何から対策を始めたらいいのかわからない
アパートやマンションなどの不動産を経営している場合、入居者が入らない空室状態を作ることは絶対に避けておきたいところです。
しかし、空室対策にもさまざまな方法があるため、どのような対策を実施すればいいのか判断に迷ってしまうことも少なくありません。
そこで本記事では、入居者からの評価が高い人気設備ランキングをもとに、コスト帯別の空室対策アイデアを徹底的にまとめました。
やってはいけない空室対策についても解説しているため、不動産の空室対策に悩んでいるオーナー様には必見の内容となっています。
空室対策とは?対策が重要な理由
空室対策とは、所有する賃貸物件に対してマンションオーナーが行う「空室を作らないための施策や対策」のことです。
具体的には、全室に無料のインターネットを導入したり、築年数の古い物件をリノベーションしたりなど、さまざまな方法があります。
空室対策が重要な理由
賃貸オーナーの収入源は、入居者からの家賃収入です。物件の空室状態が続けば無収入となってしまうため、空室対策は必須といえます。
具体的には、リフォームやリノベーションを実施したり、人気の設備を導入したりなど、物件の付加価値を高めるような対策案が必要です。
賃貸アパートの空室状況データ
千代田区 | 36.5% |
---|---|
中央区 | 27.7% |
港区 | 13.9% |
新宿区 | 15.0% |
文京区 | 13.1% |
台東区 | 18.4% |
墨田区 | 9.8% |
江東区 | 7.4% |
品川区 | 12.3% |
目黒区 | 28.2% |
大田区 | 17.4% |
渋谷区 | 14.8% |
中野区 | 9.9% |
杉並区 | 12.9% |
豊島区 | 18.9% |
北区 | 12.1% |
荒川区 | 20.5% |
板橋区 | 14.3% |
練馬区 | 15.5% |
足立区 | 18.2% |
葛飾区 | 16.9% |
江戸川区 | 12.5% |
世田谷区 | - |
賃貸アパートの空室状況(東京23区)を調査してみると、東京都の賃貸物件では、全体平均で約17%程度の空室率であることがわかります。
過去のデータと比較してみると空室率は年々増加傾向にあり、新型コロナウイルスの流行や人口減少などが主な要因として考えられます。
東京都ですら空室率の増加が問題視されている現状にあり、地方にいたっては今後さらに厳しい状況になることはいうまでもありません。
経済的かつ人口的な観点からしても、すぐに何かしらの空室対策を実施しなければ、今後も入居者を確保し続けることは困難といえます。
賃貸アパートの人気設備ランキング
一人暮らし向け物件 | 家族暮らし向け物件 | |
---|---|---|
1位 | インターネット無料 | インターネット無料 |
2位 | エントランスのオートロック | 宅配ボックス |
3位 | 宅配ボックス | エントランスのオートロック |
4位 | 浴室換気乾燥機 | 追い炊き機能 |
5位 | ホームセキュリティー | システムキッチン |
6位 | 独立洗面化粧台 | ホームセキュリティー |
7位 | 24時間利用可能ゴミ置き場 | 浴室換気乾燥機 |
8位 | システムキッチン | 防犯カメラ |
9位 | TVモニター付インターフォン | ウォークインクローゼット |
10位 | エレベーター | 24時間利用可能ゴミ置き場 |
全国賃貸住宅新聞が調査した「人気設備ランキング2020」によると、インターネットの無料物件が第1位を獲得していることがわかります。
インターネットの利用にあたっては、申し込みや契約などの手続きを踏む必要があるため、ストレスに感じているユーザーが多いようです。
人気の設備を導入することによって、入居者からの興味や関心を集めることができるため、安定した空室対策効果を見込むことができます。
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空室対策のアイデアをコスト別で比較
コスト | 効果 | 難易度 | おすすめ度 | |
---|---|---|---|---|
募集条件を 引き下げる |
無料 | 中 | 中 | ★★★★☆ |
共用部分を 綺麗に保つ |
無料 | 小 | 小 | ★★★★★ |
管理会社を 切り替える |
無料 | 小 | 小 | ★★★☆☆ |
初期費用を 減額する |
小 | 中 | 中 | ★★★☆☆ |
フリーレントを 導入する |
小 | 中 | 中 | ★★☆☆☆ |
ゴミ出しを 24時間OKにする |
小 | 小 | 中 | ★★★☆☆ |
人気の高い 設備を導入する |
