワードを再確認 しましょう。また、WEPなどの古いセキュリティ方式を使用している場合は、より安全なWPA3に更新することをおすすめします。
さらに、IPアドレスの設定も重要です。DHCPを使用していない場合、手動設定で誤った値を入力していると接続できません。
ルーターの管理画面で正しい設定値を確認し、必要に応じて修正しましょう。
自宅のWi-Fiがつながりにくい時に確認すべきこと
Wi-Fi機能がオンになっているか
「気付かないうちにWi-Fi機能がオフになっていた」というケース も少なくありません。
繋がりにくさを感じたら、スマホやPC端末の設定画面で、Wi-Fi機能がオンになっているか確認しましょう。
機内モードがオンになっていないか
機内モードをオンにした際、自動的にWi-Fi機能がオフに切り替わるケースがあります。
誤って機内モードのボタンを押してしまい、設定が変わったことに気付いていない可能性 もあるため、チェックしてみましょう。
セキュリティアプリや広告ブロッカーがオンになっていないか
セキュリティアプリや広告ブロッカーは、私たちのデジタル生活を守る重要な存在ですが、時としてWi-Fi接続の邪魔をすることがあります。
これらのソフトウェアは、 新しいネットワークへの接続を制限したり、特定のSSIDをブロックしたりする機能を持つ ことがあるからです。
また、広告ブロッカーが誤ってWi-Fi設定ページに必要なスクリプトをブロックし、正常に表示されないケースもあります。
Wi-Fiがつながりにくい場合は、これらのソフトウェアの設定を確認し、一時的に無効化してみることをおすすめします。
ルーターやモデムの電源が入っているか
Wi-Fiルーターやモデムの電源が入っていないと、当然ながら接続できません。
まず、機器の電源ランプが点灯しているか確認しましょう。点灯していない場合は、コンセントが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないかをチェックします。
電源が入っていても、ルーターが正常に動作していない可能性があります。この場合、ルーターの再起動が効果的 です。
コンセントを抜いて30秒ほど待ち、再び差し込むだけで問題が解決することがあります。これは、パソコンの再起動でトラブルが解消されるのと同じ原理です。
Wi-Fiがつながりにくい時の対処法(デバイス側)
パソコンやスマホ端末を再起動する
Wi-Fiの2.4GHzと5GHzは、それぞれ特徴の異なる周波数帯で、用途に合わせた使い分けが重要です。
2.4GHzは電波が遠くまで届き、障害物にも強いため、広範囲をカバーできます。一方、5GHzは通信が安定し、速度も速いのが魅力です。
例えば、ルーターから離れた部屋でWi-Fiを使う場合は2.4GHzが適しています。オンラインゲームやWeb会議など、安定した通信が必要な場合は5GHzがおすすめです。
最近のWi-Fiルーターには、「バンドステアリング」機能が搭載されているものもあります。 この機能を使えば、自動で最適な周波数帯に切り替わるため、より快適なインターネット環境を実現できます。
周波数帯 | 特徴 | 適した用途 |
---|---|---|
2.4GHz | 広範囲、障害物に強い | 広い家、遠い部屋 |
5GHz | 安定、高速 | オンラインゲーム、Web会議 |
端末でWi-Fi機能のオン・オフを切り替える
Wi-Fi機能を再起動することで、ネットワーク接続や通信環境のリセットが行われ、以下のような観点から通信が改善されやすくなります。
- 接続がリセットされ、端末が再度ネットワークに接続し直す動作が行われる
▶他の無線信号や周囲のデバイスからの干渉が緩和される
▶ルータや端末側で一時的な接続不良が発生している場合、再接続により問題が解消される - IPアドレスの再取得
▶じネットワーク内で他の端末とIPアドレスが競合している場合、再接続することで新しいアドレスが割り当てられ、正常な通信が再開する - キャッシュクリア
▶再接続時に最新の情報が使われることで、通信が改善する - DNSキャッシュのリセット
▶DNS設定が再取得されることで、古いDNSキャッシュの更新やDNSサーバーが一時的に応答しないトラブルの解消につながる - 新たな通信セッションが確立
