「セキュリティトラブルを防ぐための対策は?」
クラウドPBXは、インターネットを通じて通話や内線管理を行える次世代の電話システムで、テレワークや拠点間連携に最適なソリューションです。
しかし、「クラウド上で通話データを扱うのは不安」「情報漏洩や不正アクセスのリスクはないのか」と懸念する企業も少なくありません。
本記事では、クラウドPBXのセキュリティリスクと具体的な対策、安全性の高いサービス選定のポイントまでをわかりやすく解説します。
目次
▼この記事で紹介している商品
クラウドPBXにおけるセキュリティリスクとは?
- 不正アクセス・ハッキングによる情報漏洩
- 情報漏洩・データ流出(顧客情報・電話帳データなど)
- マルウェア感染・データ破損
- システム障害・バックアップ不備による業務停止
- 「なりすまし」による信頼関係の悪化
- ベンダーロックインによる柔軟性・選択肢の制限
不正アクセス・ハッキングによる情報漏洩
クラウドPBXは、インターネット上で通話データや顧客情報を扱うため、外部からの不正アクセスが最大のリスクです。
攻撃者がID・パスワードを不正取得する と、社内通話ログや録音データへ自由にアクセスされる可能性があります。
特に「使い回しパスワード」「多要素認証の未導入」は狙われやすく、標的型攻撃や総当たり攻撃(ブルートフォース)によって突破されるケースも報告されています。
情報漏洩・データ流出(顧客情報・電話帳データなど)
クラウドPBXでは、顧客リストや社内の電話帳データをクラウド上に保存します。
誤設定による公開 や、 アクセス権限の管理ミス から情報が外部へ流出する事例もあります。
特に退職者アカウントの放置や共有アカウントの利用は、内部不正の原因になりやすい点に注意が必要です。
情報漏洩は信用失墜や損害賠償に直結するため、権限管理と監査ログの運用体制を整えることが重要です。
マルウェア感染・データ破損
社内端末やリモートワークPCからマルウェアが侵入する と、クラウドPBXの通信経路を経由してシステム全体に感染が広がる恐れがあります。
特にランサムウェア感染では、録音データや通話履歴が暗号化され、業務が停止するリスクもあります。
セキュリティソフトの導入や、社外端末のゼロトラスト接続設定、メール添付ファイルの自動スキャンなど、端末レベルの対策も欠かせません。
システム障害・バックアップ不備による業務停止
クラウドPBXの サーバー障害や通信トラブルにより、発着信ができなくなる ケースも想定されます。
特にバックアップ体制が不十分なサービスでは、録音データや顧客情報が失われ、営業・サポート業務に支障が出る可能性があります。
導入前に、ベンダーがどのような冗長化構成を採用しているか、障害発生時の自動切替や復旧時間(RTO)を確認しておくことが不可欠です。
「なりすまし」による信頼関係の悪化
外部の不正利用者が、企業のクラウドPBXのアカウント情報を盗み、電話システムを悪用する「なりすまし」被害も増加しています。
顧客が詐欺や迷惑行為を受けると、 企業の信用が失墜するだけでなく、訴訟・炎上など二次被害につながる 恐れもあります。
これを防ぐには、発信者番号認証(STIR/SHAKEN)への対応や、通話ログの可視化・定期確認など、信頼性を担保する仕組みの導入が効果的です。
ベンダーロックインによる柔軟性・選択肢の制限
特定ベンダーの独自仕様に依存したクラウドPBXを利用すると、他社サービスへの移行やカスタマイズが困難になります。
万が一、 ベンダー側の障害やサービス終了が起きた場合、データの持ち出しや再構築に時間とコストがかかる リスクもあります。
導入時には、データエクスポート機能や標準プロトコル(SIP対応など)を確認し、将来の拡張性や切替の容易さを確保することが重要です。
クラウドPBXサービスならではのセキュリティ体制
- ベンダーによる継続的なセキュリティ対策・アップデート
- クラウド化による安全なデータ管理体制
- データセンターの分散運用によるBCP・リスク分散
ベンダーによる継続的なセキュリティ対策・アップデート
クラウドPBXの多くは、専門のセキュリティチームが常時監視・更新を行っています。
