「固定電話にかかってきた電話をスマホに転送したい」
会社にかかってきた電話をスマホや携帯電話へ転送したいと考えている企業や店舗、個人事業主も多いのではないでしょうか。
また、普段から外出や出張が多い場合や、昨今のテレワークの推進にともない、電話対応をスムーズに行う方法を検討しているケースも多いでしょう。
そこですぐに思いつくのが「転送電話サービス」です。この転送電話サービスは基本的には有料ですが、電話料金を安くできる無料の方法があることをご存知でしょうか?
今回は、カンタンに転送電話の料金を無料にする方法を詳しく解説していきますので、しっかりと確認して電話料金削減の参考にしてください。
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電話転送とは?

固定電話にかかってきた電話を別の回線に転送すること
電話転送とは、ある特定の固定電話にかかってきた通話や、着信しようとした通話を、別の回線の電話に転送する機能のことです。
例えば、自宅や店舗に電話がかかってきた場合、留守番電話サービスに転送したり、自分の携帯に転送したりすることはよくあるでしょう。
このように、 かかってきた電話とは別の通信機器で電話を受けることを電話転送と呼びます。
電話転送の種類
電話転送の主な種類は以下です。
状況に応じて電話転送の種類を使い分けることで、スムーズに運用ができます。
種類 | 意味 |
---|---|
無条件転送 | 着信したすべての通話を転送 |
無応答転送 | 着信した通話のなかから、出られなかった場合のみ転送 |
圏外転送 | 電話機が圏外のときや電源がオフのときに転送 |
通話中転送 | 通話中に着信した電話を転送 |
選択転送 | 着信した電話を、手元の端末を使用して手動で転送 |
固定電話の着信を携帯やスマホに転送する方法5選

電話転送の方法 |
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電話転送の方法は、主に上記5つの方法があります。
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固定電話(ビジネスフォン)の外線転送
ビジネスフォンなどの固定電話には内線・外線転送機能が搭載されています。
社内にいる従業員に転送をする場合は「内線機能」を、外出している従業員や社内でも電話番号の違う固定電話に転送する場合は「外線転送機能」を活用します。
特に外線転送は、 一度誰かが電話を受けてから保留にして転送する手動の転送方法と、 スマホや他の端末に自動で転送する方法の2つの方法があります。
後者の場合は、転送先として設定された特定の社員に電話が集中する可能性があるので、外線を受けるべき社員が複数いる場合は転送先を複数選択できるサービスを選びましょう。
クラウドPBXを利用
電話転送は、従来オフィス内に設置している電話交換機をクラウド上に設置し、ネット上で利用できる「クラウドPBX」で受けることも可能です。
クラウドPBXは、クラウド上で管理をしているため、 拠点が離れていてもスマホで同じ番号が利用できます。
つまり、クラウドPBXを使えば、外出先でも外線転送ではなく内線機能を使って電話転送を受けられるようになるということです。
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固定電話回線の転送サービスを利用
電話転送の方法としては、転送元のキャリアで提供されている電話転送サービスを利用する方法もあります。
基本的に、 NTT東日本やソフトバンク、KDDIなどでオプション提供しています。
下記サービスであればiPhoneなどのスマホでも着信を受けることが可能です。
キャリア | 電話転送サービス |
---|---|
NTT東日本・西日本 | ボイスワープ |
ソフトバンク | 多機能転送サービス |
KDDI光ダイレクト(auひかり電話) | 着信転送サービス |
IP電話を使用する
IP電話とは、Internet Protocol(インターネットプロトコル)という通信方式を利用した音声通話サービスです。
インターネット電話と同様に、デジタル化された音声がインターネット回線を経由することで、相手に音声が届けられる仕組みです。
IP電話では、 無条件転送や通話中転送などを利用できる転送サービスがあります。
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電話転送アプリを使用する
電話転送アプリは、AppStoreやGooglePlayで入手でき、アプリ内の自動転送機能を利用できます。
利用できる機能は制限されますが、 無料の電話転送アプリサービスもあります。
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NTT東日本・西日本「ボイスワープ」の設定方法