中 | 高 | 中 | ★★★★★ |
家具や家電の 付いた物件にする |
中 | 中 | 中 | ★★★☆☆ |
建物の全体を クリーニングする |
中 | 中 | 中 | ★★★★★ |
外壁や内壁の 塗装を行う |
高 | 高 | 高 | ★★★☆☆ |
セキュリティを 強化する |
高 | 中 | 高 | ★★★★☆ |
リノベーションを 実施する |
高 | 高 | 高 | ★★★★☆ |
空室対策アイデア【無料でできる】
募集条件を引き下げる
空室対策アイデアの1つ目は「募集条件を引き下げる」ということです。
入居者の募集条件を引き下げることで、より広いターゲットに物件をアピールすることができるため、応募の母数を増やすことができます。
外国人の入居者を受け入れる
国内における外国人の入居者数は、年々増加傾向にあります。受け入れを進めることで、継続的な空室対策を進めることができるでしょう。
ただし、言語や文化が異なるため、隣人とのトラブルに発展するケースも多く、入居を禁止している不動産オーナーも多く存在しています。
受け入れを許可する以前に、まずは物件の使用ルールを明確に定めながら、英語や中国語でのマニュアルを用意するなど、工夫が必要です。
ペット飼育が可能な物件にする
日本の賃貸業界において、ペットの飼育が可能な物件は決して多くはありません。ペットの飼育は絶大なアピールポイントになるでしょう。
ただし、犬や猫などの飼育は、壁に臭いがついたり、内装が傷ついたりなど、修繕やメンテナンスには相応のコストが発生してしまいます。
入居者の入れ替え時期には、クリーニングの費用が大きくなってしまうため、賃料や敷金を上げて負担を少なくするなど、工夫が必要です。
ルームシェアが可能な物件にする
生活様式の変化にともなって、近ごろでは若者のルームシェアも人気です。周囲に大学がある物件などは積極的に検討するべきでしょう。ただし、設備の破損や夜間の騒音など、トラブルの事例も少なくはないため、受け入れに消極的な不動産オーナーも数多く存在します。
受け入れる場合には、トラブルを避けるためにも、相場よりも家賃を上げたり、人数や性別による制限を設けたりなど、工夫が必要です。
共用部分を綺麗に保つ
空室対策アイデアの2つ目は「共用部分を綺麗に保つ」ということです。
入居希望者が内見に訪れたときに、エントランスやポストなどの共用部分が汚ければ、管理が行き届いていない印象を与えてしまいます。
いつ内見があっても良いように、周辺にゴミが散乱していないかや、階段の電気は切れていないかなどは、定期的にチェックしましょう。
管理会社を切り替える
空室対策アイデアの3つ目は「管理会社を切り替える」ということです。
管理会社や仲介会社には、それぞれ得意とするエリアや年齢層などがあるため、ターゲットにマッチした会社を選ぶことが重要となります。
ただし、管理会社や仲介会社を切り替える場合には、原則として、3ヶ月前の解約通知が必要になるため、契約内容は事前に確認しましょう。
空室対策アイデア【低コスト編】
初期費用を減額する
空室対策アイデアの4つ目は「初期費用を減額する」ということです。
賃貸物件は、敷金や礼金などから初期費用が大きくなってしまうため、減額を行うことによって入居のハードルを下げることができます。
礼金を廃止する
礼金とは、部屋を貸してもらうことへの謝意として入居者が支払う謝金のことであり、一種の慣習として根付いた文化ともいえるでしょう。
必ずしも支払わなければならないというわけではないため、近ごろでは、積極的に礼金を廃止しているオーナーも数多く存在しています。
礼金がないことを前提条件として物件を探す入居者は多く存在するため、廃止することによって大きな集客効果を見込むことができます。
敷金を減額する
敷金とは、物件に損害があった場合に備えて、あらかじめ支払っておく修繕費のことで、いわゆる保険金のような費用ともいえるでしょう。
敷金と礼金の両方が発生しない、いわゆるゼロゼロの賃貸物件は、初期費用を大きく抑えて入居できるため、高い人気を誇っています。
ただし、敷金をゼロにした場合には、退去時の原状回復については、借主の負担になることもあるため、事前に確認することが重要です。
分割やカードでの支払いに対応する
賃貸物件における初期費用の相場は、家賃のおよそ半年分ともいわれているため、分割で支払いたいという入居者も少なくないでしょう。
とくに、金銭的に余裕の少ない学生や新社会人などの若年層においては、分割払いやカード決済への対応を条件にしていることもあります。
ただし、管理会社や仲介業者によっては、分割払いに対応していない場合もあるため、対応の可否については確認しておく必要があります。
フリーレントを導入する