脆弱性が発見されると、即時にパッチ適用やソフトウェア更新が実施される ため、利用企業側での対応は不要です。
さらに、AIによる不正アクセス検知や通信暗号化の最適化など、最新技術が継続的に導入され、未知の脅威にも迅速に対応できる体制が整っています。
クラウド化による安全なデータ管理体制
クラウドPBXでは、 通話履歴・録音データ・顧客情報などを暗号化してクラウド上に保存 します。
これにより、端末紛失や社内サーバー障害によるデータ消失リスクを軽減できます。
通信経路にはSSL/TLS暗号化が用いられ、第三者がデータを盗み見ることは困難です。
加えて、権限管理やアクセスログ監視により、内部不正や情報漏洩も防止しています。
データセンターの分散運用によるBCP・リスク分散
主要なクラウドPBXベンダーは、国内外複数のデータセンターで冗長化運用を実施しています。
万一の災害や障害発生時にも、自動的に別拠点へ切り替える ことで、通話サービスを中断させません。
また、複数の地域に分散してデータを保管・運用しているため、トラブル発生時にも特定のデータセンターに負荷が集中せず、システム全体の安定性を確保できます。
BCP(事業継続計画)対策としても有効で、企業の信頼性維持に大きく貢献します。
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【無料】お問い合わせはこちらクラウドPBX導入時に自社でできるセキュリティ対策
- アカウント情報・パスワードの適切な管理
- 多要素認証やアクセス権限の設定で不正利用を防ぐ
- デバイス・ソフトウェアを常に最新の状態に保つ
- 社内ルール策定と従業員へのセキュリティ教育
- 不審な通信を防ぐネットワーク対策
- セキュリティ性の高いクラウドPBXサービスを選ぶ
アカウント情報・パスワードの適切な管理
クラウドPBXの管理アカウントは、外部からの攻撃対象になりやすい部分です。
全ユーザーに対し、 8桁以上の英数字・記号を含む複雑なパスワードを設定 し、定期更新(90日以内が目安)するルールを設けましょう。
また、共通アカウントの利用は禁止し、退職・異動時は即日でアカウントを削除する運用を徹底します。
パスワード管理には「1Password」などの専用ツールを活用し、人為的な漏洩リスクを最小化することが重要です。
多要素認証やアクセス権限の設定で不正利用を防ぐ
クラウドPBXを利用する際、IDとパスワードのみの認証では、外部からの不正ログインを完全には防げません。
多要素認証(MFA)を導入し、ログイン時にワンタイムパスコードや端末承認を必須化する ことで、第三者の侵入を防止できます。
加えて、部門別・職位別にアクセス権限を細分化し、「閲覧のみ」「設定変更可能」などの操作範囲を限定することも重要です。
管理者はアクセスログを定期的に確認し、不審なログイン履歴がないかを監査する運用が求められます。
デバイス・ソフトウェアを常に最新の状態に保つ
古いOSやアプリは脆弱性を突かれやすく、サイバー攻撃の標的になります。
クラウドPBXアプリ、ブラウザ、モバイル端末などは、 常に最新バージョンにアップデートし、セキュリティパッチを即時適用する 体制を整えましょう。
BYOD(私物端末)の利用を許可する場合は、「ウイルス対策ソフト導入」「OSバージョン要件」などの条件を社内規定として明記します。
社内ルール策定と従業員へのセキュリティ教育
どれだけ技術的に対策しても、最終的な弱点は“人”です。社員が安易にパスワードを共有したり、公衆Wi-Fiから接続したりすると、情報漏洩のリスクが高まります。
クラウドPBX利用に関するガイドラインを文書化 し、「ログイン情報の共有禁止」「端末放置時のロック義務」「持ち出し端末の利用条件」などを明確にしましょう。
定期的な研修では、実際の被害事例を交えて説明し、セキュリティ意識を日常業務に浸透させることが大切です。
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社員のパスワード管理やアクセス権限は、どう運用すれば安全?
