「連携するメリットや設定手順を具体的に知りたい」
「別々で管理しているせいで、ミスが増えている…」
ハイブリッドワークが当たり前になりつつある今、Zoom PhoneとSalesforcesを併用している企業は多いのではないでしょうか。
しかし、「顧客情報はSalesforce、通話はZoom」と別々に管理していると、業務効率が低下し、データの重複や入力ミスが発生しやすくなります。
実は、Zoom PhoneとSalesforceを連携させれば、Salesforceの画面から通話履歴や顧客情報を容易に確認でき、業務効率を大幅に向上させることが可能です。
本記事では、Zoom PhoneとSalesforceを連携するメリットから、具体的な設定手順、必要な準備、さらにはセキュリティ対策までを詳しく解説します。
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目次
▼この記事で紹介している商品
Zoom PhoneとSalesforceを連携すると何ができる?
ハイブリッドワーク時代に求められる通話プラットフォームの特徴
Zoom PhoneとSalesforceを連携すると、異なるプラットフォーム間でのシームレスな通信が可能になります。
例えば、 Salesforceのインターフェースから直接Zoom Phoneを利用して外線発信できるほか、Zoom Phoneの通話履歴やボイスメールをSalesforce上で一元管理する ことも可能です。
これにより、Salesforceの使い慣れた環境内で業務を続けながら、外部との通話もスムーズに行えるようになり、業務効率が大幅に向上します。
ハイブリッドワークの普及に伴い、従業員はオフィスや自宅、サテライトオフィスなど、多様な環境で働くようになりました。そのため、社内外とのスムーズなコミュニケーションを維持することが、企業の生産性向上や業務効率化の鍵となっています。
なぜ中小企業・大企業での導入が増えているのか?
Zoom PhoneとSalesforceの連携が企業で急速に広がっている背景には、 業務効率の向上という明確なメリットがあります 。
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Zoom PhoneのAIコンパニオン機能により、通話後の要約作成やタスク抽出などが自動化され、従業員の手作業負担を減らせる(詳しくはZoom ブログをご覧ください)。
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Zoomは、Meetings、Team Chat、Docsなど、さまざまな機能を統合し、Salesforce上での顧客対応やチーム内の情報共有を円滑にできる。 -
Zoomは1,000以上の外部サービスとの連携が可能なオープンプラットフォームであるため、Salesforceとの親和性も高く、営業活動やカスタマーサービスフローの最適化が進む。
連携前に確認すべきライセンスと要件
Zoom PhoneをSalesforceと連携させるには、Zoom PhoneとSalesforceそれぞれのライセンスが必要です。
- Zoom Phoneのライセンス要件
・有料のZoom Phoneライセンス(Pro以上)
・Zoomアカウントオーナーまたは管理者権限
・SalesforceユーザーへのZoom Phoneライセンス割り当て
・Zoom for Salesforce アプリのインストール - Salesforceのライセンス要件
・Salesforceエディション(Enterprise以上)
・Salesforceアカウントの管理者権限
・「Zoom for Salesforce」アプリへのアクセス権限
Zoom PhoneとSalesforceの連携設定手順
APIで連携する場合
Zoom PhoneとSalesforceをAPIで連携する方法は、Zoomの公式アプリ(「Zoom for Salesforce」)を使用するのではなく、 APIを直接利用してカスタム統合を行うケースを想定 しています。
※APIを使用する場合は開発者スキル(特にREST APIの知識)が必要であり、具体的な実装は組織の要件に依存します。
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STEP.1
準備するもの
Zoom Phone: 有料プラン(例: Zoom Business)でZoom Phoneが使える状態。
Salesforce: APIが使えるプラン(例: Enterprise以上)。
管理者権限: ZoomとSalesforceの両方で設定できるアカウント。 -
STEP.2
Zoom APIの設定
(1)アプリを作る
・Zoom Marketplace(marketplace.zoom.us)にログイン。
・「アプリを作成」→「OAuth」を選ぶ。
・アプリ名を決め、通話機能(例: phone:read)を選ぶ。
・「Client ID」と「Client Secret」をメモ。
(2)認証を設定
・SalesforceからZoomに接続するための「鍵」(トークン)を取得。
・Salesforceで「外部認証情報」を作り、ZoomのURLを設定。 -
STEP.3
Salesforceの設定
(1)APIをつなぐ
・Salesforceの「外部サービス」にZoom APIを登録。
(2)プログラムを書く
・Apex(Salesforceのコード)でZoom APIを呼び出す。
