【1分で完了】企業のお悩みアンケート実施中!アンケート回答で最新情報をご提供
詳細はこちら

【2025年申請分】青色申告特別控除額とは?65万円控除の条件や計算方法、節税効果を解説

「青色申告特別控除額とは?」

「65万円の控除が受けられるってホント?」
「来年の確定申告はいつ?」


青色申告特別控除は、青色申告で確定申告を行った場合に最大65万円の控除が受けられる制度です。

しかし、「控除を受けるにはどんな条件がある?」「控除分はどこから引くの?」「赤字を繰り越せるってホント?」といった疑問を抱く方も少なくありません。

今回は、青色申告特別控除を徹底解説!控除の条件や仕組み、計算方法などをご紹介します。

2025年の確定申告期間も紹介しているため、来年控除を受けたい方も必見です!

※本記事はアフィリエイト広告を利用しています。
 

▼この記事で紹介している商品

2025年の確定申告情報(令和6年分)
  • 所得税の申告期間:2025年2月17日(月)〜3月17日(月)
  • 消費税の申告期間:2025年2月17日(月)〜4月1日(火)
  • 贈与税の申告・納税期間:2025年3月15日(土)まで
▼ 確定申告のポイント
  1. マイナポータル連携で源泉徴収票・国民年金基金掛金・iDeCo・小規模企業共済掛金などが自動入力可能に
  2. 国税庁の作成コーナーで消費税申告書の作成も対応予定
  3. インボイス登録で課税事業者になった方は要確認
  4. 詳細は国税庁ホームページ「令和5年分 確定申告特集」を参照

【青色申告を簡単に済ませるには】青色申告ソフトの活用がおすすめ

サービス名 おすすめ度 料金価格(税込) 無料体験期間 無料プラン
   クラウド   
やよいの青色申告オンライン
★★★★★
シェアNO1
9,680円〜/年 1年間無料! あり
   クラウド   
マネーフォワード
★★★★☆ 11,880円〜/年 30日間 あり
   クラウド   
freee会計
★★★★☆ 14,230円〜/年 30日間 あり
   クラウド   
HANJO会計
★★★☆☆ 14,230円〜/年 30日間 あり
   クラウド   
クラウド円簿
★★★☆☆ 基本無料 永年無料 あり

青色申告特別控除額とは?わかりやすく解説

青色申告控除額とは「所得税を減らすための特別な控除」のこと

青色申告特別控除額では、最大65万円の控除が受けられる

青色申告特別控除は、 青色申告者が一定条件を満たすと最大65万円の控除を受けられる制度 です。

通常、人件費や必要経費を除いた「所得」に対して課税されますが、控除を受けることで節税効果が得られます。

▶【関連記事】青色申告と白色申告の違いを解説!

編集部

青色申告特別控除額は、収入から必要経費を差し引いて計算した所得金額から控除されます。

青色申告特別控除と基礎控除(48万円)の併用が可能

青色申告特別控除額は、 48万円の基礎控除と別途で適用 されます。

基礎控除とは、年収が一定額を下回る人の税負担を軽減するために設けられている制度です。

所得が2,500万円以下の人は基礎控除の対象となり、課税対象となる金額から一定額が差し引かれます。

所得金額 基礎控除額
2,400万円以下 48万円
2,400万円超2,450万円以下 32万円
2,450万円超2,500万円以下 16万円
2,500万円超 0円

青色申告承認申請書・確定申告書の提出が必須

青色申告を利用するには、青色申告承認申請書と確定申告書の提出が必要です。

青色申告承認申請書と確定申告書は、 青色申告書で申告をしようとする年の3月15日までに提出 しましょう。

編集部

開業した年は、業務開始から2か月以内に「開業届」を提出しなければなりません。

青色申告をする総合的なメリット

青色申告をするメリット
  1. 最大65万円の青色申告特別控除が受けられる
  2. 家族や親族への給与を経費として計上できる※1
  3. 自宅兼事務所の場合、光熱費などを経費にできる
  4. 30万円未満の減価償却資産を一括で経費算入できる
  5. 赤字を3年間繰り越せるため、将来の黒字で損失を相殺できる※2
※1「青色事業専従者給与の届出書」の提出が必要
※2「損金申告用申込書」の提出が必要