空室対策アイデアの5つ目は「フリーレントを導入する」ということです。
フリーレントとは、一定期間の家賃を無料にして提供する契約形態のことで、入居から1ヶ月分の家賃を無料にするケースが一般的です。
入居者は、住み始めのタイミングで多くの初期費用を支払うため、数ヶ月間分の家賃が無料であることは、大きな訴求ポイントになります。
ゴミ出しを24時間OKにする
空室対策アイデアの6つ目は「ゴミ出しを24時間OKにする」ということです。
決まった曜日にしかゴミを出すことができないなか、いつでもゴミを出せるかを重視する入居者は多いため、空室対策としても有効です。
とくにコロナ禍に入ってからは、生活様式の変化にともなって、夜勤や早朝に勤務がある入居者の事情なども考慮しなければなりません。
空室対策アイデア【中コスト編】
人気の高い設備を導入する
空室対策アイデアの7つ目は「入居者に人気の設備を導入する」ということです。
ランキングからもわかるように、宅配ボックスや無料ネットなどの設備は、多少家賃が上がっても入居したいと思うユーザーは多くいます。
宅配ボックスの設置
宅配ボックスとは、Amazonや楽天からの宅配物を、留守にしている最中でも受け取ることができるようにした個人ロッカーのことです。
ネットショッピングを頻繁に利用する入居者に人気があり、主に仕事やプライベートなどで留守が多い単身者への訴求に効果を発揮します。
月額やリースなどから手軽に始めることができる商品も多いため、高額な設置費用を支払わなくても済むということもメリットの一つです。
無料インターネットの完備
無料インターネットとは、インターネットやWi-Fiなど、アクセスポイントが最初から部屋に備え付けられている物件のことです。
入居者自身が個別でインターネットを通す必要がなく、管理費のなかにインターネットの使用料が含まれているのが一般的なケースです。
とくに繁忙期には、ネットの開通までには、およそ1〜2ヶ月間の工事の待ち時間が発生してしまうため、効果的な空室対策といえます。
エントランスのオートロック化
エントランスのオートロック化は、来訪者が物件に入るときには鍵が必要になり、開閉後は自動で閉まるようになる防犯設備のことです。
防犯カメラや警備システムなどと一緒に導入することによって、空き巣やストーカー被害などの防犯対策としても高い効果を発揮します。
ある程度の費用は発生しますが、そのぶん、単身者や一人暮らしの女性をターゲットにしている物件では、大きな集客効果を期待できます。
家具や家電の付いた物件にする
空室対策アイデアの8つ目は「家具や家電の付いた物件にする」ということです。
引っ越しは、業者の手配や物件の初期費用などから多くの出費が発生するため、家具や家電にまで手が回らない入居者も多く存在します。
具体的には、洗濯機や冷蔵庫、テレビやベッドフレームなど、入居者の誰もが使うもので値段の高い家具家電を備え付けるのが効果的です。
建物の全体をクリーニングする
空室対策アイデアの9つ目は「建物全体のクリーニングを行う」ということです。
物件が手入れされていない場合、内見したときには、古く汚れているような印象を与えてしまうため、契約まで進まない可能性があります。
室内のクリーニングに加えて、壁紙やクロスの張り替え、外壁や共用部分の掃除などを実施することによって、イメージアップが可能です。
空室対策アイデア【高コスト編】
外壁や内壁の塗装を行う
空室対策アイデアの10個目は「外壁や内壁の塗装を行う」ということです。
外壁や内壁を塗装し直すことで、建物の第一印象を改善することができるため、広告写真の撮影や内見でのイメージをアップさせます。
また、外壁の塗装を行う場合には、新築の物件の色味を参考にすることによって、入居者に新しい建物という印象を与えることができます。
セキュリティを強化する
空室対策アイデアの11個目は「セキュリティを強化する」ということです。
人気設備ランキングの結果からもわかるように、賃貸物件にはホームセキュリティを条件として求める入居者も数多く存在しています。
オートロックやTVインターホン、警備システムなどの防犯設備は、単身者やファミリーを問わず多くの入居者から人気を集める設備です。
リノベーションを実施する
空室対策アイデアの12個目は「リノベーションを実施する」ということです。
具体的なリノベーションには、壁を壊して間取りを広く見せたり、発電設備を導入してオール電化にしたりなどの方法が挙げられます。
リフォームより費用を抑えつつ、築50年以上の古い物件でも新築のような外観に見せることができるため、高い集客効果を発揮します。
ワンルームマンション(1K1R)の空室対策
あって当然と思う設備・仕様 | |