・データをSalesforceに保存(例: 「活動」に記録) -
STEP.4
試して確認
・ツール(例: Postman)でAPIが動くかテスト。
・Salesforceでコードが正しく動くかチェック。
・問題なければ本番で使う。 -
STEP.5
運用スタート
・トークンが切れたら自動更新する仕組みを作る。
・ZoomやSalesforceのルール変更を時々確認。
Zoom for Salesforce(Lightning)環境で連携する場合
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STEP.1
準備するもの
・Zoom Phone: 有料プランで使えるアカウント。
・Salesforce: Lightning対応の管理者権限があるアカウント。
・アプリ: AppExchangeから「Zoom for Lightning」をインストール(管理者に依頼)。 -
STEP.2
ユーザーを設定
(1)Salesforceの「権限セット」で:
・「Zoom Admin」に管理者を追加。
・「Zoom Phone User」に使う人を追加。
(2)「コールセンター」で使う人を追加:
設定 → コールセンター → Zoom Phone → ユーザー追加。 -
STEP.3
ソフトフォンを準備
「ソフトフォンレイアウト」を設定:
(設定 → ソフトフォンレイアウト → 新規)
・名前:例「ZoomPhoneLayout」
・表示:発信・着信や取引先などの情報を選ぶ。
・保存して、ユーザーに割り当て。 -
STEP.4
Lightningで表示
「アプリケーションマネージャ」で:
・「セールス」アプリを編集。
・「ユーティリティ項目」に「Open CTIソフトフォン」を追加(ラベル例: Zoom Phone)。
・「自動開始」にチェックして保存。 -
STEP.5
自動発信をON
Zoomのウェブ画面で:
「管理者」→「アカウント設定」→「Zoom Phone」→「サードパーティアプリから自動発信」を有効。 -
STEP.6
Zoomアプリを連携
・Salesforceで「Zoom User Config」を開く。
・「Authorize from Zoom App Marketplace」をクリック → 「Allow」で許可。
※同じメールアドレスでログインが必要。
・画面を更新し、赤文字が消えたらOK。 -
STEP.7
アプリの細かい設定
(1)「Zoom Admin for Lightning」を開く。
(2)「Settings」で:
・「Auto Save Call Logs」に必ずチェック(通話ログを自動保存)。
・他は必要に応じて(SMS保存や内部通話の非表示など)。
>より詳しい設定手順はコチラをご覧ください(amptalk公式サイト)
Zoom for Salesforce(Classic)環境で連携する場合
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STEP.1
準備するもの
・Zoom Phone: 有料プランで使えるアカウント
(Zoomクライアント5.6.6以降、Zoom for Salesforce 3.17以降)。
・Salesforce: Classic対応の管理者権限があるアカウント。
・アプリ: AppExchangeから「Zoom」アプリをインストール(管理者に依頼)。 -
STEP.2
ユーザーを設定
(1)「権限セット」で:
・「Zoom Admin」に管理者を追加。
・「Zoom User」に使う人を追加(設定 → ユーザー → 権限セット)。
(2)「コールセンター」で使う人を追加
設定 → コールセンター → Zoom Phone Call Center → ユーザー追加。 -
STEP.3
ソフトフォンを準備
「ソフトフォンレイアウト」を設定:
(設定 → ソフトフォンレイアウト → 新規)
・名前:例「ZoomPhoneLayout」
・表示:発信・着信や取引先などの情報を選ぶ。
・保存して、ユーザーに割り当て。 -
STEP.4
クリックで電話をかける設定
・「Visualforceページ」で「ZoomVoiceLogin」のURLをコピー。
・「コールセンター」→「Zoom Phone Call Center」→「CTI Adapter URL」に貼り付けて保存。 -
STEP.5
通話記録の画面を調整
「ToDo」の「ページレイアウト」で:
・新しいセクションを作り、「ZoomCallLogDetails」を追加。
・高さを500ピクセルに調整して保存。 -
STEP.6
自動発信をON
Zoomのウェブ画面で:
「管理者」→「アカウント設定」→「Zoom Phone」→「サードパーティアプリから自動発信」を有効。 -
STEP.7
Zoomアプリを連携
・Salesforceで「Zoom Config」→「Zoom OAuth」→「Authorize from Zoom App Marketplace」をクリック。
・Zoomで認証し、ボタンが赤くなれば完了。 -
STEP.8
アプリの設定
「Zoom Phone Settings」で:
・「Auto Save Call Logs」にチェック(通話ログを自動保存)。
・他は必要に応じて(連絡先編集や内部通話の非表示など)。 -
STEP.9
(任意)ログ画面のカスタマイズ
「Phone-Customize Call Log Fields」で表示項目を追加・削除(テキストやリスト形式のみ対応)。
Zoom Phone×Salesforce連携で業務がこう変わる!