青色申告特別控除額の種類は「65万円(55万円)控除」と「10万円控除」

65万円(55万円)控除

青色申告特別控除では、最大65万円(電子申告、電子帳簿保存、またはe-Tax利用の場合)または55万円(紙での申告の場合)の控除が受けられます。

控除を受けるには複式簿記での記帳、損益計算書や貸借対照表の作成、期限内の確定申告などが必要です。

編集部

控除を受けることで、所得税の大幅な節税が可能になります。

10万円控除​​​​

10万円控除​​​​は 簡易帳簿で記帳し、青色申告を行う場合に適用される控除 です。

複式簿記を使用しない場合でも、正確な記帳と期限内の確定申告を行えば、10万円の控除を受けられます。

少額の控除ではありますが、簡便な手続きで節税効果を得られます

編集部

65万円(55万円)控除の要件を満たしていない場合も、10万円控除となります。

青色申告特別控除額の適用条件

青色申告控除額の適用条件

青色申告65万円(55万円)控除の適用条件

適用条件
  1. 複式簿記での記帳
  2. 青色申告決算書(貸借対照表と損益計算書)の添付
  3. 正確な記帳と帳簿の保存
  4. 不動産所得(事業的規模)または事業所得がある
  5. 現金主義による所得計算の特例を選択していない
  6. 期限を守って確定申告を行う
  7. e-Taxによる申告・電子帳簿保存(65万円控除のみ)

複式簿記での記帳

記帳には「複式簿記」「単式簿記」の2種類があり、65万円(55万円)控除を受けるためには、複式簿記での記帳が必要です。

複式簿記は、単式簿記に比べて基調に手間がかかるので、会計ソフトの活用をおすすめします。

▶青色申告におすすめの会計ソフトを見る

「複式簿記」と「単式簿記」

【複式簿記】

複式簿記は、借方と貸方それぞれの勘定科目を使って取引を二重に記録し、貸借対照表や損益計算書を作成する方法です。

(例:7月10日にコピー用紙3,000円分を現金で買った場合)

日付 借方 貸方 摘要
2024.7.10 消耗品費 3,000 現金 3,000 コピー用紙代

上記では、「消耗品費がかかった」「現金の支出があった」という複数の面から取引をとらえています。

 

【単式簿記】

単式簿記は、取引を1つの面からしかとらえない帳簿記録の方法です。

現金の増減は現金出納帳、取引先別の売掛金の増減は売掛帳など、勘定科目別の帳簿を作成して記帳します。

(例:7月10日にコピー用紙3,000円分を現金で買った場合※記帳前の残高は3万円)

日付 摘要 収入 支出 残高
2024.7.10 消耗品費   3,000 27,000
 

上記では、「消耗品費がかかった」という一面だけで取引をとらえており、「現金の支出があった」あるいは「預金から振り込んだ」という面は帳簿記載しません。

 

青色申告決算書(貸借対照表と損益計算書)の添付

65万円(55万円)控除を受けるためには、確定申告の際に青色申告決算書の提出も必要です。

決算書には 損益計算書と貸借対照表が含まれ、事業の収支や財務状況を詳細に記載 します。

貸借対照表・損益計算書とは?詳しく見る

【貸借対照表】
貸借対照表(バランスシート)は、企業や個人の財務状況を特定の時点で示す書類です。資産(持っているもの)、負債(借りているもの)、純資産(資産から負債を引いたもの)を一覧にまとめ、財務の健全性や資金の状況を把握できます。

【損益計算書】
損益計算書(P/L)は、一定期間の収益と費用を記録し、企業や個人の経営成績を示す書類です。収益(売上など)から費用(仕入れ、運営費用など)を差し引いて、期間内の利益や損失を計算します。これにより、事業の収益性や経営効率を評価できます。