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以下のルールを設けることで、不正アクセスのリスクを大幅に減らせます。
・全社員に対して複雑なパスワードを設定
・90日以内に定期変更を義務付ける
・共通アカウントの利用は禁止
・退職・異動時は速やかにアカウント削除を行う
・管理者・一般ユーザーなど職務に応じた権限設定を行う
・多要素認証(MFA)を導入する
不審な通信を防ぐネットワーク対策
社外からクラウドPBXにアクセスする場合は、 VPN(仮想専用線)接続を必須にする ことで、第三者による盗聴や改ざんを防げます。
また、社内ネットワークにはUTM(統合脅威管理)を導入し、ファイアウォール・ウイルス対策・侵入検知を一元的に管理しましょう。
さらに、Wi-Fi接続にはWPA3など最新の暗号化方式を採用し、SSID・パスワードの定期変更を行うことが望まれます。これにより、リモート環境下でも通信経路の安全性を確保できます。
セキュリティ性の高いクラウドPBXサービスを選ぶ
自社努力だけでなく、利用するクラウドPBX自体の安全性も大きな要素です。
クラウドPBX選定時には、 通信の暗号化(TLS・SRTP対応)やデータセンターのISO27001認証、24時間の監視体制が整っているかを必ず確認 しましょう。
さらに、災害時に別拠点へ自動切替できる冗長化構成、定期バックアップ、ログ監査機能の有無も重要です。
セキュリティ認証を公開しているベンダーを選ぶことで、導入後の信頼性と安心感を長期的に確保できます。
▶社内ネットワークのセキュリティ強化には「おまかせサイバーみまもり」がおすすめ
おまかせサイバーみまもりは、NTT東日本が提供するUTM(統合脅威管理)サービスです。
専用の通信機器(UTM装置)をオフィスに設置し、 24時間365日体制でネットワークを監視 。不正な通信をリアルタイムで検知・遮断し、企業の情報資産を守ります。
例えば、ウイルスや不正アクセスなど、セキュリティの知識がなくても見逃しやすい脅威を自動的に検出・対処できる点が大きな特徴です。
中小企業や専任のIT担当がいない会社でも、手軽に高度なセキュリティ対策を実現できるのが、おまかせサイバーみまもりの魅力です。
【無料】お問い合わせはこちらセキュリティを重視した安全性の高いクラウドPBXの選び方
- サポート体制と運用監視の充実度を確認する
- 導入実績や口コミをチェックする
- データセンターの分散性と堅牢性を確認する
- 通信の暗号化とプライバシー保護機能を確認する
- ユーザー認証・アクセス制御の仕組みを確認する
- 長年の開発実績・運用ノウハウがあるかを確認する
サポート体制と運用監視の充実度を確認する
クラウドPBXのベンダー選定において、障害発生時やセキュリティトラブル時に迅速な対応ができるかは重要指標です。
24時間365日の有人監視体制があるか 、 障害検知時の復旧対応まで一貫してサポートしてくれるか を確認しましょう。
また、電話・メール・チャットなど複数の窓口を設け、専任担当者がつくベンダーであれば安心です。
定期的なシステム監査や脆弱性テストの実施有無もチェックポイントです。
- システムやネットワーク構築のサポート
- 現地対応
- ハードウェアのメンテナンス
- クラウドPBXの稼働状態の監視
- クラウドPBXに関するFAQやマニュアルの提供
導入実績や口コミをチェックする
セキュリティを重視するなら、導入実績の多いベンダーを選ぶことが重要です。
特に金融機関・自治体・医療機関など、 情報管理基準の厳しい業種での採用実績があれば、一定の安全基準を満たしている と判断できます。
公式サイトの導入事例や比較サイト・口コミで「障害時の対応」「運用の安定性」「問い合わせ対応の質」などの評価を確認し、実際の運用体制を把握しましょう。
データセンターの分散性と堅牢性を確認する
クラウドPBXの信頼性は、データセンターの構成によって大きく左右されます。
複数地域に分散された冗長構成を採用 していれば、自然災害や障害発生時でも別拠点に自動切替が可能です。
また、免震・耐火設備や24時間の物理セキュリティ監視、入退室管理が整っているかも要確認です。
日本国内にサーバーを保有し、ISO27001やSOC2などの認証を取得しているベンダーは特に信頼性が高いといえます。