SalesforceのUI内でZoom Phone通話が可能になる
営業担当者が抱える課題の一つに、 「電話番号を手入力する手間」や「誤ダイヤル」 があります。
特に、迅速な対応が求められる営業活動では、手作業の負担が大きな障害となりがちです。
Zoom PhoneとSalesforceを連携すれば、Salesforceの画面からワンクリックで発信・受信が可能になります。
これにより、通話開始までの時間が短縮され、誤入力のリスクを抑えながら、より多くの顧客に素早くアプローチできるようになります。
自動的に顧客情報がポップアップ表示される
営業担当者やカスタマーサポートが直面する課題の一つに、 「着信時に顧客情報を素早く確認できない」 ことがあります。
通話中に過去の対応履歴を探す手間が発生し、対応が遅れるケースも少なくありません。
Zoom PhoneとSalesforceを連携すると、着信時にSalesforceの画面上に顧客情報が自動でポップアップ表示されます。
これにより、通話前に相手の情報を即座に把握でき、スムーズな会話が可能になります。

編集部
特にインバウンドセールスやサポート業務において、迅速かつ的確な対応が顧客満足度の向上につながります。
通話ログがSalesforceの活動履歴に自動保存される
営業担当者が直面する課題として、 「通話内容の記録漏れ」や「手動入力の手間」 も挙げられます。
会話の要点をメモし忘れたり、後から記録する時間が取れなかったりすると、適切なフォローアップが難しくなり、ミスも起こりやすくなります。
Zoom PhoneとSalesforceを連携すると、通話終了後に通話時間や内容がSalesforceの活動履歴に自動保存されます。録音機能を活用すれば、過去の会話を簡単に振り返ることも可能です。
これにより、手作業の負担を減らしながら、営業チームのフォローアップ精度が向上し、成約率アップにもつながります。amptalk連携で通話内容を自動テキスト化&解析
営業チームでは、 「商談内容を後で思い出すのが難しい」「通話のメモが手間」「CRM入力を忘れがち」 という課題もよく見られます。
Zoom PhoneとSalesforceの連携に加え、amptalkを活用すれば、通話内容が自動的に書き起こされ、解析後にSalesforceに直接保存されます。
これにより、営業担当者は手動でのメモや入力作業から解放され、商談の質や改善点も簡単に把握できるようになります。
※amptalk(アンプトーク)とは、オンライン商談や電話の録音を自動で書き起こし・解析し、CRM(顧客管理システム)に出力する商談解析ツールです。
- インサイドセールス(アウトバウンド)
・シーン: Zoom Phoneでリードに架電。
・流れ: 通話内容がAmptalkで書き起こされ、分析結果がSalesforceに記録。
・効果: トークスクリプトの改善とリードの関心度評価で次のアクションを迅速化。 - カスタマーサポート(インバウンド)
・シーン: 顧客からの問い合わせをZoom Phoneで対応。
・流れ: 通話ログと書き起こしがSalesforceのケースに自動紐づけ。
・効果: 対応履歴の一元化で次回対応時の準備時間短縮。
チーム全体で顧客対応の状況を把握できる
営業チームでは、 「顧客対応の状況がチーム内で共有されていない」 ケースも少なくありません。
対応履歴の記録が個人に依存していると、引き継ぎがスムーズに進まず、顧客対応の品質にもばらつきが生じてしまいます。
Zoom PhoneとSalesforceを連携すれば、通話データをSalesforce内で共有できるため、チーム全体で顧客対応の進捗把握も可能です。
これにより、情報共有が円滑になり、引き継ぎやコラボレーションが強化され、チーム全体の生産性向上につながります。
安定したコミュニケーションが実現する
営業チームでは、 「複数のツールを使い分ける手間」や「通話の途切れが生じることによるコミュニケーションの障害」 もよくある課題です。
Zoom PhoneとSalesforceを連携すれば、複数のツールを行き来する必要がなくなり、Salesforce内で電話業務が完結します。
さらに、通話品質が高いZoom Phoneを活用することで、途切れにくい安定したコミュニケーションが実現します。
これにより、社員の作業負担が軽減され、顧客とのやり取りに集中できるようになり、生産性が向上します。
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Zoom Phone×Salesforce連携の活用事例
小規模企業での活用事例:営業効率を最大化
┃状況