正確な記帳と帳簿の保存

65万円(55万円)控除を受けるには、正確な記帳と帳簿の保存が必要です。

帳簿は適切に管理し、 税務署からの要求に応じて提示できる状態で保存 しましょう。

編集部

帳簿保存期間は原則として7年間です。

不動産所得・事業所得がある

65万円(55万円)の青色申告特別控除を受けられるのは、「事業所得」または「不動産所得」のある個人事業主のみです。

ただし、不動産所得に関しては、事業的規模を満たすことも条件に含まれます。

事業的規模とみなされるのは、 「戸建て物件5棟以上」または「10室以上の集合住宅」が目安 です。

現金主義による所得計算の特例を選択していない

会計処理の方法には、発生主義と現金主義の2種類があり、65万円または55万円の控除を受けるためには発生主義で記帳を行う必要があります

発生主義では、 現金の動きがなくても取引きが発生した時点で帳簿に記載 します。

なお、10万円控除の場合は現金主義の会計処理でも問題ありません。

「発生主義」と「現金主義」

【発生主義】

発生主義とは、取引が発生した時点で記帳を行う方法です。

仕入についても同様で、掛け取引の場合も取引が発生した時点で計上します。

発生主義では 「年間の売上には計上されているが、支払いはまだ受けていない」「年間の経費には計上されているが、未払い」といったケースが生じる ため、注意が必要です。

(例:6月20日に商品を販売し、翌月末払いで支払いを受ける場合)
支払いを受けていなくても、6月20日付で売上の記帳を行い、7月31日の入金時点で再度入金に関する記帳をする。

【現金主義】

現金主義は、現金が動いたタイミングで記帳を行う方法です。

ただし、現金主義については以下の要件があります。

・現金主義を適用できるのは、前々年の不動産所得と事業所得の合計が300万円以下の小規模事業者のみ
・適用を受ける年の3月15日までに「現金主義による所得計算の特例を受けることの届出書」の提出が必要
・現金主義の特例と青色申告承認申請を同時に受けたい場合は、「所得税の青色申告承認申請書 兼 現金主義の所得計算による旨の届出書」の提出が必要
※開業がその年の1月16日以降の場合、開業した日から2か月以内に同様の手続きを行う

現金主義は、 要件を満たして届出が承認された場合のみ適用される ため、要件に該当しない場合や届出が期限に間に合わなかった場合は、発生主義での処理となります。

(例:6月20日に商品を販売し、翌月末払いで支払いを受ける場合)
支払いがあった7月31日時点で記帳を行い、商品を販売した日の記帳は行わない。

 

期限を守って確定申告を行う

確定申告の提出期間は、 所得があった年の翌年2月16日から3月15日 までです。

65万円または55万円の控除を受けるには、必ず期間内に確定申告を行う必要があります。

申告期間を逃すと、控除額が減額されるほか、追徴課税や重加算税が科せられる可能性もあるため注意しましょう。

編集部

2024年分の所得については、2025年の2月17日(月)から3月17日(月)までに確定申告する必要があります。

e-Taxによる申告・電子帳簿保存

65万円の控除を受けるには、e-Taxを利用して電子申告を行うか、電子帳簿保存を行うことが条件となります。

e-Taxはインターネットを通じて確定申告を行うシステムで、電子帳簿保存は帳簿を電子データで管理する方法です。

編集部

いずれかを行っていない場合は55万円控除になるため、注意が必要です。

電子帳簿保存では「届出書」の提出が必要!

