「ビジネスフォンから乗り換えるべき?」
クラウドフォンは、従来のビジネスフォンと比べると、長期利用した際にコスト削減効果が見込めます。
本記事では、クラウドフォン導入を検討している中小企業の担当者に向けて、費用の構成要素から規模別の試算、従来機器とのコスト比較まで解説します。
初期費用の目安:0〜20万円 / 月額費用の目安:5,000〜3万5,000円(5〜30名規模)
目次
▼この記事で紹介している商品

クラウドフォンの費用構成と4つの基本項目
クラウドフォンの導入コストは「一度払えば終わり」ではなく、複数の費用項目が組み合わさっています。全体像をつかまないまま見積もりを取ると、想定外の費用が後から発生することがあります。
まずは費用を構成する4つの要素を把握しておきましょう。
- 初期費用:システム設定・番号移行・回線工事など(0〜20万円)
- 月額費用:ライセンス費(1ユーザーあたり)× 利用人数(5,000〜3万5,000円)
- オプション費用:通話録音・IVR(自動音声応答)・着信振り分けなど(月額1,000〜5,000円/機能)
- 撤去費:旧ビジネスフォンの撤去作業・リース残債の清算(0〜30万円)
クラウドフォンの費用を考えるうえで見落としがちなのが「オプション費用」と「撤去費」です。
特に、 現在リース契約中のビジネスフォンがある場合、残りのリース残債を一括清算するコストが発生することがあります 。導入前に既存設備の契約状況を必ず確認してください。
クラウドフォンにおける「初期費用0円」の詳細
クラウドフォンサービスの広告やランディングページで「初期費用0円」と表記されている場合、基本的に 「0円」とはあくまでもシステム利用開始にかかるセットアップ費用のみを指しています 。
電話番号の移行(ポータビリティ)手数料や、社内の有線LANが整備されていない場合のネットワーク工事費、また物理的なIP電話機を購入する場合のハードウェア費用は別途発生します。
「初期費用0円」の文言だけを見て、費用負担がない想定で予算を組むと、後から想定外の出費が生じる可能性があります。見積もりを取る際は「初期費用に含まれる範囲」を明示的に確認することが重要です。
クラウドフォンの規模別費用試算(5名・10名・20名・30名)
クラウドフォンの導入コストは、企業の規模(利用人数)によって変動します。
以下は弊社での見積もり実績をもとに作成した、規模別の費用レンジです(業種・利用形態により変動します)。
| 規模 | 初期費用(目安) | 月額費用(目安) | 年間コスト(月額換算) |
|---|---|---|---|
| 5名 | 0〜5万円 | 5,000〜1万円 | 6万〜12万円 |
| 10名 | 3万〜10万円 | 1万〜2万円 | 12万〜24万円 |
| 20名 | 5万〜15万円 | 1万8,000〜28,000円 | 22万〜34万円 |
| 30名 | 10万〜20万円 | 2万5,000〜3万5,000円 | 30万〜42万円 |
クラウドフォンのライセンス体系は一般的に、 ユーザー数に応じたボリュームディスカウントを採用 しているため、規模が大きくなるにつれて月額の総額は増えるものの、1人あたりの単価は下がる傾向があります。

クラウドフォンの規模が増えると単価が下がる仕組み(ライセンス体系)
クラウドフォンの月額料金は、基本的に「1ユーザーあたり月額○○円×利用人数」という構造です。
サービスによっては、 利用人数が一定の閾値を超えると1ユーザーあたりの単価が段階的に下がる 「ボリュームライセンス」の仕組みが適用されます。
たとえば、5名規模では1人あたり月額2,000円だったものが、20名規模では1,400円、30名規模では1,100円程度という試算になります。
つまり、拠点統合や部門横断での一括導入を検討している企業ほど、スケールメリットが出やすい料金体系です。
クラウドフォンと従来ビジネスフォンのコスト比較
クラウドフォンは月額がかかるから割高と考える担当者もいます。しかし、 初期費用を含めた5年間の総コストで比較すると、クラウドフォンのほうが有利なケースがあります 。
以下は10名規模での試算例です(弊社での導入前後コスト比較実績をもとに匿名で作成)。
| 従来ビジネスフォン | クラウドフォン | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 80万〜120万円 | 5万〜10万円 |
| 月額費用 | 5,000〜2万円(回線数・契約プランにより変動) | 1万〜2万円 |
| 5年間の総コスト | 110万〜175万円 | 65万〜130万円 |
| 保守・修理費 | 別途発生(実費) | 基本的にはサービスに含まれている |
従来のビジネスフォンは、機器の法定耐用年数(6年)経過後も使い続けるケースは多いですが、 一般的にメーカーの補修部品保有期間(販売終了から7年程度)を過ぎると修理対応が難しくなる ため、7〜10年を目安に機器リプレースの検討が必要です(参考:国税庁耐用年数表)。
一方、クラウドフォンは月額が発生しても機器費用がほぼ不要なため、3〜4年で総コストが逆転する事例もあります。