小規模なスタートアップや地域密着型のビジネスでは、少人数の営業チームが顧客獲得とフォローアップを担当することが多い。
┃活用方法
- Salesforce内で顧客リストから直接Zoom Phoneを使って電話をかける(クリックトゥコール)。
- 通話後、自動的に通話ログがSalesforceに記録され、メモやフォローアップタスクが手動入力なしで追加される。
- 例:不動産仲介業者が物件問い合わせの電話をかけ、顧客の要望を即座にSalesforceに反映し、次回の商談スケジュールを設定。
┃メリット
- 少人数でも効率的に多くの顧客とコンタクト可能。
- システム間の切り替えが不要で、時間とコストを節約。
┃期待できる効果の例
- 営業担当1人あたり1日にかけられる電話数が20%増加し、成約率が向上。
中規模企業での活用事例:サポートと連携強化
┃状況
中規模企業では、サポートチームや営業チームが複数部署に分かれ、リモートワークも増えている。
┃活用方法
- Zoom Phoneで顧客からの着信を受けると、Salesforce内で該当顧客のプロファイル(過去の購入履歴や問い合わせ履歴)がポップアップ表示。サポート担当が即座に対応を開始。
- 通話録音を活用し、Salesforce内でチーム全員が顧客との会話を共有。問題解決のナレッジベースを構築。
- 例:中堅製造業が顧客からの技術サポート依頼を受け、対応内容を記録し、次回出荷時に改善点を反映。
┃メリット
- 顧客対応のスピードと質が向上し、リピート率アップ。
- リモートチーム間での情報共有が強化され、対応の一貫性が保たれる。
┃期待できる効果の例
- 顧客満足度が15%向上し、サポート対応時間が平均30%短縮。
大規模企業での活用事例:グローバル展開
┃状況
大規模企業では、複数の国や地域に拠点があり、大量の顧客データを扱う営業・サポートチームが存在。
┃活用方法
- Zoom Phoneのグローバル対応機能を活用し、世界各地の営業担当がSalesforceから顧客に電話をかける。
- 通話データはリアルタイムでSalesforceに統合され、地域ごとのパフォーマンスをダッシュボードで可視化。
- 例:多国籍IT企業が各国営業チームの通話データを一元管理し、グローバルキャンペーンの効果を測定。
┃メリット
- グローバル規模での電話システム統合により、管理コストが削減。
- データ分析を活用した戦略立案が可能になり、営業成果が最適化。
┃期待できる効果の例
- 通話関連の運用コストが年間20%削減され、クロスセル機会が30%増加。
営業部門での活用事例:リード管理と商談の加速
┃状況
営業チームは新規顧客獲得と既存顧客のフォローアップを効率的に行う必要がある。
┃活用方法
- Salesforceのリードや取引先責任者リストからZoom Phoneで直接電話を発信(クリックトゥコール)。
- 通話後、会話内容が自動的にログとして記録され、次のアクションがタスクとして割り当てられる。
- 通話録音を活用し、顧客のニーズや懸念点を後で分析。提案の精度を高める。
- 例: ソフトウェア営業チームが、見込み客にデモの提案電話をかけ、反応をSalesforceに記録。成約確度の高いリードを優先的にフォロー。
┃メリット
- 通話準備や記録の手間が減り、1日により多くの顧客と接触可能。
- データに基づく営業戦略で成約率が向上。
┃期待できる効果の例
- 営業担当者1人あたりの商談数が25%増加し、営業サイクルが10%短縮。
サポート部門での活用事例:顧客対応の迅速化
┃状況
サポートチームは顧客からの問い合わせに迅速かつ正確に対応し、問題解決を図る必要がある。
┃活用方法
- Zoom Phoneで着信を受けると、Salesforce内で顧客のプロファイルがポップアップ表示。
- 通話終了後、解決内容が自動記録され、必要に応じてエスカレーションやフォローアップがSalesforce内で管理される。
- 例: ECサイトのサポートチームが配送遅延の問い合わせを受け、顧客の注文状況を確認しながら代替案を提案。
┃メリット
- 顧客対応時間が短縮され、待ち時間が減少。
- 一貫した対応で顧客信頼度が向上。
┃期待できる効果の例
- 初回解決率が20%向上し、顧客満足度スコアが15ポイント上昇。
Zoom Phone×Salesforce連携時のセキュリティ対策
Zoom Phoneは高度な暗号化技術を使用している
Zoom Phoneは、 AES-256ビットという高度な暗号化技術を使用して、通話データを保護 しています。
デフォルト設定では、Zoom PhoneのデバイスにAES-128ビット暗号化が適用されていますが、管理者はウェブポータルを通じてAES-256ビット暗号化にアップグレードが可能です。