電子帳簿保存を行うには、電磁的記録を開始する旨の届出書を税務署に提出しなければなりません。※提出期限は「帳簿の備えつけを開始する日の3か月前まで」

青色申告10万円控除の適用条件

適用条件
  1. 単式簿記(簡易簿記)による記帳
  2. 65万円控除の要件未達の場合も該当

単式簿記(簡易簿記)による記帳

単式簿記とは、 現金出納帳など簡単な帳簿を使って収入と支出を記録する方法 です。

青色申告の10万円控除を受けるには、この単式簿記で正確に帳簿をつけ、日々の取引を記録することが求められます。

簡易簿記は複式簿記に比べて手間が少なく、会計知識が少なくても取り組みやすい点が特徴です。

65万円控除の要件未達の場合も該当

65万円(55万円)の青色申告特別控除を受けるには、複式簿記による帳簿の作成や電子申告の実施が必要です。

しかし、それらの要件を満たさない場合でも、単式簿記で記帳を行い、確定申告書とともに提出すれば、10万円の控除を受けることができます。

(例)10万円控除になるケース|詳しくみる

・複式簿記ではなく単式簿記(簡易簿記)による記帳を行っている
・現金主義で会計処理をしている
・65万円控除の条件をすべて満たしているが法定申告期限を過ぎている
 

編集部

10万円控除は、比較的簡単な記帳方法で控除を得られる救済措置です。

青色申告特別控除が受けられないケース

不動産所得・事業所得・山林所得以外の 雑所得は、青色申告特別控除の対象外となります。

控除が受けられないケース
  • 年金収入
  • FXでの収入
  • 印税・講演料
  • 非営業用貸金の利子
  • ネットショップでの収入

青色申告特別控除額はどこから引く?計算方法

青色申告控除額はどこから引く?計算方法

青色申告特別控除額は「控除前の課税所得額」から引く

青色申告の 特別控除額は、所得税を支払う前の利益や所得(=課税所得額)から差し引かれます  。

  • 課税所得額=(収入−経費)−各種控除※
  • 所得税=(課税所得額−青色申告特別控除額)×所得税率−所得税控除額
  • ※各種控除:配偶者控除や医療費控除など

青色申告を行う事業者が一定の条件を満たした場合、控除が適用されるので、税金の支払い額が軽減されることになります。

編集部

課税所得額とは、所得税の課税対象となる個人所得のことを指します。

​​​​所得控除後の所得金額によって税率が変わる

総合課税制度に基づく所得税の税額を計算する際は、税法で定められた税率を利用します。

所得控除後の所得金額に応じて税率が設定されており、平成27年以降は5%から45%まで7段階に分かれています。

課税所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超え、330万円以下 10% 97,500円
330万円超え、695万円以下 20% 427,500円
695万円超え、900万円以下 23% 636,000円
900万円超え、1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超え、4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超え 45% 4,796,000円
青色申告をカンタンに!会計ソフトの導入をプロに相談

65万円控除の計算例

収入と経費の具体例

  • 収入:年間1,000万円(売上)
  • 経費:年間300万円(原材料費)、200万円(給与費)
  • 各種所得控除額:80万円

所得税額の計算方法

  1. 所得控除前の所得金額の計算
    収入-(原材料費 + 給与費)-各種所得控除額
    = 1,000万円-(300万円+200万円)-80万円=420万円
  2. 課税所得金額の計算
    ①-青色申告特別控除額=420万円-65万円=355万円
  3. 所得税額の計算
    ②×税率-控除額=355万円×20%-42万7,500円=28万2,500円 ​​​​​

編集部

青色申告控除を受けることで、所得税額が"13万円"安くなります。

▶青色申告をカンタンに!会計ソフトの導入をプロに相談

青色申告特別控除額を最大限に活用するためのポイント

青色申告控除額を最大限に活用するためのポイント

正確な記帳の重要性

正確な記帳は青色申告特別控除額を最大限に活用するための基本です。

経費や収入を正確に記録することで、実際の所得を正確に把握し、控除額を最大化できます。

会計ソフトの活用

専用の会計ソフトを活用することで、 記帳作業を効率化し、正確な記録を行えます

また、ソフトが自動的に計算してくれる場合もあり、計算ミスを防ぐことが可能です。

▶青色申告をカンタンに!会計ソフトの導入をプロに相談

記帳の頻度と方法

定期的に記帳を行い、 経費や収入の詳細な記録を残すことが重要 です。

クレジットカードや電子マネーの利用明細も記録に含めれば、控除額を最大限に引き出せます。

編集部

毎日・毎週・毎月など、個人や事業の規模、業種に合わせて記帳しましょう。

確定申告に関する基礎知識

確定申告とは

確定申告とは、個人事業主やフリーランスなどが事業で得た年間の利益を正確に計算し、 所得税を正しく納付するために行う行政的な手続き を指すものです。

その土地で商売やビジネスを始める場合には、その事業で得た利益に対しては相応の税金を支払わなければならないため、事業者は確定申告をする必要があります。

▶【関連記事】白色申告とは?確定申告の流れや必要書類を徹底解説

青色申告の必要書類

青色申告では、  確定申告書と青色申告決算書の2つを提出する必要があります。

また、控除内容に応じて社会保険料や生命保険料、医療費などの 控除証明書を添付 します。

添付資料を提出する際は、添付書類台紙などに張り付けて確定申告書と合わせて提出しましょう。

▶【関連記事】青色申告の提出書類を詳しく解説!会社員・個人事業主ごとの必要書類

青色申告には「承認申請書」の事前提出が必須

青色申告を行うには、 「所得税の青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出 する必要があります。

提出期限は、当該年度の3月15日までです(1月16日以降に事業を開始した場合は、開始から2か月以内)。

▶【関連記事】青色申告承認申請書とは?正しい書き方や提出期限を徹底解説!