---|---|
1位 | バス・トイレ別 |
2位 | エアコン |
3位 | クローゼット |
4位 | フローリング |
5位 | 2階以上 |
6位 | 独立洗面台 |
7位 | TVモニター付きインターホン |
8位 | コンロ2口以上 |
9位 | マンション(鉄筋コンクリート構造) |
10位 | ガスコンロ付きキッチン |
ユニットバスを廃止する
ワンルーム(1K1R)における空室対策の1つ目としては「ユニットバスを廃止する」というものが挙げられます。
ランキングからもわかるように、風呂場とトイレが同居しているユニットバスは、なるべくであれば避けたい入居者が圧倒的多数派です。
バス・トイレ別の物件は女性入居者からの人気が高いため、女性向けの賃貸アパートであれば水回りのリノベーションを検討しましょう。
エアコンや空調機器を設置する
ワンルーム(1K1R)における空室対策の2つ目としては「エアコンや空調機器を設置する」というものが挙げられます。
エアコン付きの賃貸アパートやマンションなどは、設置の費用や持ち運びの手間を省くことができるため、人気の高い設備となっています。
エアコンは、購入の選択以外にもリース契約で借りることができるため、初期費用を抑えて導入したいという場合にはおすすめの方法です。
ウォークインクローゼットを設置する
ワンルーム(1K1R)における空室対策の3つ目としては「ウォークインクローゼットを設置する」というものが挙げられます。
賃貸物件を選ぶうえで収納を重視する入居者は多く、なかでも扉がスライドするウォークインクローゼットは一定の人気を集めています。
収納場所が少なくリノベーションが難しい場合には、あらかじめ大きめの棚を配置することでクローゼットの代わりにすることが可能です。
和室を廃止してフローリングに変更する
ワンルーム(1K1R)における空室対策の4つ目としては「和室を廃止してフローリングに変更する」というものが挙げられます。
部屋に和室がある物件は、ソファやテーブルなどの家具が置きづらく、掃除も難しいことから高齢層を除いて不人気な間取りの一つです。
フロアタイルを購入して自身で施工するDIYオーナーも増えているため、施工の費用を抑えたい場合には検討してみるのも良いでしょう。
下層フロアの空室は作らないようにする
ワンルーム(1K1R)における空室対策の5つ目としては「下層フロアの空室は作らないようにする」というものが挙げられます。
一般的な賃貸物件は、日当たりの問題やゴキブリが発生しにくいなどの理由から、2階以上の部屋に人気が集中しやすい傾向にあります。
1階と2階が同じ条件では空室の原因となってしまうため、賃料を下げたり付加価値を付けたりなどで下層階を空室にしない工夫が必要です。
空室対策で絶対にやってはいけない注意点
家賃を最安値まで値下げする
空室対策で絶対にやってはいけない1つ目の注意点としては「家賃を最安値まで値下げする」というものが挙げられます。
家賃を最安値まで下げてしまうと、その地域の賃貸市場を崩壊させる危険性に加えて、価格競争を激しくさせるというリスクがあります。
家賃の競争が激しくなると、オーナーの収入が低くなり、結果的に収支計画が破綻する可能性があるため、安易な値下げは避けるべきです。
まずは家賃の値下げではなく、人気設備の導入や広告内容の変更など、物件の付加価値を高める努力から始めることが重要となります。
入居の条件を安易に引き下げる
空室対策で絶対にやってはいけない2つ目の注意点としては「入居の条件を安易に引き下げる」というものが挙げられます。
ペットの飼育解禁や外国籍入居者の受け入れ、高齢者の受け入れなど、入居条件を緩和すれば入居率は確実に上がるといえるでしょう。
しかし、入居条件を安易に緩和してしまうと、後々にトラブルが発生したり、思わぬ費用が発生したりといったケースも少なくありません。
あらかじめ敷金を増額しておいたり、ペットの飼育規約を作成したりなど、実施にあたっては保全措置を取っておくことが必要不可欠です。
採算を無視したリノベーションやリフォーム
空室対策で絶対にやってはいけない3つ目の注意点としては「採算を無視したリノベーションやリフォーム」というものが挙げられます。
リノベーションやリフォームは、部屋の外観を新しく見せる鉄板の空室対策であるため、入居率が上がる確率は高いといえるでしょう。
しかし、どれだけ中身を新しくしたとしても、家賃や戸数に問題がある場合には、発生したコストの回収が困難になってしまいます。
何年で回収できるのか、相場から賃料はどのくらい上げられるのかなど、シミュレーションから具体的な収支計画を立てることが重要です。
最も効果のある入居促進アイディアとは?