設定変更を行うには、Zoomのウェブポータルにログインし、「会社情報」→「セキュリティ」→「デバイスのAES-256暗号化」の順に進み、該当するデバイスを選択して保存します。
参考:Zoom Phone の暗号化│Zoom V-CUBEサポート
Zoom Compliance Managerを活用するのがおすすめ
Zoom Compliance Managerは、 Zoomでのコミュニケーションにおけるコンプライアンスやリスク管理を効率的にサポートする統合型ソリューション です。
Zoom上での通話やミーティング、チャットなどの記録を管理し、法的な規制や企業の内部ポリシーに準拠するのをサポートします。
- アーカイブ機能
通話記録やミーティング内容、チャットメッセージなどを自動で保存し、規制に基づく長期保存要件を満たす。 - eDiscovery機能
保存された記録を検索・分析し、必要な情報を素早く取り出せる。 - リーガルホールド機能
法的要件に従い、特定ユーザーの通信記録を保持・管理。 - リスク検出機能
会話や共有コンテンツから潜在的なコンプライアンスリスクを検出し、早期に対応。 - データ損失防止機能
カスタマイズ可能なポリシーで情報漏洩のリスクを最小化。
参考:Zoom、コミュニケーション コンプライアンス ソリューション「Zoom Compliance Manager」を発表│PR TIMES
アクセス制御と認証の強化も不可欠
Zoom PhoneとSalesforceを連携する際には、 自社でのセキュリティ対策も重要 です。
MFA、RBAC、SSOなどの対策を適切に組み合わせることで、不正アクセスや内部関係者によるデータ漏洩を防止できます。
- 多要素認証(MFA)の導入によるユーザー認証の強化
- ロールベースのアクセス制御(RBAC)の設定によるデータアクセス権限の管理
- シングルサインオン(SSO)の活用による一元的な認証管理

編集部
実践例として、Salesforceの管理者権限を持つユーザーだけが通話ログの詳細を閲覧できるように設定するなどがあります。
Zoom Phone×Salesforce連携後のトラブルと運用のコツ
連携後に起こりがちなトラブルと対処法
通話ログがSalesforceに反映されない
Zoom Phoneでの通話が終了しても、Salesforceの活動履歴に記録されない場合があります。
主な原因は、 API接続の設定ミス、認証トークンの期限切れ、またはデータ同期の遅延 などです。以下の対処法で解決できる場合があります。
- Salesforceの「接続済みアプリ」設定でZoom Phoneの認証状態を確認し、再認証。
- Zoom Phoneの管理ポータルでAPIログをチェックし、エラーメッセージを特定。
- 同期間隔を短縮する設定(例: リアルタイム同期)を検討。
ポップアップ表示が機能しない
着信時に顧客情報がSalesforce内でポップアップしない場合があります。
主な原因は、 電話番号フォーマットの不一致(国コードやハイフンの有無)、権限設定の不足 などです。以下の対処法で解決できる場合があります。
- Salesforceの電話番号フィールドとZoom Phoneの番号形式を統一(例: +81-123-456-7890)。
- ユーザーに「電話統合」の権限が付与されているか確認。
- Zoom Phoneの着信設定で「Salesforceポップアップ」を有効化。
通話品質の低下
Zoom Phoneでの通話が途切れたり、音質が悪化する場合があります。
主な原因は、 ネットワーク帯域幅不足、ファイアウォールの制限、またはZoom Phoneの設定ミス などです。以下の対処法で解決できる場合があります。
- ネットワーク速度をテストし、必要に応じて帯域幅を増強(推奨: 上り下り1Mbps以上/ユーザー)。
- ファイアウォールでZoom Phoneのポート(UDP 3478, 8801-8802)を許可。
- Zoom Phoneの管理ポータルで音声コーデックを最適化(例: Opusコーデック優先)。
運用をスムーズにするコツ
初期設定を丁寧に
後からの設定変更は手間がかかり、トラブルを招きやすい ため、初期設定を丁寧に行うことが大切です。
- 連携前にZoom PhoneとSalesforceの管理者同士で要件を明確化。
- 必要なフィールド(例: 通話時間、顧客ID)を事前に設計。
- 例:通話ログに「商談ID」を紐づけるカスタムフィールドを事前に追加。
従業員教育を徹底