アナログ回線の場合
転送先電話番号の登録方法
NTT東日本・西日本を利用中の場合の、電話転送先登録方法は下記です。
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STEP.1
受話器を上げ、「142」を押す
-
STEP.2
「2」を押す
142を押したあと、2をもう一度押します。
-
STEP.3
転送先の電話番号を押す
続いて、転送先の電話番号を、090や市外局番から押します。
-
STEP.4
受話器を置く
登録が完了したら、受話器を置きます。
電話転送の方法
アナログ電話を利用中で、転送先を指定し、電話転送をする方法は下記です。
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
最初の142は、アナログ回線の転送におけるすべての工程で同様です。
-
STEP.2
「1」を押す
続いて、「1」を押します。このとき、2を押すと、転送先の登録になるので注意が必要です。
-
STEP.3
受話器を置く
予め指定している転送先がある場合、「1」を押すだけで、転送が完了します。
電話転送の解除方法
アナログ回線における電話転送の解除方法は下記です。
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
最初の142は、アナログ回線の転送におけるすべての工程で同様です。
-
STEP.2
「0」を押す
この時、1を押すと、電話の転送開始になるので注意が必要です。
-
STEP.3
受話器を置く
受話器を置くと、転送が解除されます。
ISDN回線の場合
転送先電話番号の登録方法
ISDN回線の場合の、転送先電話番号の登録方法は下記です。
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STEP.1
受話器を上げて「1422」を押す
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STEP.2
転送先の電話番号を入力
転送先の電話番号を、090や080、もしくは市外局番から入力します。
-
STEP.3
受話器を置く
受話器を置くと、登録完了です。
電話転送の方法
- 無条件転送の場合:14211ダイヤル
- 無応答転送の場合:14212ダイヤル
- 話中転送の場合:14213ダイヤル
- 無応答および話中転送:14214ダイヤル
電話転送の解除方法
-
STEP.1
受話器を上げて「1420」を押す
-
STEP.2
受話器を置く
受話器を置くと、解除されます。
光電話の場合
光電話の場合の電話転送方法は下記です。
転送先電話番号の登録方法
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
「2」を押す
-
STEP.3
転送先の電話番号を入力
転送先の電話番号を、080や090、もしくは市外局番から入力します。
-
STEP.4
「1」を押し、受話器を置く
最後に「1」を入力し、受話器を置くと、登録が完了です。
電話転送の方法
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
「1」を押す
-
STEP.3
1~4のいずれかを押して転送方法を選択
ガイダンスで、1~4の転送方法に関する解説があるため、よく聞いてから選択しましょう。
-
STEP.4
受話器を置く
受話器を置くと、転送完了です。
電話転送の解除方法
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
「0」を押す
-
STEP.3
受話器を置く
受話器を置くと、転送が解除されます。
ソフトバンク「多機能転送サービス」の設定方法