▶最適なアクセスポイントに再接続される - ソフトウェアの不具合解消
▶端末側のWi-Fiモジュールやネットワークドライバに一時的なソフトウェアの問題が発生している場合、再接続によって不具合がリセットされ、問題が解消される
パソコンやスマホなどのOSをアップデートする
古いOSでは、最新のWi-Fi規格に対応していない場合があります。例えば、iOS 14以降では、Wi-Fi 6(802.11ax)のサポートが強化されました。
アップデートにより、Wi-Fiドライバーの不具合が修正されたり、新しいセキュリティ機能が追加されたりします 。
これは、古い家電を最新モデルに買い替えるようなもので、性能が向上し、新しい機能が使えるようになるのです。
定期的なOSアップデートは、Wi-Fi接続の安定性向上だけでなく、セキュリティ強化にも繋がります。
-
▶「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」 -
▶「設定」→「システム」→「システムアップデート」
ルーターへの同時接続数を見直す
Wi-Fiルーターへの同時接続数が多すぎると、電波が分散されてしまい、通信速度が低下したり、接続が不安定になったりします。
まず、ルーターの管理画面で接続している端末の数を確認しましょう。 不要な端末の接続を解除し、使用していない機器のWi-Fi機能をオフにする ことで、接続数を減らせます。
また、ルーターの性能を確認することも重要です。最新のWi-Fiルーターは、同時接続数が多くても安定した通信を提供できます。
さらに、帯域制限機能を活用すると、特定の端末が帯域を独占することを防げます。
セキュリティアプリを無効化する
セキュリティアプリは、Wi-Fi接続を遮断することがあります。
まず、セキュリティアプリの設定を確認し、Wi-Fi接続を許可しているか確認しましょう。 一時的にセキュリティアプリを無効化し、Wi-Fi接続が改善するか試してみてください 。
改善が見られた場合、アプリの設定を見直す必要があります。多くのセキュリティアプリには、信頼できるネットワークを登録する機能があります。
ただし、セキュリティアプリを完全に無効化することは推奨されません。Wi-Fi接続に関する例外設定を行うことで、セキュリティを維持しつつ、快適なWi-Fi環境を実現できます。
広告ブロッカーも、Wi-Fi接続に影響を与える可能性があります。これらのアプリの設定も確認し、必要に応じて調整しましょう。
Wi-Fiがつながりにくい時の対処法(ルーター側)
Wi-Fiルーターを再起動する
再起動によってルーターの内部メモリがリフレッシュされ、多くの問題が解消されます。
- まず、電源コードを抜いて30秒ほど待ちます。これは、コンデンサーに蓄えられた電気を完全に放電させるためです。
- その後、電源を入れ直し、ランプの点灯を確認します。
- 再起動後は、Wi-Fi接続を試みましょう。
多くの場合、この簡単な操作で接続が改善されます。ただし、頻繁に再起動が必要な場合は、ルーターの寿命や設定に問題がある可能性があります。
また、ルーターのファームウェアを最新版に更新することで、セキュリティや性能が向上することもあります。
LANケーブルやICカードを挿し直す
LANケーブルやICカードを挿し直すことで、物理的な接続がリセットされ、再度正しく認識されることがあります。
これは、 デバイスやルーターが接続情報を再確認し、新しい接続を確立する ためです。
また、LANケーブルやICカードの接続部分が時間と共に緩むことや、ほこりなどが溜まることで、電気的な接触が悪くなることがあり、挿し直すことで、接触不良が解消され、安定した通信が復元される場合があります。
ルーター(モデム)の設置場所を見直す
ルーターの周辺に障害物があると、電波が阻害されたり、電波障害が起きたりします。
Wi-Fiルーターの電波は、 放射状に360度広がっていく性質 を持っているため、 家や部屋の中心に設置することで、万遍なく電波を飛ばすことが可能 です。
Wi-Fiルーターの最適な置き場所
- 床から1〜2m離れた高さ