青色申告に必要な書類の提出方法

必要書類の提出方法は、以下の3通りです。

  • 税務署の窓口に直接提出
  • 税務署または業務センターに郵送
  • e-Taxで提出

税務署の窓口に直接提出

青色申告に必要な書類は、税務署の窓口に直接提出できます。

収受印の押された控えをその場で受け取れますが、 後日の控え受け取りはできませんので、必ず持ち帰るように しましょう。

また、窓口が閉まっている時間や土日祝日でも、時間外収受箱を利用して提出できます。

その場合は、必要書類を1つの封筒にまとめ、控えを必要とする場合は返信用封筒も同封して投函します。

税務署または業務センターに郵送

確定申告書と添付書類は、郵便または信書便で送信可能です。送り先は地域により、税務署または業務センターとなります。

郵送する際は、 控えの確定申告書と送料分の切手を貼った返信用封筒を同封するのがおすすめ です。

個人事業主にとって控えは収入の証明に重要な書類なので、返信用封筒を同封して確実に控えを受け取る ようにしましょう。

編集部

送付先は「書面の申告書等の郵送による提出先となる業務センターの所在地」で確認できます。

e-Taxで提出

電子的に作成した確定申告書や青色申告決算書は、e-Taxを使って提出できます。

e-Taxを利用した申告には、65万円の青色申告特別控除や、自宅からいつでも申告できるという利点があります。

e-Taxでの確定申告を希望する場合は、 マイナンバーカードに対応したスマートフォンまたはICカードリーダーライターを用意 してください。
 

税務署からIDとパスワードを事前取得し、「ID・パスワード方式」での申告も可能ですが、暫定的で利用終了の可能性があるため、注意が必要です。

青色申告に必要な書類の保管期間

青色申告に必要な書類は、保管期間が定められています。

書類の種類 保管期間
帳簿類、決算関連書類、現金預金取引等関係書類 確定申告期限の翌日から
7年間
請求書や見積書、領収書などその他の書類 確定申告期限の翌日から
5年間
適格請求書やインボイスなど 発行事業者による
7年間の保存
 

また、電子帳簿保存法の改正により、 電子データで受け取った書類は電子的に保存 する必要があります。

紙で受け取った書類は引き続き紙で保管可能ですが、整理して必要な時にスムーズに取り出せるようにしましょう。

青色申告特別控除前の所得金額が赤字(又は0円)の場合は?

青色申告特別控除前の所得金額が赤字(又は0円)の場合、 所得税はかからないため、確定申告の必要はありません

ただし、青色申告者の特典の一つである「純損失の繰越し」が適用されます。

過去の損失を次の年の所得から差し引ける制度であり、事業が損失を出した場合でも、その損失を有効活用できるメリットがあります。

青色申告特別控除は期限後にも適用できる

確定申告書の提出期限を超えて提出された申告は 「期限後申告」 と呼ばれ、控除額は最高10万円に減額されます。

65万円控除の条件をすべて満たしていても、提出期限を過ぎると控除額が大幅に下がってしまうため、注意しましょう。

青色申告控除による税金のメリットとデメリット

メリット

青色申告控除による税金のメリットとデメリット
メリット
  1. 所得税の節税効果
  2. 住民税の節税効果
  3. 国民健康保険料の削減
  4. 損失の繰越し(3年間)が可能