ソフトバンクが提供する多機能転送サービスは、 アナログ回線とISDN回線のそれぞれによって転送方法や設定方法が異なります。
もし、契約している回線がどちらか分からない場合は「116」ダイヤルで確認をしてみてください。
アナログ回線の場合
転送先電話番号の登録方法
-
STEP.1
受話器を上げ、「142」を押す
-
STEP.2
「2」を押す
142を押したあと、2をもう一度押します。
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STEP.3
転送先の電話番号を押す
続いて、転送先の電話番号を、090や市外局番から押します。
-
STEP.4
受話器を置く
登録が完了したら、受話器を置きます。
電話転送の方法
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
最初の142は、アナログ回線の転送におけるすべての工程で同様です。
-
STEP.2
「1」を押す
続いて、「1」を押します。このとき、2を押すと、転送先の登録になるので注意が必要です。
-
STEP.3
受話器を置く
予め指定している転送先がある場合、「1」を押すだけで、転送が完了します。
電話転送の解除方法
-
STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
最初の142は、アナログ回線の転送におけるすべての工程で同様です。
-
STEP.2
「0」を押す
この時、1を押すと、電話の転送開始になるので注意が必要です。
-
STEP.3
受話器を置く
受話器を置くと、転送が解除されます。
ISDN回線の場合
転送先電話番号の登録方法
-
STEP.1
受話器を上げて「1422」を押す
-
STEP.2
転送先の電話番号を入力
転送先の電話番号を、090や080、もしくは市外局番から入力します。
-
STEP.3
受話器を置く
受話器を置くと、登録完了です。
電話転送の方法
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STEP.1
「1」~「4」のいずれかを押して転送方法を選択
転送方法は、ガイダンスで解説されます。
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STEP.2
受話器を上げて「1421」と転送方法のボタンを押す
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STEP.3
受話器を置く
電話転送の解除方法
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STEP.1
受話器を上げて「1420」を押す
-
STEP.2
受話器を置く
受話器を置くと、解除されます。
KDDI光ダイレクト「着信転送サービス」の設定方法
KDDI(au)の光回線を利用している場合、「着信転送サービス」に申し込みましょう。
電話転送の方法は以下です。
転送先電話番号の登録方法
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STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
ご契約電話番号を入力し、最後に「#」を押す
ご契約電話番号は市外局番から入力します。
-
STEP.3
暗証番号を入力し、最後に「#」を押す
4桁の初期暗証番号は「ご利用開始のご案内(開通通知書)」の「転送パスワード」の欄に記載されています。
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STEP.4
各種設定の「4」を押す
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STEP.5
転送先リスト番号への登録の「0」を押す
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STEP.6
転送先電話番号を登録するリストの番号(1~4)を入力する
転送先リスト番号は1~4まであり、最大4箇所まで転送先電話番号を登録できます。
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STEP.7
転送先電話番号を入力し、最後に「#」を押す
転送先電話番号は、市外局番から入力します。
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STEP.8
入力した転送先電話番号が正しければ「0」、間違っていて入力し直す際は「1」を押す
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STEP.9
受話器を置いて、登録完了
電話転送の方法
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STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
ご契約電話番号を入力し、最後に「#」を押す
ご契約電話番号は市外局番から入力します。
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STEP.3
暗証番号を入力し、最後に「#」を押す
4桁の初期暗証番号は「ご利用開始のご案内(開通通知書)」の「転送パスワード」の欄に記載されています。
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STEP.4
転送方法を選択する
無条件転送の開始は「1」、スケジュール転送の開始は「2」、スケジュール転送の開始は「3」を押す
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STEP.5
操作を終了するの「9」を押す
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STEP.6
受話器を置く
電話転送の解除方法
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STEP.1
受話器を上げて「142」を押す
-
STEP.2
ご契約電話番号を入力し、最後に「#」を押す
ご契約電話番号は市外局番から入力します。
-
STEP.3
暗証番号を入力し、最後に「#」を押す
4桁の初期暗証番号は「ご利用開始のご案内(開通通知書)」の「転送パスワード」の欄に記載されています。
-
STEP.4
転送の停止の「0」を押す
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STEP.5
操作を終了するの「9」を押す
-
STEP.6
受話器を置く
固定電話の着信を携帯やスマホに転送するメリット

外出中でも確認できる
固定電話の着信を、スマホや携帯電話に転送する仕組みを作ることで、外部への訪問時でも電話にでたり、着信の確認をしたりすることができるようになります。
特に、営業先への訪問時に万が一固定電話宛に連絡があった際、おりかえしが遅くなったり、連携ミス等でお客様に不信感を与えてしまうことになりかねません。
外出の機会が多い営業マンほど、スマホで固定電話の着信を受けられるのはメリットが大きくなります。
取次ミスを防ぐ
スマホへの転送設定をしていない場合、固定電話にかかってきた電話はすべて電話対応者が取次をしなければなりません。
しかし、この報告を失念してしまったり、誤った情報を報告したりなどと、人為ミスを起こしてしまう可能性があります。
このような 取次ミスを防ぐためにも、携帯電話やスマホへの転送機能があると安心です。
テレワークでも安心
携帯電話やスマホへの転送機能があると、テレワーク中でも固定電話の番号にでられます。
そのため、緊急事態宣言が発令されたらすぐにテレワークに切り替えられたり、電話対応者だけ出勤しなければならないなどの問題を解決することができます。
折り返しも会社番号で発信可能
転送されたときに出られない場合でも、 折り返し電話をする際に会社の番号を利用することができるのも大きなポイントです。
顧客や取引先にもすぐに理解して安心感を与えることができるでしょう。
機会損失を防ぐ
携帯電話やスマホへの転送ができると、万が一、 固定電話宛に商品の注文の電話があった際もすぐに対応することができます。
特に、会社や担当者にかかってくる電話は、顧客や取引先の電話以外にも、新たな契約や申し込みに関する内容のことも多くあります。
長時間対応できなかった場合は、印象に影響するだけでなく別会社との取引を始めてしまい、機会損失を招くこともあるでしょう。
いつでも電話に出られるようにしておくことで、機会損失やビジネスチャンスを逃さない環境作りが可能です。
固定電話の着信を携帯やスマホに転送するデメリット・注意点