▶床や天井に近すぎると、部屋や家の隅まで効率的に電波が届かなくなってしまうので注意しましょう。 - 周りに障害物がない場所
▶理想的な設置場所は、部屋の中央にある棚の上です。
Wi-Fiのアクセスポイントを変更する
Wi-Fiのアクセスポイントを変更することで、接続の安定性が劇的に向上する場合があります。これは、混雑した高速道路から空いている裏道に迂回するようなものです。
まず、スマートフォンやPCのWi-Fi設定画面を開き、利用可能なネットワークを確認しましょう。同じルーターでも、2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯が表示されることがあります。
5GHzは高速だが範囲が狭く、2.4GHzは遅いが広範囲をカバーします。 接続が不安定な場合、別の周波数帯に切り替えてみましょう 。
また、近隣のWi-Fiと干渉している可能性もあるため、ルーターの設定画面でチャンネルを変更することも効果的です。
周波数帯を変更する
Wi-Fiルーターの周波数帯(2.4GHzと5GHz)を変更することで、電波の届きやすさを改善できる場合があります。多くのルーターでは 設定画面から周波数帯の切り替えが可能 です。
長所 | 短所 | |
---|---|---|
2.4GHz | 障害物を通過しやすく、広範囲をカバー | 電子レンジなどの家電にと干渉されやすい |
5GHz | 高速通信が可能で干渉も少ない | 障害物に弱い |
家の構造や使用環境に応じて、適切な周波数帯を選択することが重要です。
例えば、広い一軒家なら2.4GHz、狭いマンションなら5GHzが適しているかもしれません。
ビームフォーミング機能を活用する
ビームフォーミング機能は、 Wi-Fi電波を特定の方向に集中させる先進技術 です。まるでスポットライトのように、電波を必要な場所に的確に届けます。
この機能を活用すると、電波の到達距離が伸び、通信速度も向上します。
設定方法は機種によって異なりますが、多くの場合、ルーターの管理画面から簡単に有効化できます。
ただし、この機能を最大限に活かすには、接続デバイス側もビームフォーミングに対応している必要があります。
point
- ビームフォーミング使用時は、ルーターとデバイスの間に大きな障害物がないよう注意しましょう。
- 複数の部屋で使用する場合、ルーターの向きを調整することで、さらなる効果が期待できます。
Wi-Fiがつながりにくい時の根本的な解決策
契約しているデータ容量プランを変更する
Wi-Fiの接続問題に悩んでいる方、データ容量プランの変更を検討してみるもの手です。通信速度の遅さや接続の不安定さは、契約プランが原因かもしれません。
例えば、動画視聴やオンラインゲームを楽しむ家庭では、より高速で大容量のプランが必要です。
使用状況に合わせたプランへの変更を検討しましょう 。
「IPv6」を活用した「IPoE接続」で接続する
「IPv6」を活用した「IPoE接続」は、Wi-Fiの接続性を大幅に改善する可能性があります。従来の「IPv4」に比べ、 「IPv6」は広大なアドレス空間を持ち、通信の効率化が図れます 。
「IPoE接続」は、この「IPv6」を利用して、インターネットに直接接続する方式です。従来の「PPPoE接続」と比べ、通信速度の向上や安定性の確保が期待できます。
特に、夜間や休日などの混雑時に効果を発揮します。
ただし、「IPoE接続」に対応していないプロバイダーもあるため、まずは自身の契約状況を確認しましょう。対応していれば、設定変更だけで恩恵を受けられる可能性があります。
中継機を導入する
中継機は、 ルーターからの電波を受信し、それを再度発信することで、電波の届く範囲を拡大 します。
電波が弱い場所に設置することで、家の中のどこにいても繋がりやすいネットワークを構築できます。
例えば、2階建ての家なら階段付近に設置すると、上下階への電波の行き来がスムーズになります。
最新の中継機では、メッシュWi-Fiシステムを採用しているものもあり、複数の中継機を連携させて家全体をシームレスにカバーすることが可能です。
編集部
使用しているルーターとの相性や、必要な通信速度を考慮して機種を選びましょう。
電波強度が高いルーターへ買い換える
