IoTとは?ICTやITとの違い、活用方法など解説

この数年で、一般的によく聞くようになった「IoT」という言葉があります。単語として耳にはするけれど、実際に「IoT」がどういったものなのか、具体的にはわからないという方も多いのではないでしょうか。

「IoT」で生活がどう変わるのか、どんなメリットがあるのか、みなさんが気になっているポイントはさまざま。そこで今回は、改めて「IoT」について詳しく解説していきたいと思います。

IoTって何?

IoTは「Internet of Things」の略語で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。もともとインターネットは、コンピュータ同士を接続するだけだったため、パソコンやサーバーといったIT関連機器が接続されるのが一般的でした。

しかし近年は、スマホやタブレット端末の普及のほか、テレビやレコーダーなど家電なども、インターネットに接続できるようになってきました。こうして家の家電やスマートスピーカーなどの情報家電のような「モノ」をインターネットと繋げて、生活を便利にしていく仕組みを「IoT」で表すことが多くなりました。

これからはインターネットを介して、デジタル化された映像や音楽、音声や文字情報といったさまざまなデータが共有されていくようになるでしょう。

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IoTの仕組み

現在、私たちの生活の中で、さまざまなモノにIoTの技術が活用されてきています。IoTの対象となるモノの中には、カメラやセンサー、Wifi通信などが搭載されており、動きや状態を検知してそのデータを取得することができます。こうして取得した情報を、インターネットを通じて人やモノに送る仕組みが「IoT」の基本となっています。

総務省が発行している「令和元年版 情報通信白書」によると、2020年代には約450億台ものIoT機器が、インターネットと繋がると予測されており、今後ますます拡大していくIoT化によって、あらゆるモノがインターネットと繋がっていくと言われています。

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IoTに必要な4つの要素

「IoT」を構成するうえで、必要となる要素が4つあります。

モノ

1つ目は、インターネットと繋がる「モノ」です。これはあらゆる物体が対象となり、スマホや家電のほか、車や作業機器まで、その範囲は非常に幅広いです。本体に機能が内臓してあるものや、別途センサーなどを取り付けて、これらのモノを遠隔で操作することが可能になります。
外出先からスマホなどの端末を通して、自宅のエアコンや照明などの家電を操作したり、ドアの開閉を行うこともできます。こうした電源のオンオフだけでなく、温度などの細かい調節や、実際に機器を動かす指示を行うことも可能です。「モノ」を操作することで、より生活や仕事を便利にするのです。

センサーで検知する

IoTは、モノや人の動きから、その状況を検知して読み取る「センサー」の役割も持っています。モノが今そこにあるのかどうかや、位置・形状を感知したり、振動や速度、温度などさまざまな環境にあるモノの状態を感知するセンサーがあります。

たとえば、モノの動きを検知するセンサーとIoTの組み合わせで、自動運転技術の向上に繋げたり、温度や湿度、水位などの動きを検知して自動的に最適な環境に調節して、農業分野に役立てたりしています。モノの状況や数値などを、リアルタイムで知ることができるので、異常が起きてもすぐに検知して迅速な対応が可能になります。

通信ネットワーク

IoTに欠かせないポイントといえば、モノと繋がるための通信手段です。データを読み取ったり、離れた場所にあるモノや人の状態を知るためにも、インターネットなどの通信手段が必要となります。集めたデータも、ネットワークに繋がっていなければ、情報を確認するための端末(スマホやタブレット、パソコンなど)に送ることができません。

リアルタイムで得た情報を確認するにも、インターネットに接続して常に可視化できるよう、通信手段の確保は欠かせないものとなっています。必要な作業や情報にあわせて、最適なネットワークを用意し、途中で切断されて確認できないなどがないようにしましょう。

情報の処理と可視化

インターネットを通じて得た情報やデータは、情報を処理して可視化する「アプリケーション」を使って、わかりやすく表示させることができます。膨大な量のデータや、暗号化された状態のデータを、抽出して整理し分析することで、人間が理解できるような図やグラフなどにまとめる役割を担っています。