空室対策のなかでも、最も効果のある方法は下記の2種類です。
- 家賃や初期費用を引き下げる
- 不動産会社を通して広告を打つ
まずは家賃や初期費用の引き下げです。価格を下げることによって、入居者のターゲットが格段に広がるため、募集を集めやすくなります。
次は管理会社を通した広告の出稿です。広告を打つことによって、多くの人の目に留まることができるため、入居者を集めやすくなります。
ただし、採算を度外視した賃料の引き下げは、オーナー自身の首を絞めてしまうため、安易な家賃の値下げは絶対にやめておくべきです。
赤字を回避するためにも、まずは無料WiFiや宅配ボックスなど、入居者からの評判が高い人気設備を導入することをおすすめします。
効果的な空室対策の選び方と確認の手順
ステップ1:入居状況の確認
効果的な空室対策を選ぶ方法の1つ目は「入居状況の確認」です。
入居者の年齢や性別など、具体的なターゲットを把握しておかなければ、効果的な空室対策を選定するのが困難になってしまうからです。
まずは埋まっている部屋のデータをもとに、どのような入居者が多いのか、狙いたいターゲットを明確にすることが必要不可欠になります。
ステップ2:ニーズの調査
効果的な空室対策を選ぶ方法の2つ目は「入居状況の確認」です。
入居者のニーズを調査するためには、主にインターネットの検索結果や、不動産の仲介業者に問い合わせてみるなどの方法が存在します。
集客効果を最大化させるためには、周辺地域の特性や入居者の傾向など、それぞれのニーズに合わせた空室対策を選ぶことが重要です。
ステップ3:宣伝方法の確認
効果的な空室対策を選ぶ方法の3つ目は「宣伝方法の確認」です。
基本的には、SUUMOやホームズなどのインターネット広告を活用することで、多くのユーザーに物件を認知してもらうことが可能です。
ただし、高齢層などのネットに疎い層がターゲットとなる場合には、雑誌や掲示板などの物理的な広告手法が適していることもあります。
ステップ4:物件設備の確認
効果的な空室対策を選ぶ方法の4つ目は「物件設備の確認」です。
周辺の人気物件や間取りを調査することで、自身の物件に足りない設備や、ターゲットが求めている設備を把握することができます。
まずは現状で備え付けてある設備を確認することで、集客したいターゲットに合わせて、設備の買い替えや増設などを検討してみましょう。
ステップ5:管理体制の確認
効果的な空室対策を選ぶ方法の5つ目は「管理体制の確認」です。
たとえ魅力的な物件であっても、共用部が汚れているなど、敷地内の手入れがされていない場合には空室が続く原因となってしまいます。
とくに内見や写真撮影などのシーンでは、外観の第一印象が重要になるため、清潔感のある物件になるような管理体制を心がけましょう。
空室の原因と対処方法のチェックリスト
賃料が相場よりも高くはないか | □ |
宣伝の方法や場所に問題はないか | □ |
駅から遠い場所や立地ではないか | □ |
ターゲットと設備がマッチしているか | □ |
部屋や間取りが不人気な物件ではないか | □ |
空室対策は、空室の原因によっても対処方法が異なるため、手当たり次第に対策を講じることは危険であるといえます。
まずは物件の賃料相場や立地、主要ターゲットにおける設備ニーズなど、空室原因の特定と原因に合わせた対策が重要です。
賃料が相場よりも高くはないか
空室原因の1つ目は「家賃が相場よりも高い」というものが考えられます。
入居者が物件を探すときには、希望の予算と立地から候補を絞るため、家賃が高すぎる場合には検索結果にすら表示されないわけです。
まずは周辺地域の類似物件から賃料の相場をチェックすることによって、自身の物件が相場よりも高くならないように調整しましょう。
宣伝の方法や場所に問題はないか
空室原因の2つ目は「宣伝の方法や場所に問題がある」というものが考えられます。
空室対策には、実際に入居者を獲得する不動産会社の協力が必要不可欠です。誤った宣伝場所や手法では満室にすることは不可能です。
不動産会社によって得意とするエリアやユーザー層などは異なるため、申し込みが少ない場合には変更することも視野に入れましょう。