最新のルーターは、高性能アンテナや先進的な信号処理技術を搭載し、より広範囲で安定した通信を実現します。
例えば、Wi-Fi 6(802.11ax)対応のルーターは、従来モデルと比べて通信速度が大幅に向上し、複数デバイスの同時接続にも強いのが特徴です。
選び方のポイントは、自宅の広さや接続デバイス数、主な用途などです。大きな家や多数のデバイスを使用する場合は、トライバンドルーター(※)がおすすめです。
ただし、新しいルーターを導入する際は、接続デバイス側の対応状況も確認しましょう。最新規格に対応していないデバイスでは、ルーターの性能を十分に活かせません。
※トライバンドルーター:2.4GHzと5GHzに加えて、もう1つの5GHz帯を持つ高性能モデル。
LANケーブルの規格を見直す
LANケーブルの規格を見直すことで、Wi-Fi環境を大幅に改善できる可能性があります。古いケーブルを使用していると、せっかくの高速回線も十分に活かせません。
最新のCAT8規格のケーブルは、従来のCAT5eと比べて40倍以上の速度を実現 します。 まるで水道管を太くするように、データの流れがスムーズになるのです。
また、ケーブルが必要以上に長いと信号が弱まる可能性があります。適切な長さと規格のケーブルを選ぶことで、Wi-Fi環境全体のパフォーマンスが向上します。
ただし、ケーブルを交換する際は、ルーターやモデムの対応規格も確認しましょう。相性の良い組み合わせで、快適なネット環境を実現できます。インターネット回線の見直し
インターネット回線の見直しも、Wi-Fi環境改善の重要な一手です。回線速度が遅ければ、どんなに優れたルーターを使っても十分な効果は得られません。
まず、現在契約している回線の速度を確認しましょう。 動画視聴や大容量ファイルのダウンロードが多い場合は、より高速な回線への乗り換えを検討する価値があります 。
光回線やケーブルインターネットなど、様々な選択肢がありますが、自宅の環境や利用目的に合わせて選びましょう。
また、プロバイダの変更も効果的かもしれません。同じ回線速度でも、プロバイダによってパフォーマンスが異なることがあります。
光回線の見直し相談はこちらWi-Fiの電波に関する基礎知識
無線LANとWi-Fiの違い
無線LANは、ケーブルを使わずにデータ通信を行う技術全般を指します。
一方、 Wi-Fiは無線LANの一種 で、Wi-Fi Allianceという団体が認証した製品のブランド名です。
通信速度は「最大通信速度(理論値)」である
Wi-Fiの通信速度について、よく「最大○○Mbps」といった表記を目にしますが、これは理論上の最大値であり、実際の速度とは異なります。
例えば、高速道路の制限速度が100km/hだからといって、常にその速度で走れるわけではないのと同じです。
Wi-Fiの実際の速度は、電 波の強さ、接続している端末の数、周囲の電波干渉などが影響 し、様々な要因によって変動します。
ネットは利用者が多い時間帯に遅くなりやすい
ネットの混雑時間帯、特に夜間は、Wi-Fiの接続が不安定になりやすいものです。これは、 多くの人が同時にインターネットを利用するため、回線に負荷がかかる からです。
最新のWi-Fi規格に対応したルーターを使用することで、混雑時の接続安定性が向上する場合があります。
ただし、根本的な解決には、インターネットプロバイダーの回線速度アップグレードが必要な場合もあります。自宅のWi-Fi環境を最適化するには、これらの要因を総合的に考慮することが大切です。
ルーターの電波の特性
Wi-Fiルーターの電波は、 放射状に360度広がっていく性質 を持っています。
そのため、家や部屋の中心に設置することで、万遍なく電波を飛ばすことが可能です。
2つの周波数における電波特性
Wi-Fiルーターの電波には、2.4GHzと5GHzの2つの周波数帯があります。
- 2.4GHz▶家全体をカバーするのに適している
長所 :障害物を通過しやすく、広範囲をカバーできる。
短所 :電子レンジなど電磁波を発する家電に影響を受けやすい。 - 5GHz▶同じ部屋内での高速通信に向いている
長所 :直進性が高く、高速通信が可能。
短所 :壁などの障害物に弱い。