所得税の節税効果

青色申告特別控除では、 白色申告よりも所得控除の金額が大きくなります

例えば、所得400万円の人が白色申告した場合、所得税は37万2,500円です。

一方、400万円の所得に65万円控除を適用すると、課税所得が335万円になるため、所得税は24万2,500円で済みます。

住民税の節税効果

青色申告特別控除を適用することで、所得税だけでなく住民税も安くなります。

住民税は一律10%なので、65万円の特別控除を受けることで、 約65,000円分の住民税が削減可能 です。

国民健康保険料の削減

国民健康保険加入者は、 所得金額をもとに保険料(所得割部分)が計算されます

特別控除を適用すれば、基準となる所得金額から最高65万円の控除額を引いた金額で計算されるため、保険料も大幅に削減できます。

損失の繰越し(3年間)が可能

青色申告をすることで、 赤字が出てしまった場合の損失を3年間繰り越すことが可能 です。

3年以内に黒字回復できれば、 将来的に損失を取り戻せる可能性が高くなります。

赤字を繰り越すには 「損金申告用申込書」の提出が必要なので、赤字の場合も必ず確定申告をしましょう。

デメリット

青色申告控除による税金のメリットとデメリット

記帳の手間

青色申告を行うためには、正確な記帳が必要です。

経費や収入の記録や計算、書類の整理など、 綿密な作業が必要 となります。

そのため、記帳作業にかかる手間や時間が増えるというデメリットがあります。

▶青色申告をカンタンに済ませたい方はこちらもチェック

申告ミスのリスク

青色申告には厳密な規則や条件があり、それらを遵守しなければなりません。

申告書の記入ミスや漏れ、条件を満たしていない記録などがあると、税務署からの指摘や追加納税のリスクが生じます。

編集部

申告ミスによって追加の税金を支払うことになる可能性もあります。正確に申告するには会計ソフトの活用がおすすめです。

▶青色申告におすすめの会計ソフトを見る

初めて青色申告をする場合の注意点

初めて青色申告をする場合の注意点

青色申告承認申請書の提出期限

初めて青色申告をする場合は、青色申告承認申請書を開業から2か月以内に、納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

また、すでに事業を行っている場合は、その年の3月15日までに提出しなければなりません。

提出期限を過ぎると、その年は白色申告にしか切り替えることができない ので、注意が必要です。

2025年の確定申告はいつ?

2025年(2024年1月〜12月の所得分)の申告期間は、2025年2月17日(月)から3月17日(月)までとなります。

確定申告の期限は原則2月16日から3月15日までですが、2025年は2月16日が日曜日、3月15日が土曜日にあたるため、注意しましょう。

青色申告による確定申告の期限

確定申告の期限は2月16日から3月15日までですが、期限を過ぎた場合は速やかに申告および納税を行いましょう。

期限後の申告は遅延申告となり、加算税や延滞税が課されます

ただし、特定条件を満たせば救済措置がなされるケースもあるため、やむを得ない事情があれば救済措置の対象になるか確認しましょう。

救済措置の対象要件を詳しくみる

1. 以下のいずれかに該当する
(1)財産について災害を受けた/盗難にあった
(2)納税者や家族が病気にかかった/負傷した
(3)事業を廃業した/休業した
(4)事業について著しい損失を受けた
(5)上記の(1)から(4)に類する事実があった
(6)本来の期限から1年以上経過した後に、修正申告などにより納付すべき税額が確定した
2. 上記の理由により、一度に納税できないと認められる
3. 「納税の猶予申請書」を納期限までに提出している
4. 原則として、担保の提供がある

※以下のいずれかに該当する場合は担保の提供は不要
(1)猶予を受ける金額が100万円以下
(2)猶予期間が3カ月以内
(3)担保として提供できる財産がないといった事情がある