駅から遠い場所や立地ではないか
空室原因の3つ目は「駅から遠い場所や立地にある」というものが考えられます。
賃貸アパートやマンションなどの不動産物件のほとんどは、駅から離れているほど、需要が少なく空室が増えやすい傾向にあります。
立地に問題がある場合には、ペットの飼育を解禁したり、楽器の使用を許可したりなど、近隣の物件にはない強みを訴求してみましょう。
ターゲットと設備がマッチしているか
空室原因の4つ目は「ターゲットと設備がマッチしていない」というものが考えられます。
単身層とファミリー層では、必要とする間取りや設備が大きく異なるため、まずは自身の物件のターゲットを明確にする必要があります。
例えば、単身女性が中心の物件であれば、防犯カメラやオートロックを導入するなど、ニーズに合った設備を導入するようにしましょう。
部屋や間取りが不人気な物件ではないか
空室原因の5つ目は「部屋や間取りが不人気な物件である」というものが考えられます。
とりわけ、和室やユニットバスのある物件では、不人気になる傾向が強いため、該当する物件ではリフォームなどの空室対策が必要です。
ただし、リフォームには大規模な初期投資が必要となるため、優先度の高い場所から段階的にリノベーションを実施するのが無難でしょう。
賃貸アパートの空室対策に役立つ書籍本
空室対策100選(オーナーズエージェント)
『空室対策100選(オーナーズエージェント)』は、合計100項目もの空室対策がニーズや費用の目安ごとに掲載されているWEB資料です。
空室対策 打ち手大全(プラチナ出版)
『空室対策 打ち手大全(プラチナ出版)』は、空室対策におけるコンサルタントの知見から77項目もの対策がまとめられたビジネス書籍です。
空室対策のすごい技(日本実業出版)
『空室対策のすごい技(日本実業出版)』は、現役の不動産オーナーが実践している手法やノウハウを1冊の本にまとめたビジネス書籍です。
賃貸アパートの空室対策に役立つブログ
あすなろLIFE
『あすなろLIFE』は、不動産投資や資産形成などをテーマにした個人ブログです。
筆者の投資家としての経験から、不動産や資産にまつわる実践的な内容を掲載しています。
りのふるブログ
『りのふるブログ』は、ハウスリノベーションの専門業者が発信している企業ブログです。
実際に施工してきた事例から、効果の高いリノベーション方法を学習することができます。
東上不動産の空室対策ブログ
『東上不動産の空室対策ブログ』は、賃貸会社が公開している空室対策の企業ブログです。
空室対策についてのコンテンツはもちろん、実際の導入事例なども複数掲載しています。
40代のサラリーマン大家と家族の奮闘記
『40代のサラリーマン大家と家族の奮闘記』は、サラリーマンと大家業を兼業している不動産オーナーの個人ブログです。
物件ごとに記事が分けられているため、自身の物件に近い情報を簡単に探すことができます。
空室対策コンサルで今日から満室賃貸アパート経営大家さん!
『空室対策コンサルで今日から満室賃貸アパート経営大家さん!』は、現役コンサルタントが運営している空室対策の個人ブログです。
リノベーション事例や運営ノウハウなど、専門的な知見から学習することができます。
まとめ:空室対策は原因に沿った方法を選ぶことが大切!
今回は、入居者からの評価が高い人気設備ランキングをもとに、コスト帯別の空室対策アイデアを徹底的にまとめていきました。
不動産オーナーが安定した収入を得るためには、自身の所有する物件を満室にするための空室対策が必要不可欠となります。
しかし、採算を考えないまま空室対策を実行してしまうと、費用を無駄にしたり逆効果になったりなどのリスクも考えられます。
空室対策は入居者のニーズやターゲットを考慮したうえで、原因に沿いながら効果的な空室対策を実施することが重要です。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
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