いうなれば、2.4GHzが広い範囲に届く柔らかな光、5GHzが狭い範囲を照らす強い光のようなものです。
ルーターの置き場所を決める際は、上記の特性を考慮し、使用環境に応じて適切な周波数帯を選択することが重要です。
例えば、リビングにルーターを置く場合、2.4GHzで家全体をカバーしつつ、5GHzでリビング内の高速通信を確保するといった使い分けが効果的でしょう。
Wi-Fiのつながりにくさに関するよくある質問
A
マンションでWi-Fiが繋がりにくい原因は、主に建物の構造と他の電波との干渉にあります。
■コンクリートや鉄筋の壁が電波を遮断し、信号の強度を弱めてしまう
■多くの世帯が密集するマンションでは、隣接する部屋のWi-Fi機器との電波干渉が起こりやすくなる
■エレベーターや電子レンジなどの電気機器も、Wi-Fi信号に悪影響を与える可能性がある
A
戸建ての2階でWi-Fiが繋がりにくい原因は、主に電波の減衰と障害物の存在にあります。Wi-Fi信号は、1階に設置されたルーターから2階へ向かう過程で、床や壁、家具などの障害物に遮られ、強度が弱まってしまうのです。
また、2階と1階の距離が離れすぎていると、信号が十分に届かないこともあります。
A
夏場の暑さは、Wi-Fi機器の性能に影響を与える可能性があります。電子機器は高温に弱く、熱によってパフォーマンスが低下することがあるのです。
また、暑さによる湿度の上昇も電波の伝搬に影響を与えます。水分を含んだ空気が電波を吸収し、信号強度を弱めてしまうのです。
A
ウイルスに感染したデバイスは正常に機能しなくなることがあります。また、Wi-Fi設定を勝手に変更したり、ネットワーク接続を妨害したりする悪質なプログラムも存在します。 ウイルスがバックグラウンドで大量のデータをやり取りすることで、帯域幅を圧迫し、結果的にWi-Fi接続が遅くなる可能性も否定できません。
A
強風や豪雨が電波の伝搬を妨げ、接続の質を低下させることがあります。さらに、台風による停電や通信インフラの損傷も、Wi-Fi接続に直接影響します。電力供給が不安定になると、ルーターやモデムの動作が不安定になり、接続が途切れやすくなります。 また、気圧の急激な変化も電波の伝わり方に影響を与えることがあります。
A
まず、ルーターの不具合や設定変更が挙げられます。突然の再起動や自動アップデートにより、接続が不安定になることがあるのです。また、近隣で新たなWi-Fi機器が設置されると、電波干渉が起こる可能性もあります。さらに、気象条件の変化も影響します。雨や雷は電波を弱め、接続を不安定にすることがあります。
A
■まず、ルーターから遠い場所や、壁や床が厚い部屋
■金属製の家具や電化製品が多い部屋
■電子レンジやコードレス電話機などの電波を発する機器がある部屋
A
まずOSやアプリを最新版にアップデートし、Wi-Fi機能のオン/オフを試してみてください。それでも改善しない場合は、ネットワーク設定をリセットするのも効果的です。また、デバイスのWi-Fi受信感度が低下している可能性もあります。他の場所でWi-Fiに接続できるか試してみましょう。 さらに、自分の位置がWi-Fiルーターから遠すぎたり、障害物が多かったりしないか確認してください。
A
Wi-Fiの電波はあるのに接続できない原因は、主に認証やIPアドレスの問題にあります。パスワードが間違っていたり、期限切れになっていたりすると、電波は検出できても接続できません。また、IPアドレスの競合も原因となることがあります。さらに、MACアドレスフィルタリングが設定されていると、特定のデバイスのみが接続を許可されます。
まとめ
Wi-Fiがつながりにくい場合は、「デバイス」「ルーター」「環境条件」のいずれに原因があるのかを突き止め、適切な対処法を講じることが重要です。
設定やルーターの置き場所変更で速度が改善しない場合は、中継器やメッシュWi-Fiの導入、回線そのものの見直しなど、根本的な対策が必要となります。
Wi-Fiの改善でお悩みの方は、是非ワイズクラウドの専門スタッフにご相談ください。最新機器や回線プランなど、最適な解決策をご提案いたします。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!