受変電設備の異常時のチェックポイント

受変電設備とは?

高圧電力を利用する際に必要となる設備で、外部から供給された高圧電力を低圧に変換し、建物内の機器や照明に分配する役割を持っています。
「キュービクル」と呼ばれる箱型設備にまとめられていることが多く、企業にとって電気の心臓部といえる存在です。

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異常発生時のリスク

受変電設備に異常が発生すると、次のような問題が生じる可能性があります。

  • 停電による電気の供給停止
  • 生産ラインや冷蔵・冷凍機器の停止
  • 火災や感電などの安全リスク

そのため、日常点検や異常時の初動対応が重要です。

異常時のチェックポイント

【目で確認】

  • ✅ 設備の外装が変色・膨張していないか
  • ✅ 焦げ跡や油漏れがないか
  • ✅ 設備表示ランプ(警報ランプ)が点灯していないか

【耳で確認】

  • ✅ 「ジジジ…」「ブーン」といった異音がしないか
  • ✅ 通常より大きな振動音や唸り音がないか

【鼻で確認】

  • ✅ 焦げた臭いがしないか
  • ✅ 絶縁油や機器の異常なにおいがしないか

【計器で確認】(メーターや表示器)

  • ✅ 電圧・電流の数値が大きく変動していないか
  • ✅ 警報や異常表示が出ていないか

異常が確認されたときの対応手順

1.安全の確保
感電や火災の危険があるため、設備に直接触れない。
2.影響範囲の把握
停電の有無、影響している設備やエリアを確認。
3.専門家への連絡
契約している電気保安管理技術者へ速やかに報告。必要に応じて電力会社にも連絡。
4.復旧・再稼働の判断
専門家の指示のもとで復旧を行う(勝手に操作しない)。

ポイント

受変電設備は、企業活動に欠かせない重要インフラです。
「見て・聞いて・嗅いで」異常を察知し、速やかに専門家へ連絡することが被害を最小限に抑えるポイントです。
日常点検を習慣化し、万が一に備えて対応フローを社内で共有しておきましょう。