転送電話は、会社にかかってきた電話をスマホに転送してくれるという便利な機能ではあるものの、少なからずデメリットがあることも事実です。
ここからは、転送電話におけるデメリットや注意点、その解消方法についてチェックしていきましょう。
転送電話のデメリット・注意点
たとえ営業電話でも通話料が発生する
会社にかかってくる電話は自分の求める内容ばかりではありません。
たとえ営業電話やテレアポであっても、すべてスマホに転送しようとするため、そのたびに通話料が発生してしまいます。
つまり、 転送電話は通話料が高くなりやすいというデメリットを抱えているのです。
電話に出られない場合でも通話料が発生する
転送電話は、自分の都合はお構いなしに、会社に電話があった時点でスマホに発信を行います。
つまり、商談や面談、電車の中などで電話に出られない場合でも、 会社の電話から発信を行っているため通話料が発生します。
忙しい個人事業主の方であれば、電話をなかなか取れず、料金が高くなりやすいでしょう。
「会社宛て」と「個人宛て」の着信を区別できない
転送電話は、スマホに着信番号が表示されません。
もちろんスマホにはプライベート用の着信もあるため「会社宛て(転送)」か「個人宛て」の電話かを区別できないデメリットがあります。
「会社宛て(転送)」か「個人宛て」かで電話対応が異なるため、 着信への一言目の対応が難しくなるでしょう。
発信はスマホの携帯電話番号扱いとなる
転送電話に出れなかったときは、折り返しスマホから電話をかけ直すこともあります。
ただ、その場合はスマホの携帯電話番号から発信していることになるので、相手にも携帯電話番号が通知されます。
相手もスマホを使っている場合、「誰からだろう」と不安に感じることもあるでしょう。
このように、転送電話の場合、 折り返しに会社用の電話番号が使えないというデメリットがあります。
転送電話のデメリット解消方法
転送電話のデメリットを解消するおすすめの方法は、クラウドPBXを導入することです。
クラウドPBXでは、 転送電話による通話料金が発生しないため、コストの削減につながります。
また、会社用の電話番号と個人用の電話番号を使い分けることも可能です。

編集部
営業電話に対して、無駄な通話料を支払うことも無くなります。
固定電話の転送の流れと料金体系

転送電話とは、会社にかかってきた電話をそのままほかの機器へ転送する電話サービスの一つです。
固定電話同士だけでなく、スマホにも転送することができるため、 普段家を空けることの多い方や会社などでよく利用されています。
ここでは、基本的な固定電話転送の流れと、転送電話にかかる料金について解説していきます。
固定電話の転送設定フロー
転送電話は、基本的に 契約している電話会社に転送先電話番号などを設定して利用します。
1つの番号しか登録できないところもあれば、5件までOKなどのように複数の電話番号を優先度順に設定することもできます。
では基本的な転送設定の流れを、NTTのボイスワープを例にご紹介します。

編集部
ただし転送方法は選択でき、基本的にかかってきた電話を指定の番号に転送したり、不在時のみ転送や話中だった場合に設定した番号へ転送したりなど、用途に応じて設定が可能です。
-
STEP.1
ボイスワープに申し込む
NTTなどの固定電話を契約している会社から、転送電話機能のオプションを申し込みます。
多くの場合は「ボイスワープ」というサービス名称になっているため、転送機能に該当するオプションを契約しておきましょう。 -
STEP.2
転送先番号を登録
ボイスワープの申し込みが完了したら、提供された電話番号を転送先番号として登録していきます。
自身の電話を使って、専用の番号へダイヤルし、指示にしたがって設定していきます。転送設定以外にも、他のオプション設定もお電話で設定可能です。 -
STEP.3
転送設定のオン・オフ切り替え
転送開始や、停止の設定も、音声ガイダンスで簡単にできます。
転送設定の種類は、無条件転送のほか無応答転送、さらに転送設定を常に解放した状態にしておくことも可能です。
転送電話の料金体系例
NTTが提供する転送電話サービスは「ボイスワープ」と呼ばれており、基本的に電話回線の種類(アナログ・INS・光)がどれであれ利用できます。
ただし 契約回線が「住宅用などの個人契約」か「業務用などの法人契約」かによって利用料金が異なります。
なお、フレッツ光を契約して転送電話サービスを利用する際は、光回線のプランに転送電話サービスが含まれている場合があるので、重複契約しないよう確認が必要です。