クラウドフォンのコスト逆転ポイント(業種・規模別の目安)
クラウドフォン月額料金と、従来ビジネスフォンの初期投資額の差によって、コスト逆転ポイントは決まります。
たとえば、10名規模で初期費用の差額が約80〜100万円ある場合、月額差額が5,000〜1万円では7〜15年かかる計算ですが、 旧機器の保守費・リプレース費を加算すると実質的な逆転は3〜5年以内 に訪れます。
特に、コールセンター型の業務や、在宅勤務・複数拠点対応が必要な企業では、運用コストの削減効果がより大きく出る傾向があります。

クラウドフォンの費用が高くなるケース・安く済むケース
クラウドフォンの導入費用は、社内環境や運用形態によって変動します。見積もりを依頼する前に、自社がどちらに当てはまるかを把握しておくと、予算設定がスムーズになります。
クラウドフォンの費用が高くなる3つの条件
クラウドフォンに関する弊社への相談事例の中で、「想定より高くついた」という声が上がりやすいのは次のようなケースです。
- 社内のネットワーク環境が整っておらず、 有線LANの敷設や無線LANアクセスポイントの増設 が必要になった場合。特に、築年数の古いオフィスでは、配線工事だけで数十万円かかることがあります。
- 既存の 代表電話番号(固定電話番号)をクラウドフォンに移行(ナンバーポータビリティ) する際に、キャリアの切り替え手続きと並行して複数の申請が必要になり、手間とコストが発生するケースがあります。
- 通話録音・IVR・CRM連携などの高機能オプションを複数追加 する場合、月額費用がオプション費の積み上げで予想以上に膨らむことがあります。
クラウドフォンの費用が安くなる3つの条件
クラウドフォンの導線が、「想定より安く済んだ」という事例も存在します。
- 社員がスマートフォンをすでに業務利用しており、 IP電話アプリをインストールするだけで運用できる場合 。専用のIP電話機を購入しなくてよいため、ハードウェアコストがほぼゼロ。
- オフィスにすでに十分な速度のインターネット回線(光回線など)が引かれており、 追加の回線工事が不要なケース 。既存の回線がそのまま使えると初期費用を大幅に抑えられます。
- 旧ビジネスフォンの リース契約がすでに満了しており、撤去費だけで済む状況 。
クラウドフォンに関するよくある質問(FAQ)
A
クラウドフォンサービスによっては無料トライアル期間を設けている場合があります。期間や対象機能はサービスごとに異なるため、各社に直接お問い合わせください。
ただし、トライアル中は一部機能が制限されている場合があるため、事前に「業務で使いたい機能がトライアル対象かどうか」を確認したうえで申し込むことをおすすめします。
A
サービスによって異なりますが、一般的な月払いプランであれば当月末での解約が可能で、解約金が発生しないものもあります。一方、年払いプランや長期契約プランは解約違約金が設定されていることがあるため、契約前に解約条件を必ず確認してください。また、電話番号の解約(原番号に戻す場合)には別途手続き費用が必要になるケースもあります。
A
稟議書には「初期費用・月額費用・5年間の総コスト」と「従来ビジネスフォンとのコスト差額」を数値で記載するのが効果的です。加えて、在宅勤務対応・スマートフォン連携・拠点間通話の無料化といった定性的なメリットも添えると、費用対効果が伝わりやすくなります。弊社では、稟議書用の費用比較資料の作成もサポートしていますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
クラウドフォンの費用は、初期・月額・オプション・撤去費の4つで構成されており、5〜30名規模であれば初期0〜20万円・月額5,000〜3万5,000円が現実的なレンジです。
従来のビジネスフォンと比べると初期費用は大幅に安く、5年間の総コストでは逆転するケースもあります。
導入を検討する際は、まず自社規模・ネットワーク環境・旧設備の契約状況を整理したうえで、複数社に見積もりを依頼するのが確実です
この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!