こうした処理を人間の手を介さずに、コンピュータの判断で処理していくため「自動化」が可能となるのです。

IoTでできること

「IoT」は、すでに人々の生活を便利にするため、身の回りの多くの製品やサービスに導入が進められています。ここでは、IoTを使ってどういったことができるのか、ご紹介していきます。

ヘルスケア

健康促進を目的として、ヘルスケア機器にはIoTが多く活用されています。

代表的なものとして、Apple Watchのようなスマートウォッチや、センサー搭載のウェア、マシンなどが挙げられます。こうした機器を身に着けておくと、普段やスポーツ中の心拍数や血圧などが自動で計測され、日々記録されます。日次でこうしたデータを取っていくことで、日常的に体調管理ができ、小さな変化に気づくことが可能です。通院時にも、これらのデータを医師に共有することで、正確な判断を行うのに役立つことがあります。

ほかにも、IoT機能搭載の歯ブラシや、犬の首輪につけるペット用のヘルスケア機器が登場するなど、数多くあるIoT機器の中でも、ヘルスケア製品は非常に多くの種類が登場しています。

スマートハウス

IoT機器は、家の中でも幅広く活用され、家じゅうの設備や家電とインターネットが繋がっているスマートハウスも登場しています。スマホひとつあれば、どこにいても自宅の設備や電化製品の操作が可能になります。

外出先で、電気やエアコンの電源を消し忘れたことに気づいたら、スマホから遠隔で消せたり、帰宅前にエアコンをつけて部屋を涼しくしたり、暖めたりしておくこともできるようになります。 

近年では、スマートハウスだけでなく、IoTの最新技術を使って街全体をインターネットと繋げ、持続的な経済発展を目的としたスマートシティの実現に向けた動きも進んでいます。

バスロケーションシステム

普段からバスを利用する人にとって、自分が乗るバスが、今どこにいるのかを知ることのできる、バスロケーションシステムは非常に便利なIoTシステムです。京都市や福岡市などの市営バスでは、バス停にバスロケーションシステムが設置されており、次のバスが今どのあたりにいるのか、接近情報をリアルタイムで案内してくれます。

バスはどうしても、交通事情に影響されやすいので、車両ごとの運行状況をリアルタイムで確認できることで、到着時間の目安がわかるので、効率よく動くことができます。

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IoTのメリット

IoTを活用するうえで、人々の生活にどういったメリットがあるのでしょうか。

ユーザーの利便性が向上する

IoTを活用して、街中や家の中などさまざまな環境がデジタル化することで、人々の生活はより便利なものになっていきます。スマートホームの実現により、スマホを使って外出先からでも自宅の家電を操作できたりするため、利便性が向上するだけでなく、省エネにもつなげることが可能です。

今後も、新しく開発されたIoTサービスが登場し、社会全体に自動化の波が広がって便利な世の中になっていくでしょう。

業務効率化

企業がIoTを導入することで得られる最大のメリットというと、業務効率化やコスト削減です。

工場の生産ラインをIoT化することで、生産ラインの稼働状況の可視化ができ、これまで無駄に配置していた人員の削減や、作りすぎていた製品在庫の削減も適切に行うことが可能になります。

生産ラインのデータを蓄積し、それを解析して分析を行うことで、より効率的に最適化された生産ラインの構築ができます。こうして蓄積したデータをうまく活用することで、企業としても新しいビジネスモデルを生み出せたり、新サービス開発のヒントとなっていくでしょう。

まとめ

今回は、近年耳にするようになった「IoT」に関して、詳しく解説してきました。何がIoT機器なのか、実際にどういったことが可能なのか紹介し、これからますます新しい商品やサービスも登場していくと思います。

新しい生活様式になっていくなか、便利で過ごしやすい生活を実現していくためにも、IoTは未来に欠かせない仕組みといえるでしょう。

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