編集部
NTTは東日本と西日本とでプランや料金も異なる場合があるため、お住まいの地域がどちらの管轄になるか、あらかじめ確認しましょう。
クラウドPBXは転送電話を無料で利用できる

固定電話からの転送を無料で利用できるのは、クラウド型のPBXサービス「クラウドPBX」です。
クラウドPBXが無料で利用できるのは、電話交換機(PBX)のシステムをインターネット上に設置しているため、回線を通して転送できて通話料がかからないためです。
最近はクラウドPBXだけでなく、クラウドを利用したサービスが増えているうえに、 ソフトウェアを購入するほど膨大な資金が必要ないので、導入の壁が低いのもポイントです。
▶関連記事:クラウドPBXとは?電話環境を整えるメリット・デメリットをわかりやすく解説!デメリットを13社比較
クラウドPBXによる電話転送のやり方
クラウドPBXでは、下記の方法で外線転送ができます。
- 外線着信を受ける
- 「保留ボタン」を押す
- 登録している「電話番号短縮ボタン」を押す(電話番号を登録していない場合は、「発信」または「外線」ボタンを押し、転送先の番号にダイヤル)
- 相手の応答後、要件を伝える
- 「接続」または「転送」ボタンを押し、電話をかけてきた相手につなげる)
ただ、 PBXを使って外線着信を転送すると、相手には会社の電話番号が通知されるため、転送する前に担当者の名前を伝えておくことが大切です。
従来の電話転送サービスとクラウドPBXの違い

電話転送サービスの場合
転送電話サービスを利用するには、 それぞれの固定電話サービスで転送機能オプションに加入する必要があります。
利用している電話会社によって、オプションの金額や機能性などはさまざまですが、基本的には500円のサービスが多い印象です。
転送電話単体でのサービス以外にも、ナンバーディスプレイなどのオプションをいくつかセットで展開しているサービスも存在します。
クラウドPBXの場合
一方のクラウドPBXの場合は、 電話の仕組み自体をクラウドサーバーに置いて使うことになります。
そのため、特定のスマホに転送できるのはもちろん、受発信も会社の番号として行うことができるようになります。
また、事務所の移転や引っ越しなどの場合にも、従来の固定電話とは異なり電話の設定もインターネットから行うことができます。
転送料金が無料
転送電話サービスとは異なり、 クラウドPBXではそもそも転送という概念自体が存在しないため、電話転送にともなう料金も発生しません。
転送電話サービスでは会社負担となっていた転送料金を安く抑えることができるため、毎月のコストの削減にもつながります。
電話番号の表示が可能
クラウドPBXを利用することにより、 会社宛ての着信か個人宛ての着信かの判別ができるようになります。
会社か個人、どちらに宛てた着信であるのかを瞬時に判断することができるようになるため、もう一言目の挨拶に迷う必要もありません。
着信番号での折り返しが可能
クラウドPBXであれば、たとえかかってきた着信に出られなかった場合でも、 相手がかけてきた電話番号で折り返すことが可能です。
よくわからない携帯電話の番号から折り返しの電話がかかってきたというケースがなくなるため、機会損失やユーザー不信感の減少につながります。
複数端末への同時転送が可能
電話転送サービスの場合、転送できるのは1番号につき1端末まででしたが、 クラウドPBXでは同時に複数端末への転送が可能になります。
また、どの端末が電話に出たのかも着信履歴から追跡できるようになっているため、業務の効率化には最適なサービスといえるでしょう。
▶関連記事:クラウドPBXの仕組みを徹底解説!メリット・デメリットは?
クラウドPBXを導入するメリット