通信の暗号化とプライバシー保護機能を確認する
クラウドPBXを選ぶ際、通話データやログ情報が外部に漏れないよう、通信の暗号化技術を採用しているかを確認しましょう。
具体的には、 通信経路の暗号化にTLS、音声データの暗号化にSRTPを採用しているクラウドPBXが望ましい です。
また、管理画面のアクセスログを保存し、外部からのアクセスを制限できる仕組みを持つかも重要です。
プライバシーマーク取得やGDPR準拠の体制を整えている企業なら、データ保護面でも安心です。
ユーザー認証・アクセス制御の仕組みを確認する
ユーザー認証の甘さは、不正アクセスや情報漏洩の直接的な原因になります。
クラウドPBXを選ぶ際、 多要素認証(MFA)に対応しているか 、 アカウントごとに操作権限を細かく設定できるか をチェックしましょう。
特に「ログ閲覧のみ」「設定変更可」などの権限分離ができるPBXは、管理体制が強固です。
さらに、アクセスログを自動で記録し、異常検知時に管理者へ通知する機能があると、リスクを早期に把握できます。
長年の開発実績・運用ノウハウがあるかを確認する
クラウドPBXは長期的に運用するシステムのため、開発・保守のノウハウを豊富に持つベンダーを選ぶことが重要です。
特に、10年以上の開発実績があり、法改正や通信規格の変化にも柔軟に対応している企業なら安心 です。
また、自社開発エンジンを持ち、継続的な機能改善・セキュリティアップデートを行っているかも評価基準になります。
加えて、サードパーティ連携(CRM・CTIなど)に対応しているベンダーは拡張性の面でも優れていると判断できます。
安全性の高いクラウドPBXならCLOUD PHONEがおすすめ
CLOUD PHONEは、 総務省基準の安定した品質 から 専門サポートチーム まで、企業利用を前提とした安全性の高いクラウドPBXです。
総務省が定める通話品質調査により、最高品質レベルである「Aクラス」を獲得しており、固定電話と同等のクリアな音声で快適に利用できます。
また、専門サポートチームが、導入時のサポートから運用中のトラブル対応まで、電話・メールで手厚くサポートしてくれます。
さらに、スマートフォン・PCのどちらでも安全に内線通話が可能で、リモートワークや外出先でも安心して業務が行えます。
初めてクラウドPBXを導入する企業や、安定性と利便性を両立したい企業におすすめです。
【無料】お問い合わせはこちらクラウドPBXのセキュリティに関するよくある質問
A
多くのクラウドPBXは、通信経路をTLS/SRTPで暗号化し、データも国内のセキュリティ認証済みデータセンターで保管されます。
社内サーバーを持つビジネスフォンよりも物理的リスクが少なく、アクセス制御や監視体制の強化により、常に最新のセキュリティ環境で運用できます。
A
適切に設定すればUTM(統合脅威管理)を導入しても通話品質への影響はほとんどありません。
むしろ、外部攻撃の遮断やマルウェア感染の防止により、通信環境の安定性が向上します。
帯域幅やQoS設定を調整することで、音声遅延や途切れも防止可能です。
A
オンプレミス型は自社管理の自由度が高い一方で、セキュリティ維持に専門知識とコストが必要です。
クラウドPBXは専門ベンダーが常時監視・更新を行うため、脆弱性対応が早く、最新の防御技術を利用できます。
総合的には、運用負担を抑えつつ安全性を確保できるのがクラウド型です。
まとめ
クラウドPBXを安全に運用するには、暗号化通信・アクセス制御・冗長化構成など、信頼できるセキュリティ基盤が不可欠です。
CLOUD PHONEは、一般的なセキュリティ機能を標準搭載しているのはもちろん、導入時の設定から運用中のトラブル対応まで専門サポートチームがサポートします。
高い安全性と利便性を両立したCLOUD PHONEなら、安心してテレワークや複数拠点運営を実現できます。
安心・安全の観点で選ぶなら、まずはCLOUD PHONEの導入を検討してみてください。
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この記事を書いたライター
Wiz Cloud編集部
WizCloud編集部メンバーが執筆・更新しています。 Web関連、デジタル関連の最新情報から、店舗やオフィスの問題解決に使えるノウハウまでわかりやすくご紹介します!