ツールの連携価値を従業員が理解しないまま実行すると抵抗感が生まれる ため、従業員教育も欠かせません。- 部門ごとに短時間のトレーニングセッションを開催し、実業務に即した使い方をデモ。
- 例:営業向けに「リードへの電話から商談登録まで」を10分で説明。
パフォーマンス監視を習慣化
通話品質や同期エラーを早期発見し、運用改善につなげる ためには、パフォーマンス監視を習慣化することも重要です。
- Zoom Phoneの「使用状況レポート」とSalesforceの「アクティビティダッシュボード」を週次で確認。
- 例:通話エラー率が5%を超えた場合、ネットワーク設定を見直すルールを設定。
Zoom Phone×Salesforce連携に関するよくある質問
A
以下の流れで使用できます。
1│電話をかける
・SalesforceアプリでZoom Phoneウィジェットを開き、[Zoom Phone]をクリック。
・ダイヤルパッドで[キーパッド]タブを選択し、発信者IDを設定(必要に応じて)。
・[名前で検索]ボックスに相手の名前を入力、または番号を押して電話アイコンをクリック。
・[連絡先]タブを使って直接電話をかけることも可能。
2│通話を受ける
・Zoom Phoneウィジェットで[受信]をクリックして通話を受け、[拒否]で拒否。
・ミーティング中の場合は、[ミーティングを終了して受信]を選択。
3│通話を保留にする
・通話中に[保留]ボタンをクリック。
・最大4件の通話を保留にし、[保留解除]で再開。
4│通話を終了
・通話終了後、[履歴]タブで通話に関するコメントを入力・保存または削除。
より詳しい解説はZoomサポートページをご覧ください。
A
Salesforceで「クリックtoダイヤル」が無効になる主な原因は以下の通りです。
●Zoom for Salesforceのインストールや認証が不完全
●「クリックtoダイヤル」がSalesforceの設定でオフになっている
●Zoom PhoneやSalesforceの必要なライセンスが無効になっている
●SalesforceとZoom Phoneで要求される電話番号の形式が一致しない
●ブラウザ設定やネットワーク制限で「クリックtoダイヤル」がブロックされている
●ユーザーのプロファイルや権限セットで「クリックtoダイヤル」の利用が許可されていない
A
まず、設定準備として、「Zoom管理者アカウントでウェブポータルにサインイン」「Microsoft Teamsの管理者アカウントを準備」を行い、以下の手順で進めます。
1│「アカウント管理」>「アカウント設定」>「Zoom Phone」タブを開く。
2│「Zoom Phone for Microsoft Teams」のトグルをオンにし、確認画面で「有効」をクリック。
3│拡張機能の同期や転送された通話の表示、緊急通話の設定を行う。
4│「Microsoft Teams 音声アプリの管理」をクリックし、「有効にする」を選択、管理者アカウントでサインイン。
5│設定完了後、「Microsoft Teamsが正常に有効化されました」と表示されることを確認。
>連携前に確認すべきライセンスと要件はこちらの記事で解説しています。
A
Zoom Phone APIは、開発者向けにZoom Phoneの機能を外部アプリやシステムと統合できるインターフェースです。主な機能には以下のようなものがあります。
●発着信の管理(通話の開始・終了・転送)
●通話履歴の取得(日時、発信者・受信者情報、通話時間など)
●ボイスメールの管理(取得・削除・再生)
●録音データの取得(録音ファイルのダウンロード)
●リアルタイム通話ステータスの取得(ユーザーの通話中・待機中の状態確認)
詳しくはこちら(公式サイト)をご覧ください。
まとめ:Zoom Phone×Salesforce連携で業務効率を最大化しよう!
Zoom PhoneとSalesforceの連携は、ビジネスコミュニケーションの効率を大きく向上させる革新的なソリューションです。
Salesforce内からZoom Phoneの通話機能を直接利用できるため、営業チームやカスタマーサポートチームとの連携がよりスムーズになり、生産性が大幅に向上します。
特に、Salesforceのインターフェースを活用しながら、Zoom Phoneの高品質な通話機能を手軽に利用できる点が、企業にとって大きなメリットとなります。
Zoom Phoneの導入をご検討中の方は、ぜひWiz Cloudにご相談ください。業務効率の最大化に向けた具体的な提案と、貴社に最適な導入プランをご提案させていただきます。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!