転送料金を無料にすることができる
クラウドPBXは、 インターネット回線を経由して直接電話を受けるので、転送料金がかからず、スマホへの料金が無料になります。
個人事業主であれば、オフィスに人がいないことや、自分一人でやっていることも多いので、会社に電話機を用意する必要もありません。
スマホを持っておけば、社内・社外問わずいつでも、無料で電話応対ができます。
転送サービスはより広範囲に
一般的な電話転送は、1台のスマホしか設定できませんが、 クラウドPBXは、1度に複数のスマホに電話転送できます。
そのため、1人が電話に出られなくても別の人が対応することも可能です。
もちろん、会社の固定電話にかかってきた電話を、社外の人物だけでなく社内でスマホや携帯電話を持っている人に転送することもできます。
「会社宛て」と「個人宛て」の着信が分かりやすい
クラウドPBXの場合、 会社用にかかってきた番号もスマホの画面内に表示されます。
そのため「会社宛て」か「個人宛て」かという判別が付きやすいのです。
表示された電話番号に対して、一言目の応対メッセージも変えることができるでしょう。
会社用の固定電話番号から折り返しが可能
クラウドPBXは、スマホから折り返しの電話をする際でも会社用の電話番号で発信ができます。
プライベート用と会社用、両方の電話番号を使い分けられ、 電話をかけてきた相手にもどこから発信があったか分かりやすいためビジネスに最適です。
▶関連記事:クラウドPBXのメリットとデメリットを徹底解説!PBXの種類や仕組みまで紹介
▶関連記事:クラウドPBXの失敗例7選!導入成功のための事前確認ポイントを解説
おすすめのクラウドPBX5選
【おすすめ1】クラウドフォン

CLOUD PHONE(クラウドフォン)とは、株式会社Wizが運営している、 低コストで電話番号をスピード発番できるクラウドPBXです。
CLOUD PHONEは、従来までのPBXサービスと違い、設備導入費や維持・メンテナンス費も不要な点が魅力です。
余計な設備がいらないうえ、導入後に発生しがちな移転や電話機の追加といった、プラスアルファの運用費も一切かかりません。
さらに、ビジネスフォンよりも機能が豊富で、スマホやパソコンから会社番号に受発信できるため、外出時やテレワークにも対応できます。
▶関連記事:CLOUD PHONE(クラウドフォン)とは?機能や料金、導入におすすめな企業を徹底解説!
クラウドフォン | |
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月額料金 |
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通話品質・音質 | ◎ |
利用可能な電話番号 |
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対応できる導入規模 | 個人事業主~中小企業 |
電話環境の拡張性・柔軟性 | ○ |
ビジネスツールとしての機能 |
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柔軟なAPI連携 | △ |
セキュリティ面の強さ | ○ |
メンテナンス作業の簡単さ | ◎ |
【おすすめ2】ナイセンクラウド

ナイセンクラウドは、電話の03番号や0120番号はもとより、外出先・拠点・海外、どこでも発信・着信・内線化が可能なクラウド型PBXです。
上場企業から個人事業主様まで、 行政や病院などへの導入実績もあります。
電話機やパソコン、NTTドコモ、au、Softbank、Y!mobile、SIMフリーのスマホにも対応しています。
ナイセンクラウド | |
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月額料金 |
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通話品質・音質 | ○ |
利用可能な電話番号 |
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対応できる導入規模 | 個人事業主~大企業 |
電話環境の拡張性・柔軟性 | ◎ |
ビジネスツールとしての機能 |
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柔軟なAPI連携 | △ |
セキュリティ面の強さ | ○ |
メンテナンス作業の簡単さ | ○ |
【おすすめ3】トビラフォンCloud

トビラフォンCloudは、電話業務の効率化を目指したい企業におすすめのクラウドPBXです。 業務効率化を進めるオプションが豊富に用意されています。
誰が電話対応中か一目でわかる「ステータス管理」や、誰が何件受電対応したかわかる「利用状況の可視化」を使うことで、従業員の管理が簡単に行えます。
導入規模は中小企業から大企業まで幅広く対応しており、最短翌営業日には導入できるので、クラウドPBXをスピード導入可能です。
トビラフォンCloud | |
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月額料金 |
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通話品質・音質 | ○ |
利用可能な電話番号 |
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対応できる導入規模 | 個人事業主~中小企業 |
電話環境の拡張性・柔軟性 | ◎ |
ビジネスツールとしての機能 |
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柔軟なAPI連携 | ◎ |
セキュリティ面の強さ | ◎ |
メンテナンス作業の簡単さ | ○ |
【おすすめ4】GoodLine