初年度に必要な手続き

青色申告の手続きや特別控除の申請などは複雑なケースが多いため、初めて青色申告をする場合は時間がかかりがちです。

必要書類の準備や所得の計算方法などについて事前に確認しておくことで、初年度の青色申告をスムーズに進められます。

編集部

節税対策や効果的な控除額の活用を考えるためにも、時間的余裕を持つことが重要です。

おすすめの青色申告ソフト

やよいの青色申告オンライン


やよいの青色申告オンライン


やよいの青色申告オンライン」は初めて青色申告をする個人事業主やフリーランスに最適です。1年間無料で利用でき、使いやすさを体験できます。

年間費用は9,680円〜(税込)で、知識不要で申告書を作成できる他、 スキャンや撮影データの自動仕訳で手間を省くことが可能 です。

サポート体制も万全で、電話、メール、チャット、画面共有でのサポートがあります。大規模なコールセンターなので緊急時でも安心です。

マネーフォワード クラウド確定申告

マネーフォワード クラウド確定申告


マネーフォワード クラウド確定申告」は、領収書の手作業入力が面倒だと感じる方に最適です。

クレジットカードや銀行口座と連携し、自動で取り込むので手間が省けます。AIが勘定科目を予測し、 ワンクリックで仕訳操作が完了するのも魅力 です。

e-Taxにも対応し、必要書類の作成から提出までサポートしてくれます。青色申告に挑戦したい個人事業主におすすめです。

freee会計

freee会計


freee会計」はクラウドベースの青色申告ソフトで、個人事業主から中小企業まで対応しています。

エクセルからのデータインポートも可能で、これまでエクセルで作業していた方も簡単に移行できます。

AIがレシートを読み取り経費を自動計算するので、初めての青色申告でも安心です。専用のスマートフォンアプリもあり、レシートをすぐに読み取れます。

HANJO会計

HANJO会計


HANJO会計」は機能が豊富なクラウド型青色申告ソフトの一つです。特に飲食店向けで、仕入れや売上の管理など、経営に必要な会計業務を自動化します。

スマホでレシートを撮影するだけで自動仕訳されるので、 簿記の知識がなくても利用可能 です。

初心者向けには「操作NAVI」「はじめてNAVI」「やることNAVI」といったガイド機能もあるので、確定申告初心者も安心して使えるでしょう。

クラウド円簿

クラウド円簿


円簿青色申告」はMacでも使えるクラウド型の青色申告ソフトで、機能や利用期間に制限がない無料版があります。

基本機能はすべて含まれており、法改正にも即時対応しています。

データは無料でも自動バックアップされ、関東と関西の2拠点で二重保管されているため、 データ消失の心配はありません 。また、データ通信はSSL暗号化されているので、安心して利用できます。

青色申告特別控除額に関するよくある質問

Q
2025年の確定申告はいつ?

A

2025年(2024年1月〜12月の所得分)の申告期間は、2025年2月17日(月)から3月17日(月)までとなります。
※2025年2月16日は日曜日、3月15日は土曜日にあたるため。

Q
収入がいくらから青色申告にする?

A

個人事業主やフリーランスで、1年間の所得が48万円以上の人は確定申告が必要です。

Q
青色申告の経費はいくらまで?

A

青色申告では、基本的に経費に上限はありません

なお、青色申告には「少額減価償却資産」という制度があり、30万円未満の備品は一括で経費計上が可能です。

Q
青色申告で帳簿をつけなくてもいいの?

A

いいえ、青色申告では帳簿の記載が必須です。

複式簿記に基づいて正確な帳簿を作成しないと、青色申告の特典を受けられず、承認が取り消されることもあります。

Q
青色申告は収入が0円でもできますか?

A

無職で収入が0円の場合、通常は確定申告は不要です。

ただし、国民健康保険料や住民税に影響があるため、申告しないと高い納税額が設定される可能性があります。無職でも確定申告で「所得がない」ことを申告するのがおすすめです。

まとめ

編集部

今回は青色申告特別控除額の種類やメリットなどを解説しました!

青色申告特別控除では、一定の条件を満たすことで最大65万円の控除を受けることが可能です。

白色申告と比べて申請の手間が大きい分、節税効果も高いので、条件に当てはまる場合は積極的に活用しましょう。

青色申告の手続きをカンタンにしたい場合は、会計ソフトを活用するのもおすすめです。

▶青色申告をカンタンに!会計ソフトの導入をプロに相談

無料ご相談フォーム

商品に関するお問い合わせや、
業務改善のお困りごとがあれば
どんなことでもWiz cloudにご相談ください。

※ご入力いただいた情報をもとに、お客様の課題解決に最適な企業をご紹介します。
本サービスでお問い合わせ、資料請求、資料ダウンロードをしていただいた際にご入力頂きました情報は、お問い合わせに対する回答のために利用いたします。また、弊社が取り扱う商品・サービスに関する情報のご案内・商品・サービスのご提供、広告・宣伝・告知などを内容とする電子メール、電話、DM、ハガキ等でのお知らせ等の目的におきましても利用・管理・保管されます。

この記事が良かったら、“いいね!”をしてください!
最新情報をお届けします!

この記事を書いたライターの画像

この記事を書いたライター

Wiz Cloud編集部

WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!