Good Lineは、ロケーションフリーの内線構築が可能な、低価格・高機能のクラウドPBXで利用する会社電話システムです。
工事不要、業者いらずで誰でも簡単に会社電話をWEBから設定変更可能になります。
わかりやすい料金プランのため、自社に合ったプランを選びやすい点がポイントです。
Good Line | |
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月額料金 |
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通話品質・音質 | ○ |
利用可能な電話番号 |
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対応できる導入規模 | 中小企業~上場企業 |
電話環境の拡張性・柔軟性 | ◎ |
ビジネスツールとしての機能 |
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柔軟なAPI連携 | ◎ |
セキュリティ面の強さ | ◎ |
メンテナンス作業の簡単さ | ○ |
【おすすめ5】MOT/TEL

MOT/TELは、20端末まで4,980円の定額制で利用できる、 業界最安値レベルの料金体系で人気の高いサービスです。
社員や拠点間の電話料金や設備費用、転送料金なども無料なほか、解約する際の違約金なども発生しません。
現在使っている電話番号が引き継げるほか、電話の利用はスマホにアプリをインストールするだけのため、キャリアに依存することなく誰でも簡単に利用できます。
MOT/TEL(モッテル) | |
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月額料金 |
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通話品質・音質 | ◎ |
利用可能な電話番号 |
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対応できる導入規模 | 個人事業主~大企業 |
電話環境の拡張性・柔軟性 | ◎ |
ビジネスツールとしての機能 |
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柔軟なAPI連携 | ◎ |
セキュリティ面の強さ | ○ |
メンテナンス作業の簡単さ | ◎ |
▶関連記事:【2023年最新版】クラウドPBXおすすめ20選を比較!機能や失敗しない選び方も解説
転送電話だけじゃない!便利な電話関連サービス

法人用モバイル
IP電話やクラウドPBXを利用して、社外でも内線電話や転送電話を可能にする場合、社員の個人スマホに転送するのは躊躇する部分が大きいと思います。
そこで社員に持たせる社用スマホを、 会社でまとめて準備することで、個人携帯を使わずに仕事とプライベートを分けて電話対応が可能になります。
従業員に持たせることで、社内のビジネスフォンが不要にもなるうえ、全体の通信費を抑えることも可能です。
法人用モバイルは、電話がかけ放題で月額2,480円から利用ができるので、格安SIMにするより低コストとなるメリットもあります。
スマートデスク
電話応対に多くの時間を取られ、本来やるべき作業ができない会社もあると思います。
そこにスマートデスクを導入することで、オペレーターが代行して電話対応を行います。
スマートデスクの導入には、 専用の機材も必要なく、普段から利用しているSNS(Slackやチャットワークなど)と連携が可能です。
そのため、現在の環境を維持した状態でスマートデスクが利用でき、オペレーターが受電した内容はリアルタイムで通知されるので、お客様への折り返し対応の遅延なども発生しません。
【無料】Smartdesk導入のご相談はこちらIVR
電話での問い合わせ対応に多くの時間を使う会社は、かかってくる電話の中にも関係ない電話の割合も多いです。
自動音声サービス(IVR)は、 会社へかかってくる電話を振り分けられるので、間違い電話や不要な電話を削減できます。
IVRでは、電話の用件を自動音声でヒアリングし、お客様の要望や目的にあった担当や部署に繋げるため、効率のよい顧客対応が可能です。
また、入電時に間違い電話などを切り分けるので、直接入ってくる電話の数も減らせるため、電話応対にかけていた人件費も削減できます。
【番外編】携帯電話の転送サービス
携帯電話の転送サービスを利用する際は、 各キャリアのWebページから設定できます。
細かい設定方法はキャリアごとに異なるので、下記からお使いのキャリアのWebページをご確認ください。
まとめ
転送電話は、外出中でもスマホに転送し、いつでも会社への電話に対応できるため、個人事業主や外出社員の多い企業を中心に人気を集めています。
ただ、転送電話はどんな着信に対しても転送するため、どうしても料金が高くなりがちです。
そのため、少しでも料金を節約できるようクラウドPBXをおすすめします。
クラウドPBXであれば、直接スマホで着信でき、余計な転送料金も発生しないので、使いやすいサービスでしょう。
▶関連記事:ドコモの固定電話サービス「homeでんわ」とは?料金やメリットを徹底解説!
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この記事を書いたライター
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